経済学・経済政策 不完全競争と市場の失敗 経済指標と財市場の分析 経営情報システム 情報システムの開発

独占企業の利潤最大化

 次の図は、価格をP、数量をQとし、ある独占企業の需要曲線D、限界収入曲線MR、供給曲線Sを表したものである。このとき、独占企業の利潤最大化に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

ア この独占企業の利潤を最大にする生産量は、Qである。×

イ この独占企業の利潤を最大にする価格は、P**である。〇F点はクールノーの点

ウ この独占企業の利潤を最大にする条件は、「価格=限界費用」である。×「限界収入(MR)=供給曲線(S)」

エ この独占企業の利潤を最大にする点は、E点で表される。×

独占市場の余剰

 次の図は、価格をP、数量をQとし、ある独占企業の需要曲線D、限界収入曲線MR、供給曲線Sを表したものである。このとき、独占市場の余剰に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

ア この独占市場における総余剰は、完全競争市場における総余剰よりも小さい。〇?完全競争市場では、総余剰が最大。独占市場では、死荷重が発生し、完全競争市場における総余剰よりも減少

イ この独占市場における消費者余剰は、□BP**Ffである。×

ウ この独占市場における総余剰は、△ABEである。×

エ この独占市場における死荷重は、△AfFである。×

ナッシュ均衡

 次の表は、両企業の戦略に応じた両企業の利潤を示したものである。ここで、表の( )内の左の数値は企業Aの利潤を、右側の数値は企業Bの利潤を表している。いま、企業A、企業Bの2つの企業からなる複占市場において、各企業は相手企業がとる戦略を知っており、その時点における相手企業の戦略を不変と考え、自社の利潤をできるだけ高めようとして戦略Ⅰと戦略Ⅱのいずれかの戦略をとるものとする。この複占市場に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

ア ナッシュ均衡は、企業Aが戦略Ⅰをとり、企業Bが戦略Ⅰをとる組み合わせである。

イ ナッシュ均衡は、企業Aが戦略Ⅰをとり、企業Bが戦略Ⅱをとる組み合わせである。

ウ ナッシュ均衡は、企業Aが戦略Ⅱをとり〇、企業Bが戦略Ⅰをとる組み合わせである。

エ ナッシュ均衡は、企業Aが戦略Ⅱをとり〇、企業Bが戦略Ⅱをとる組み合わせである。〇 

 

ナッシュ均衡

 双方のプレーヤーがとる戦略が、それぞれの最適反応戦略になっている戦略の組み合わせ

「相手が選ぶ戦略に対して、自分が最適の反応をしている」という状態が、全てのプレーヤーで成り立つ状態

囚人のジレンマ

 囚人のジレンマに関する次の文中の空欄A~Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

 囚人のジレンマとは、各( A )が自らの( B )の最大化を図るとき、両( A )ともより大きな( B )を得る可能性があるにもかかわらず、( C )の最適な選択が全体として最適な選択とはならず、より小さい( B )になってしまうことをいう。両者が選択を約束し、その約束を守れば、両者はより高い利得を得ることができる。このような戦略は( D )と呼ばれる。

ア A:プレーヤー〇 B:効用 C:一方 D:落札

イ A:プレーヤー B:利得 C:個々 D:協調〇

ウ A:消費者 B:効用 C:一方 D:落札

エ A:消費者 B:利得 C:個々 D:協調

繰り返しゲーム

 無限回の繰り返しゲームでは、協調解が均衡解として成立することが知られている。この理論を表す用語として、最も適切なものはどれか。

ア パレート最適×パレート効率的とも呼ばれ、他の誰かの効用を犠牲にしない限り、他の誰かの効用を改善できない状況

イ フォーク定理〇

ウ ミニマックス戦略×相手が自分にとって最も不利な行動をとることを想定して、そのときに自己の利益を最大限に確保しようとする戦略。自己の損失を最も少なくしようとする戦略

エ トリガー戦略×相手が協力する限りは協力で応じるが、相手が非協力の行動をとれば非協力に切り替えて、以後は非協力の行動をとり続けるという戦略

屈折需要曲線1

 屈折需要曲線に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

ア 需要曲線が屈折するのは、寡占市場において、ある企業が価格を値上げすると他の企業も追随するが、ある企業が価格を値下げすると他の企業が追随しないからである。×

イ 需要曲線が屈折するのは、寡占市場において、ある企業が価格を値上げすると他の企業も追随し、ある企業が価格を値下げすると他の企業も追随するからである。×

ウ 寡占市場には価格の下方硬直性とよばれる特徴があるが、この価格の硬直性の理由を説明する際に用いられるのが屈折需要曲線である。〇限界費用曲線は下方にシフトしたにもかかわらず、限界収入曲線が不連続となっている線分BCの間を限界費用曲線が通過する限り、寡占企業の生産量と製品価格は変化しない

エ 需要曲線が屈折していることから、価格は大きく変動することになる。×需要曲線が屈折していることから、価格は大きく変動しない

屈折需要曲線2

 下図の屈折需要曲線に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 点Eから右側では、企業はプライステイカーとなり完全競争市場が成立する。〇?×寡占市場であることに変わりはないため、完全競争市場になるわけではありません。
  2. MC1がMC2に下方シフトすると価格はp1からp2に低下する。×寡占市場の価格の下方硬直性により、限界費用曲線がMC1からMC2にシフトしても価格は点Eの価格に留まります。
  3. 線DEの傾きと線EFの傾きが違う理由は、寡占市場のシェア争いが激しくなって市場が均衡しないことを示す。×市場は、需要曲線と限界費用曲線の交点で均衡する
  4. 寡占市場では需要曲線の傾きは限界収入曲線の傾きより緩やかになる。〇独占企業同様、寡占企業はプライスメイカーであるため、限界収入曲線の傾きは、需要曲線の傾きの2倍となります。従って、需要曲線の傾きは限界収入の傾きより緩くなる

外部効果

 次の図は、価格をP、数量をQとし、ある企業の私的限界費用曲線PMC、社会的限界費用曲線SMC、需要曲線Dを表したものである。なお、この企業の操業により地域住民が公害による損害を被っており、その損害額は、生産量1単位当たりtである。このとき、外部効果に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

ア この図は、他の経済主体に不利な影響を及ぼす外部不経済の状況を表している。〇

イ このような外部効果が発生している場合、社会的限界費用SMCと私的限界費用PMCは一致している。×

ウ このような外部効果が発生している場合、市場均衡取引量は、社会的な最適取引量よりも過小に市場に供給されている。×
市場に委ねた場合の価格は社会的な最適価格よりも安い価格で、社会的な最適取引量よりも過大に市場に供給されている(過大供給)。外部不経済が発生している場合には、市場メカニズムによって最適な資源配分を達成することができないという市場の失敗

エ このような外部効果が発生している場合、社会的総余剰は、△AFCである。×△ACF-△EFG

補償金

 外部不経済について考える。いま、化学品工場と周辺住民が工場操業にともなう汚染物質について交渉を行う。周辺住民は地域の環境資源の利用権を持っているとする。化学品工場の操業によって、地域環境悪化という外部不経済が発生するので、化学品工場の経営者は補償金を周辺住民に支払うことで問題解決しようとしている。

 下図には需要曲線、私的限界費用曲線、社会的限界費用曲線が描かれている。この図に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

ア 化学品の価格と、化学品製造による社会的限界費用は、生産量がQ0のもとで等しくなる。×Q1

イ 化学品製造による外部不経済が発生しているもとでの生産量はQ0になり、総余剰は△AECで示される。×

ウ 資源配分が効率化する生産水準において、化学品工場の経営者が補償金として支払う総額は□BCHFである。×〇補償金は外部不経済により減少した総余剰分ですのでBCの額。数量はQ0からQ1に減少しますので、その分は補償金の総額が減少

エ 化学品製造による外部不経済のもとでの市場均衡において、外部費用は□BFHCで示される。×〇?×外部費用は総余剰の減少額である、□BCEGの部分

ピグー的政策

 次の図は、価格をP、数量をQとし、ある企業の私的限界費用曲線PMC、社会的限界費用曲線SMC、需要曲線Dを表したものである。なお、この企業の操業により地域住民が公害による損害を被っており、その損害額は、生産量1単位当たりtである。このとき、ピグー的政策に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

ア 私的限界費用と社会的限界費用が一致するように、政府がこの市場に介入することによって、外部効果を是正し、最適な資源配分を達成することができる。〇私的限界費用と社会的限界費用が一致するように、政府がこの市場に介入することによって、外部効果を是正し、最適な資源配分を達成することができます。

イ 課税により私的限界費用を社会的限界費用の水準まで引き上げることによって、最適な資源配分を達成することができる。×〇外部不経済が発生している場合、課税により私的限界費用PMCを社会的限界費用SMCの水準まで引き上げることによって、最適な資源配分を達成することができます。このような課税を、ピグー税

ウ 政府が地域住民の単位当たり被害額と同じtだけを企業に従量税として課した場合、最適な資源配分を達成することができる。〇政府が地域住民の単位当たり被害額と同じtだけ企業に従量税として課した場合、企業はその税額tを私的限界費用PMCに上乗せして販売することになるので、企業の供給曲線は社会的限界費用SMCと同じになります。

エ 政府が介入することは社会的総余剰を減少させることになるので、政府が介入しても最適な資源配分を達成することはできない。〇×政府が介入することが社会的総余剰を減少させることになるのは、外部効果が働いていない完全競争市場においてです。外部効果が働いている場合は、政府が介入することによって最適な資源配分を達成することができます。

コースの定理

 コースの定理に関する次の文中の空欄A~Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

 ( A )による非効率的な配分の問題は、当事者間の自発的な( B )によって解決することができる。資産効果や( C )がない場合、( B )や契約の結果は、( D )や財産権の帰属に影響されることなく、資源の分配問題から離れて、単に効率性だけで決定されることを、コースの定理という。

ア A:外部効果 B:取引 C:固定費用 D:議決権

イ A:外部効果 B:交渉 C:取引費用〇 D:所有権〇

ウ A:市場の失敗 B:取引 C:ラチェット効果 D:所有権〇

エ A:市場の失敗 B:交渉 C:ラチェット効果 D:議決権

所有権や財産権の帰属に影響されることなく、資源の分配問題から離れて、単に効率性だけで決定されるという命題のことを、コースの定理 外部不経済の発生者が被害者に補償金を支払っても、反対に被害者が外部不経済の発生者にお金を支払って、外部不経済をなくすような処置をしてもらっても、最適な資源配分を達成することができる

公共財

 公共財に関する次の文中の空欄A~Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

 ( A )とは、( B )と消費の排除不可能性という、2つの性質を持ち合わせた財のことをいう。( B )とは、ある人の消費が他の人の消費を減少させないことをいう。この性質により、複数の人々が互いの消費量を減らすことなく、全員がその財を同じ量だけ消費することができるという( C )という性質をもつことになる。消費の排除不可能性とは、所有者以外の人をその財の消費から排除することができないことをいう。消費の排除不可能性により、( D )という問題が生じる。

ア A:準公共財 B:消費の非競合性〇 C:等量消費 〇D:パレート非効率

イ A:準公共財 B:消費の競合性 C:消費支出 D:フリーライダー

ウ A:純粋公共財 B:消費の非競合性 C:等量消費 D:フリーライダー〇

エ A:純粋公共財 B:消費の競合性 C:消費支出 D:パレート非効率

費用逓減産業

 次の図は、平均費用が逓減局面にある財市場で1社の企業による自然独占が発生している状況を示している。この図に関する記述として最も適切なものはどれか。

ア 政府が規制をせず、自由な市場取引に任せた場合、この独占企業は自己の利潤を最大にするように行動する結果、価格はPE、生産量はQEとなる。×限界収入曲線と限界費用曲線が交わるC点によりQFだけの量の生産を行うことになります。このとき、価格はPF

イ 総余剰が最大になるのは、生産量をQGにしたときである。×総余剰が最大になるのは、需要曲線と限界費用曲線との交点 自由な取引を市場に任せておくと、総余剰が最大とならず、最適な資源配分を達成することができないので、市場の失敗

ウ 限界費用価格形成原理によると、価格はPEとなり、生産量はQEとなる。このとき、総余剰が最大となり、最適な資源配分が達成される。×〇限界費用価格形成原理によると、需要曲線と限界費用曲線が交わるE点によって価格を決定。限界費用価格形成原理には、総余剰が最大となり、最適な資源配分が達成

エ 平均費用価格形成原理によると、価格はPAとなり、生産量はQEとなる。このとき、企業の利潤は赤字となり、独立採算で運営することができないことになる。〇?×平均費用価格形成原理によると、需要曲線と平均費用曲線の交わるG点によって価格を決定。平均費用価格形成原理には、利潤が赤字とならず、独立採算で運営することができるというメリット

逆選択

 逆選択に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。


ア 逆選択とは、品質の悪い財が品質の良い財よりも多く市場に出回ることをいう。〇

逆選択アドバース・セレクションレモン市場

 品質の悪い財が品質の良い財よりも多く市場に出回ること

イ 逆選択とは、契約後に自分が有利になるように行動することをいう。×契約後に自分が有利になるように行動することをいうのは、モラルハザード

ウ 逆選択とは、取引や契約における依頼人のことをいう。×取引や契約における依頼人は、プリンシパル

エ 逆選択とは、不確実な状況では、個人は効用の期待値が最大になるように行動するということをいう。×不確実な状況では、個人は効用の期待値が最大になるように行動するということをいうのは、期待効用仮説

モラルハザード

 モラルハザードに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

ア モラルハザードとは、品質の悪い財が品質の良い財よりも多く市場に出回ることをいう。×

イ モラルハザードとは、情報の非対称性が存在するために、契約後に自分が有利になるように行動することをいう。〇

ウ プリンシパル・エージェント関係では、情報の非対称性があるため、モラルハザードは発生しにくくなる。×依頼人と代理人の間の関係を表します。プリンシパル・エージェント関係では、情報の非対称性があるため、モラルハザードが発生しやすくなります。

エ モラルハザードは、契約あるいは取引の前に情報の非対称性が発生する×

マクロ経済学の3つの市場

 マクロ経済学の3つの市場に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。


ア 財市場とは、商品やサービスなどの財が取引される市場のことをいう。〇

イ 貨幣市場とは、貨幣が取引される市場のことをいう。〇

ウ 労働市場とは、労働が取引される市場のことをいう。〇

エ 45度線分析は、財市場、貨幣市場、労働市場の3つの市場がすべて均衡しているものとして分析される。×45度線分析は、財市場が均衡しているときに国民所得がどのように決定するかを分析。財市場についてだけを対象にした分析で、貨幣市場、労働市場については、考慮していません。

GDPの定義

 GDPの定義に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

ア GDPとは、ある一定期間で、国民が生み出した付加価値の総額のことをいう。×GDP(Gross Domestic Product、国内総生産

イ GDPは、GNPに海外からの要素所得受取りを加え、海外への要素所得支払いを控除して求められる。×GNP=GDP+海外からの要素所得受取り-海外への要素所得支払い

ウ GDPから固定資本減耗を控除したものを、NDPという。〇NDP(Net Domestic Product、国内純生産)とは、GDPから固定資本減耗を控除したもののこと

エ 日本人の大学教授が、海外の大学で講演会をすることによって得た所得は、日本のGDPに集計される。×

GDPの集計範囲

 GDPの集計範囲に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。


ア 個人が所有していた土地を5,000万円で販売し、その取引を仲介した不動産業者に5%の手数料を支払った場合、この取引による土地の代金および仲介手数料はGDPに計上される。×

イ 個人が所有していた絵画を1,000万円で販売し、仲介手数料として画商に取引金額の5%を支払った場合、仲介手数料の50万円はGDPには計上されない。×GDPの計算においては、生産活動によって生み出された価値以外のものは除外します。よって、絵画や株式の代金はGDPに計上されません。

ウ GDPには、市場で取引されるものがすべて計算されるわけではなく、各産業の生産額から原材料などの中間投入額を差し引いた付加価値だけが計上される。〇各産業の生産額から原材料などの中間投入額を差し引いた付加価値だけが計上

エ 企業に勤めているサラリーマンが自宅の庭で野菜を栽培し、それを自分で消費する場合、自家消費分としてGDPに計上される。×販売して収入を得ることを目的としたものではないので、それを自分で消費したものはGDPに計上されません。

三面等価の原則

 三面等価の原則に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。


ア 国内総生産の三面等価の原則とは、国内総生産は生産、分配、支出の3つの面から計算することができ、これらはいつでも必ず一致するというものである。×「統計上、事後的に

イ 生産面から見ると、国内総生産は、財・サービスの生産額から生産のための原材料等として使用された財・サービスの中間投入額を控除して求められる。〇GDP=総生産額-中間投入額

ウ 所得を集計する分配面から見ると、国内総生産は、国内総所得と等しくなる。〇国内総所得(GDI:Gross Domestic Income) と等しくなります。これは、「GDP=GDI=雇用者報酬+営業余剰・混合所得+固定資本減耗+(間接税-補助金)

エ 最終需要を集計する支出面から見ると、国内総生産は、「国内総生産=(民間消費支出+固定資本形成+在庫品増加+政府支出)+(輸出-輸入)」という計算式で表される。〇国内総生産(GDP)は、国内総支出(GDE:Gross Domestic Expenditure)と等しくなります。これは、「GDP=GDE=(民間消費支出+固定資本形成+在庫品増加+政府支出)+(輸出-輸入)

名目GDPと実質GDP

 名目GDPと実質GDPに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。


ア 名目GDPとは、物価を考慮したGDPのことをいい、これは物価の影響が取り除かれたものである。×

イ 名目GDPはその時点の物価でGDPを評価したものであるので、統計値として、経済動向を把握するのに適している。×

ウ 一国内での生産量は変わらず、すべての財の価格が2倍になった場合、名目GDPは2倍になるが、実質GDPは以前と変わらない。〇名目GDPは以前と比べて2倍になったからといって、物価が2倍になっているのですから、生産量が増加して何か特別に国が豊かになったわけではありません。単に、物価上昇によるものだとわかります。つまり、この場合、実質GDPは以前と変わらない

エ 実質GDPを名目GDPで除したものを、GDPデフレータという。×逆

物価指数

 物価指数に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。


ア 物価指数が100より小さい場合に、比較時点の物価は基準時点と比較して上昇したと判断される。×

イ パーシェ方式の物価指数は、今の消費パターンを実現するための支払額を、以前と比較するものである。〇パーシェ方式の物価指数は、比較時点の数量

ウ ラスパイレス方式の物価指数は、比較時点の数量を用いて計算する物価指数である。×ラスパイレス方式の物価指数は、基準時点の数量

エ 消費者物価指数と、企業物価指数は、パーシェ方式という計算方式が使われている。×ラスパイレス方式

物価指数の計算

 市場に商品Aと商品Bの2つがあり、それぞれの価格と生産量が以下の表のようになっている。基準年をX0年とするとき、最も適切なものを下記から選べ。

商品A商品B
価格生産量価格生産量
X0年100円10個100円10個
X2年110円9個90円11個

ア X2年の実質GDPは、1,980円である。×
X1名目GDP=(100*10)+(100*10)=2000
X2名目GDP=(110*9)+(90*11)=1980
X2実質GDP=(100*9)+(100*11)=900+1100=2000
GDPデフレータはパーシェ指数で計算
=(110*9+90*11)/((100*9+100*11)
=1980/(900+1100)
=1980/2000
=99
実質GDP=名目GDP/GDPデフレータ=1,980/99×100=2,000円

イ X2年のパーシェ型物価指数は、100になる。〇×
=99

ウ X2年のラスパイレス型物価指数は、100になる。〇
ラスパイレス=(比較価格*基準数量)/(基準価格*基準数量)
=((110*10)+(90*10))/((100*10)+(100*10))=(1100+900)/2000
=2000/2000
=100

エ X2年の名目GDPは、2,000円である。×

ラスパイレス指数は、基準年の数量、パーシェ指数は、比較年の数量。

ラスパイレス指数=Σ(Pt×Q0)/ Σ( P0×Q0)
=(比較年の価格*基準年の数量)/(基準年の価格*基準年の数量)

パーシェ指数=Σ(Pt×Qt)/ Σ( P0×Qt)
=(比較年の価格*比較年の数量)/(基準年の価格*比較年の数量)

Pt:比較年の価格、Qt:比較年の数量、P0:基準年の価格、Q0:基準年の数量

ラスパイレス指数=(比較年の価格*基準年の数量)/(基準年の価格*基準年の数量)

パーシェ指数=(比較年の価格*比較年の数量)/(基準年の価格*比較年の数量)

GDPデフレータ=名目GDP/実質GDP×100

景気動向指数

 景気動向指数に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。


ア 景気動向指数とは、複数の指標の中から一つの指標を定めて、景気の状況を判断した指数のことをいう。×複数の指標を組み合わせて、総合的に景気の状況を判断するための指数

イ 先行系列は、景気の動きに先行して動く指標で、「耐久消費財出荷指数」は先行系列の指標である。〇?×一致系列の指標

ウ 一致系列は、景気の動きに合わせて動く指標で、「稼働率指数(製造業)」は一致系列の指標である。×「稼働率指数(製造業)」は、従来、一致系列の指標でしたが、生産部門の比率を是正することを理由に、第10次改定では除外

エ 遅行系列は、景気の動きに遅れて動く指標で、「完全失業率(逆)」は遅行系列の指標である。×〇遅行系列は、景気に対して遅行的に働く指標で、半年から1年遅れで反応します。「完全失業率(逆)」は遅行系列の指標

DIとCI

 DIとCIに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。


ア DIは、景気変動の方向性を表し、採用系列の変化方向を合成することにより景気局面を把握するものである。〇DI( Diffusion Index、ディフュージョンインデックス)は、景気変動の方向性

イ 一致系列の11個の基礎指標のうち、改善した指標が5個、変化がない指標が3個、悪化した指標が3個の場合、現在の景気は下向きであると判断される。×改善を1、変化なしを0.5、悪化を0と採点。この点数を全ての基礎指標で合計し、基礎指標数で割ることで、DIが計算。一致系列には11個の基礎指標、一致系列のDIが50%を超えれば現在の景気は上向きであり、50%未満であれば現在の景気は下向き

ウ CIは、景気変動の大きさを示すことはできないが、景気変動の過去の方向性の事実を統計的に示すことができる。×コンポジットインデックスCI:Composite Index)は、景気変動の大きさを表します。これは、景気に敏感な指標の量的な動きを合成した指標であり、主として景気変動の大きさ(量感)やテンポ(質感)を測定することを目的。CIは、景気変動の大きさを示すことができないものではありません。

エ CIでは、一致系列のCIが100よりも小さければ、現在の景気は拡張局面であると判断される。×一致系列のCIが100よりも大きければ現在の景気は拡張局面100よりも小さければ現在の景気は後退局面

雇用の経済指標

 雇用の経済指標に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

ア 総務省が行っている職業安定業務統計によると、求人倍率には、新規求人倍率と有効求人倍率とがある。〇×厚生労働省

イ 新規求人倍率は、「新規求人倍率(倍)=新規求人数÷新規求職者数」という計算式で求められ、これは労働力需給状況の変化の先行的な動きをとらえることができる。〇?

ウ 有効求人倍率は、「有効求人倍率(倍)=有効求人数×有効求職者数」という計算式で求められ、景気の動向とほぼ一致した動きを示す。× ÷

エ 総務省が行っている労働力調査によると、完全失業率とは、労働力人口に占める完全失業者の割合をいうが、この労働力人口とは、満15歳以上満65歳未満の生産年齢人口のことをいう。×労働力人口とは、満15歳以上満65歳未満の生産年齢人口のうちで所得を得るために労働している者(就業者数)と、休業中の就業者、そして労働をしたいと希望しながら仕事についていない者(完全失業者数)の総数

産業連関表

 次の表は、3つの産業の投入と産出に関する経済取引を表したものである。このとき、この産業連関表に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

(単位:億円)

ア 産業1は、中間需要として、産業1自身へ25億円だけ販売し、産業2へ15億円だけ販売し、産業3へ20億円だけ販売し、最終需要として、20億円だけ販売し、全体として80億円だけ生産・販売したことがわかる。×〇

イ 産業2については、原材料として、産業1 の生産物を15億円だけ投入し、産業2自身の生産物を25億円だけ投入し、産業3 の生産物を20 億円だけ投入し、粗付加価値として30億円だけ生み出し、全体として90億円分だけ生産したことがわかる〇

ウ この表の数値が国内の考え方で作成されたものとすると、GDPは95億円となる。×〇最終需要の20、35、40を合計して、GDPは95億円

エ この産業連関表の空欄Aは25であり、空欄Bは90である。×中間投入額+粗付加価値額=総投入額

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