企業経営理論 戦略の策定と企業戦略  事業戦略 現代の戦略 組織の構造

企業経営理論1次試験の過去問は日本語文章の解釈で正解出来なかったりと、簡単そうで中々手強いです。。

戦略の策定と企業戦略

複数の事業を展開している企業では、企業ドメインは、複数の事業ドメインを包括することになります。この場合、企業ドメインは、企業の戦う範囲を限定することに役立ちます。

【ルメルトの多角化戦略】

集約型多角化:事業間の関連性が網の目状に緊密で、範囲の経済を重視

拡散型多角化:現在保有する経営資源を利用して次々に新しい分野に進出するが、事業全体として緊密なつながりを持たない資源展開

 相補(コンプリメント)効果は足し算的効果であり、複数の事業の組み合わせにより、各製品事業分野での需要変動(需要変動の平準化)や資源制約(余裕資源の有効活用)に対応し効果を得るものです。

 相乗(シナジー)効果は、掛け算的効果であり、情報資源を同時多重利用することで発生する効果です。

 シナジー効果が時間に依存するのが動的シナジーであり、依存しないのが静的シナジーです。時間経過により生み出される動的シナジーには組織学習や技術革新などであり、時間経過と共に企業成長への影響が大きくなります。このような動的シナジーを得られる事業の組み合わせは静的シナジーを得られる事業の組み合わせよりも大きくなります。

シナジー効果は、範囲の経済性効果を生じるため、別個に発生するものではありません。

シナジー効果は複数事業の組み合わせによる情報資源の同時多重利用により発生します。

複数の製品分野での事業が互いに足りない部分を補い合うことで、企業全体として売上の季節変動などを平準化できる内容は相補(コンプリメント)効果

PPM では、事業の財務面を中心に扱います。また、事業間のシナジーが考慮されていません。これらは、PPM の問題点として指摘される点です。

レバレッジド・バイアウト(LBO)は買収される企業の資産や将来性を担保に資金を調達して買収する戦略です。企業の一部門に限らず全体を買収することもあり一部門としている点が誤った記述です。企業の一部門の買収はLBOに限らず自社にはない経営資源の獲得を目的とすることもあり、経営資源の拡大を意図したものである点は正しい記述です。しかし、MBOやEBOはLBOを利用して行われることもあり、異なる範疇の手法とはいえません。

「事業規模の縮小」は販売量や従業員の削減等の経営資源の削減をいいます。スピンオフや非中核事業からの撤退は「事業範囲の縮小」に該当します。

従業員数や事業部門数の削減は、「事業範囲の縮小」ではなく、「事業規模の縮小」です。

オーナーではない経営者による買収はMBOであり、通常、買収後に経営の自由裁量の確保や敵対的買収に対する防衛のために株式を非公開にします。MBOの必要資金を買収対象である自社資産を担保に調達すればLBOに該当します。従って、広義のLBOの一形態ということができます。

プライベート・エクイティ投資会社(PE)は、長期的な計画のもと、非上場企業を買収し、収益性を高めて上場させ、上場後に売却してリターンを得ます。買収により非上場化することが目的ではありません。

「プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)でのD社の相対シェア=D社の市場シェア÷1位の企業のシェア」という計算式で求められますので、

10% ÷ 25% = 0.4

となります。0.55ではありません。

寡占度が高い市場では、通常、高い参入障壁が構築されているのが通常です。そのため、追随者(フォロワー)としての新規参入が比較的難しくなります。

国内の製品市場における個別メーカーによる金額ベースの市場占有率について述べられています。「自社の当該製品の国内向け出荷額」をa、「当該製品に関する国内の全事業者による出荷額」をb、「当該製品に関する海外への輸出額」をcとすると、国内の製品市場においての個別メーカーによる金額ベースの市場占有率の算出式は、

市場占有率(%)={a/(b-c)}×100

となります。{a/(b+c)}×100ではありません。

PPMにおいて、相対シェアをとる横軸の境界には相対シェア1.0倍をおきますが、これは、トップ企業と比較したときのシェアを表すものです。相対シェアは、競合企業に対して自社がどれぐらい有利か、あるいは不利なのかを測る尺度になります。

 ある企業の相対シェアが「1」より大きい数字であれば、その企業がトップであることを表し、「1」未満の場合はその企業は2位以下であることを表します。

 シェアがトップ企業の場合には、トップ企業の相対シェアは、「自社の市場シェア÷2位の企業の市場シェア」と計算されます。

 シェアが2位以下の企業の場合には、その企業の相対シェアは、「自社の市場シェア÷1位の企業のシェア」で計算されます。

●MBO(Management Buy Out、マネジメントバイアウト)

 現在の経営陣が、株を買い取り、自社や事業を買収することを表します。これにより、経営陣が自社の経営権をもつオーナー経営者になります。

●MBI(Management Buy In、マネジメントバイイン)

 MBIは、MBOの派生版といったものです。MBIは企業の外部の経営者が、株を買い取り、経営権を取得するものです。

アウトソーシングを行い生産から販売まで一貫した事業に統合化すると、各職能における固定費が発生するため、事業の伸縮自在性は低くなります。事業の伸縮自在性が高まるわけではありません。

業務プロセスを抜本的に見直すことによって業務を再設計し、業務の効率化を図ることが課題となるのは、リエンジニアリングを円滑に進める場合です。リストラクチャリングを円滑に進めるうえでの課題ではありません。

リエンジニアリングは、業務プロセスを抜本的に見直すことによって業務を再設計し、業務の効率化を図ることです。より正確には、BPR (Business Process Reengineering)といいます。

 リストラクチャリングは企業の部門が対象であり、会社全体の構造を変える戦略レベルのことです。これに対し、リエンジニアリングは業務のプロセスが対象であり、業務のプロセスを変える運用レベルのことです。

事業戦略

ポーターは、競争優位を築くためには、3 つの基本戦略があると指摘しています。それは、コストリーダーシップ戦略、差別化戦略、集中戦略です。選択肢では、差別化戦略が「第一に」重要としていますが、他にも取り得る戦略があります。例えば、他社よりも低コストを実現するコストリーダーシップ戦略を採用する企業もあり、企業によって最適な戦略は異なります。

協定の存在が主要な撤退障壁であるように読めます。一般的に事業撤退を阻む協定は考えづらく、あったとしても金銭的な解決手段が用いられるはずです。また、同業者数が全く変化しないような協定は現実的ではありません。「協定が存在しているので同業者数に変化はなく、市場競争は平穏である」、からはカルテルが締結されていることが考えられますが、カルテルは一般的には違法であることや前述のようにカルテルは参入障壁にはなりますが撤退障壁にはならないことから記述は不適切です。

製品の製造のみを行っていた企業が、原材料や部品の製造も行えるように垂直統合を図った場合を考えます。この場合、この戦略の有効性が評価されれば他の企業群も同様の戦略行動をとるでしょう。結果的に、同様の戦略を採用した企業群とそうでない企業群とで、自然と別々の戦略グループに分かれることになります。

戦略グループ間で高い移動障壁が形成されるということは、同じ戦略グループ内では激しい競争が繰り広げられることを意味しています。

顧客層と製品ラインの幅を考慮した戦略を取るということは、顧客層や製品ラインを絞り込むことを意味します。そうなると、同じような顧客層や製品ラインに絞り込んだ企業の間で戦略グループが生まれることになります。

同一産業内に複数の戦略グループが存在することが少なくないが、これは市場の広がりと製品ラインの絞り込み等が異なるからである。

同じ業界内に属する企業でも、別の戦略グループの企業との間では、「直面する脅威と機会」も当然異なってきます。たとえば、円高の状況下では輸出企業と輸入企業の脅威と機会は異なり、収益も異なります。

機器メーカーが、ソフトメーカーに開発を委託し、買い取った上で販売するため、ソフトメーカーは機器メーカーの下請という関係になります。また、開発指導を行うという記述から、ソフトメーカーの自由な発想を阻害する可能性が考えられます。この様な状態では、ソフトメーカーの自由競争や起業は活発に行われなくなると想定されます。

導入期から成長期には、市場に参入する企業が増加し、競争が激しくなります。競争によって、製品が発展し、市場も拡大していきます。

コンビニエンスストアを取次店とすることにより、顧客の利便性が高まります。様々なコンビニエンスストアチェーンが、宅配ビジネスに参入し競争することによって、宅配市場が拡大します。

 厳しい競争の中で優れた業績を上げるためには、競合他社に対して競争優位性を築いていく必要があります。ポーターは、競争優位を築くためには、3 つの基本戦略があると指摘しました。その3 つとは、コスト・リーダーシップ戦略、差別化戦略、集中戦略です。このうち、経営資源の限られた中小企業で一般的なのは、差別化戦略、集中戦略です。

 また、リソースベース型の戦略論では、競争優位を築くためには、経営資源や、組織的能力であるケイパビリティを蓄積していくことが重要と考えます。

競争戦略と言えばポーターの競争優位の戦略(3つの基本戦略)と5つの競争要因、持続的な競争優位といったらVRIOフレームワーク

競争戦略実行に不可欠であり「独自」の経営資源を持っていることから差別化戦略、製品市場における規模の経済性を実現できるのでコスト・リーダーシップも展開可能です。いずれも市場全体を対象とする戦略の採用です。そこに代替製品の脅威がどのように影響するか考えてみましょう。代替品は、例えば携帯電話に対するスマートフォンのように携帯電話の市場に大きなインパクトを与えます。製品差別化は既存製品市場で有効な戦略ですが代替品に対しては有効ではありません。そのため携帯電話メーカーは機能面を最小限に絞り込み、価格を下げることで対抗しました。その結果、携帯電話メーカーの収益性は著しく低下しました。従って、「代替品の脅威が事業の収益性に影響を与えず競争優位の源泉となる」という記述が不適切です。

経路依存性は経験の積み重ねがないと蓄積できないという意味です。競合が真似することが難しい(時間がかかる)ため、持続的な競争優位につながります。模倣を遅らせることができれば先発者にとって優位になります。

自動車業界をイメージすると、メルセデスベンツやBMWは高級車としてゆるぎない地位を維持しています。価格帯で競合している両社ですので当然シェアの奪い合いが生じますが限定的です。なぜなら、基本的にメルセデスベンツは落ち着いた大人の高級車イメージ、BMWはスポーティでドライビング自体を楽しむイメージといったブランドとしての差別化がされており、高い顧客ロイヤルティを維持しているからです。従って、製品差別化は競争に勝ち抜く手段である以上に、他社との競争をできるだけ回避できる自社市場構築の手段ともなります。

差別化した製品を選好する顧客の割合は減るのは、機能という差別化の一つの根拠が低下するのですから当然といえます。では企業が取るためにはどうするべきでしょうか。製品に対する忠誠度(ロイヤルティ)が高い顧客に絞り込んでいく差別化集中が採用されるべき手段となります。「差別化した製品でできるだけ多くの顧客を対象」とすると販売価格を低くして大量に販売しなければ売上が増加しません。すると忠誠度(ロイヤルティ)の高かった顧客は失望して離れていきます。標準的な製品と価格競争となって、収益性は低下していき、結果として高い収益性は確保することができません。つまり、戦略の整合性がとられていない矛盾した状態になってしまうのです。

製品やサービスを企業が顧客に提供するためには、企業の価値連鎖における活動すべてが実行されなくてはなりません。しかし、これらの活動のうち、どれを自社独自に行ない、どれを他社に任せるかについて、企業は意思決定することができます。企業が価値連鎖の中で携わる活動の数は一定で安定する必要はありません。

製品やサービスの顧客とより直接的に接触する方向に進む場合を、前方垂直統合といいます

企業が携わる価値活動の数が多いほど垂直統合の度合いは高くなり、企業が携わる価値活動の数が少ないほど垂直統合の度合いは低くなります。企業が価値連鎖の中で携わる活動の数はその増減から垂直統合度は推測できないわけではありません。

自社の境界外に当該事業にかかわる価値創出活動の多くを出している企業について述べられています。自社の境界外に当該事業にかかわる価値創出活動の多くを出しているわけですから、企業が携わる価値活動の数が少ないので、垂直統合度は低いレベルです。また、自社の境界外に当該事業にかかわる価値創出活動の多くを出しているわけですから、この企業が新たに付加している価値は小さいといえ、企業の売上高付加価値率は低くなります。

フォロワーは、リーダー企業などを模倣して追随する企業グループです。ただし、模倣するため、価格競争になりがちです。そのため、「非価格競争によって収益をあげることが基本戦略」とは言えない

リーダーの戦略のポイントは、市場を拡大することと、同質化を図ることです。周辺の需要を拡大することで、市場を拡大できれば、シェアが一番高いリーダーが最も恩恵を受けられます。その際、新製品を次々に投入し、幅広い品揃えにするフルライン戦略が有効です。

どのようにして早く競争力のある製品を開発し、市場に供給するか、という時間をめぐる競争は「タイムベース競争」と呼ばれる

大規模生産による経験効果を連続的に享受するためには、大規模生産が可能な生産設備や、より効率的に生産することができるプロセス革新(工程革新)などが必要となります。ですから、最初に製品を生産・販売したからといって、競合他社よりも効率的に量産化できるだけの生産設備やプロセス革新が伴わなければ、大規模生産による経験効果を連続的に享受できるような先発者の優位性は生じないことになります。

タイムベース競争の効果は、工場での生産リードタイムの短縮による原材料費の削減によって、原材料購入にかかわる金利の削減にも現れることになります。

タイムベース競争の効果は、顧客ニーズに俊敏に対応することで価格差を克服し、結果的に競合他社よりも高い利益率を実現することにも現れる。

中小企業へ投資する投資事業有限責任組合では、業務執行を伴わない組合員は、その出資額を限度として組合の債務を弁済する責任を負う。

投資事業有限責任組合の業務を執行する者について述べられています。業務を執行する者は、無限責任となります。

「川(デビルリバー)が谷(デスバレー)を作り海(ダーウィンの海)に流れる」

コンソーシアムとは、2 つ以上の個人や企業等から成る共同体・共同事業体のことで、共同で特定の目的のために活動します。例えば、民間企業で大学とコンソーシアムを形成し、共同で研究開発するなどの例があります。

合弁事業の出資割合は、出資企業間の合意により任意に決めることができ、必ずしも合弁事業の経営に努力を傾注する程度を表すものではありません。また、一般的に配当は出資比率に応じてなされます。

ワークシェアリングとは、従業員1 人当たりの労働時間を減少することで、皆で一つの仕事を分け合い、雇用水準を維持する手法です。欧米諸国では導入が進んでいるといわれますが、我が国では政府が推奨したものの、労働者の雇用不安を抑えるほど導入が進んだとはいえません。

品質検査を公的検査機関に任せたり、賃金の高い熟練技術者に代わって若手従業員を新規に雇用することは、企業内部の品質管理や、技術力のレベルを下げてしまう恐れがあります。

 また、個々の業績評価を賃金に連動させる事で、従業員が、品質や顧客に対する意識よりも、個々の業績を重視する恐れがあります。これらによって、品質が低下したり、顧客をないがしろにする可能性が高くなります。

取締役会の中に指名委員会、監査委員会、報酬委員会を設置すると、企業統治を強化することができます。

カフェテリア・プランは企業があらかじめ用意した様々な福利厚生メニューの中から、社員自身が自分のポイントの範囲内で自主的に希望するメニューを選択して利用する制度です。

想定できる危機的事象に対して、事前に発生抑制や防止策を検討するのは「リスク・マネジメント」であり、「クライシス・マネジメント」は不測の事態に対する危機管理で、事前に発生抑制や防止策を検討することは困難です。

事業インパクト分析とは事業継続計画(BCP)において業務停止させることでどのような影響が生じるかを把握する分析で、事業インパクト分析に基づいて継続業務を決定します。

コンティンジェンシー・プランは、予期しない事態が起きた時のために、事前に対応方法などを定めておく計画のことを言います。コンティンジェンシー・プランでは継続業務を決定する際、必ずしも事業インパクト分析を行なうわけではありません。

事業継続計画(BCP)では事業インパクト分析に基づいて、業務の中断が許されるべき許容期間を把握し、業務の復旧優先順位を導きます。

災害時のロジスティクス確保が不必要な、規模が大きくないサービス業等あらゆる業種において事業継続計画(BCP)は必要とされるので、事業継続計画(BCP)が必ずロジスティクス確保を重視した企業間ネットワークの構築を目指すわけではありません。

組織均衡の5 つの中心的公準とは、詳しくは次の事を表します。

 1. 組織は、組織の参加者と呼ばれる多くの人々の相互に関連した社会的行動の体系である。

 2. 参加者それぞれ、および参加者の集団それぞれは、組織から誘因を受け、その見返りとして組織に対する貢献を行う。

 3. それぞれの参加者は、彼に提供される誘因が、彼が行うことを要求されている貢献と等しいかあるいはより大である場合にだけ、組織への貢献を続ける。

 4. 参加者の様々な集団によって提供される貢献が、組織が参加者に提供する誘因を作り出す源泉である。

 5. したがって、貢献が十分にあって、その貢献を引き出すのに足りるほどの量の誘因を提供している限りにおいてのみ、組織は「支払能力がある」すなわち存在し続ける。

組織を設計するには、5つの設計原則があります。それは、専門化の原則、権限・責任一致の原則、統制範囲の原則、命令一元化の原則、例外の原則です。

管理者の職務に関する事業の範囲やタイムスパンの責任に応じて、組織は階層を設計する必要がある。

職務の公式化とは、業務を標準化・定型化することを指しています。公式化された組織においては、従業員は、何をいつまでにするべきかを決定する範囲が小さく、決まった仕事を決まった方法で、遂行していきます。従って、管理者は、従業員の業務の例外的な対応に専念することができることから、管理する従業員数を増やすことが可能となります。

変化の激しい環境では、組織も柔軟に変化に対応する必要があります。公式に定めた権限・責任の範囲だけで業務を行うと、変化に対応しにくい場合があります。そのため、変化に対応する過程で「非公式」な権限・責任が生じる事があり、必ずしも公式に権限・責任が一致している必要はありません。

不確実性が高い環境下では、分権化による現場優先の対応をする方法以外にも、トップダウンで変革を行うという方法もあります。そのため、必ずしも「階層のないフラットな構造にすることが望ましい」とは言えません。

カンパニー制は事業部の発展形です。カンパニー制では、事業部にあたる組織をさらに分権化するために、カンパニーという独立した企業に近い組織として、社内分社化します。カンパニーという名称が紛らわしいですが、別法人ではありません。あくまで、社内の一組織であることが、1つのポイントです。

純粋持株会社は、企業グループ全体の戦略や企画の立案などに専念します。そのため、個々の事業の運営を統合して行うことはありません。また、傘下の企業の経営戦略を標準化したり集中的に管理したりすることもありません。

織が問題志向の探索を行う場合、実現可能な選択肢から、利害関係者が満足して受け入れることができる選択肢へと探索の範囲を削減する際に組織スラックが生じます。このように、組織スラックは、利害関係者が組織に対して求める要求が、満足水準に基づくことから生じる傾向にあります。

企業が組織スラックを活用することによって起こす革新を、スラック革新といいます。

組織がどのように行動するかについては、組織の経営資源には限りがあるため、組織は完全に合理的には行動しえないという限界があるという点に着目するといいでしょう。このように、組織は最適化基準による意思決定を行うことができず、満足化基準による意思決定を行うことになります。

定型的意思決定が非定型的意思決定に優先されることを、計画におけるグレシャムの法則といいます。革新的な計画に抵抗するために、日常のルーティン対応を探し求めるのはグレシャムの法則ですが、「組織の中の規則や機構がもともとは目的追求に役立つものとして制定されたはずなのに、逆に目的追求を損ねている状態」ではないため、官僚制の逆機能ではありません。

本来は手段にすぎない規則や手続きが目的に転じてしまう、目的置換は、官僚制の逆機能の現象の一つです。規則や手続きはある目的を達成するために規定されているものですが、規則に従うことによって目的が達成され、それが評価されるというプロセスが繰り返されることによって、規則や手続きを守ることそのものが目的になってしまうわけです。

Share Button

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です