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5つの競争要因

 5つの競争要因に関する説明として、最も適切なものはどれか。

ア ポーターの提唱した5つの競争要因とは、既存業者の敵対関係、買い手の交渉力、売り手の交渉力、新規参入の脅威、補完品の脅威である。×代替

イ 競合他社が多い場合や、同じぐらいの規模の会社が多い場合には、競争が激しくなる。〇

ウ 強力な購買力を持った顧客がいる場合、大量に購買してもらうことができるので、業界の収益性は高くなる。×

エ 製品を生産するために必要な部品や材料を供給する企業が1社しかない場合は、売り手の交渉力が高まり、業界の収益性は高くなる。×

新規参入の脅威

 新規参入の脅威に関する説明として、最も不適切なものはどれか。

ア ある業界に新規に企業が参入すると、業界内の競争が激しくなるが、一般に、業界が活性化するため、業界の収益性は高くなる。×

イ 参入障壁が低い業界では、新規参入してくる可能性が高くなるので、業界内の企業は、参入障壁を高くしておき、新規参入を防ぐ必要がある。〇

ウ 独自で高度な技術が必要な場合は、参入障壁が高くなるため、その業界に新規参入してくる可能性は低くなる。〇

エ 大規模な設備投資が必要で、規模の経済性が働く業界の場合は、参入障壁が高くなるため、その業界に新規参入してくる可能性は低くなる。〇

戦略グループ

 戦略グループに関する説明として、最も適切なものはどれか。


ア 戦略グループとは、親会社の企業理念のもとに同じ戦略をとる企業グループのことをいう。×

イ 移動障壁とは、同じ業界で、ある戦略グループから別の戦略グループに移動する際の障壁のことをいう。〇

ウ 同じ業界であれば、異なる戦略グループに属する企業であっても、収益性は同じとなる。×

エ 同じ業界であれば、異なる戦略グループに属する企業であっても、ある戦略グループに移動しようとする際に障害となるものは同じとなる。×移動障壁の大きさは、戦略グループによって異なるのです。この相違が、業界内での収益率の差を生み出す一因

撤退障壁

撤退障壁に関する説明として、最も不適切なものはどれか。

ア 事業に対する経営者の愛着や従業員への思いやり。〇

イ 不採算に陥っている部門を撤退させる仕組みが社内にない。×「躊躇する原因」にしかすぎず、撤退障壁というレベルではありません。

ウ 特定の業種にしか利用できない資産は清算価値が低く、移動や他に流用しようとするときのコストが高い。〇

エ 不採算に陥っている部門を撤退させると他の部門の不利益を招く。〇

 ポーターの3つの基本戦略

 ポーターの3つの基本戦略に関する説明として、最も適切なものはどれか。


ア ポーターは、コストリーダーシップ戦略、差別化戦略、フォロワー戦略の3つの基本戦略を示した。×集中戦略であって、フォロワー戦略ではありません。

イ コストリーダーシップ戦略とは、価格以外の点で自社の製品は競合企業の製品と異なるものであることをアピールしようとする戦略のことである。×

ウ 差別化戦略とは、競合企業よりも同種製品を低いコストで生産・販売できるようにし、価格という点で差別化しようとする戦略のことをいう。×

エ コストリーダーシップ戦略と差別化戦略の両方を同時に追求することは一般には難しいが、技術進歩の激しい先端技術産業においてはこの両方を同時に追求することが可能となる場合がある。〇コストリーダーシップ戦略と差別化戦略の両方を同時に追求し、失敗するケースを、スタック・イン・ザ・ミドル(Stuck in the Middle)

 競争優位

 激しい競争にもかかわらず他社よりも優れた業績をあげている企業がある。このような企業の競争優位を獲得し維持する場合の特徴に関する記述として、最も不適切なものはどれか。


ア 単品物の受注に特化しているある町工場では、熟練した加工技術を活かし、あらゆる注文に応えられる受注生産体制を敷いて、特定業種にこだわらない受注先を確保しようとしている。〇

イ パソコンの周辺機器を製造販売しているある中堅企業では、海外から低価格な中間財を調達し、自社が得意とする実装技術により製造した低価格製品に絞り込んで、安定した売上を確保しようとしている。〇

ウ 洋菓子を製造販売している創業間もないある中小企業では、欧州から輸入した希少なクリームの原材料を用いた高級洋菓子に絞り込んで、全国的な広告宣伝と大手百貨店への出店を目指している。×

エ 高級化粧品を製造販売しているある企業では、コールセンターを充実して顧客のデータベースを活かし、顧客への情報提供を行い、顧客との長期にわたる強い信頼関係を築くことを目指している。〇

差別化戦略

 差別化戦略に関する記述として、最も不適切なものはどれか。


ア ポーターの3つの基本戦略の考え方によると、特定のセグメントに絞り込み、他社と差別化した製品により競争優位を得ようとするものは、集中戦略ではなく、差別化戦略に分類される。×差別化集中〇×ポーターの3つの基本戦略の考え方によると、特定のセグメントに絞り込み、他社と差別化した製品により競争優位を得ようとするものは、集中戦略。つまり、他社と差別化しても、特定のセグメントに絞り込む場合は、差別化戦略ではなく、集中戦略(もしくは差別化集中戦略)に分類

イ 業界全体をターゲットにして、強力なマーケティング力によりブランドロイヤルティを確立することは、差別化戦略の1つである。〇

ウ 業界全体をターゲットにして、顧客のクレームに細心の注意を持って対応し、顧客のニーズにあったサービスの充実を図り、繰り返してそのサービスを受けてもらうようにすることは、差別化戦略の1つである。〇

エ 競合企業よりも同種製品を低いコストで生産・販売できるようにし、価格という点で差別化しようとする戦略は、差別化戦略とはいわない。〇×?〇差別化戦略ではなく、コストリーダーシップ戦略

価値連鎖

 価値連鎖に関する次の文中の空欄A~Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

 価値連鎖とは、M.E.ポーターが提唱した概念で、製品が消費者に届くまでの付加価値を生む一連のプロセスのことをいう。これは、( A )と( B )からなり、( A )は、主活動と支援活動に分けられる。主活動は、( C )、製造、出荷物流、販売・マーケティング、サービスの順に構成され、支援活動は、全般管理(インフラストラクチャ)、人事・労務管理、技術開発、( D )からなる。価値連鎖により、経営活動の過程を細かく分けて分析し、競争優位の源泉や課題を明らかにすることができる。

ア 
A:価値活動〇 B:マージン
C:調達活動〇 D:購買物流

イ 
A:価値活動 B:マージン
C:購買物流 D:調達活動〇

ウ 
A:マージン B:価値活動
C:購買物流 D:調達活動

エ 
A:マージン B:価値活動
C:調達活動 D:購買物流

購買物流→製造→出荷物流

競争地位別の戦略

 コトラーの競争地位別の戦略に関する説明として、最も適切なものはどれか。


ア コトラーは、競争地位によって、企業をリーダー、チャレンジャー、ニッチャー、キャッチャーに分類した。×

イ コトラーによると、リーダーは、市場の規模を拡大させるために、常にコストリーダーシップ戦略をとるべきとされる。〇?×市場の規模を拡大させるために、常にコストリーダーシップ戦略をとるというわけではありません。リーダーの戦略のポイントは、市場を拡大することと、同質化を図ること

ウ コトラーによると、チャレンジャーは、リーダーのマーケットシェアを奪うために、リーダーが追随できない差別化戦略をとるべきとされる。〇

エ コトラーによると、ニッチャーは、特定市場でのミニリーダーになるために、まずはすべての市場に対してコストリーダーシップ戦略をとるべきとされる。×集中戦略

競争対抗戦略フレーム

 コトラーと嶋口のリーダー、チャレンジャー、ニッチャー、フォロワーの4つのポジションにおけるそれぞれの戦略課題・基本戦略方針・定石戦略について、文中の空欄A~Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

ア A:規模の経済性〇     B:模倣

  C:コスト・リーダー D:リエンジニアリング

イ A:範囲の経済性     B:模倣

  C:差別化   D:リエンジニアリング

ウ A:経験曲線     B:差別化〇

  C:コスト・リーダー   D:模倣

エ A:周辺需要拡大〇   B:差別化〇

  C:ミニリーダー〇 D:模倣〇

先発・後発の優位性

 先発・後発の優位性に関する説明として、最も不適切なものはどれか。


ア 先発の企業は、後発の企業が参入してくるまで、先行者利益を独占することができる。〇

イ 先発の企業は、最初に市場に参入することにより、多くのノウハウを蓄積することができ、経験曲線効果によりコスト優位を築くことができる。〇

ウ 先発の企業は、その製品カテゴリーの代名詞として消費者に認識されるため、後発の企業に対して、顧客の心理的な面からの参入障壁を形成することができる。〇

エ 先発の企業は、後発の企業がいずれ模倣し参入することは避けられないので、高い参入障壁を形成する必要はない。×

5つの競争要因 【平成22年 第10問】

 マイケル・ポーターは、競争戦略を策定する際に考慮すべき産業の利益率や競争に影響を与える要因として、下図の5つを指摘している。この図に関する説明として、最も不適切なものを下記の解答群から選べ。


ア 買い手への対応は、消費者のクレームや消費者行動の変化に対処しつつ、高いマージンに結びつく市場との良好な関係を構築することが重要である。〇

イ 供給業者については、資金や原材料の供給先や労働市場との交渉力の保持が重要であるので、そのためには特定の資源の供給者に強く依存することなく、常に代替的な資源の開発に取り組むなど外部への依存性が強くならないようにしておくことが重要である。〇

ウ 競争業者との戦いは、マージンの高いドメインに自社を位置づけて、そこでの防衛的な地位を保つために、徹底した差別化戦略を展開することが第一に重要である。〇×他にも取り得る戦略

エ 新規参入については、その可能性や参入を受けた場合の競争の変化を分析して、自社の市場への参入障壁をどのように築くことができるか、日ごろから注意しておかなければならない。〇

オ 代替品は、大きな技術の変化や消費者のニーズの変化によってこれまでにない新商品として登場し、既存の商品に取って代わる脅威になることがあるので、技術や市場のマクロなトレンドを見失わないように注意しなければならない。〇

新規参入の脅威 【平成22年 第9 問】

 企業は新規参入を阻止して競争激化を抑制しようとするが、他方では業界内部の類似する戦略をとる企業の間で戦略グループが形成され、それが企業の自由な戦略行動を抑制するように作用し始める。前者は参入障壁であり、後者は移動障壁である。これらの障壁と戦略の関係に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

 ア ある技術に基づいて生産し販売される製品分野は、ライバル企業の間で製品の類似性が高くなるので、企業は顧客忠誠心やブランド力を高めてライバルとの差別化を図ることが重要になる。〇

 イ 業界特有の販売チャネルや仕入れルートを同業者間で強化することは、他社の参入を防ぐには有効である。〇

 ウ 業界内の競争を通じて形成された事業システムやマネジメント方式は、企業に戦略上の癖や慣性を生み出すので、企業が移動障壁に直面する事態にはならない。×「長年業界にいると、戦略に癖がつき、簡単に変えられなくなる」

 エ 垂直統合や共同化は取引先への交渉力の強化や新たな技術の獲得には有効であるが、その縛りが強いと自社の戦略の成否が他社の戦略展開能力に影響されるようになる。〇

 オ 同業者間に共通する戦略課題について協調を維持すると、やがて戦略の類似性が強まり、新規な戦略の展開が困難になる。〇

業界構造分析 【平成30年 第5問】

 マイケル・ポーターによる業界の構造分析に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 価値連鎖(バリューチェーン)を構成する設計、製造、販売、流通、支援サービスなどの諸活動において規模の経済が働くかどうかは、その業界構造を決定する要因であり、多数乱戦(市場分散型)業界では、すべての諸活動において規模の経済性が欠如している。×?規模の経済性よりも、諸活動間の連鎖、つまり連携が重要であり、連携により競争優位性を築いていくことができる
  2. 継続的に売り上げが減少している衰退業界においては、できるだけ早く投資を回収して撤退する戦略の他に、縮小した業界においてリーダーの地位を確保することも重要な戦略の 1 つである。〇
  3. 成熟業界においては、新製品開発の可能性が少なく、成長が鈍化するために、多くの企業は、プロセス革新や現行製品の改良に力を入れるようになり、企業間のシェア争いは緩やかになる。×
  4. 多数乱戦(市場分散型)業界は、ニーズが多様であること、人手によるサービスが中心であることが特徴なので、集約・統合戦略は、この業界には適さない戦略である。×集約・統合戦略は、多数乱戦業界においては規模の経済を働かせることにより、業界を制圧することが可能であり、この業界には適さない戦略というわけではありません

撤退障壁 【平成26年 第3問】

 業績が悪化している事業から撤退すべきであっても、なかなかそれができないのは、撤退を阻む障壁が存在するからである。そのような撤退障壁が生じている状況に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 自社の精神ともいうべき事案への創業者や従業員の思い入れが強く、現状で踏ん張らざるを得ない。〇

イ 生産過剰で収益率が悪化しているが、業界秩序を守る協定が存在しているので同業者数に変化はなく、市場競争は平穏である。〇×

ウ 撤退のための社内再配置等のコストがかさむので、撤退の判断が難しくなる。×〇

エ 特定の業種しか利用できない資産のために清算価値が低く、それを移動したり流用しようとすると、そのためのコスト負担が新たに大きくのしかかる。〇

オ 不採算の陥っている事業であっても、他の事業との関連性が強いために、撤退すると他の事業の不利益を招き、自社の戦略上の強みを失いかねない。〇

戦略グループ【平成20年 第3問】

 競争を通じて、同業者は似通った戦略をとるグループを形成することがある。このような現象や成立の理由に関する説明として、最も不適切なものはどれか。

ア ある製品分野の生産のために垂直統合を強めると、企業の生産体制や製品ラインは似通ってくるので、戦略グループが生まれやすくなる。〇


イ いったん戦略グループが形成されると、そのグループから他のグループヘの移動は難しくなりがちであるが、グループ内では競争関係は緩和される。×


ウ 顧客層と製品ラインの幅を考慮して、最適生産規模を追求したり、共通コストの節約を図ると、次第に一貫した戦略行動になるので、似通った企業の集団が生まれやすくなる。〇


エ 同一産業内に複数の戦略グループが存在することが少なくないが、これは市場の広がりと製品ラインの絞り込み等が異なるからである。〇


オ 同一産業内の戦略グループ間で収益が異なるのは、それぞれの戦略グループが直面する脅威と機会が異なるからである。〇たとえば、円高の状況下では輸出企業と輸入企業の脅威と機会

業界競争と協業 【平成21年 第3問】

 業界の競争や取引関係は、限られた市場の争奪という側面ばかりではない。逆に市場を奪い合わずに自社の売り上げや利益を増やす関係になることもある。そのような状況に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 新しい駅ビルに、これまで以上に多様な小売業者の入店を図るとともに、映画館やアスレチック施設、さらに大学のサテライト教室なども入れて来客数を増やす。〇


イ ゲーム業界ではゲーム機器メーカーがゲームソフトを買い取ると同時にゲームの開発指導を行うため、ゲームソフト開発メーカーの起業が活発になり、業界の発展を促している。×


ウ コストダウンは自動車部品供給業者の利益を圧迫するが、それが自動車会社の販売力に結びつくと、自動車生産量を増加させることになるので、長期的に見れば供給業者に有利に働く。〇


エ 新製品の市場規模がまだ小さい場合、ライバル企業の参入によって当該製品をめぐって市場での競争が起こり、その結果その製品の市場は拡大する可能性をもつ。〇


オ 宅配業者がコンビニエンスストアを取次店とする集配を始めたので、コンビニエンスストア間の荷物発注客の増加をめざした競争は、宅配市場を掘り起こす効果をもたらした。〇

競争戦略と持続的な競争優位 【平成29年 第7問】

 企業の競争戦略と持続的な競争優位に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 競争戦略の実行に不可欠な独自の経営資源を持ち、製品市場における規模の経済を実現できるのであれば、代替製品の脅威は事業の収益性に影響を与えず競争優位の源泉となる。×

イ 経路依存性のある経営資源は、模倣を遅らせることで市場における競争者の脅威から先発者を保護する。〇

ウ 顧客からの強い支持をうける製品差別化は、競合他社との間の競争に勝ち抜く手段である以上に、他社との競争を可能な限り回避できる自社市場構築の手段となる。〇

エ 差別化した製品と標準的な製品の機能的な差が小さくなるほど、差別化した製品を選好する顧客の割合は低下するが、標準的な製品よりも高い価格を設定し、差別化した製品で高い収益性を確保しようとする場合、できるかぎり多くの顧客を対象とすると戦略上の矛盾を生み出す。〇

オ スイッチング・コストの発生する状況では、買い手側は、現在使用する製品やサービスと他の代替的な製品・サービスと価格や機能が同じであったとしても、別のものとして見なす。〇

コスト・リーダーシップ戦略 【平成28年 第6問】

 企業が競争優位を獲得するための競争戦略のひとつであるコスト・リーダーシップ戦略に関する記述として、最も適切なものはどれか。
 ア コスト・リーダーシップ戦略では、継続的に自社製品を購入する顧客を確保するために、ブランド・ロイヤルティを高めることが課題となり、企業の提供する付加価値が明確になっている。×


 イ コスト・リーダーシップ戦略は、市場成長率が安定してきて、製品ライフサイクルの成熟期以降に採用する戦略として適しており、企業が脱成熟をしていくうえで有益な戦略となる。×


 ウ コスト・リーダーシップ戦略は、多角化した企業において、シナジーの創出によるコスト削減を目指していく戦略であるので、事業間の関連性が高い企業の方が、優位性を得やすくなる。×


 エ コスト・リーダーシップ戦略を行う企業が、浸透価格政策をとると、自社の経験効果によるコスト低下のスピードは、競合他社よりもはやくなる。〇


 オ コスト・リーダーシップ戦略を行っている企業は、特定モデルの専用工場を建設し、生産性の高い設備を導入しており、新しい市場ニーズへも迅速に対応できる。×

差別化戦略 【平成24年 第5問】

 差別化戦略は競争者に対抗するための基本的戦略の1 つである。商品の属性と製品差別化に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
 ア 売り手の信用をもとに安全性を確認するような信用的な属性については、物理的な差異による製品差別化よりも広告や宣伝活動による製品差別化が有効である。〇


 イ 購入前に調べてみれば分かるような探索的な属性については、広告や宣伝活動による製品差別化よりも物理的な差異による製品差別化が有効である。〇


 ウ 実際の消費経験から判断できるような経験的な属性については、物理的な差異による製品差別化よりも広告や宣伝活動による製品差別化が有効である。×顧客とのすべての接点を重視し、顧客に経験的価値を提供する視点が求められ、広告や宣伝活動による差別化が有効とは言えない


 エ 製品差別化は特定の売り手の製品に関する買い手の主観的な判断をベースとしている。〇

価値連鎖と垂直的統合 【平成25年 第6問】

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

①企業の価値連鎖の中の活動にどこまで携わるかによって、垂直統合の程度は異なる。垂直統合は、企業が経済的な取引を管理・統治する重要な方法であるが、企業によっては活用可能な管理・統治のための選択肢のひとつにすぎない。

文中の下線部①に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 企業が価値連鎖の中で携わる活動の数は一定で安定する必要があるが、価値連鎖上で高付加価値を生み出している活動は垂直統合に適している。〇?×企業が価値連鎖の中で携わる活動の数は一定で安定する必要はありません。

イ 企業が価値連鎖の中で携わる活動の数は一定で安定する必要があるが、清涼飲料水の生産者が独立したフランチャイジーだったボトラーと戦略的な提携を始めるように前方垂直統合を行う例もある。〇×企業が価値連鎖の中で携わる活動の数は一定で安定する必要はありません。

ウ 企業が価値連鎖の中で携わる活動の数はその増減から垂直統合度は推測できないが、価値連鎖で統合されている活動に関する情報開示があれば垂直統合度のおおよその見当はつく。×?企業が価値連鎖の中で携わる活動の数はその増減から垂直統合度は推測できないわけではありません。

エ 自社の境界外に当該事業にかかわる価値創出活動の多くを出している企業は売上高付加価値率が低く、垂直統合度は低いレベルにある。〇企業が携わる価値活動の数が少ないので、垂直統合度は低いレベルです。

バリュー・チェーン 【平成28年 第8問】

 競争優位の源泉を分析するには、バリュー・チェーン(価値連鎖)という概念が有効である。バリュー・チェーンに関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 差別化の効果は、買い手が認める価値と、自社のバリュー・チェーンのなかで作り出した特異性を生み出すためのコストが同水準になった時に最大化する。×

イ バリュー・チェーン内で付加価値を生み出していない価値活動に関して、アウトソーシングなどによって外部企業に依存する場合、企業の競争力を弱めてしまう。×

ウ バリュー・チェーンの各々の価値活動とともに、それらの結び付き方は、企業の独特な経営資源やケイパビリティとして認識することができる。〇ケイパビリティとは、独自の能力を生み出す組織力のことです。バリュー・チェーンの個々の価値活動は、密接な結びつきにより模倣困難性や独自性を生じさせることから、企業の独自の経営資源やケイパビリティとして認識することができます。

エ バリュー・チェーンの全体から生み出される付加価値は、個別の価値活動がそれぞれ生み出す付加価値の総和であり、各価値活動の部分最適化を図っていくことが、収益性を高める。×個別の価値活動に加えて、それらの結びつきにより生じる付加価値の合計です。したがって、バリュー・チェーン全体から生み出される付加価値は、部分最適ではなく、全体最適を図ることで個々の価値活動の総和を超え、収益性を高める

競争地位別の戦略 【平成24年 第6問】

 企業は自社の業界における相対的な地位を踏まえて競争戦略を展開することが重要である。そのような競争戦略に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア チャレンジャーは、リーダーの高い技術力が生み出した差別化された製品と同質な製品を販売し、リーダーの差別化効果を無効にすることを狙うべきである。×

イ ニッチャーは特定の市場セグメントで独自性を発揮できる戦略を遂行して、強い市場支配力を狙うことが必要である。〇

ウ フォロワーは特定市場でリーダーの製品を模倣しつつ、非価格競争によって収益をあげることが基本戦略になる。×価格競争になりがち

エ ライバル企業に比べて技術力や生産能力に劣るニッチャーの場合、価格競争に重点をおいた販売戦略を幅広い市場で展開することが重要になる。×

オ リーダーは周辺の需要を拡大することによって、売り上げの増加や市場シェアの拡大を図ることができるが、その反面で新製品の投入を遅らせてしまうことになる。×新製品を次々に投入し、幅広い品揃えにするフルライン戦略が有効

タイムベース競争 【平成27年 第5問】

 どのようにして早く競争力のある製品を開発し、市場に供給するか、という時間をめぐる競争は「タイムベース競争」と呼ばれるが、タイムベース競争に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 製品開発では、最初に製品を生産・販売することにより、企業のブランドを一般名詞のように使うことで顧客の頭の中に刷り込み、商品選択の際に有利となるような先発者の優位性が生じる。〇

イ 製品開発では、最初に製品を生産・販売することで競合他社よりも早期に量産化し、大規模生産による経験効果を連続的に享受できるような先発者の優位性が生じる。×競合他社よりも効率的に量産化できるだけの生産設備やプロセス革新が伴わなければ、大規模生産による経験効果を連続的に享受できるような先発者の優位性は生じない

ウ タイムベース競争の効果は、開発から生産・販売までのリードタイムの短縮による販売上の機会損失の発生の防止にも現れる。〇

エ タイムベース競争の効果は、工場での生産リードタイムの短縮による原材料費の削減によって、原材料購入にかかわる金利の削減にも現れる。〇

オ タイムベース競争の効果は、顧客ニーズに俊敏に対応することで価格差を克服し、結果的に競合他社よりも高い利益率を実現することにも現れる。〇

経験効果と規模の経済性【令和元年 第7問】

 経験効果や規模の経済に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 経験効果に基づくコスト優位を享受するためには、競合企業を上回る市場シェアを継続的に獲得することが、有効な手段となり得る。〇一定期間の効果
  2. 経験効果は、ある一時点での規模の大きさから生じるコスト優位として定義されることから、経験効果が生じる基本的なメカニズムは、規模の経済と同じである。〇?×一定期間の効果
  3. 生産工程を保有しないサービス業では、経験効果は競争優位の源泉にならない。×
  4. 中小企業では、企業規模が小さいことから、規模の経済に基づく競争優位を求めることはできない。×
  5. 同一企業が複数の事業を展開することから生じる「シナジー効果」は、規模の経済を構成する中心的な要素の1つである×範囲の経済

イノベーション

 イノベーションに関する説明として、最も不適切なものはどれか。


ア イノベーションとは、製品開発に関わるものであり、新しい技術を発明したり、新製品を開発したりすることである。〇×単に新しい技術を発明したり、新製品を開発したりするだけでなく、それが顧客や社会に新しい価値を提供するということまで含めた考え方

イ 製品自体の革新のことをプロダクト・イノベーション、生産工程の革新のことをプロセス・イノベーションと呼ぶ。〇

ウ インクリメンタル・イノベーションとは、製品や生産工程における積み重ねられ進歩していく小さな革新のことをいう。〇?

エ イノベーション・ライフサイクルは、一般に、S字型の軌跡を描き、次のイノベーション・ライフサイクルに移行するときには、連続的ではなく、不連続に移行する。〇

イノベーションのマネジメント

 イノベーションのマネジメントに関する説明として、最も不適切なものはどれか。


ア 持続的イノベーションとは、既存の製品を継続的に改良するもので、インクリメンタル・イノベーションとも呼ばれる。×〇

イ 破壊的イノベーションとは、既存の技術をすべて否定し、全く新しい技術で高機能な製品を供給する革新のことである。〇×

全く新しい価値を提供するようなイノベーション

 ラディカル・イノベーション

ウ 技術進歩のレベルが顧客の実際の二一ズと活用能力をはるかに超えることは、必要最低限の機能を満たし、低価格の製品を供給する新興企業へ乗り換えられる機会を与えることとなる。〇

エ 前の世代のリーダー企業が、次の世代の破壊的イノベーションに対応できないという現象を、イノベーションのジレンマと呼ぶ。〇

製品アーキテクチャ

 製品アーキテクチャに関する説明として、最も適切なものはどれか。


ア 製品アーキテクチャとは、製品を製造する上でコンピュータを活用させるための基本設計や設計思想などのことをいう。×製品の設計思想のこと

イ インテグラル型の製品アーキテクチャは部品を組み合わせることにより、製品にしていくもので、モジュール型の製品アーキテクチャは部品を細かくすり合わせして調整を図り、まとまりのある1つの製品にしていくものである。×

ウ インテグラル型の製品アーキテクチャには、全体として最適化されており、まとまりが良いというメリットがある。〇

エ モジュール型の製品アーキテクチャには、製品に無駄がない、インターフェースの進化に時間がかからないというメリットがある。×

デファクトスタンダード

 デファクトスタンダードに関する説明として、最も適切なものはどれか。


ア デファクトスタンダードとは、業界で標準的な製品と認定されるために取得した特許等の事実のことである。×

イ JISやISOのように標準化機関が定めた規格のことを、デファインドスタンダードという。×

ウ 企業が自社の製品をデファクトスタンダードにするためには、その規格を非公開にして、他社から模倣も利用もされないようにしなければならない。×

エ ネットワーク外部性が働く業界の場合、デファクトスタンダードが確立しやすくなる。〇

ベンチャー企業

 ベンチャー企業に関する説明として、最も適切なものはどれか。


ア ベンチャー企業とは、大きなリスクを取る代わりに高いリターンを求める企業のことをいう。〇×新技術などでイノベーションを起こして急成長を志向する中小企業のこと

イ ベンチャー企業の成長ステージとして、導入期、成長期、安定期、衰退期の4つが挙げられるのが通常である。×

ウ ベンチャーキャピタルとは個人投資家のことであり、ベンチャーに出資する投資ファンドはエンジェルと呼ばれる。×

エ 商品を市場に投入し、販売網を整備し、競合に打ち勝っていく困難のことを、ダーウィンの海と呼ぶ。〇

事業化に対する障壁

 事業化に対する障壁に関する次の文中の下線部の状態を表す語句として、最も適切なものはどれか。

 ベンチャー企業が自社開発の技術の成果を商品化し、事業化するまでには、いくつかの障壁がある。研究段階から事業化に至るまでの障壁には、基礎研究で開発されたシーズの社会的な有用性が識別しにくいことによる障壁がある。

ア デビルリバー〇基礎研究から製品化のための開発段階に進む際の障壁

イ デスバレー×製品開発から事業化に進む際の障壁

ウ ダーウィンの海

エ ブルーオーシャン

イノベーションに関する用語

 「組織内部のイノベーションを促進するために、意図的かつ積極的に内部と外部の技術やアイデアなどの資源の流出入を活用し、その結果組織内で創出したイノベーションを組織外に展開する市場機会を増やすこと」を意味する用語として、最も適切なものはどれか。

ア インクリメンタル・イノベーション×

イ ラディカル・イノベーション×

ウ オープン・イノベーション〇

エ クローズド・イノベーション

社内ベンチャー

社内ベンチャーに関する説明として、最も適切なものはどれか。


ア 社内ベンチャーとは、社内で新会社の社長を公募して、新規事業を独立させて展開することをいう。×

イ 社内ベンチャーは、優秀な人材のスピンアウトを防止し、技術力が流出するのを防ぐのに役立つ。〇

ウ 社内ベンチャーは、チャレンジ精神を持つ人材を育成することが難しく、社内の既存資産を有効活用することが困難である。×

エ 社内ベンチャーは、事業の開始や展開が迅速に行われるため、既存事業を脅かすようなビジネスも容認されやすい。×

ベンチャー企業の資金調達

ベンチャー企業の資金調達について、最も不適切なものはどれか。

ア スタートアップ期には、経営者、親戚、エンジェルによる資金調達が多い〇

イ 急成長期には、ベンチャーキャピタル、政府系金融機関からの出資・融資が多い。〇

ウ シード期には、民間金融機関からの融資、株式公開、ベンチャーキャピタルによる資金調達が多い×

エ ベンチャーキャピタルは、ベンチャー企業の株式公開から得た資金で投資を回収する。〇

戦略的提携

戦略的提携に関する説明として、最も不適切なものはどれか。


ア 合弁会社は、企業が他の企業を合併して1つの会社にし、合併された従業員が合併した従業員と共同で新規事業を推進するものである。×

イ 産学連携とは、企業が大学などの研究機関と連携して研究開発をすることをいい、産学官連携とは、企業・大学・政府や自治体による連携のことをいう。〇

ウ TLOとは、大学の研究成果を特許化し、それを企業に技術移転するための法人のことをいう。〇

エ クロスライセンシングにより、互いの権利を相互に利用でき、コストを抑えた開発をすることが可能となる。〇

M&Aと戦略的提携

 M&Aと戦略的提携に関する説明として、最も適切なものはどれか。


ア 異業種のM&Aには、規模の経済と取引交渉力の増大というメリットがあるが、自社の必要としない資源まで獲得してしまう恐れはない。×

イ 同業種のM&Aには、基本的には、範囲の経済と習熟効果の実現というメリットがあり、組織文化の調整のコストは必要であるが、統合コストはかからない。×

ウ 戦略的提携の目的が経済的な価値と希少性の追求にあっても、持続的な競争優位をもたらすとは限らないが、提携による業界内の新しいセグメントへの低コストでの参入は企業間の強みを補完する試みとなりうる。〇

エ M&Aの準備段階では、当事者の持つ研究開発、生産、販売などの重複部分や競合関係の明確化が重要であり、統合段階でデュー・デリジェンスを開始して機能統合していく。

産業クラスター

 産業クラスターに関する次の文中の空欄A~Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。


 従来、日本では地域経済の活性化を目的とした、政策的な( A )の取り組みが行われてきた。これに対して、ポーターの提唱した( B )は、こういった企業誘致型の( A )とは異なる概念である。( B )では、その産業に関連する企業や情報が集まり、( C )を築くと同時に、激しい競争が行われている。( B )が形成されると、専門的な知識や情報、資源を求めて、世界中から参入してくる人が増加する。すると、この内部でシナジー効果が生まれ、活発な競争を通じて( D )が発生する。


ア 
A:産業集積〇 B:産業クラスター〇
C:ネットワーク〇 D:イノベーション

イ 
A:産業集積 B:産業クラスター
C:イノベーション D: ネットワーク

ウ 
A:産業クラスター B:産業集積
C:ネットワーク D:イノベーション

エ 
A:産業クラスター B:産業集積
C:イノベーション D:ネットワーク

国際化戦略

 国際化戦略に関する説明として、最も不適切なものはどれか。


ア 輸出入は、日本の企業が海外から原材料を調達したり、製品を海外市場で販売したりする目的で行われる。〇

イ 海外生産は、日本の企業が海外で生産することで、安価な労働力や資源、技術などの生産要素にアクセスし、生産コストを下げる目的で行われる。〇

ウ 市場立地型投資は、海外に拠点を置く企業に対して直接投資を行うことによって財務的な利益をあげる目的で行われる。×

エ グローバル化とは、特定の国ではなく、世界中に生産拠点や販売拠点がまたがって存在するようになった状態をいう。〇

グローバル企業の戦略

 グローバル化した企業にとって、本国親会社と海外子会社との関係は重要となる。グローバルな統合の必要性と現地市場への適応の必要性を軸にしたグローバル企業の戦略に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 生産規模を大きくするほどコストが低下し、現地市場への適応の必要性が低い製品を提供する企業では、通常、各国の子会社が独自の経営能力を最大限に発揮させ現地向けの製品を開発して全体の効率性を高める。×

イ グローバルな統合の必要性は低く、現地市場への適応の必要性は高い製品を提供する企業では、通常、本国親会社のリーダーシップのもと複数の国に共通するニーズを吸い上げ、集中的に生産拠点と販売拠点を整備し製品を供給する戦略をとる。×

ウ 各国の認可取得や文化的理解の必要性は高く、グローバルな統合の必要性は低い製品を取り扱う企業では、通常、海外子会社が独自に製品開発やマーケティングに取り組むなど、現地に最適化された戦略を実行する。〇

エ 製品開発の固定費が大きく、現地の習慣や文化への配慮の必要性が低い製品を取り扱う企業では、通常、国ごとにカスタマイズされた製品開発、マーケティング、生産等を計画することで、現地の需要にきめ細かく対応する。×

企業の社会的責任

 企業の社会的責任に関する説明として、最も適切なものはどれか。


ア 企業には説明責任があるが、企業は投資家向けに自発的に情報を開示するものに財務諸表や有価証券報告書がある。×投資家向けに自発的に情報を開示するものは、インベスターリレーションズです。財務諸表や有価証券報告書などは制度的な情報開示

イ コンプライアンスは、法令などの規則を守ることをいうが、これには社会的なルールや倫理を守ることまでは含まれない。×

ウ コーポレート・ガバナンスの観点からみると、一般に、日本では、外部からのチェックが働きにくく、逆に長期的視点で経営することが可能であるといわれる。〇

エ フィランソロピーは企業の社会貢献活動のうち、特に文化・芸術分野での活動のことをいい、メセナは企業による社会貢献活動や慈善的な寄付行為などのことをいう。×

イノベーション 【平成20年 第7問】

 技術イノベーションと戦略の関係に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 開発時の技術が顧客の支持を受けるほど、その後の技術発展の方向が制約されやすく、技術分野が固定化されて企業の競争優位が失われていく。〇

イ 技術優位と市場ニーズが合致するとは限らないので、高機能の先端技術製品が技術的に劣る製品に敗れるという「ダーウィンの海」と呼ばれる現象がしばしば起こる。〇

ウ 自社技術の拡散スピードが速い場合、技術優位性は守りにくくなるが、先発者利得を獲得したり、累積生産量を大きくして製品の差別化を持続的に確立することができる。×

エ 市場ニーズに適合的な技術に基づく製品は、企業の成長に貢献すればするほど、革新的な技術の製品が新しい市場を築き始めると、急速に市場を失うことがある。〇

オ 部門内に蓄積された大量の情報や暗黙知などは、技術部門と営業部門の交流を阻むので、市場ニーズから遊離した製品が開発されやすくなる。〇

製品アーキテクチャ【令和元年 第11問】

 製品アーキテクチャは、製品を構成する個々の部品や要素の間のつなぎ方や製品としてのまとめ方であり、部品(要素)間の相互依存性の程度によって、インテグラル型とモジュラー型の2つに分類される。「a 乗用車」、「b 大型旅客機」、「c デスクトップパソコン」、「d 業務用複合機(コピー機)」の4つの領域において、現在の市場で主に取引されている製品を想定した場合、それぞれインテグラル型、モジュラー型のいずれに該当するか。下記の解答群から、最も適切なものの組み合わせを選べ。

〔解答群〕

  1. a:インテグラル型〇 b:インテグラル型〇 c:インテグラル型 d:モジュラー型
  2. a:インテグラル型 b:インテグラル型 c:モジュラー型〇 d:インテグラル型〇
  3. a:モジュラー型  b:インテグラル型 c:モジュラー型 d:モジュラー型
  4. a:モジュラー型  b:モジュラー型  c:インテグラル型 d:インテグラル型
  5. a:モジュラー型  b:モジュラー型  c:モジュラー型 d:インテグラル型

デファクト・スタンダード 【平成27年 第6問】

 デファクト・スタンダードに関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 自社規格がデファクト・スタンダードとなるためには、競合企業に対して規格をオープンにし、協定を締結することが必要となる。×

イ 自社規格がデファクト・スタンダードとなるためには、公的な標準化機関の認定を必要としない。〇

ウ デファクト・スタンダードとなる規格が登場することによって、多くの企業が同一規格の製品を販売し、機能面での差別化競争や安さを売りにした低価格競争が激化することがある。〇

エ デファクト・スタンダードとなる規格の登場は、市場の導入期から成長期への移行を加速させる〇

 投資事業有限責任組合、ベンチャーファンド 【平成29年 第9問】

 成長をめざす中小企業にとって外部資金の獲得は欠かせない。中小企業への資金提供に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 中小企業へ投資する投資事業有限責任組合では、業務執行を伴わない組合員は、その出資額を限度として組合の債務を弁済する責任を負う。〇?

イ 中小企業へ投資する投資事業有限責任組合では、組合の業務を執行する者は有限責任組合員である。×?

ウ ベンチャーキャピタルは、株式を公開していない経営課題を抱える中小企業に対して、新株と引き換えに事業成長のための資金を潤沢に提供することを通じて中小企業の企業価値を高める。〇

エ ベンチャーキャピタルは、役員派遣や経営のモニタリングをすることによって、有望な中小企業に投資した資金を、新規株式公開や M&Aを通じて回収する可能性を高める。〇

オ ベンチャーキャピタルは、有望な中小企業に対して、本体や他のベンチャーキャピタルが運用するファンドを通じた投資と本体の自己資金を原資とした投資のスタイルで、中小企業の企業価値を高める。〇

オープン・イノベーション 【平成28年 第4問】

 次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

 現代の企業にとって、外部組織との連携の活用は、事業の競争力を構築するための主要な経営課題となっている。ヘンリー・チェスブロウは「企業内部と外部のアイデアを有機的に結合させ、価値を創造すること」をオープン・イノベーションと定義した。技術や市場の変化の激しい経営環境では、経営資源の制約のある中小企業にとっても、新商品開発でのオープン・イノベーションの必要性は小さくない。オープン・イノベーションにはメリットとデメリットがあり、オープン・イノベーションによる競争力の構築にあたっては、経営者の戦略的な判断が問われる。自動車産業での密接な企業間関係に見られるように、日本企業も企業外部の経営資源の活用に取り組んできた。近年では、大学や公的研究所などの研究組織との共同開発に積極的な取り組みをする企業も増えている。

 文中の下線部の「オープン・イノベーションにはメリット」があることに関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア オープン・イノベーションは、企業外部の経営資源の探索プロセスにおいて、内部での商品開発に対する競争圧力が強くなり、組織の活性化につながる。〇


イ オープン・イノベーションは、企業内部の優れた人材に限らず、企業外部の優秀な人材と共同で新商品開発を進めればよく、内部での開発コストの低減が期待できる。〇?


ウ オープン・イノベーションは、研究開発から事業化・収益化までのすべてのプロセスを企業内部で行う手法の延長上に位置付けられるが、企業内部の経営資源の見直しに左右されずに進捗する。×


エ オープン・イノベーションは、一般的により高い専門性をもつ企業との連携などによって新商品開発プロセスのスピードアップにつながる。〇

ベンチャー企業の直面する障壁 【平成30年 第12問】

 技術開発型ベンチャー企業が起業から事業展開で直面する障壁には、通常、以下 の【A欄】にあるダーウィンの海、デビルリバー(魔の川)、デスバレー(死の谷)と呼ばれるものがある。これらの障壁は【B欄】のように説明できるが、その回避には 【C欄】に例示したような対応策が求められる。【A欄】のa〜cに示された障壁名、【B欄】の①〜③に示された障壁の内容、【C 欄】の1〜3に示された対応策の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答 群から選べ。

【A:障壁名】

a ダーウィンの海

b デビルリバー

c デスバレー

【B:障壁の内容】

① 応用研究と商品開発ないし事業化との間に存在する資金や人材の不足などという障壁

② 開発商品を事業化して軌道に乗せる際、既存商品や他企業との激烈な競争に直面するという障壁

③ 技術シーズ志向の研究のような基礎研究からニーズ志向の応用(開発)研究に至る際の障壁

【C:対応策】

1 大手企業とのアライアンスやファブレス生産に取り組み、生産、販売、マーケ ティング、アフターサービスが一体となった体制などによって回避を試みる。

2 基礎技術や高い要素技術を必要とする領域は大学に任せ、TLOを活用して連携を積極的に行うことなどによって回避を試みる。

3 所有している特許権や意匠権などの知的所有権のうち、一部の専用実施権を第三者企業に付与することや、社内プロジェクトメンバーについての担当の入れ替え、メンバーの権限付与の見直しなどによって回避を試みる。

〔解答群〕

ア a-①-2  b-②-3  c-③-1

イ a-②〇-1〇  b-③〇-2  c-①-3

ウ a-②〇-3  b-①-2  c-③-1

エ a-③-2  b-①-1  c-②-3

オ a-③-3  b-②-1  c-①-2

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