特許権 【令和元年 第13問】
特許権に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 他人の特許権又は専用実施権を侵害しても、その侵害の行為について過失があったものと推定されない。×過失があったものと推定されます。
- 特許権が共有に係るときは、各共有者は、契約で別段の定めをした場合を除き、他の共有者の同意を得なければ、特許発明の実施をすることができない。×
- 特許権について専用実施権を設定した場合には、特許権者は専用実施権者が専有する範囲について業として特許発明の実施をすることができない。〇
- 特許権の存続期間は、登録の日から20年をもって終了する。×
特許権(職務発明2) 【平成28年 第7問】
以下の文章は、特許法等の一部を改正する法律(平成27年7月10日法律第55号)のうち、主に職務発明に関するものである。
文中の空欄A~Cに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
グローバル競争が激化する中、わが国のイノベーションを促進するためには、研究者の研究開発活動に対するインセンティブの確保と、企業の競争力強化を共に実現するための環境整備が重要である。このような事情に鑑み、知的財産の適切な保護及び活用を実現するための制度を整備し、わが国のイノベーションを促進することを目的として、まず、職務発明制度の見直し、次に、特許料等の改定、さらには、(A)及び商標に関するシンガポール条約の実施のための規定の整備を行うこととした。
なお、従来の職務発明制度の柱は、まず、特許を受ける権利は(B)に帰属し、(C)が特許出願をするには、その権利を譲り受ける形となる点、及び、(B)は、特許を受ける権利を(C)に承継させた場合、その対価を請求することができる(いわゆる「対価請求権」)というものであった。
また、従来の職務発明制度では、異なる(C)における共同発明者甲及び乙が存在する場合、(C)が、自社の発明者(甲)から特許を受ける権利を承継する場合、他社の発明者(乙)の同意も得る必要があるため、権利の承継に係る手続負担が課題となっていた。また、例えば共同研究の途中で、従業者(共同発明者)の人事異動が発生した場合は、再度、当該従業者から同意を取り直す等、権利の承継に係る手続がより複雑化していた。これらは、昨今共同研究の必要性が高まる中、企業のスピーディーな知財戦略実施の阻害要因のひとつとなっていた。
そこで、特許を受ける権利を初めから(C)に帰属させることにより、この問題を解決することとした。
[解答群]
ア A:特許協力条約〇× B:使用者等 C:発明者
イ A:特許協力条約 B:発明者〇 C:使用者等〇
ウ A:特許法条約 B:使用者等 C:発明者
エ A:特許法条約〇 B:発明者 C:使用者等
特許法条約(PLT)及び商標に関するシンガポール条約
特許権(効力) 【平成20年 第6問】(設問1)
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
特許権も( A )であるから、特許発明を自由に使用し、収益、処分することができる。これを特許権の効力の1つとしての( B )という。そして、このことを特許法は第68 条で規定している。特許権のもう1 つの効力は( C )である。この( C )のなかには差止請求権、損害賠償請求権、侵害物廃棄請求権、不当利得返還請求権、( D )等がある。
(設問1)
文中の空欄A~Dに入るものとして、最も不適切なものはどれか。
ア A:財産権〇
イ B:専用権〇特許権は、事業として独占的に発明を実施できる「専用権」
ウ C:排他権〇
エ D:特許権の取消請求権×「特許権の取消請求権」は認められていません。
他者の特許の無効を主張する制度として、特許無効審判があります。
特許権(効力) 【平成20年 第6問】(設問2)
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
特許権も( A )であるから、特許発明を自由に使用し、収益、処分することができる。これを特許権の効力の1つとしての( B )という。そして、このことを特許法は第68 条で規定している。特許権のもう1 つの効力は( C )である。この( C )のなかには差止請求権、損害賠償請求権、侵害物廃棄請求権、不当利得返還請求権、( D )等がある。
(設問2)
文中の下線部の説明として、最も不適切なものはどれか。
ア 差止請求権とは、特許権が侵害され、又は侵害されるおそれのある場合にその停止又は予防を請求する権利である。〇
イ 侵害物廃棄請求権とは、権利侵害物の廃棄や侵害の行為に供した設備の除去を請求する権利である。〇
ウ 損害賠償請求権とは、権利侵害によって生じた損害の賠償を請求する権利であり、この権利は損害発生の事実を知った日から5年で時効により消滅する。×特許権侵害に対する損害賠償請求権は、損害および加害者を知ったときから3年で時効となり消滅
エ 不当利得返還請求権とは、法律上の原因なくして他人の特許権を利用して利益を受けた者に対し、その利益の返還を求めることのできる権利であり、故意過失を要件とはしない。〇
特許権(警告書への対処) 【平成21年 第7問】
A社の代表取締役社長からの次の質問に対する回答として最も適切なものを下記の解答群から選べ。
【A社の代表取締役社長からの質問】
「当社は、平成16 年(2004 年)7月に設立され、設立時から苛性ソーダの製造・販売を主な事業としていますが、このたびB社から『貴社の苛性ソーダの製造方法について弊社の保有する苛性ソーダの製造方法に関する特許権に抵触するので直ちに製造・販売を中止し、現在市場に出回っている苛性ソーダを回収するように。』との警告を受け取りました。当社内で調べたところ、この警告書に記載されたB社の保有する特許権の番号から特許出願がなされたのは平成17 年(2005 年)5月であることが分かりました。この警告書に対してどのように対処すればよいでしょうか。」
[解答群]
ア B社の特許権に係る特許出願の時点で、すでに御社がB社の特許と同一の方法により苛性ソーダの製造を行っていたことを立証できれば、B社の特許権が存続していても将来にわたり苛性ソーダの製造方法を実施する権利があります。〇先使用権とは、特許権者が特許出願をする前に、別の第三者が同じ発明を既に実施していたり、同じ発明による事業を準備していた場合に、第三者に認められる権利です。
イ B社の特許権は、平成17 年(2005 年)5月に出願されており、まだ特許出願日から20 年を経過していないため、現在でも有効に存続していることから、すぐに製造・販売を中止し、市場に出回っている御社の苛性ソーダを回収しましょう。×
ウ 御社が用いている苛性ソーダの製造方法が、B社の保有する特許権に係る特許発明の技術的範囲に属するか否かの判定を特許庁に請求するのがよいと思います。〇×
エ 御社は、B社の特許権に係る特許出願前から苛性ソーダの製造方法を実施していたので、B社の特許権に係る特許発明は特許出願前に公然実施された発明に該当するとして特許無効の審判を裁判所に請求して、B社とのライセンス交渉を行うことがよいと思います。〇×裁判所ではなく特許庁に請求するもの
特許権(特許を受ける権利) 【平成25年 第7問】
特許を受ける権利に関する記述として最も適切なものはどれか。
ア 産業上利用することができる発明をした場合であっても、その発明について特許出願がなされなければ、発明者に特許を受ける権利が発生しない。〇×特許を受ける権利は、発明の完成と同時に発生します。
イ 特許を受ける権利が A とBの共有に係る場合、A と B は、それぞれ他の共有者の同意を得ずに、自己の持分について譲渡することができる。×
ウ 特許を受ける権利は、譲渡により移転することができる。〇特許を受ける権利は譲渡可能です。
エ 特許を受ける権利は、抵当権の目的とすることができる×。ある財産を抵当権の目的とするためには、抵当権の目的とすることができるとの規定が必要となります。
特許権(実施権) 【平成25年 第8問】
特許権及び実施権に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア 特許権者 A が保有する特許権について、B に専用実施権の設定の登録がなされた。この場合、当該設定行為で定めた範囲内において、特許権者Aと専用実施権者 B とは、当該特許発明の実施をする権利を共有する。×
イ 特許権者 C から専用実施権の設定の登録を受けた D は、当該特許権を侵害する者に対して、差止請求権を行使することができる。〇
ウ 特許権者は、専用実施権者があるときは、当該専用実施権者の承諾を得た場合に限り、その特許権を放棄することができる。〇専用実施権者があるとき、特許権者が自らの権利を放棄するには、専用実施権者の承諾が必要になります。
エ 日本国内において、特許権の設定の登録の日から継続して3年以上、その特許発明の実施が適当にされていないとき、その特許発明の実施をしようとする者は、特許権者又は専用実施権者に対し通常実施権の許諾について協議を求めることができる。ただし、その特許発明に係る特許出願の日から4年を経過しているものとする。〇「特許発明の実施が継続して3年以上日本国内において適当にされていないときは、その特許発明の実施をしようとする者は、特許権者又は専用実施権者に対し通常実施権の許諾について協議を求めることができる。ただし、その特許発明に係る特許出願の日から4年を経過していないときは、この限りでない。」と記載されています。
特許権と実用新案権 【平成21年 第6問】
特許法における発明(特許法第1条、第2条)と実用新案法における考案(実用新案法第1条、第2条)に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア 実用新案法における考案には、方法の考案も対象となっている。×、実用新案法における考案は「物品の形状、構造または組み合わせに係る」ものに限定されており、「方法」は対象に含まれません。
イ 特許法における発明及び実用新案法における考案には、ニュートンの万有引力の法則のような発見や自然法則を利用していない人為的な取り決めは該当しない。〇
ウ 特許法における発明には、物の発明ばかりではなく、方法の発明も対象となる。〇
エ 特許法における発明は技術的思想の創作のうち高度のものをさしているが、実用新案法における考案については高度という限定はなく、技術的思想の創作の程度のいかんを問わない。〇なお、考案に該当するかどうかと言う点では創作の程度を問いませんが、実用新案権の登録要件としては一定の程度が要求されることには注意が必要です。
特許権と実用新案権 2【平成30年 第10問】
特許と実用新案に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 権利侵害に基づく差止請求権を行使する場合、特許権は事前に相手方に警告を行わなければならないが、実用新案権はその際、さらに技術評価書を提示しなければならない。×事業を行う者は特許権くらいは調べておくべきですので、警告なくいきなり差止請求されても仕方がありません。
イ 他人の特許権又は実用新案権を侵害した者は、その侵害の行為について過失があったものと推定する。×実用新案権では調査義務が課されていないと考えられるため、過失も推定されません。
ウ 特許権の存続期間の起算日は出願日であるが、実用新案権の存続期間の起算日は登録日である。〇×特許権の存続期間は特許出願の日から20年、実用新案権は実用新案登録出願の日から10年です。
エ 方法の発明は特許を受けることができるが、方法の考案は実用新案登録を受けることができない。〇実用新案法の保護対象となる考案は、物品の形状、構造又は組合せに係るものに限られ、方法の考案は対象となりません。
実用新案権 【平成21年 第8問】
X社の代表取締役社長からの次の質問に対する回答として、最も不適切なものを下記の解答群から選べ。
【X社の代表取締役社長からの質問】
「当社は、以前からその製造・販売に係る特殊な構造を有するシャープペンシルについて実用新案権を保有していますが、競争会社Y社が最近同一の構造を有すると思われるシャープペンシルを製造・販売するようになりました。この製造・販売を止めさせたいと思いますが、どのようにすればよいでしょうか。」
[解答群]
ア 御社の実用新案権に係る登録実用新案と競争会社Y社の製造・販売に係るシャープペンシルの構造が同一であるか調べる必要があります。〇
イ 実用新案権の存続期間は、特許権の存続期間より短く、実用新案登録出願の日から10 年で終了するので、実用新案登録出願の日がいつだったかを確認することが必要です。〇
ウ 実用新案権は、特許権と同様に排他的独占権の性質を有しているので、特許庁の審査官が作成した実用新案技術評価書を提示しなくても、競争会社Y社の製造・販売の中止を求めることはできます。×実用新案法は、無審査主義のため、その権利が有効かどうかは登録時には審査されていません。
エ 当初3年間分の登録料は、実用新案登録出願時に一時に納付されていますが、実用新案権は、第4年分以降の各年分の登録料を特許庁に納付しないと消滅しますから、確認が必要です。〇実用新案権は、出願した場合は原則として登録されるため、出願時に3年分の登録料を納める必要があります。
意匠権 【令和元年 第12問】
以下の会話は、中小企業診断士であるあなたと、玩具メーカーのX株式会社の代表取締役甲氏との間で本年8月に行われたものである。会話の中の空欄AとBに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
あなた:「先月の業界誌で、御社の新製品が好評との記事を読みました。」
甲 氏:「はい、6月に大規模展示施設の展示会で発表したのですが、おかげさまで、クリスマス商戦に向けて引き合いがたくさん来ています。」
あなた:「この製品、外観がとてもユニークですが、意匠登録出願はされましたか。」
甲 氏:「実をいうと、こんなに売れるとは思っていなかったので、意匠登録出願に費用をかけなかったんです。こんなに好評なら、模倣品対策のため、発表前に出願しておけばよかったです。」
あなた:「( A )の規定を用いれば、意匠登録出願することができる場合がありますよ。」
甲 氏:「本当ですか。どのくらいの期間認められているのでしょう。」
あなた:「今回の場合は、展示会に出品した日が起算日になると思いますが、その日から( B )間です。」
甲 氏:「よかった、まだ間に合いそうです。急いで特許事務所に相談してみます。」
〔解答群〕
- A:国内優先権 B:6か月
- A:国内優先権 B:1年
- A:新規性喪失の例外〇 B:6か月
- A:新規性喪失の例外 B:1年〇
新規性の喪失には例外があり、出願人自身の行為で公知となった場合には、公知となってから1年以内に意匠登録出願をし、かつ、その事実を証明する書面を出願から30日以内に提出することで、新規性を失っていないという扱いを受けることができます。
意匠の類似 【平成30年 第8問改題】
意匠制度における「意匠の類似」に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 出願前に頒布された刊行物に記載された意匠に類似する意匠は、登録を受けることができない。〇
- 類似の意匠について同日に2 以上の意匠登録出願があり、意匠登録出願人間で行われる協議が成立しなかった場合は、特許庁長官が行う公正な方法によるくじにより定めた一の意匠登録出願人のみが意匠登録を受けることができる。×
- 意匠権者は、業として登録意匠の実施をする権利を専有するが、これに類似する意匠についてはそれを実施する権利を専有しない。×
- 意匠登録を受けようとする関連意匠にのみ類似する意匠については、関連意匠として意匠登録を受けることができない。×
意匠権の特徴 【平成25年 第10問問改題】
意匠権に関する記述として最も適切なものはどれか。
- Aは組物の意匠として一組の飲食用ナイフ、スプーン及びフォークのセットの意匠登録を受けた。Aの当該意匠権の効力は、ナイフのみの意匠には及ばない。〇
- 意匠権の効力は、商標権の効力とは異なり、登録意匠に類似する意匠には及ばない。×
- 関連意匠の意匠権の存続期間は、関連意匠の登録出願の日から 25年をもって終了する。×
- 業として登録意匠に係る物品を輸出する行為は、意匠権の侵害とはならない。×
意匠登録制度 【平成27年 第12問改題】
意匠登録制度に関する記述として最も適切なものはどれか。
- 関連意匠制度とは、本意匠に類似する意匠について意匠登録を受けることができる制度であり、関連意匠にのみ類似した意匠を関連意匠として登録することはできない。×
- 組物意匠制度とは、セットで販売される物品等であって、組物全体として統一感があるものについて一意匠として意匠登録を受けることができる制度である。〇×必ずしもセットで販売される物品である必要はありません。
- 部分意匠制度とは、物品等の部分に関する意匠について意匠登録を受けることができる制度である。〇物品等の部分に関する意匠について意匠登録を受けることができる
- 秘密意匠制度とは、意匠権の設定の登録の日から5年以内の期間に限り、意匠を秘密にすることを請求することができる制度である。×登録日から最大3年間
特許権、意匠権、商標権 【平成23年 第7問】
特許・意匠登録・商標登録制度に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア 意匠登録出願人は、特許出願人と異なり、意匠権設定の登録の日から3年以内の期間を指定して、その期間その意匠を秘密にするよう請求することができる。〇
イ 特許権の存続期間の始期は、意匠権及び商標権と同様に設定登録の日から起算される点で共通し、設定登録の日から20 年をもって終了する。×特許権の存続期間は、登録によって権利が発生し、終了は「出願日」から20 年となっています。
ウ 特許出願は、意匠登録出願及び商標登録出願と異なり、出願審査の請求を待って審査官により特許を受けることができる発明であるかについて審査が行われる。〇
エ 特許出願は、意匠登録出願と異なり、特許出願の日から1年6月を経過したときは特許掲載公報の発行したものを除き、願書に記載した事項及び願書に添付した明細書等に記載した事項並びに図面の内容等が出願公開される。〇特許出願は、方式審査が終了し、出願日から1年6ヶ月が経つと、出願公開となります。
商標の要件 【平成29年 第10問】
以下の会話は、中小企業診断士であるあなたとX株式会社の代表取締役甲氏との間で行われたものである。
会話の中の空欄に入る語句として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
甲 氏:「立体商標というものがあると聞きました。うちの商品の容器の形状は他社とは違う独特の形をしていますから、登録を受けられると思うのですが。」
あなた:「通常の商標は、識別性を有していれば登録される可能性があり、これは通常の立体商標も同じです。しかし、商標法は『商品の形状(包装の形状を含む)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標』については、原則として登録を認めないと規定しているので、商品の容器の形状自体を立体商標として登録するのはハードルが高いようです。」
甲 氏:「しかし、ある清涼飲料水や乳酸菌飲料の容器の形状は立体商標として登録されている、と新聞で読みましたよ。」
あなた:「そのようですね。( )と認められれば、例外的に登録が認められるようです。おつきあいのある弁理士に相談してみたらどうでしょう。」
甲 氏:「なるほど。それでは、早速担当部署に対応を取らせましょう。」
〔解答群〕
ア 容器の形状等が創作性を有し、需要者が何人かの業務に係る商品であると認識できるに至った〇×
イ 容器の形状等が創作性を有し、同業者が何人かの業務に係る商品であると認識できるに至った
ウ 容器を使用した結果、需要者が何人かの業務に係る商品であると認識できるに至った〇
エ 容器を使用した結果、同業者が何人かの業務に係る商品であると認識できるに至った
商標登録 【平成22年 第10問改題】
商標登録を受けることができる商標に関する記述として、最も適切なものはどれ
か。
ア 種苗法第18条第1項の規定による品種登録を受けた品種の名称と類似の商標であって、その品種の種苗に類似する商品について使用するものは、品種登録の期間が経過したときには、品種登録を受けたものに限って商標登録を受けることができる。×種苗法で品種登録を受けた品種の名称については、その登録期間が経過した後は、普通名称化するとされています。
イ 商標登録出願の日前の商標登録出願に係る他人の登録商標と同一の商標であって、その商標登録に係る指定商品に類似する商品について使用するものは、その他人が当該商標を商標登録することに承諾している場合には、商標登録を受けることができる。×「他人が当該商標を商標登録することに承諾している場合」という例外規定も設けられていません。
ウ 商標登録出願の日前の商標登録出願に係る他人の登録商標に類似する商標であって、その商標登録に係る指定商品に類似する商品について使用するものは、その商標登録出願後に他人の商標権が消滅して消滅後1年を経過した後でなければ、当該商標について商標登録を受けることができない。×早期の権利取得というニーズに対応するため、現在ではこの規定は廃止されています。
エ 他人の著名な芸名と同一の商標について商標登録出願をした場合には、その他人が当該商標の商標登録を承諾しているときには他人の人格権の保護が図られていることから、商標登録を受けることができる。〇その他人の承諾を得ているものは登録可能と定めています。
立体商標の登録要件【平成30年 第12問】
以下の会話は、中小企業診断士であるあなたと、地元の民芸品を扱う事業協同組合Xの理事である甲氏との間で行われたものである。会話の中の空欄に入る語句として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
甲 氏:「うちの民芸品は全国的にも有名だと思うのですが、知的財産権で保護することができないでしょうか。」
あなた:「そうですね。意匠や実用新案は新規性が要求されますから難しいでしょう。でも、商標には立体商標という制度があります。実際、飛騨地方の『さるぼぼ』や太宰府天満宮の『うそ』が、『キーホルダー』を指定商品とした立体商標として商標登録を受けているんですよ。」
甲 氏:「へぇ、立体の商標ですか。」
あなた:「そうです。の立体商標は、『使用をされた結果需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができるもの』ならば、商標登録を受けることができますから、長年使用されている民芸品は立体商標の登録を比較的受け易いのです。」
甲 氏:「なるほど。長年使っているからこそ登録を得られる商標があるのですね。」
あなた:「地元の弁理士さんを紹介しますので、相談してみてはいかがでしょう。」
甲 氏:「よろしくお願いします。」
〔解答群〕
- その商品の形状等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標〇識別力のない立体商標は、1項3号「その商品の形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」に該当
- その商品又は役務について慣用されている商標〇×商標法第3条1項2号に該当する内容。
- その商品又は役務の普通名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標×商標法第3条1項4号に該当する内容
- 他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標×商標法第4条1項15号に商標に登録できないものとして規定されている商標に該当する内容
平成26年の商標法改正により、新たに色彩のみからなる商標を始め、ホログラム、動き(映像)、音、位置についても商標として登録できるようになりました。
商標の使用 【平成24年 第11問】
商標の使用に関する記述として最も適切なものはどれか。
ア 家庭用テレビゲーム機用プログラムを記憶させたCD-ROM に標章を付して販売する行為は、役務についての商標の使用にあたる。×
イ 商標は、業として商品を生産し、証明し、又は譲渡する者がその商品について使用するものであるため、商品の生産準備中に、使用予定の商標を雑誌などに広告することは商標の使用にあたらない。×
ウ 電気通信回線を通じて提供されるダウンロード可能な「電子出版物」のデータに標章を付して販売する行為は、商品についての商標の使用にあたる。〇電気通信回線を通じて提供される、ダウンロード可能な「電子出版物」のデータに商標を付けて販売する行為は、商品についての商標の使用にあたる
エ 標章を付した商品をわが国から輸出する行為は、その商品は輸出先国での販売が予定されているので、わが国での商標の使用にあたらない。×
商標権の効力 【平成24年 第7問】
商標権の効力に関する記述として最も適切なものはどれか。
ア 指定商品「菓子」についての登録商標「恋人」の商標権者は、「菓子」と「パン」は相互に類似する商品と見なされているとしても、他人に「パン」について登録商標「恋人」を使用する権利を許諾することはできない。〇
イ 他人の商品「おもちゃ」に係る商標「スター」についての商標登録出願前から、商標「スター」を周知性を得られないまま善意で商品「おもちゃ」について使用していた者は、たとえその商標登録出願が商標登録された後でも商標「スター」を商品「おもちゃ」について継続的に使用することができる。×
ウ 他人の著名な漫画の主人公の図柄について商標登録した場合でも、商標権者は、他人の承諾を受けることなく、漫画の主人公の図柄から成る登録商標をいずれの指定商品についても使用することができる。×
エ 他人の登録商標と同一であっても、自己の氏名であれば、商標として使用することができる。×
商標権の制度 【平成20年 第9問】
中小企業診断士のあなたは、地方都市の野菜の卸会社であるE株式会社を訪問した際に、そこの社長との間で次のような会話を交わした。この会話の中の空欄A~Dに入るものとして、最も不適切なものを下記の解答群から選べ。
社長:「うちの会社で取り扱っている、この地域の地名○○に野菜の普通名称▽▽を組み合わせてこれを商品「○○▽▽」とする野菜▽▽は、この地域の特産品ですが、2~3年前から隣接他県でも知られるところとなり、引き合いも多く、取扱高も増えています。ところが、人気が出てきたせいか、最近この地域以外で生産された野菜▽▽にまで○○の地名を付けて「○○▽▽」の商品名で出荷されてくるようになってきています。この地域の活性化を図る旗振り役を務めている私としては、これ以上他地域で生産された野菜▽▽に、この地域の地名○○を組み合わせた「○○▽▽」の商標が使用されないようにするために、何とかしたいと考えていますが、何か方法はありませんか。ほら、何とかという地域ブランドの登録制度があると聞いていますが。」
あなた:「それは( A )のことではないかと思います。確か平成18 年の4月から登録が認められるようになっています。」
社長:「そうそう、それそれ、それってうちの会社でも出願することができるのですかね。会社でだめならば私個人でも構いませんが‥‥。」
あなた:「いや、この( A )も( B )ですから、確か株式会社ではだめだと思いますよ。社長個人でもだめだと思います。」
社長:「それでは一体誰が登録出願をすればよいのですか。」
あなた:「この場合は、この地域の( C )が最適と考えます。」
社長:「あ、そう、なるほどね。それではこの地域の( C )には私の幼なじみがいるので、早速話をしてみましょう。その他に、この( A )を取得するのに必要なことはありませんか。」
あなた:「そうですね。この野菜▽▽の商品名「○○▽▽」は隣接他県にも知られているようですが、ただ出願しただけでは足らず、必ず( D )を証明する資料が必要のようです。詳しくは私の友人である弁理士を紹介いたしますので、相談してみてください。」
[解答群]
ア A:地域団体商標〇
イ B:団体商標〇
ウ C:農業協同組合〇
エ D:著名性×
地域団体商標 【平成25年 第9問】
地域団体商標に関する記述として最も適切なものはどれか。
ア 地域団体商標に係る商標権者は、その商標権について、「地域団体商標に係る商標権を有する組合等の構成員」 (地域団体構成員)以外の他人に専用使用権を許諾することができる。×
イ 地域団体商標に係る商標権は譲渡することができる。×
ウ 「地域団体商標に係る商標権を有する組合等の構成員」 (地域団体構成員)は、当該地域団体商標に係る登録商標の使用をする権利を移転することができない。〇
エ 地域の名称のみからなる商標も、地域団体商標として登録を受けることができる。×
スマート問題集:6-1 特許権と実用新案権 35日ぶり 正答率82.35% 7点(12月)→14点(2月)→13点(4月)→14点(今回)定着している分野と未定着な部分が浮き彫り。
方式審査が終了し、出願日から1年6ヶ月が経つと、出願公開 特許査定と拒絶査定
物の発明 その物の生産、使用、譲渡、貸渡し、輸出、輸入、譲渡・貸渡しの申出
方法の発明 その方法の使用
物を生産する方法の発明 その方法の使用、その方法により生産した物の使用、譲渡、貸渡し、輸出、輸入、譲渡・貸渡しの申出
特許権侵害に対する損害賠償請求権の消滅時効は、損害および加害者を知ったときから3年
損害賠償請求権は、故意または過失 不当利得返還請求権は、権利を行使するのに侵害者の故意・過失は不要。
実用新案登録を基にした特許出願ができるのは、実用新案登録出願の日から3年以内。
実用新案登録に基づく特許出願を行った場合、元の実用新案権は放棄
特許出願を実用新案登録出願に変更可
過去問セレクト演習-6-1 特許権と実用新案権 35日ぶり 正答率90.00% 6点(12月)→8点(2月)→9点(4月)→9点(今回)
特許法条約(PLT)及び商標に関するシンガポール条約
「特許権の取消請求権」は不可
他者の特許の無効を主張する制度として、特許無効審判があります。特許無効審判は、利害関係人であればいつでも請求可能。
スマート問題集:6-2 意匠権と商標権 35日ぶり 正答率75.00% 9点(12月)→12点(2月)→13点(4月)→12点(今回)要復習チェックを大分外せたので次回以降期待。
過去問セレクト演習-6-2 意匠権と商標権 28日ぶり! 正答率75.00% 7点(12月)→10点(2月)→12点(4月)→10点(今回)立体商標 創作性の有無ではなく、使用を重視した法律
要復習チェック残1次試験全体(合格模試及び平成30年度令和元・2年度1次試験過去問題除く)1645問中803問→760問。
(企業経営理論447問中残183問 財務・会計342問中残125問 運営管理434問中残96問 経営情報システム335問中残51問 経済学・経済政策331問中残134問 経営法務321問中残81問 中小企業経営・政策379問中残90問)
経営法務の要復習チェック残が124問→81問へ43問減らせました!
2021年05月15日 (土) の学習履歴
5時間
過去問セレクト講座-1次試験全科目セット[2021年度試験対応]1時間17分(2レッスン終了)
科目6 経営法務1時間17分
過去問セレクト演習-6-1 特許権と実用新案権33分45秒 9/10点
過去問セレクト演習-6-2 意匠権と商標権43分30秒 10/13点
スマート問題集-1次試験全科目セット [2021年度試験対応]2時間17分(3レッスン終了)
科目5 経済学・経済政策37分00秒
スマート問題集:5-6 貨幣市場とIS-LM 分析37分00秒 14/16点
科目6 経営法務1時間40分
スマート問題集:6-1 特許権と実用新案権54分20秒 14/17点
スマート問題集:6-2 意匠権と商標権46分05秒 12/16点
その他の学習履歴1時間26分
問題集1時間11分
その他15分00秒
中小企業診断士
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