財務・会計 原価計算 経営分析

原価計算の概要 原価の構成

 次の式の空欄A、Bに入る用語の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。


( A )= 販売費及び一般管理費 +( B )


〔解答群〕

ア A:製造原価 B:直接経費

イ A:製造原価 B:直接労務費

ウ A:総原価 B:製造原価〇

エ A:製造直接費 B:直接労務費

原価は大きく「製造原価」と「販売費及び一般管理費」に分類されます。

製造原価

 製品の製造にかかった原価です。原価計算では、主に製造原価を扱います。

販売費及び一般管理費

 販売活動と管理活動にかかった原価です。

総原価

 製造原価と販売費及び一般管理費を合計して、総原価と呼びます。

製造原価は、製造間接費と製造直接費の合計

原価計算の概要 製造原価の分類

 文章は、製造原価要素の分類について述べたものである。空欄A、Bに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。


原価発生の形態によって、原価要素は( A )に属する各費目に分類される。また製品に対する原価発生の態様との関連によって、原価要素は( B )とに分類される。


〔解答群〕

ア A:固定費、変動費× B:直接費と間接費

イ A:直接費と間接費 B:材料費、労務費、経費

ウ A:材料費、労務費、経費〇 B:直接費と間接費〇

エ A:材料費、労務費、経費 B:固定費、変動費

 「製造直接費」: 特定の製品にいくらかかったかが明確にわかる費用

 「製造間接費」: 特定の製品にいくらかかったかが明確ではない費用

原価発生の形態による分類とは、財務会計における費用の発生を基礎とする分類になります。原価要素は、この分類基準によって材料費、労務費および経費に属する各費目に分類します。製品に対する原価発生の態様とは、製品との関連における分類にあたり、原価要素はこの分類基準によって直接費と間接費に分類します。

個別原価計算1

 個別原価計算に関する説明として、最も不適切なものはどれか。


ア 製造間接費は、合理的な賦課基準に従って各製造指図書に賦課する。賦課というのは、全体の費用を、ある基準で各製造指図書に割り振ることをいう。〇×「賦課」というのは、かかった費用を直接製品に負担させることをいいます。設問で記述されていることは「配賦」のことを説明しているため不適切です。

イ 個別原価計算では、個別の注文ごとに生産する受注生産形態で採用されている。〇個別原価計算は、個別の製品ごとに原価計算をする方法です。よって個別の注文ごとに生産する受注生産形態で採用されます。なお、大量生産形態で採用される原価計算の方法は、総合原価計算になります。

ウ 個別原価計算では、間接材料費、間接労務費、間接経費をまとめて計算する。×〇間接材料費、間接労務費、間接経費については製造間接費としてまとめて計算されます。なお、製造直接費である、直接材料費、直接労務費、直接経費についてはそれぞれ単独で計算されます。

エ 製造間接費は一定の配賦基準に従い、各製造指図書に費用を配賦する。〇 製造間接費は一定の配賦基準に従って、各製造指図書に配賦されます。

個別原価計算では、顧客からの注文ごとに製造指図書を発行します。原価の集計では、製造直接費については製造指図書に直接賦課します。また、製造間接費については合理的な配賦基準に従って各製造指図書に配賦します。

賦課

 かかった費用を直接製品に負担させるということをいいます。

配賦

 全体の費用を、ある基準で各製造指図書に割り振ることをいいます。

個別原価計算2

 A社は個別原価計算制度を採用している。原価計算表および製造・販売状況、製造勘定、製品勘定は以下のとおりである。直接材料費と直接労務費の合計額に基づいて製造間接費を配賦するとき、当月の製品製造原価と月末仕掛品の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ(単位:千円)。


【製造状況】

製造指図書#91:前月着手、当月完成

製造指図書#92:前月着手、当月完成

製造指図書#93:当月着手、当月未完成



【解答群】

ア 製品製造原価 15,000 月末仕掛品 8,000〇

イ 製品製造原価 11,500 月末仕掛品 11,500

ウ 製品製造原価 5,500 月末仕掛品 17,500

エ 製品製造原価 17,500 月末仕掛品 5,500

#91#92#93
3500350007000
300100017003000
700200023005000
1000300040008000
55009500800023000

製品製造原価=23000-8000=15000

当月に完成したものについては、当月製品製造原価になります。また当月に未完成のものについては月末仕掛品になります。 

 総合原価計算1

 総合原価計算に関する説明として、最も不適切なものはどれか。


ア 総合原価計算では、直接材料費、加工費に分類して計算する。×〇総合原価計算では、発生原価を直接材料費と加工費に分けて集計します。個別原価計算とは大きく違う点になります

イ 総合原価計算は、大量生産において採用される原価計算の方法である。〇

ウ 加工費は加工の進捗度に比例して発生する。〇加工費は加工の進捗度に比例して発生します。工程が進むにつれて発生する費用になります。

エ 当期投入数量は、完成品から期末仕掛品を控除して求めることができる。〇「当期投入数量」=「完成品」+「期末仕掛品」-「期首仕掛品」

総合原価計算は、大量生産形態で採用される原価計算の方法です。総合原価計算では、発生原価を「直接材料費」と「加工費」に分けて行います。「直接労務費」「直接経費」「製造間接費」が加工費になります。加工作業が進めば進むほど増えていきます。

総合原価計算2

 M社は甲製品を単一工程で大量生産している。材料はすべて工程の始点で投入している。次の資料は甲製品の当月分の製造に関するものである。当月分の甲製品の完成品原価として最も適切なものを下記の解答群から選べ(単位:千円)。

<数量データ>(注)( )内は加工進捗度を表す。

月初仕掛品 0kg

当月投入 1,000kg

合計 1,000kg

月末仕掛品 400kg (50%)

完成品 600kg

<原価データ>



【解答群】

ア 10,000千円 イ 10,800千円 ウ 12,000千円〇 エ 18,000千円

当月分の甲製品の完成品直接材料kg=1000-400=600
当月分の甲製品の完成品直接材料費=10000*0.6=6000
当月分の甲製品の直接加工kg=600+400*0.5=800kg
当月分の甲製品の完成品直接加工費=8000/800)*600=6000
当月分の甲製品の完成品原価=6000+6000=12000

総合原価計算 期末仕掛品の原価

 次の文中の空欄A~Cに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

 M社は甲製品を単一工程で大量生産している。材料はすべて工程の始点で投入している。次の資料は甲製品の当月分の製造に関するものである。仕掛品の評価方法により期末仕掛品の原価が異なる。月末仕掛品の直接材料費は、先入先出法で行うときは( A )、後入先出法で行うときは( B )、平均法で行うときは( C )になる。

 <数量データ>(注)( )内は加工進捗度を表す。

月初仕掛品 1,000個

当月投入 6,000個

合計 7,000個

月末仕掛品 2,000個(50%)

完成品 5,000個


<原価データ>



【解答群】

ア A:800,000円〇 B:835,000円〇 C:810,000円〇

イ A:835,000円 B:800,000円 C:810,000円

ウ A:800,000円〇 B:870,000円 C:810,000円

エ A:800,000円〇 B:800,000円 C:800,000円

月末仕掛品の直接材料費、
先入先出法=当月投入6,000個ー月末仕掛品2,000個=+
∴先入先出法による月末仕掛品は当月投入分の2000個
一個当たり直接材料費=2400000/6000=400
先入先出法による月末仕掛品直接材料費=400*2000個=800000

後入先出法による月末仕掛品2,000個=月初仕掛品1,000個+当月投入1,000個
後入先出法による月末仕掛品直接材料費=月初仕掛品435000+400*1000個=835000

平均法による一個当たり直接材料費=435000+2400000=2835000/7000=405
平均法による月末仕掛品直接材料費=405*2000個=810000

 標準原価計算1 直接材料費の差異分析

 A社では標準原価計算制度を採用している。直接材料は工程の始点で全部投入する。次の資料に基づいて、直接材料費差異を計算しその金額として最も適切なものを下記の解答群から選べ。

① 直接材料費標準(製品1個あたり): 5kg×@20千円= 100千円

② 月実際直接材料費: 400kg@22千円= 8800千円

③ 月生産数量: 月初仕掛品 10個、月末仕掛品 30個、完成品 70個



【解答群】

ア 800千円(有利差異)

イ 800千円(不利差異)

ウ 200千円(有利差異)〇

エ 200千円(不利差異)

直接材料費 必要数量=30+70-10=90
直接材料費差異=数量差異+価格差異

直接材料費の差異は「数量差異」「価格差異」に分けて考えます。

数量差異

 製品1個あたりに要した材料の量が、予定と異なった時に発生する原価差異になります。

 数量差異 = 標準単価 ×(標準消費量 - 実際消費量)

価格差異

 材料の購入単価が、予定と異なった際に発生する原価差異になります。

 価格差異 = (標準価格 - 実際価格) × 実際消費量

数量差異 = 標準単価 ×(標準消費量 - 実際消費量)
= 20千円 ×(450kg - 400kg)
= 1,000千円(有利差異)

価格差異 =(標準価格 - 実際価格) × 実際消費量
=(20千円 - 22千円)× 400kg
= -800千円(不利差異)

よって、直接材料費差異は、200(有利差異)(1,000千円 - 800千円)になります。

標準原価計算2 直接労務費の差異分析

 次の資料に基づき直接労務費差異を計算し、その金額として最も適切なものを下記の解答群から選べ。


【解答群】

ア 22,000円(有利差異)

イ 22,000円(不利差異)

ウ 17,000円(有利差異)

エ 17,000円(不利差異)

標準労務費=1300*190=247000
実際労務費=1200*220=264000
直接労務費差異=247000-264000=-17000

直接労務費の差異は、「時間差異」「賃率差異」に分けて考えます。

時間差異

 作業時間による差異になります。製品1個あたりに要した直接作業時間が、予定と異なった場合に発生する原価差異になります。

時間差異標準賃率×(標準時間実際時間)

賃率差異

 工員の賃率による差異です。賃率が予定と異なった場合に発生する原価差異になります。

賃率差異 = (標準賃率 - 実際賃率) × 実際時間

時間差異 = 標準賃率 ×(標準時間 - 実際時間)
= 1,300円 ×(190時間 - 220時間)
= -39,000円(不利差異)

 賃率差異 =(標準賃率-実際賃率) × 実際時間
=(1,300円-1,200円)× 220時間
= 22,000円(有利差異)

 よって、直接労務費差異は、-17,000円(不利差異)(-39,000 + 22,000)となります。

直接労務費差異=賃料差異+時間差異

製造間接費

 次の図表の空欄①~④に入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

ア ①変動費差異 ②能率費差異(変動費) ③予算差異 ④固定費実際発生額

イ ①変動費差異 ②能率費差異(変動費) ③固定費差異 ④固定費予算

ウ ①変動費率〇 ②製造間接費実際発生額 ③予算差異〇 ④固定費予算

エ ①変動費率 ②能率費差異(変動費) ③変動費差異 ④固定費実際発生額

直接原価計算

 次の文中の空欄A~Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。


直接原価計算とは製造にかかった費用を、( A )、( B )に分解する。また販売にかかった費用も( A )、( B )に分解する。売上高から変動売上原価を引いたものを(CC )という。そして(CC )から変動販売費を引いたものを( D )という。


【解答群】

ア A:変動費 B:固定費 C:限界利益 D:変動製造マージン×

イ A:変動費〇 B:固定費〇 C:変動製造マージン〇 D:限界利益〇

ウ A:直接費 B:間接費 C:売上総利益× D:限界利益〇

エ A:直接費〇× B:間接費〇× C:変動製造マージン〇 D:限界利益〇

全部原価計算では変動費と固定費を区別せずに、全てを原価とする方法です。直接原価計算は費用を変動費と固定費に分けて、損益構造を明確にします。

●変動売上原価

 製造原価のうち変動費だけを集計したものです。

●変動販売費

 販売費のうち変動費だけを集計したものです。

変動製造マージン

 売上高から変動売上原価を引いたものです。

●限界利益

 変動製造マージンから、変動販売費を引いたものです。

直接原価計算は、費用を「変動費」と「固定費」に分解します。

売上高から変動売上原価だけを引いた利益が「変動製造マージン」になります。

「変動製造マージン」から、変動販売費を引いたものが「限界利益」になります。

限界利益は、売上高からすべての変動費を引いたものになります。

直接原価計算 限界利益と営業利益

 Y社の以下資料に基づいて、直接原価計算により計算された、営業利益、限界利益の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。


【解答群】

ア 営業利益 2,250,000 限界利益 1,975,000

イ 営業利益 1,975,000 限界利益 2,250,000

ウ 営業利益 2,400,000 限界利益 1,975,000

エ 営業利益 1,975,000 限界利益 2,400,000〇

売上総利益=売上高5000000-変動製造費用2450000-固定製造費用300000=2250000
営業利益=売上総利益2250000ー変動販売費150000ー固定販売費125000=1975000

限界利益=売上高5000000-変動製造費用2450000ー変動販売費150000=2400000

限界利益は、売上高からすべての変動費を引いたものです。営業利益は限界利益から固定費を引くことで求めることができます。

限界利益

 限界利益売上高変動費

 変動費は売上高に比例して発生する費用ですので、限界利益も売上高に比例して増加する収益となります。

営業利益

 営業利益=限界利益固定費

 固定費は、売上高によらない費用ですので、固定費の額は基本的に一定です。

原価の定義 【平成22年 第7問】

 次の文章の空欄( )に入る最も適切なものを下記の解答群から選べ。

 原価計算制度において、原価とは、経営における一定の給付にかかわらせて、財貨または用役(以下「財貨」という。)の消費を把握し、貨幣価値的に表したものである。原価は、( )に関して消費された経済価値であり、正常な状態における経営活動を前提として把握された価値の消費である。

[解答群]

ア 財貨の生産

イ 財貨の生産、販売〇

ウ 財貨の生産、販売および財務活動

エ 財貨の調達、生産〇×

原価は生産活動、販売活動でかかったお金を測定したものです。

財務活動について、原価計算基準では、財貨の生成および消費の過程たる経営過程以外の、資本の調達、返還、利益処分等の活動であり、したがってこれに関する費用たるいわゆる財務費用は、原則として原価を構成しない、と記載されています。

原価の構成 【平成20年 第9問】

 次の式の空欄A~Cに入る用語の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。


[ A ] = [ B ] + [ C ] +製造間接費

[解答群]

ア A:加工費   B:直接労務費       C:直接経費〇

イ A:製造原価  B:直接材料費       C:直接労務費

ウ A:総原価   B:販売費及び一般管理費  C:素価

エ A:素価    B:直接材料費       C:直接労務費

加工費= 直接労務費+ 直接経費+ 製造間接費

原価要素は、<直接/間接>という区分と、<材料費/労務費/経費>という区分があり、組み合わせると6 つに分類されます。

 そうすると、加工費は、直接労務費、直接経費、間接材料費、間接労務費、間接経費の5 つの原価要素から構成されます。

間接材料費、間接労務費、間接経費は製造間接費です。

原価計算 【平成27年 第6問】

原価計算に関する記述として最も適切なものはどれか。

ア 原価計算における総原価とは、製造原価を意味する。〇×原価計算における総原価には、製造原価に営業費である販売費及び一般管理費を加えたものです。製造原価だけではありません。

イ 原価計算は、財務諸表を作成する目的のためだけに行う。×利益管理を行う目的のためにも行われます。原価計算によって原価の構造がわかれば、どの部分の原価を引き下げることができるかを検討することができます。また、販売価格を決定する際に、どこまで値下げできるのかを検討することができます。

ウ 原価計算は、製造業にのみ必要とされる計算手続きである。×

エ 材料費・労務費・経費の分類は、財務会計における費用の発生を基礎とする分類である。〇いずれも、財務会計における費用の発生を基礎とする分類です。

製造原価報告書(明細書) 【平成20年 第10問】

 労務費に関する次の資料に基づいて、製造原価明細書の空欄AとBに入る数値の計算式の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。


賃金: 期首未払高 3,600千円  当期支払高 11,100千円  期末未払高 2,500千円

[解答群]



ア A:11,100+2,500-3,600〇   B:37,100+7,900-8,200〇



イ A:11,100+2,500-3,600〇   B:37,100+8,200-7,900〇×



ウ A:11,100+3,600-2,500   B:37,100+7,900-8,200



エ A:11,100+3,600-2,500   B:37,100+8,200-7,900


当期総製品費用=当期製品製造原価+期末仕掛品たな卸高-期首仕掛品たな卸高


個別原価計算 【平成21年 第6問】

 当社は個別原価計算制度を採用している。原価計算表および製造・販売状況、製造勘定、製品勘定は以下のとおりである。直接材料費と直接労務費の合計額に基づいて製造間接費を配賦するとき、当月の製品製造原価と売上原価の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ(単位:千円)。

製造・販売状況:
製造指図書#90:前月完成(製品製造原価3,400 千円)、当月引渡し
製造指図書#91:前月着手、当月完成、当月引渡し
製造指図書#92:前月着手、当月未完成
製造指図書#93:当月着手、当月完成、次月引渡し予定


[解答群]

ア 製品製造原価10,100〇  売上原価8,200

イ 製品製造原価10,100〇  売上原価8,600〇

ウ 製品製造原価11,200  売上原価9,300

エ 製品製造原価11,200  売上原価9,700

製造製品
当月製造12500前月繰越3400
次月繰越4900当月引き渡し製造原価5200
8600
製造間接費3200
1740017400
#91#92#93合計
3800240006200
直接材料費400210016004100
直接労務費600140019003900
400140014003200
52007300490017400

総合原価計算 【平成23年 第10問】

 当社は製品を単一工程で大量生産している。材料はすべて工程の始点で投入している。

当月分の製造に関する次の資料により、完成品原価として最も適切なものを下記の解答群から選べ。
<数量データ> (注)月初仕掛品はない。( )内は加工進捗度を表す。

 当月投入 1,200Kg 
 月末仕掛品  500Kg(40%)
 完成品 700Kg 

<原価データ>

直接材料費加 工 費
 当月製造費用48,000 千円45,000 千円

[解答群]

ア 30,000 千円

イ 54,250 千円

ウ 63,000 千円

エ 72,333 千円

完成品原価=28000+35000=63000
当月分直接材料費=48000/1200*700=28000
月末仕掛品分加工kg=500kg*40%=200kg
当月加工kg=700+200=900kg
完成品分加工費=45000/900*700=35000

標準原価計算における材料数量差異の計算 【平成25年 第10問】

 標準原価計算を実施しているA社の当月に関する以下のデータに基づき、材料数量差異として最も適切なものを、下記の解答群から選べ。なお、材料は工程の始点で投入される。

 直接材料費の原価標準データ

 300円/kg×3kg=900円

 当月の生産関連データ

 当月材料消費量3,100kg 材料消費価格310円/kg

 月初仕掛品 200単位

 当月完成品 900単位

 月末仕掛品 300単位

[解答群]

ア 不利差異   30,000円〇

イ 不利差異 31,000円

ウ 不利差異 61,000円

エ 不利差異 120,000円

材料数量差異=原価標準データ300円/kg×(3000kg-3100kg)=-30000
標準材料消費量=900+300-200=1000単位×3kg=3000㎏
当月材料消費量=3,100kg

材料価格差異 = (標準価格 - 実際価格) × 実際消費量 = (300円/kg - 310円/kg) × 3,100kg = 31,000円(不利差異)
よって、直接材料費の差異は、次のように計算されます。
直接材料費の差異 = 材料数量差異 +材料価格差異 = -30,000円 - 31,000円 = -61,000円 = 61,000円(不利差異)

標準原価計算における作業時間差異の計算 【平成29年 第9問】

 標準原価計算を採用しているB工場の以下の資料に基づき、作業時間差異として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

【資 料】(1)  原価標準(抜粋)直接労務費     300円/時間 × 6時間 = 1,800円

(2)  当月の生産量月初仕掛品     40個(加工進捗度50%)当月投入      120個合 計       160個月末仕掛品     60個(加工進捗度50%)当月完成品     100個

(3)  当月の実際直接労務費実際賃率      310円/時間実際直接作業時間  700時間

[解答群]

ア 不利差異:12,000円〇

イ 不利差異:12,400円

ウ 有利差異: 6,000円

エ 有利差異: 6,200円

当月生産量=40*0.5+120-60*0.5=20+120-30=110
標準直接作業時間=6*110=660
作業時間差異=原価標準(抜粋)直接労務費300円/時間 ×(660時間ー700) =300*(-40)=-12000

賃率差異 = (標準賃率 - 実際賃率) × 実際作業時間 = (300円/時間 - 310円/時間) × 700時間 = -7,000円= 7,000円(不利差異)

公式法変動予算(シュラッター・シュラッター法) 【平成30年 第9問】

 当社は製造間接費の予定配賦を行っている。製造間接費予算については公式法変動予算を採用している。以下の資料に基づき、製造間接費配賦差異のうち、予算差異の金額として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
【資 料】

(1) 月間の製造間接費予算 基準操業度5,000時間 固定費150,000千円 変動費率20千円/時間(2) 当月の実際操業度 4,000時間
(3) 当月の製造間接費実際発生額 245,000千円
〔解答群〕

ア 不利差異:15,000千円

イ 不利差異:30,000千円

ウ 有利差異:15,000千円〇

エ 有利差異:30,000千円〇

変動費予算額=20千円×4,000時間=80,000千円

 固定費予算額 150,000千円

 製造間接費実際発生額 245,000千円-(80,000千円+150,000千円)=15,000千円(不利差異)

意思決定に関係する原価 【平成25年 第16問】

 代替案の選択によって金額に差異が生じないコストであり、将来の意思決定に無関連な原価を表すものとして、最も適切なものはどれか。

ア 機会原価×「機会原価」とは、資源を他の用途に利用したとしたら得られるであろうと予測される利益のことです。資源を他の用途に利用したとしたら得られる利益が変われば、意思決定も異なるものとなりますから、「機会原価」は将来の意思決定に関連のある原価です。

イ 限界原価×「限界原価」とは、生産量に比例して発生する外部からの購入費用のことで、材料費などの変動費のことです。将来の生産量が変化すると変動費も変化しますので、「限界原価」は将来の意思決定に関連のある原価です。

ウ 裁量可能原価×「裁量可能原価」とは、企業がコントロールすることができる原価のことです。企業がコントロールすることができる原価が変われば、意思決定も異なるものとなりますから、「裁量可能原価」は将来の意思決定に関連のある原価です。

エ 埋没原価 〇「埋没原価」とは、ひとたび投資してしまうと再び回収することができない原価のことです。ひとたび投資してしまうと再び回収することができないわけですから、「埋没原価」は代替案の選択によって金額に差異が生じないコストであり、将来の意思決定に無関連な原価です。埋没原価は「無関連原価」と呼ばれることもあり、意思決定会計における重要な概念です。

収益性分析

 収益性分析に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。


ア 事業利益とは、「営業利益」「受取利息・配当金」「有価証券利息」を足しあわせた額である。〇総資本事業利益率は、より厳密に企業の資金調達によらない収益性を表すことができます。

イ 経営資本とは、「総資産」から「建設仮勘定」「投資その他の資産」「繰延資産」を引いた額である。〇

ウ 貸借対照表だけで資本利益率を計算することができる。×資本利益率の計算は、利益は損益計算書から、資本は貸借対照表から取得します。貸借対照表だけでは数値を求めることができない

エ 資本利益率を高めるためには、売上高利益率を高めるか、資本回転率を高める必要がある。〇資本利益率を高めるためには、売上高利益率を高めるか、資本回転率を高める必要があります。売上高利益率は、売上に対する利益の割合です。資本回転率は、一定期間の間に資本が売上によって何回転するかを表します。少ない資本で、大きな売上を得られれば資本回転率は大きくなります。

資本利益率

 資本利益率利益÷資本×100(%)

 投下した資本に対し、どれだけの利益を獲得したかを示す指標です。この式の利益は損益計算書から、資本は貸借対照表から取得します。

事業利益

 事業利益営業利益受取利息・配当金有価証券利息

 事業利益は損益計算書に出てくる利益ではなく、計算して求める必要があります。事業利益では支払利息などの資金調達から生じた金融費用が含まれません。

経営資本

 経営資本総資産建設仮勘定投資その他の資産繰延資産

 経営資本は、資産のうち本業で使用されていないものを除いたものです。

資本利益率の分解

 資本利益率を高めるためには、売上高利益率を高めるか、資本回転率を高める必要があります。

収益性分析 資本利益率

 Y社の以下の貸借対照表、損益計算書に基づいて、自己資本利益率、経営資本営業利益率、総資本事業利益率の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお計算結果は、小数点第1位を切り捨てること。

【解答群】

ア 自己資本利益率 66% 経営資本営業利益率 50% 総資本事業利益率 30%

イ 自己資本利益率 66% 経営資本営業利益率 31% 総資本事業利益率 33%

ウ 自己資本利益率 39%〇 経営資本営業利益率 31%〇 総資本事業利益率 30%

エ 自己資本利益率 39%〇 経営資本営業利益率 31%〇 総資本事業利益率 33%〇

自己資本利益率=当期純利益198/自己資本(資本金300+剰余金200)=39.6%

経営資本営業利益率=営業利益300/経営資本(資産1000-投資有価証券50)=31.5%

総資本事業利益率=事業利益(営業利益300+受取利息30)/ 総資本1000=33%

総資本事業利益率(ROA)= 事業利益 ÷ 総資本 × 100(%)

自己資本利益率(ROE)=当期純利益÷自己資本× 100(%)

貸借対照表が一期分しか提示されない場合は、その数字をそのまま使います。もし前期と当期の二期分が示されている場合は、二期分の平均値を使います。

安全性分析1

 Y社の以下の財務資料に基づいて、固定長期適合率、自己資本比率、負債比率の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお計算結果は小数点第1位を切り捨てること。


【解答群】

ア 固定長期適合率 54% 自己資本比率 41% 負債比率 122%

イ 固定長期適合率 54% 自己資本比率 240% 負債比率 122%

ウ 固定長期適合率 46%〇 自己資本比率 240% 負債比率 140%

エ 固定長期適合率 46%〇 自己資本比率 41%〇 負債比率 140%〇

固定長期適合率=固定資産(190+110)/(自己資本(300+150+90)+長期借入金100)=300/640=46%

自己資本比率=(自己資本(300+150+90)/総資本1300= 41%

負債比率=負債(1300-540=760)/自己資本540= 140%

負債比率 = 負債 ÷ 自己資本 × 100(%)

固定長期適合率 = 固定資産 ÷ (固定負債 + 自己資本)× 100

自己資本比率 = 自己資本÷総資本 × 100

安全性分析2

 流動比率、当座比率、固定比率、固定長期適合率について、A社がB社より良好な場合(Aで表す)とB社がA社より良好な場合(Bで表す)の組み合わせとして最も適切なものはどれか。



【解答群】

ア 流動比率:B〇 当座比率:A 固定比率:B〇 固定長期適合率:A

イ 流動比率:A 当座比率:B 固定比率:A 固定長期適合率:B

ウ 流動比率:B 当座比率:B 固定比率:A 固定長期適合率:A

エ 流動比率:B〇 当座比率:B〇 固定比率:B〇 固定長期適合率:A

A当座比率=当座資産(180+140+150+180)/長期借入金200*100=650/200*100=325%
B当座比率=当座資産(110+80+100+70)/長期借入金100*100=360/100*100=360%〇

A固定比率=固定資産(300+40)/自己資本(100+150+90)=340/340=100%
B固定比率=固定資産(190+110)/自己資本(140+110+70)=300/320=93.75%〇

流動比率 = 流動資産(現金及び預金 + 受取手形 + 売掛金 + 有価証券 + 棚卸資産) ÷ 流動負債 (支払手形+買掛金+短期借入金)× 100(%)

 当座比率 = 当座資産(現金及び預金 + 受取手形 + 売掛金 + 有価証券) ÷ 流動負債(支払手形 + 買掛金 + 短期借入金) × 100(%)

固定比率 = 固定資産 ÷ 自己資本 × 100(%)

 固定長期適合率 = 固定資産 ÷ (自己資本 + 固定負債)× 100(%)

生産性分析 労働生産性

 労働生産性に関する説明として、最も適切なものはどれか。


ア 労働生産性分析では、投入したインプットに対するアウトプットの効率を分析する。インプットには「付加価値」を使用する。〇×生産性分析では、「投入したインプット」に対する「アウトプットの効率」を分析します。インプットには人や設備などが使用され、付加価値はアウトプットに用いられます。

イ 「付加価値」の算出方法は、経常利益に人件費、賃借料、外注加工費、間接材料費等を足しあわせたものである。×付加価値= 経常利益 + 人件費 + 賃借料 + 純金利費用 + 減価償却費+租税公課

ウ 「労働生産性」は「付加価値率」×「従業員1人あたり売上高」で算出することができる。〇労働生産性を高めるためには、付加価値率を増加するか、1人あたりの売上高を増加する必要がありま

エ 「付加価値率」は「付加価値」に占める「売上高」の割合である。×付加価値率は「売上高」に占める「付加価値」の割合です。商品の競争力が高いと付加価値率は高くなります。

付加価値

 付加価値=経常利益人件費賃借料 + 純金利費用減価償却費+租税公課

労働生産性

 労働生産性付加価値÷従業員数

労働生産性の分解

生産性分析 労働生産性の分解

 次の資料に基づき、労働生産性の数値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

<資料>



【解答群】

ア 25,000,000 イ 30,000,000 ウ 35,000,000 エ 40,000,000


労働生産性を「有形固定資産」で分解
= 労働装備率 × 設備生産性

設備生産性=付加価値額/有形固定資産

労働生産性の分解は、「売上高」「有形固定資産」「人件費」を利用

労働生産性=付加価値率*一人当たり売上高
付加価値率=労働装備率/付加価値額=20000000/35000000=57.14%

損益分岐点分析

 次の文章は、企業の収益力の余裕をはかる尺度について述べたものである。前事業年度の営業利益等の実績に関する次の資料に基づいて、空欄A、空欄Bに入る数値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

<資料>

①前事業年度の売上高は120,000(万円)である。

②原価のうち変動費は72,000(万円)、固定費は30,000(万円)であった。


 前事業年度の損益分岐点売上高は(AA )万円である。このとき、企業の収益力の余裕をはかる尺度として用いられる安全余裕率、すなわち売上高が損益分岐点売上高を上回る額の売上高に対する比率は( B )%である



ア A:50,000 B:58.3

イ A:50,000 B:37.5

ウ A:75,000〇 B:58.3

エ A:75,000〇 B:37.5〇

前事業年度の損益分岐点売上高=固定費30000/(1-変動費率0.6)=30000/0.4=75000
変動比率=変動費72000/売上高120000=0.6

安全余裕率=(120000-75000)/120000=45000/120000=37.5%

損益分岐分析 目標売上高の計算

当期の損益計算書(要旨)は次のとおりである。変動費、固定費の構造は一定とし、売上原価はすべて変動費とすると、経常利益の目標55,000千円を達成する売上高として、最も適切なものを下記の解答群から選べ(単位:千円)。

【解答群】

ア 255,000千円 イ 350,000千円〇 ウ 400,000千円 エ 450,000千円
経常利益の目標55,000千円を達成する売上高=(固定費(20000+30000)+55000)/(1-変動費率0.7)
=105000/0.3=350000
変動費率=変動費(120000+20000)/売上高200000=140000/200000=0.7

 セグメント別損益分析

 次の文章は、セグメント別損益分析について述べたものである。空欄A、空欄Bに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

 売上高から変動売上原価を引いたものが、Aである。このAから変動販売費を引いたものが、Bである。Bから、個別固定費を引いたものが、Cである。

ア A:変動製造マージン〇   B:限界利益〇   C:貢献利益〇

イ A:変動製造マージン〇   B:貢献利益   C:限界利益

ウ A:製造間接費     B:限界利益   C:営業利益

エ A:製造間接費      B:貢献利益   C:営業利益





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