企業経営理論 労働関連法規 マーケティング概要とプロセス 製品戦略

就業規則 【平成22年 第22問】

 就業規則の作成、変更に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 就業規則は、複数の事業場がある企業では、原則として、それぞれの事業場を管轄する行政官庁(労働基準監督署長)に届け出なければならないが、一定の要件を満たす場合には、本社を管轄する行政官庁に一括して届け出ることができる。〇就業規則は事業場ごとに届け出ることが原則です。ただし、一定の要件を満たす場合には、本社を管轄する行政官庁に一括して届け出ることができます。


イ 常時10 人以上の労働者を使用する使用者は就業規則を作成しなければならないが、この場合の常時使用する労働者には、パートタイマーやアルバイト、嘱託社員などは含まない。×常時使用する労働者には、正社員だけでなく、パートやアルバイトも含


ウ パートタイマーを対象とする就業規則を作成したときは、その就業規則に、パートタイマーの過半数を代表する者の意見を記した意見書を添えて、行政官庁(労働基準監督署長)に届け出なければならない。×あくまで努力規定


エ 変更した就業規則は、労働者に周知されていなくても、労働者代表(過半数労働組合または過半数代表者)の意見を聴取し、行政官庁(労働基準監督署長)に届け出れば効力が発生する。×就業規則は届出だけでなく、見やすい場所へ掲示したり、備えつけたり、書面を交付するなどの方法で、労働者に周知させる必要。

労働基準法の目的は、「労働者の保護」

変形労働時間 【平成29年 第27問】

 労働基準法に定める変形労働時間制および裁量労働制に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 使用者は、1か月単位の変形労働時間制を採用した場合において、変形期間が開始した後に、労働基準監督署に届け出た労働日並びに始業及び終業の時刻と異なる日時に労働させた場合であっても、結果として、変形期間を平均して週 40時間の範囲内で労働させていれば、残業代を支払う必要はない。×異なるような変更は、使用者が任意に行うことはできません。
  2. 使用者は、1年単位の変形労働時間制を採用した場合において、対象期間が開始した後に、労使協定で定めた労働日並びに始業及び終業の時刻と異なる日時に労働させた場合であっても、結果として、1日 10 時間、1週 52 時間の範囲内で労働させていれば、残業代を支払う必要はない。×異なるような変更は、使用者が任意に行うことはできません。
  3. 専門業務型裁量労働制については、適用される労働者の個別の同意を得ることは要件とされていないが、企画業務型裁量労働制については、適用される労働者の個別の同意を得なければならない。×〇専門業務型裁量労働制は具体的な指示をすることが困難なものとして厚生労働省令に定める業務に適用され、その専門家である弁護士、会計士等専門家に労働者が限定されています。
  1. フレックスタイム制は、始業及び終業の時刻の両方を労働者の決定に委ねることを要件としておらず、始業時刻又は終業時刻の一方についてのみ労働者の決定に委ねるものも含まれる。〇×フレックスタイム制は始業及び終業の時間の両方を労働者の決定に委ねなければなりません。

解雇制限 【平成21年 第18問】

 労働基準法では、労働者を解雇する場合の解雇制限や解雇手続きについて定められているが、解雇制限や解雇手続きに関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 産前・産後の女性が労働基準法の定めにより休業する期間とその後30 日間は解雇できない。〇


イ 日々雇い入れられる者や2か月以内の期間を定めて使用される者を解雇する場合は、労働基準法に定める解雇予告や解雇予告手当の支払いの必要はない。ただし、日々雇い入れられる者が1か月を超えて引き続き使用された場合や2か月以内の期間を定めて使用される者が所定の期間を超えて引き続き使用された場合は、解雇予告や解雇予告手当の支払いが必要である。〇



ウ 労働者が業務上の傷病でその療養のため休業する期間とその後30 日間の解雇は禁止されているが、療養開始後3 年を経過しても治らない場合は特段の保障なく解雇することができる。×〇×療養開始後3 年を経過しても治らない場合は、平均賃金の1,200 日分の「打切補償」を行った場合に限り、解雇することができます。



エ 労働者の責めに帰すべき事由により解雇する場合でも、少なくとも30 日前に解雇予告するか、または30 日分以上の平均賃金の解雇予告手当を支払う必要があるが、労働者の責めに帰すべき解雇事由について行政官庁の認定を受けた場合は、その必要はない。×〇労働者の責めに帰すべき事由により解雇する場合でも、少なくとも30日前に解雇予告するか、または30 日分以上の平均賃金の解雇予告手当を支払う必要がありますが、労働者の責めに帰すべき解雇事由について行政官庁の認定を受けた場合は、その必要はありません。



オ 労働者を解雇する場合には、少なくとも30 日前に解雇予告するか、または30 日分以上の平均賃金の解雇予告手当を支払う必要があるが、天災事変その他やむを得ない事由により事業の継続が不可能になり、その事由について行政官庁の認定を受けた場合は、その必要はない。〇天災事変その他やむを得ない事由により事業の継続が不可能になり、その事由について行政官庁の認定を受けた場合は、解雇予告や解雇予告手当は必要はありません。

賃金 【平成25年 第23問】

 賃金に関する基本用語の定義として、最も不適切なものはどれか。
ア 基本給は、毎月支払われる賃金の中で最も基本的な部分を占め、年齢、学歴、勤続年数、経験、能力、資格、地位、職務、業績など、労働者本人の属性又は労働者の従事する職務に伴う要素によって算定される賃金で、原則として同じ賃金体系が適用される労働者全員に支給されるものをいう。〇

イ 賞与は、ボーナス、一時金、期末手当などの呼称で呼ばれることがあるが、労働基準法上の賞与は、定期又は臨時に、原則として労働者の勤務成績及び経営状態等に応じて支給されるものであって、その額があらかじめ確定されていないものをいう。〇


ウ 定期昇給は、あらかじめ定められた賃金表がある場合にはそれに基づいて、賃金表がない場合には、年齢や勤続年数、考課査定などをもとに、毎年1回以上定期的に個別賃金を引き上げるものであるのに対し、ベースアップは賃金水準を底上げするもので、賃金表がある場合には賃金表そのものを書き換えることにより行われる。〇


エ モデル賃金とは、学制どおりに進級して正規に学校を卒業し、直ちに入社して引き続き同一企業に勤務し、その後標準的に昇進・昇格、昇給して、世帯形成も標準的に経過している標準者の賃金カーブをいう。〇


オ 労働基準法上の平均賃金は、その算定事由の発生した日以前3カ月間にその労働者に支払われた賃金の総額を、その期間の所定労働日数で除した金額のことであり、解雇予告手当や休業手当、業務上の災害における災害補償の計算等に用いる。×その期間の総日数で除した金額。「総日数」とは労働日も休日もすべて含めた日数であるのに対し、 「所定労働日数」とは、総日数から所定休日や労働しなかった日を除いた日数

労働契約の期間 【平成30年 第24問】

 労働契約の期間に関する記述として、最も適切なものはどれか。なお、一定の事業の完了に必要な期間を定める労働契約については考慮しないものとする。

ア 期間の定めのない労働契約を締結している労働者については、いかなる場合でも定年年齢まで解雇することはできない。×

イ 期間の定めのない労働契約を除き、1年を超える労働契約は締結できない。×

ウ 期間の定めのない労働契約を除き、満60歳以上の労働者との間に締結される労働契約の期間は、最長5年である。×〇

エ 期間の定めのない労働契約を除き、薬剤師の資格を有し、調剤業務を行う者との間に締結される労働契約の期間は、最長3年である。〇×

労働基準法では、期間の定めをする場合は、期間が長期間になると労働者の自由を拘束する恐れがあるため、原則期間は3年までとなっています。

 例外として、高度の専門知識を持つ医師や弁護士のような労働者や、60歳以上の労働者は期間を5年までとすることができます。

健康診断 【平成21年 第19問】

 労働安全衛生法では、事業者に対して常時使用する労働者を対象に健康診断の実施を義務づけているが、健康診断等に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア 事業者とは、事業を行う者で労働者を使用するものとされ、労働者の安全と健康を確保する義務主体で、法人企業であれば法人自体であり、個人企業であれば経営者個人である。〇


イ 事業者は、期間の定めのない労働契約によるパートタイム労働者でも、その者の1週間の所定労働時間が当該事業場の同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間の3 分の2 以上の場合は、一般健康診断を実施しなければならない。×

契約社員やパート/アルバイトでも、以下の2 つの条件を両方満たす場合は、健康診断の受診義務があります。

 1.期間の定めのない契約により使用される者であること。

(なお、期間の定めのある契約により使用される者の場合は、1年以上使用されることが予定されている者、及び更新により1年以上使用されている者)


 2.1週間の労働時間が、正社員の4 分の3 以上(原則週30 時間以上)である者


ウ 事業者は、常時使用する労働者に対しては年1回、深夜業など一定の業務に従事する労働者に対しては当該業務への配置替えの際および6 か月毎に1 回、定期的に一般健康診断を実施しなければならない。〇


エ 事業者は、常時使用する労働者を雇い入れるときは、当該労働者に対して一般健康診断を実施(健康診断を受けた後、3 か月を経過しない者がその結果を証明する書面を提出した場合の診断項目は除く)しなければならない。〇


オ 事業者は、労働安全衛生法に基づいて作成すべき一般健康診断の健康診断個人票を5年間保存しなければならない。〇事業者は労働者の健康診断の結果を健康診断個人票の形にして5年間保存し、これに基づいて労働者の健康管理や適切な配置転換を行う必要

各社会保険の目的 【平成27年 第25問】

 各社会保険の目的に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア 健康保険は、労働者の疾病、負傷、死亡に関して保険給付を行い、国民の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とするが、出産は保険給付の対象とならない。×健康保険法第1条では、「労働者又はその被扶養者の業務災害以外の疾病、負傷若しくは死亡又は出産に関して保険給付を行い、もって国民の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする」と規定

イ 厚生年金保険は、労働者の老齢、障害、死亡について保険給付を行い、労働者及びその遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とするが、疾病、負傷は保険給付の対象とならない。〇厚生年金保険法第1条では、「労働者の老齢、障害又は死亡について保険給付を行い、労働者及びその遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする」と規定


ウ 雇用保険は、労働者が失業した場合、労働者について雇用の継続が困難となった場合及び教育訓練を受けた場合に、生活及び雇用の安定と就職の促進のために失業給付等を支給することにより労働者の生活及び雇用の安定を図るとともに、失業の予防・雇用状態の是正・雇用機会の増大、労働者の能力の開発、労働者の福祉の増進を図ることを目的とする。〇雇用保険法第1条では、「雇用保険は、労働者が失業した場合及び労働者について雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に必要な給付を行うほか、労働者が自ら職業に関する教育訓練を受けた場合に必要な給付を行うことにより、労働者の生活及び雇用の安定を図るとともに、求職活動を容易にする等その就職を促進し、あわせて、労働者の職業の安定に資するため、失業の予防、雇用状態の是正及び雇用機会の増大、労働者の能力の開発及び向上その他労働者の福祉の増進を図ることを目的とする」と規定


エ 労働者災害補償保険は、労働者が業務上の災害や通勤による災害を受けた場合に、被災労働者やその遺族を保護するために必要な給付を行う制度であるが、老齢は保険給付の対象とならない。〇労働者災害補償保険法第1条では、「労働者災害補償保険は、業務上の事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害、死亡等に対して迅速かつ公正な保護をするため、必要な保険給付を行い、あわせて、業務上の事由又は通勤により負傷し、又は疾病にかかった労働者の社会復帰の促進、当該労働者及びその遺族の援護、労働者の安全及び衛生の確保等を図り、もって労働者の福祉の増進に寄与することを目的とする。」と規定

マーケティング・パラダイム 【平成24年 第25問】(設問1)

 次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

 マーケティングについての共通認識であるマーケティング・パラダイムは時代とともに変化している。1990 年代には、それまでのAパラダイムに変わって、Bパラダイムに注目が集まるようになった。その主要な背景として、Cによって新規顧客獲得のためのコストが非常に大きくなったことが挙げられる。

 さらに最近では、P.コトラーらが、製品中心の「マーケティング1.0」、消費者志向の「マーケティング2.0」に代わる新たなマーケティングとして「マーケティング3.0」を提唱して大きな注目を集めている。


(設問1)
 文中の空欄A〜Cにあてはまる語句の組み合わせとして最も適切なものはどれか。


ア A:関係性  B:交換   C:ICT の進展


イ A:関係性  B:交換   C:市場の成熟


ウ A:交換〇   B:関係性〇  C:ICT の進展

エ A:交換   B:関係性  C:市場の成熟〇

交換パラダイムに変わって関係性パラダイムにシフトした背景には、①市場の成熟化、②アフター・マーケットの拡大化、③情報技術の発展などが挙げられます。ここでは、「新規顧客のためのコストが非常に大きく」させることになるものであるので、「市場の成熟」

マーケティング・パラダイム 【平成24年 第25問】(設問2)

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

 マーケティングについての共通認識であるマーケティング・パラダイムは時代とともに変化している。1990 年代には、それまでのAパラダイムに変わって、Bパラダイムに注目が集まるようになった。その主要な背景として、Cによって新規顧客獲得のためのコストが非常に大きくなったことが挙げられる。

 さらに最近では、P.コトラーらが、製品中心の「マーケティング1.0」、消費者志向の「マーケティング2.0」に代わる新たなマーケティングとして「マーケティング3.0」を提唱して大きな注目を集めている。


(設問2)

 文中の下線部の「マーケティング3.0」固有の特徴として、最も不適切なものはどれか。

ア 企業理念の重視〇

イ 協働志向・価値共創の重視〇

ウ 顧客満足の重視×マーケティング2.0固有の特徴

エ 社会貢献・社会価値の重視〇

オ 精神的価値の重視〇

延期型マーケティング・システム 【平成24年 第32問】

 需要の不確実性の増大を背景に、多くの製品の流通・マーケティングは投機型から延期型に移行している。延期型のマーケティング・システムの構築の手段として、最も不適切なものはどれか。


ア POSシステム〇POSシステムは緻密な在庫・受発注管理ができるようになるので、実際の需要が把握されるまで製品の生産・流通を引き伸ばす延期型のマーケティング・システムの構築の手段


イ SCM〇(サプライ・チェーン・マネジメント)供給全体の最適を図るものです。


ウ SPA型ビジネス・モデル〇(Specialty store retailer of Private label Apparel)とは、自社オリジナル企画ブランドによるアパレル製造直売専門店のことです。


エ 製販連携〇顧客ニーズを的確に把握した商品をタイムリーにかつ低価格で提供することができ、需要が把握されるまで製品の生産・流通を引き伸ばすことができるので、延期型のマーケティング・システムの構築の手段

オ 大ロット生産×

マーケティング概念 【平成30年 第33問】

 マーケティング概念に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 近年では様々なソーシャルメディアが普及しており、とくにSNSを活用した顧客関係性の構築に基づくマーケティングのあり方は、ソーシャル・マーケティングと呼ばれている。〇×「ソーシャル・ネットワーク・マーケティング」

イ ソサイエタル・マーケティング・コンセプト(societal marketing concept)では、標的市場のニーズや欲求、利益を正しく判断し、消費者と社会の幸福を維持・向上させる方法をもって、顧客の要望に沿った満足を他社よりも効果的かつ効率的に提供することが営利企業の役割であるとしている。〇×〇社会志向的マーケティングと訳されるソサイエタル・マーケティングは、伝統的なマーケティングを社会的価値や社会的役割という新しい観点から捉えなおしたものです。

ウ マーケティングは営利企業の市場創造においてだけでなく、美術館や病院、NPOなどの非営利組織にも適用されているが、非営利組織のマーケティングにおいてはマーケティング・ミックスのうちの価格要素の持つ相対的重要性は低い。〇×非営利組織だからといって価格要素の持つ相対的重要性は低いとは言えません。

エ マーケティング・ミックスの4つのPは買い手に影響を与えるために利用できるマーケティング・ツールを売り手側から見たものであるが、これらを買い手側から見ると4つのCとしてとらえることができる。4PsのPlaceに対応するものは、Customer cost、つまり顧客コストである。×マーケティング・ミックスの4Pは、製品戦略(Product)、価格戦略(Price)、チャネル戦略(Place)、プロモーション戦略(Promotion)です。

オ マーケティング・ミックスは企業が設定した標的市場においてそのマーケティング目標を実現するための一貫したツールとしてとらえられるが、そのうちの販売促進の修正は、他のマーケティング・ミックス要素の修正と比べて長期間を要するものである。×4Pのうち、最も企業側から柔軟に変更できるのはPromotion、つまり販売促進です。

消費者行動 【平成21年 第29問】(設問1)

 次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
 消費者行動論の分野では、消費者の購買意思決定プロセスのモデル化が行われてきた。そのなかでも代表的なモデルは、問題の認識とその解決としての購買行動を前提として、「問題認識」→「情報探索」→「【 】」→「選択」→「結果の評価」からなる5段階のプロセスによる説明を行っている。


(設問1)
 文中の空欄【 】に入る最も適切なものはどれか。


ア 購買目的の精緻化


イ 情報分散化


ウ 代替案の評価〇


エ トライアル購買


オ 取引条件の交渉

コトラーは、消費者の購買行動のプロセスを、5 つの段階で考えました。そのプロセスは、問題認知、情報探索、代替品評価、購買決定、購買後の行動

消費者行動 【平成21年 第29問】(設問2)

 次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
消費者行動論の分野では、消費者の購買意思決定プロセスのモデル化が行われてきた。そのなかでも代表的なモデルは、問題の認識とその解決としての購買行動を前提として、「問題認識」→「情報探索」→「【 】」→「選択」→「結果の評価」からなる5段階のプロセスによる説明を行っている。


(設問2)

文中の下線部に関連する以下の記述のうち、最も不適切なものはどれか。


ア ある消費者が特定ブランドに対する高いロイヤルティ(忠誠)を持つ場合、この消費者は購買意思決定プロセスの中で広範囲問題解決を行うことが多い。?×

「広範囲問題解決」は、「拡大的問題解決」と同じ意味で、情報探索や代替品評価に多くの時間をかけて購買決定する方法です。


イ 情報探索段階で長期記憶により多くの知識を持っている消費者は、少ない知識を持つ消費者と比べ、意思決定のための情報を効果的に処理できる傾向が強い。〇より多くの知識を持っている消費者は、少ない知識を持つ消費者と比べ、意思決定のための情報を効果的に処理できる傾向が強


ウ 情報探索段階の外部探索とは、消費者が店舗出向したり、カタログやウェブサイト、友人の意見などを参考にしたりして情報収集を行うことである。〇

外部探索とは、外部の情報源から情報を探索することです。


エ 製品関与とは、消費者がある製品に対してどれだけ重要性やリスクを感じるかの水準を指し、消費者がその製品にどれだけこだわりを持っているかということである。〇製品関与とは、ある製品に対して消費者が持つ関わりの度合いを表します。

消費者の購買行動 【平成25年 第27問】

 次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

 ある金曜日の夕方、機械部品メーカーの2代目経営者のYさんは取引先とのミーティングを終えると足早に家電専門店チェーンの大型店舗に立ち寄った。この店舗は駅に隣接したショッピング・センター(SC)のテナントとして出店している。

 Yさんは、取引先が国際展開をしていることがきっかけで自社の創業以来はじめて海外市場へのアプローチに着手した。海外のエージェントとのリアルタイムの会議を円滑に行うために、翻訳機能付きの電子手帳の購入を検討している。

 いくつかの商品を比較している最中に、Yさんのスマートフォンにe メールが送られてきた。この家電専門店チェーンのウェブ店舗からのものだった。メールをあけてみると、数日前にYさんがスマートフォンを使ってこの小売業者のウェブ店舗で検索し、「お気に入り(bookmark)」に登録していた電子手帳の詳細情報が記載されている。また、このSC内店舗での売場の位置と実際にこの商品を購入し、使用している消費者によるレビューが紹介されている。メールを見ながら売場に移動し、この電子手帳を手に取ってみるとYさんが今必要としている機能が満載の商品であることが分かった。

 Yさんはおもむろにこの商品の型番をスマートフォンに入力し、検索をかけてみた。すると、別の家電専門店のウェブ店舗では全く同じ商品が5,000 円安い価格で販売されていることが分かった。Yさんは、早速この電子手帳をスマートフォンサイト経由で注文し、クレジットカードで決済した。また、このネットショッピングでYさんは購入額の10 % のポイントを獲得した。日曜日の朝、Yさんは電子手帳を受け取り、あれこれ操作を試し、海外エージェントとのミーティングで想定されるフレーズを学習した。

 文中に示すYさんの行動に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア YさんはSC内の家電専門店チェーンの店舗に立ち寄った際にこのチェーンのウェブ店舗からe メールを受け取ったことで、AIDMAでいえばM(Memory)にあたる内容を活性化することができた。×〇eメールを受け取ることによって、数日前にこの小売業者のウェブ店舗で検索し登録していた詳細情報の記憶を呼び起されました。

イ Yさんは金曜日の夕方にSC内の家電専門店チェーンの店舗に立ち寄る前に、このチェーンのウェブ店舗で翻訳機能付きの電子手帳を網羅的に検索していたので、買い物出向前に明確なブランドの選好マップが形成されていたといってよい。〇×消費者によるレビューが紹介されている内容を見た後、この電子手帳を手に取ってみると必要としている機能が満載の商品であることが分かったわけです。

ウ Yさんは店頭で受け取ったe メールを読むとすぐさま商品関連情報を検索し、電子手帳の購買にいたる意思決定を行った。この一連の流れの中でYさんはコミュニケーションに対する消費者の反応(購買)プロセスモデルのひとつであるAISASに含まれるすべてのステップを踏んでいたといえる。×

エ 今回のYさんの電子手帳の購買プロセスの一部にも見られたような、「実際の店舗で商品の実物展示を体験してから、より低い商品価格と消費者費用で同じ商品を購入することのできるウェブ店舗を探してそこで購買を行う」タイプの行為は一般にブラウジング(browsing)といわれている。×ブラウジングとは、インターネットに接続して情報を探し出すことです。

 準拠集団 【平成24年 第27問】

 消費者行動に影響を及ぼす社会的要因のひとつである準拠集団に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア 近年家族の個人化が進んでおり、家族の消費者行動への影響を分析する際には、ライフサイクルだけでなく、ライフコースにも注目する必要がある。〇

ライフコースというのは、個人が一生の間にたどる人生の道筋を表します。


イ 準拠集団とは、家族、職場、世代など、個人が直接・間接に所属している集団のことである。〇×準拠集団は、個人の価値観や態度、行動に対して影響を及ぼす集団のことであり、必ずしも現在所属している集団ではなく、将来所属したい集団等である場合もあります。


ウ 準拠集団は消費者にとって、情報源となるだけでなく、価値観や規範の形成要因ともなる。〇準拠集団は、個人の価値観や態度、行動に対して影響を及ぼすもの


エ プライベートな場面で使用される製品よりも、パブリックな場面で使用される製品の方がそのブランド選択において準拠集団の影響は大きくなる。〇パブリックな場面で使用される製品の方が、準拠集団の影響は大きくなります。

購買後の行動 【平成27年 第31問】

 次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

 人は、一般的に、自分にとって最良と思われる商品を購入する。しかし、購入後に「本当にこの選択でよかったのか」、「迷ったもうひとつの商品のほうがよかったのではないか」と思い悩むことは、決して珍しいことではない。購入した商品は最良と思う一方で、他の商品のほうがよかったのではないかとも考える。人は、こうした2つの認識の矛盾から、心理的な緊張を高める。

 文中の下線部の「心理的な緊張」状態を表す語句として、最も適切なものはどれか。

ア サイコグラフィックス×ライフスタイル、行動、信念、宗教、価値観、個性などによって顧客を分類する際に用いられる心理学的属性のこと

イ 認知的不協和〇購入した商品は最良と思う一方で、他の商品のほうがよかったのではないかとも考えるといった、2つの認識の矛盾から、心理的な緊張を高める状態を表す語句は、「認知的不協和」

ウ バラエティシーキング×低関与製品のうち、ブランド間の差異が大きい場合に見られる頻繁なブランドスイッチングのこと

エ ブランドスイッチング×消費者がこれまで購入していた商品の銘柄(ブランド)を変更すること

消費者の購買意思決定プロセス 【平成25年 第25問】(設問1)

 次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

 消費者の購買意思決定プロセスにおいては、特定の情報発信型消費者が他の消費者に対して強い影響力を持つことがある。このように情報源としてとくに重視される人々は( A )集団と呼ばれる。この種の集団には憧れや分離の対象といった個々の消費者が直接的な接点を持たない対象だけでなく、学校や職場、サークルなどのように実際に消費者自身が所属している集団も含まれる。

 ロジャースによる普及理論は、( B )が特定の製品を採用することが新製品普及の最初のステップであるとしている。ハイテク技術を観察対象としたムーアの研究では、この次の段階にくる初期多数派への普及がいかに速やかに行われるかが製品普及の分かれ道であるという結論が導かれている。この分かれ道は( C )と名付けられた。

 これに対してオピニオンリーダー理論では特定の製品分野についての深い専門知識を持った人々が、新しい製品に関する情報を収集し、自ら編集したメッセージで情報発信することの重要性が示されている。

 オピニオンリーダーとは対照的に製品カテゴリ横断的な幅広い知識を持ち、さらには知識を伝える方法も幅広く持っていることに特徴づけられる情報発信型消費者は( D )と呼ばれている。このタイプの消費者は、インターネット上のコミュニティやソーシャルメディア上で情報を拡散させるコミュニケーション機能を果たす極めて現代的な情報発信者といえるだろう。

(設問1)

 文中の空欄A〜Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

ア A:参照  B:イノベーター  C:キャズム  D:リードユーザー

イ A:参照  B:インキュベーター  C:ディバイド  D:マーケットメーカー

ウ A:準拠〇  B:イノベーター〇  C:キャズム〇  D:マーケットメイブン〇

エ A:準拠  B:リードユーザー  C:ディバイド  D:マーケットメーカー

オ A:ミラー  B:リードユーザー  C:ディバイド  D:マーケットメイブン

ロジャースは、新しい商品に対する購入の早い順に、イノベーター(革新者)、アーリー・アダプター(初期採用者)、アーリー・マジョリティ(前期追随者)、レイト・マジョリティ(後期追随者)、ラガード(遅滞者)の5つに分類しました。

ムーアは、アーリー・アダプターとアーリー・マジョリティとの間には容易に超えられない大きな溝があることを示し、初期多数派への普及がいかに速やかに行われるかが製品普及の分かれ道であるという結論

オピニオンリーダーとは対照的に、製品カテゴリ横断的な幅広い知識を持ち、さらには知識を伝える方法も幅広く持っていることに特徴づけられる情報発信型消費者は、マーケットメイブンと呼ばれます。

キャズム(Chasm)は、深い溝ということを意味する言葉です。
メイブンという言葉は、東欧系のユダヤ人の言語のひとつであるイディッシュ語が語源で、知識をたくわえている人を意味

消費者の購買意思決定プロセス 【平成25年 第25問】(設問2)

 次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

 消費者の購買意思決定プロセスにおいては、特定の情報発信型消費者が他の消費者に対して強い影響力を持つことがある。このように情報源としてとくに重視される人々は( A )集団と呼ばれる。この種の集団には憧れや分離の対象といった個々の消費者が直接的な接点を持たない対象だけでなく、学校や職場、サークルなどのように実際に消費者自身が所属している集団も含まれる。

 ロジャースによる普及理論は、( B )が特定の製品を採用することが新製品普及の最初のステップであるとしている。ハイテク技術を観察対象としたムーアの研究では、この次の段階にくる初期多数派への普及がいかに速やかに行われるかが製品普及の分かれ道であるという結論が導かれている。この分かれ道は( C )と名付けられた。

 これに対してオピニオンリーダー理論では特定の製品分野についての深い専門知識を持った人々が、新しい製品に関する情報を収集し、自ら編集したメッセージで情報発信することの重要性が示されている。

 オピニオンリーダーとは対照的に製品カテゴリ横断的な幅広い知識を持ち、さらには知識を伝える方法も幅広く持っていることに特徴づけられる情報発信型消費者は( D )と呼ばれている。このタイプの消費者は、インターネット上のコミュニティやソーシャルメディア上で情報を拡散させるコミュニケーション機能を果たす極めて現代的な情報発信者といえるだろう。

(設問2)

文中の下線部に示す「購買意思決定」についての消費者または企業の行動に関連する記述として、最も適切なものはどれか。

ア ある小売商が店頭で靴下の「よりどり3点600 円」の販促を実施した。多くの消費者は売れ筋の商品だけでなく、単独の販売ランキング下位の商品も購買していた。これは、バラエティ・シーキング論の主張と一致する。〇低関与製品のうち、ブランド間の差異が大きい場合には、頻繁にブランド・スイッチングが起こります。

イ 個々の消費者による購買行動はその人物の文化的、社会的、個人的、心理的な特性の強い影響を受けるが、マーケターに与えられた役割はこれらの特性を変容させることである。〇×顧客のニーズを的確につかみ、顧客のニーズを製品の設計者に正確に伝えることが、マーケターの主な役割です。

ウ 消費者がある製品に対して高い製品関与水準を持つとき、この消費者は自らが蓄積した豊かな製品知識を容易に参照できるため、購買意思決定プロセスは単純化する。これは精緻化見込みモデルによる見解である。×精緻化見込みモデルによると、広告に対して、消費者は、広告の内容について理解し詳細に検討する対応(中心ルート)か、広告の詳細な内容より、広告に登場したタレントや音楽、あるいはパッケージの見た目などのイメージによって形成される対応(周辺ルート)をとるとされます。

エ 生産財の購買は組織内の異なる部門や複数の階層から構成される購買センターを通じて行われるため、購買主体は十分な知識を持って迅速な意思決定を下すことができる。×生産財の購買は組織内の異なる部門や複数の階層から構成される購買センターを通じて行われるため、購買主体は十分な知識を持つのが困難です。

消費者の購買意思決定プロセス(その2)【平成29年 第33問】

 消費者の購買意思決定に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 原材料や味に特徴がある多様なドレッシングが販売されている。アサエルの購買行動類型によれば、商品間の差を理解しやすく、低価格で特にこだわりもなく購入できる商品に対して、消費者は多くを検討することなく、慣習的な購買行動をとりやすい。〇?×「関与水準-低」「ブランド間の知覚差異-大」の製品は、バラエティ・シーキング型と呼ばれ、消費者は色々な製品を試すために、頻繁にブランド・スイッチングを行います。

イ テレビを買い替える場合、過去の使用経験から特定ブランドに好ましい態度を有している消費者の多くは、他ブランドを詳しく検討することなく、当該ブランドを選ぶことがある。こうした決定方略は連結型と呼ばれる。〇?連結型は、製品の各属性に求める最低限の水準を設定し、それらを充たす製品を選択する方法です。

ウ 特別な人に贈る宝石の購入は重要性の高い買い物であるが、一般の消費者は宝石の良し悪しを正確に判断できない。アサエルの購買行動類型によれば、こうした場合に、一般の消費者は複雑な情報処理を伴う購買行動をとりやすい。×不協和低減型に当たります。

エ パソコンの購入に際して、消費者は最も重視する属性で高評価な候補製品を選び、その属性で候補製品が同評価であれば、次に重視する属性で選ぶ場合がある。こうした決定方略は辞書編纂型と呼ばれる。?〇多属性意思決定の辞書編纂型について述べられています。

オ マンション購入に際して、消費者は価格、立地、間取り、環境や建設会社など、検討すべき属性を網羅的にあげ、候補物件において全属性を評価し、総合点が高い選択肢を選ぶことがある。こうした決定方略は EBA 型と呼ばれる。?×多属性意思決定のEBA(elimination-by-aspects)型について述べられています。EBA型とは、検討している属性のうち、1つでも基準を満たさないものがある製品は選択しない、という方法です。

セグメンテーション、ターゲティング 【平成22年 第23問】

 地方銀行のA銀行は、リテール・バンキングの顧客基盤を全国規模に拡大するために、インターネット・バンキングのシステム整備を他行に先駆けて完了した。次に、製品・ブランド開発やプロモーション計画に着手しなければならない。A銀行の今後の市場細分化(セグメンテーション)と標的市場設定(ターゲティング)に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア 銀行の製品・サービスに対する需要の異質性は確実に存在するので、それらをうまく見いだして対応することができればブランド化の実現は十分可能である。〇


イ 行動による細分化変数のひとつに購買決定に関する役割がある。それは、「発案者」、「影響者」、「決定者」、「購買者」、「使用者」の5つに類型化される。〇}


ウ 市場細分化(セグメンテーション)と製品差別化はブランド化シナリオの中核にある考え方で、両者はしばしば代替的な関係に置かれる。×〇どちらも、手段は違いますが、差別化をしていくという点では代替的と考えられます。


エ 市場細分化(セグメンテーション)を通じた競争は、競争相手に対して正面から挑戦していく性格をもつ。×市場細分化は、市場を細分化することで、競合と違うセグメントにアプローチする方法であり、競争を回避する方法となります。


オ デモグラフィクスによる細分化変数には、年齢、ライフステージ、性別、所得、社会階層などが含まれる。×〇デモグラフィックスとは人口統計的な基準のことです。

マーケティング計画【平成30年 第30問】

 マーケティング計画に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. POS データを用いた最も基本的な分析手法の1つはアクセス解析である。これは、購買金額の規模によって顧客をいくつかのグループに分け、それぞれのグループの顧客による売上や利益への貢献度を測定するものである。×
  2. 首都圏在住の大学生をターゲットとする就職活動支援サービスの展開を計画する企業が、ターゲットの潜在ニーズを把握するために標本調査を実施する場合、母集団の規模とその男女構成比が事前に把握できるため、その比率に応じた標本抽出を行うことができる。この種の標本抽出法を系統的抽出法という。×「系統的抽出法」とは、無作為抽出手法の一つです。
  3. マーケティング計画の初期段階においては二次データが用いられる場合が多いが、二次データは内的データと外的データに分類される。小売業者にとっては、POSデータなどの販売データは外的データである。×「二次データ」とは、すでに他者が収集したデータのことであり、マーケティングの初期段階に利用されることが多いです。
  4. 洋菓子メーカーA社は、SNSのフォロワーを100万人以上もつ若手人気モデルと契約し、SNS を用いて若者をターゲットにしたスイーツに対するブランドのプロモーションを強化している。その狙いは、早期に前期大衆(early majority)への普及を図ることである。これをキャズムを超えるという。〇ムーアのキャズム理論によると、アーリー・アダプター(early adopters)とアーリー・マジョリティ(early majority)との間には、簡単に超えられない大きな溝(キャズム)があることを示し、初期多数派への普及がいかに速やかに行われるかが製品普及の分かれ道であるという結論を導いています。

 製品の分類 【平成21年 第25問】

 消費者が買い求めるさまざまな商品は、購買習慣に基づいて、最寄品、買回品、専門品、非探索品に分類される。これらに関する以下の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
ア 購買頻度が高く、即座に商品が引き渡されることが要求され、かつ比較や購買に際して最小限の努力しか払おうとしない商品は最寄品に分類される。〇

イ 専門品の購買行動では、消費者が買い物の途中で選好を明確にするが、買回品の場合、買い物出向に先駆けて選好が確立している。×


ウ 非探索品とは、消費者がその製品・サービスに対する必要性が生じるまでは意識したり、興味を抱いたりすることのないものを指す。〇非探索品は、消費者の関心が低く、あえて自ら求めない製品です。


エ 最寄品と買回品の区分は探索性向の水準の高低に基づいている。前者ではこの水準が極めて低く、後者では高くなっている。〇

製品ライフサイクル 【令和元年 第28問】

 製品ライフサイクルの各段階に対応したマーケティングに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 成熟期に入ると市場はより多くの消費者に支えられるようになるため、技術的に、より複雑で高度な製品の人気が高まる。×成熟期では、競争企業との技術的な差異はなくなるため、技術的により複雑で高度な製品よりもパッケージなど製品の副次的機能での差別化が必要
  2. 導入期に他社に先駆けていち早く市場の主導権をとることが重要なので、投資を抑えつつ競合他社から明確に差別化された製品やサービスを導入期に投入することが望ましい。〇×導入期は販売促進などにコストがかかり、製品も完全とはいえないこともあり改善するための投資が必要です。
  3. 導入期の主要顧客は市場動向や他者の行動を見ながら製品・サービスの購入を決める追随型採用者なので、このような消費者が抱える問題を解決できる製品・サービスを投入することが望ましい。×導入期の主要顧客はイノベーターやアーリー・アドプターであり、追従型採用者ではありません。
  4. 導入期や成長期において市場の業界標準が成立する場合、これに準拠する、または対抗するなど、成立した業界標準に対応したマーケティングを実行することが望ましい。〇その戦略により路線の違いを際立たせ、コアの支持者をつかんだことが昨今の成功をもたらしたと考えると、準拠ばかりが成功の鍵ではありません。

ブランド 【平成21年 第28問】(設問1)

 次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
アメリカ・マーケティング協会によって説明されるように、一般にブランドとは「ある売り手の財やサービスが、他の売り手のそれとは異なるものであることを(   )してもらうための、①名前、用語、デザイン、シンボル、およびその他のユニークな特徴」であるとされている。現在では、②ブランド概念のさまざまな側面が議論されている。


(設問1)

文中の空欄(   )に入る最も適切なものはどれか。


ア 広告


イ 識別〇


ウ 示唆


エ 断言


オ 明言

ブランド 【平成21年 第28問】(設問2)

 次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
アメリカ・マーケティング協会によって説明されるように、一般にブランドとは「ある売り手の財やサービスが、他の売り手のそれとは異なるものであることを(   )してもらうための、①名前、用語、デザイン、シンボル、およびその他のユニークな特徴」であるとされている。現在では、②ブランド概念のさまざまな側面が議論されている。


(設問2)

 文中の下線部①に挙げられるものとして、ロゴ、キャラクター、パッケージ、スローガンなども、自社の製品を特徴づけ、他社製品と差別化するために用いられる代表的な知覚コードである。これらの総称として最も適切なものはどれか。


ア ブランド・エクステンション〇×


イ ブランド・エレメント〇ブランド・エレメントは、商品を識別するためのブランドの具体的な構成要素を表します。


ウ ブランド・ライセンシング


エ ポジショニング・ステートメント

ブランド 【平成21年 第28問】(設問3)

 次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
 アメリカ・マーケティング協会によって説明されるように、一般にブランドとは「ある売り手の財やサービスが、他の売り手のそれとは異なるものであることを(   )してもらうための、①名前、用語、デザイン、シンボル、およびその他のユニークな特徴」であるとされている。現在では、②ブランド概念のさまざまな側面が議論されている。


(設問3)

 文中の下線部②に関連する以下の記述のうち、最も不適切なものはどれか。


ア 成分ブランドは、コ・ブランディング(Cobranding)の一種であり、最終製品自体がブランド化しているだけでなく、その製品に使用されているパーツなどもブランド化しているものである場合を指す。〇コ・ブランディング(共同ブランディング)とは、複数のブランドを組み合わせて、一つの製品やサービスに対して使用することです。


イ プライベート・ブランドは、卸売業者や小売業者による商標のことである。×〇プライベートブランドは、ストアブランドとも呼ばれ、卸売業者や小売業者などの販売業者がつけるブランドです。


ウ ブランド・アイデンティティを確立するためには、ブランドの機能的便益だけでなく、情緒的・自己表現的便益を明確にすることが重要であり、それは顧客関係性の構築のためにも欠かせない。〇ブランド・アイデンティティとは、自社の製品やサービスが競合他社の製品やサービスとどこが違うのかを明確に示すものです。


エ ブランド・エクイティとは、特定の組織にとって自社のブランドによって連想される内容から、その資産となる部分を総和したものであり、わが国においては、近年その測定についての標準算出式が導入されている。〇×それぞれを標準的に数式化するのは困難


オ ブランド開発では「モノ」をどのような生活空間・生活場面と結び付け、「モノへの意味付け」を通じて価値や便益を創造・伝達し、どのように顧客との強力な関係性を構築するかが重視される。×〇ブランド開発では、企業の製品やサービスを消費者の生活空間・生活場面と結び付け、それらへの意味付けを行うことによって、価値や便益を作り出し、それをわかりやすく伝えていくことが大切です。

ブランド価値 【平成28年 第32問】

 顧客が製品やサービスに求める価値は、基本価値、便宜価値、感覚価値と観念価値の4つに分けられる。これらの価値に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア すべての価値を一度に高められない場合、基本価値のレベルにかかわらず、ターゲットに応じて他の価値のいずれかを強化することが得策である。〇×和田によるブランド価値の概念において、それぞれの価値は階層的と位置づけられています。


イ 製品やサービスが顧客にもたらす基本価値や便宜価値は、普遍性や安定性が高く、顧客は価値を理解しやすい。したがって、顧客の満足を得るために企業担当者は、常に、機能を増やし、効用を高め続けることを強いられている。×必ずしも普遍性や安定性が高いとは限りません。


ウ 製品やサービスの感覚価値は、顧客の客観的な優劣判断を困難にする。そのため、この価値を高めることで、企業は一般的に価格競争に巻き込まれやすくなる。×「感覚価値」とは、パッケージなどブランド要素や広告などのプロモーションといったものなどによって、購買時に楽しさを感じるなど消費者が五感で感じる価値のことです。


エ 入手の難しい高価なブランドにおいては、観念価値の作用する割合が大きく、ブランドの歴史や物語などの訴求を通じて、ブランドの高い価値を支えている。〇「観念価値」は、ブランドが発信するノスタルジー、ファンタジー、ブランドの歴史への憧れや共感度、あるいは自己のライフスタイルへの共感度などによって構成される価値です。

ブランドの事例問題 【平成25年 第29問】

 次の文中の空欄A〜Dに入る語句の組み合わせとして最も適切なものを、下記の解答群から選べ。

 P氏はある酒屋の4代目として店を継ぐことになった。3代目からも聞いていたとおり、この店がある商店街は一昔前と比べると活気がなくなっている。

 P氏は自分の店の活性化策として( A )ブランド商品を品揃えの中核に据え、贈答用の小物や日常的に使用できる気の利いた雑貨もそのラインアップに加えた。美術大学で産業デザインを学び、コンテスト入賞経験を持つP氏は仕入れた商品に装飾を施すなど、( B )加工による独自の付加価値づくりを重視し、地域の消費者のギフト需要を吸収するようになっていた。

 P氏はさらに先代の時代から懇意にしていた取引相手である中小の地方酒造メーカー数社の同世代経営者と連携を深めていく。P氏は商店街の懸賞企画の一環で地域消費者の家庭での食生活や外食の嗜好についての大規模なアンケート調査を実施した。その結果、この地域市場には飲食料品の消費について明確な消費者クラスターが存在することが分かった。

 これを踏まえ、P氏は各酒造メーカーと原材料段階までさかのぼった共同商品開発に着手し、4種類の日本酒を( A )ブランド商品として導入した。その際、作り手の顔が見えるように、それぞれの酒造メーカーの企業名も併記する形のブランド名称を採用した。このようなブランド表記はダブル( C )と呼ばれる。

 P氏はこれら特異な商品を自店の( D )ブランドとして、商店街活性化のために活用しようと考えた。そして、地域の飲食店への卸売もスタートした。

〔解答群〕

ア A:地域〇 B:流通 C:マーク〇 D:ラグジュアリー〇

イ A:ナショナル B:意匠 C:マーク D:小売店舗

ウ A:プライベート B:意匠 C:マーク〇 D:ストア〇

エ A:プライベート B:自家 C:コンテンツ D:小売事業

オ A:プライベート〇 B:流通〇 C:チョップ D:ストア〇

ダブルチョップとは、メーカーと流通業者が共同して構築する共同開発ブランド

ストアブランドとは、小売業者が独自に作ったブランド

過去問セレクト演習-1-8 労働関連法規 120日ぶり! 正答率57.14% 3点(7月)→3点(1月)→4点(今回)システムの順番通りにしてたのに見落とされている単元を発見。

過去問セレクト演習-1-9 マーケティング概要とプロセス 119日ぶり! 正答率64.29% 9点(7月)→10点(1月)→9点(今回)復習期間間隔が空きすぎですが、常識で程度正答。

過去問セレクト演習-1-10 製品戦略 119日ぶり! 正答率57.14% 5点(7月)→3点(1月)→4点(今回) ブランド等は常識で自信あるつもりでしたが甘いと再認識出来て収穫。

外出移動で聞き流し。

要復習チェック残1次試験全体(合格模試及び平成30年度令和元・2年度1次試験過去問題除く)1079問→1089問

(企業経営理論209問 財務・会計170問 運営管理128問 経営情報システム134問 経済学・経済政策174問 経営法務156問 中小企業経営・政策153問)

企業経営理論の要復習チェック残が198問→209問へ11問増えてしまいました。。

2021年05月03日 (月) の学習履歴
5時間
過去問セレクト講座-1次試験全科目セット[2021年度試験対応]2時間16分(3レッスン終了)
科目1 企業経営理論2時間16分
過去問セレクト演習-1-8 労働関連法規32分40秒 4/7点
過去問セレクト演習-1-9 マーケティング概要とプロセス1時間12分 9/14点
過去問セレクト演習-1-10 製品戦略31分05秒 4/7点
1次2次合格コース[2021年度試験対応]56分00秒
1次基礎講座56分00秒
科目1 企業経営理論56分00秒
1-9 マーケティング概要とプロセス56分00秒
その他の学習履歴1時間48分
問題集1時間23分
その他25分00秒
中小企業診断士
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