運営管理 物流と流通情報システム 経営情報システム コンピュータの基礎 ファイルとデータベース

日々のタスク遅れを週末で帳尻合わせれず無休息状態になりました。今週は「その日のタスクはその日のうちに」、翌日に持ち越さない仕事スタイルで試してみようと思います。

物流と流通情報システム

問題 3 一括物流センター 【平成23年 第33問】

 わが国で運用されている一括物流センターに関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 一括物流センターでは、出荷時に小売店舗側に事前出荷明細を送信することにより店舗側での検品の負担を減らすことが可能である。

イ 一括物流センターでは、特定小売チェーン専用の物流センターの運営を3PL(Third Party Logistics)事業者が受託する場合が多い。

ウ 一括物流センターの機能には、在庫型センター(DC)機能と通過型センター(TC)機能がある。

エ カテゴリー納品を効率的に行うためには、ベンダーで店舗別にあらかじめ仕分けされたものを通過型センター(TC)で荷合わせする必要がある。

オ 在庫型センター(DC)では、特定の卸売業者が運営を受託する場合、他の販売業者の在庫を共同保管し一括物流を実現する。

一括物流センターとは、複数のメーカーの商品を一括して小売店に配送するための物流センターのことです。一括物流によって、「カテゴリー納品」「定時定配」「ノー検品」といった、小売業が求める納品が実現しやすくなります。

 一括物流センターには在庫型(DC 型)と通過型(TC 型)の2 種類があります。通過型センターには、ベンダーが事前に店別に仕分けをするベンダー仕分型と、センター内で店別にピッキング、仕分けを行うセンター仕分型の2 つのタイプがあります。

小売チェーンによっては、取扱商品の多さや多店舗への配送管理が複雑な場合も多く、3PL のような物流事業者などに物流機能を一括して任せることが多くあります。これにより、効率的なロジスティクスを実現しながら、小売業務に特化することができます。

効率的にカテゴリー納品を行うには、在庫型センターが適しています。これは、ベンダー側で出荷先別またはカテゴリーごとの仕分けを行っても、通過型センターに各ベンダーから出荷商品が集まった時点で、再び出荷先別への仕分けが発生するため、二度手間になってしまうからです。

在庫型センターは、特定の卸売業者が他の卸売業者の分も含めて、在庫を共同保管することで、一括物流を実現する方式です。

共同物流 【平成28年 第36問】

 共同物流に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 共同物流とは、複数の企業が物流機能を共同化することであり、同業種の企業同士で行われ、異業種の企業同士では行われない。

イ 共同物流は、複数の企業にとって、配送先の店舗や物流拠点が共通しているときに行われ、配送先が異なるときには行われない。

ウ 共同物流を担う物流事業者を指定するのは発荷主であり、着荷主が指定することはない。

エ 複数の企業が共同配送を行うと、各企業がそれぞれ配送していたときに比べて、配送車両の積載効率が高まることはあるが、各企業にとっての配送数量が減ることはない。

オ 複数の企業がそれぞれ所有する商品を共同で配送することはあるが、同じ物流拠点に共同で保管することはない。

共同物流は、物流を効率化するために、複数の事業者が共同で物流を行うことです。たとえば、同じトラックに、複数の卸売企業の商品を混載して配送することで、1社で配送するよりも積載効率が良くなります。共同物流のメリットは、物流を効率化しコストを削減できることです。そのため、卸売業者の提携戦略として位置づけられます。また、小売店側のメリットは、一括で納品されることで、受入作業を軽減できることです。

物流拠点の共通化などによって効率化を図ることができれば、食品メーカーと衣料品メーカーのような異業種が共同物流を行うことがあります。

配送車両の共通化などによって効率化を図ることができれば、異なる配送先への配送も行われます。

共同物流ではメーカーや卸が主導する場合と小売業が主導する場合があります。後者の場合は、着荷主である小売業側から共同物流を担う物流事業者を指定することがあります。

共同物流を行うことによって配送車両の積載効率が高まりますが、各企業にとっての配送数量が減るわけではありません。

共同物流の目的は、複数の事業者が物流を効率化することです。物流の効率化のために、一括物流センターには複数企業の商品が保管されています。


RFID 【平成24年 第34問】

 RFID を活用することにより、サプライチェーンにとって期待できることとして、最も不適切なものはどれか。

ア 検品や入出庫管理にかかる時間を短縮できるようになる。

イ 在庫状況をリアルタイムで把握できるようになる。

ウ トレーサビリティの情報管理ができるようになる。

エ バーコードと比べて商品管理システムの導入コストが安価になる。

IC タグは自由に読み書きすることができます。商品の流通過程、つまり生産、製造から物流、販売といった各段階で、その履歴を記録していくことができます。たとえば、商品にどのような材料や部品が使われているか、その商品がどのように流通したか、どこで販売されたか、といった情報が記録されます。このように、トレーサビリティの情報管理に活用できます。

RFID の現在の課題の1つとして、IC タグの価格が従来のバーコードに比べて高価であることが挙げられます。そのため、RFID を活用した商品管理システムの導入コストはバーコードの場合よりも高価になってしまいます。

トレーサビリティ 【平成21年 第37問】

 食品のトレーサビリティの効果に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 問題が起きないように、食品の安全管理を直接的に行うこと。

イ 問題が発生した場合に、安全な他の流通ルートを確保すること。

ウ 問題が発生した場合に、対象商品を特定して迅速に回収すること。

エ 問題への対応だけでなく、在庫管理、物流管理を効率化すること。

オ 問題への対応だけでなく、生産や加工方法などに関する情報を提供すること。

農林水産省作成資料によるとトレーサビリティとは、食品がどこから来てどこへ行ったか分かるようにするものと明記されています。あくまで食品の移動を追跡できるようにしておくことであり、そのことで直ちに食品の安全が確保されるものではないと定義されています。

トレーサビリティの効果の1 つとして、安全な他の流通ルートを確保し、安定的に供給することがあります。

トレーサビリティの効果の1 つとして、商品を特定した迅速な回収があげられています。ちなみにトレーサビリティのもう1 つの効果は、問題の発生個所の速やかな特定です。

トレーサビリティに取り組むためには、個々の生産者や食品事業者が、何を、いつ、どこから入荷し、何を、いつ、どこへ出荷したかを入出荷時に記録・保存し、荷受情報の記帳をすることなどが必要になります。食品を識別記号によって管理することや、食品の素性に関する情報の保管や伝達を行うことによって、在庫管理や品質管理を効率的に行うことができるようになります。

食品トレーサビリティシステムの導入の目的は、食品の安全確保への寄与、情報の信頼性の向上、業務の効率性の向上への寄与という3 点が挙げられます。目的は問題への対応だけではないことが分かります。

ユニットロード 【平成29年 第36問】

 物流におけるユニットロードに関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 折畳み容器とは、物品を収納しないときには折り畳んでその容積を縮小できる容器のことであり、ネスティング形容器に分類される。

イ 通い容器とは、一定の企業または事業所などの間で繰り返し使用される輸送用容器のことである。

ウ パレチゼーションとは、物品をパレットに積み、パレット単位で物流を行うことであり、輸送量の増加を促す手段である。

エ 物流クレートは、小売業各社、メーカー各社が自社専用のものを使用しており、各社が共同利用できる標準化されたクレートは開発されていない。

ネスティング形容器とは、容器の側面に上開きの傾斜がついていて、落とし込みによる積重ねが可能なものを言います。

通い容器とは、一定の企業や事業所などの輸送間で用いられる容器のことであり、繰り返し使用されるという特徴があります。

パレチゼーションとは、荷物をパレットに載せてパレット単位で物流を行うことを言います。パレチゼーションを用いると、フォークリフトで荷物の積み替えを行うため、輸送作業の合理化や効率化が図れます。しかし、荷物だけでなくパレットも合わせて乗せる必要があるため、積載効率が悪くなり輸送量の増加にはつながりません。

物流クレートとは、輸送・荷造り用の密封した梱包用の箱のことです。これまではメーカー各社が自社専用のものを使用していましたが、「物流クレート標準化協議会」が発足し、2007年4月に2種類の規格(標準サイズ)が策定されました。

輸送手段 【平成29年 第35問】

 国内の輸送手段に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 鉄道輸送では、パレットを利用することができず、一貫パレチゼーションを阻害する。

イ 鉄道輸送は、常温での輸送であり、冷蔵・冷凍など温度管理が必要な荷物を輸送できない。

ウ トラック輸送からのモーダルシフトとは、貨物輸送を鉄道や内航海運などへ転換し、トラックと連携して複合一貫輸送を推進することである。

エ トラック輸送からのモーダルシフトは、単独荷主の貸切便で行われ、複数荷主の混載便では行われない。

パレチゼーションとは、荷物をパレットに載せて、そのまま荷役や輸送、保管などの物流を行うことです。出発地から到着地まで、同じパレットに載せたまま輸送などを行う方法を一貫パレチゼーションといいます。鉄道輸送であってもパレットの利用は可能であり、一貫パレチゼーションを阻害することはありません。

鉄道輸送であっても常温での輸送に加え冷蔵・冷凍などの温度管理が必要な輸送は可能です。

モーダルシフトとは貨物の輸送方法を転換することであり、一般的にはトラック等による輸送から鉄道や船舶による輸送に転換することを指します。トラック輸送からのモーダルシフトでは、トラックと連携して複合一貫輸送を推進します。

トラック輸送からのモーダルシフトは、単独荷主の貸切便に限って行われるものではありません。複数荷主の混載便でも行われることがありますので不適切です。

配送ルート選定 セービング法 【平成30年 第32問】

 下図は、配送元P、配送先A、Bの各拠点間における2種類のトラックの配送方法を表している。矢印は始点から終点へとトラックが走行することを表し、数字は配送距離である。配送元Pから配送先A、Bへと、配送方法(1)は2運行、配送方法(2)は1運行で配送した場合を表している。 トラックの最適な配送ルートを選定する方法の1つにセービング法がある。セー ビング法の考え方に基づき、配送方法(1)と(2)を比較したときの配送距離の節約量(セービング)として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

〔解答群〕

ア 3

イ 6

ウ 10

エ 16

オ 20

セービング法は、最適な配送ルートを選定する方法の1つで、運搬経路を構築する配送や営業の効率性の向上に適用することができます。

 例えば、配送先2需要地に対し、物流センターからのピストン輸送を、2需要地を直接結ぶルート輸送に代えることでどれだけ配送距離が短縮されるか(セービング値)を算出し、短縮距離が最大となるルートの結合を見つけるものです。

配送方法(1)が配送方法(2)によりどれだけ配送距離が短縮されるかを計算すれば正解できます。

パレット 【平成30年 第33問】

 物流におけるユニットロードおよびその搬送機器に関する記述として、最も適切なものはどれか。

〔解答群〕

ア 一貫パレチゼーションとは、発地から着地までの間、保管用のパレットから輸送用のパレットへの積み替えを繰り返しながら、パレットに荷を積載し続けて物流を行うことである。

イ 平パレットは、主にプラスチックまたは鋼材で作られており、木製のパレットはほとんど使用されていない。

ウ 平パレットは、ワンウェイパレットとして利用されることが一般的である。

エ ロールボックスパレットは、フォークリフトなどを用いずに人力だけでも荷役することができる。

ユニットロードとは、コンテナやパレットなどを使用し、複数の貨物をひとまとめにして、1つの貨物にしたものです。貨物をユニットロードにすることで、輸送や荷役の効率化が図れます。

一貫パレチゼーションは、荷物を出発地から到着地まで同一のパレットに乗せたまま輸送・保管することをいいます。

平パレットは非常によく利用されるパレットです。平パレットは木製、鋼製、プラスチック製があり、荷物をパレットの上においてフォークリフト等で作業するものです。

ワンウェイパレットは、使い捨てのパレットです。一回限りの使い捨てのパレットで、プラスチック製パレットがよくつかわれます。

ロールボックスパレットという用語は、かご形状のキャスター付きパレットです。荷物を積み重ねて大量運搬することが可能です。かご台車とも呼ばれます。従って、人力だけでも荷役することができるので、記述は適切で、正解となります。

POSシステム 【平成23年 第39問】

 POS システム導入の直接的な狙いについて、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。

a 顧客の囲い込み

b 個人情報の保護

c 従業員による不正の防止

d 受発注業務の効率化

e 伝票処理業務の合理化

[解答群]

ア aとb

イ aとd

ウ bとc

エ cとe

オ dとe

POS システムは、販売時点の情報を収集・管理するシステムです。POS システムのメリットとして、レジ作業の効率化や入力ミスの排除など、ハードを導入するだけで得られるハードメリットがあります。さらに、売れ筋や死に筋などの商品分析を品揃えに活かしたり、売場レイアウトの決定や棚割りの決定、販売促進の効果測定など得られた販売情報を活用することで得られるソフトメリットもあります。

顧客の囲い込みとしてよく活用されるのは会員カードやポイントカードです。個人情報を取得したうえで、DM を送付することや、ロイヤリティの高い顧客に対してサービスを実施するなど考えられます。POS システムを導入しただけでは個人情報を取得することができず、取得できるのは商品がいつ、いくらで、いくつ売れたかということです。

個人情報の保護についても、POS システムを導入しただけでは個人情報の取得に繋がらないため、直接的な狙いとはいえません。

従業員による不正の防止について、POS システムを導入する前の、レジがない、レジがあっても何が、いつ、いくらで、いくつ売れたかという記録がされない状況と比較すると、従業員が不正をした場合にある程度特定できる状況になります。したがって、従業員の不正の防止は、直接的な狙いとして適切だと言えます。

受発注業務の効率化について、POS システムでは販売された金額や品目を集計することができるため、発注業務に役立てることが可能だと考えられます。しかし、問題では「受発注業務」となっており、受注業務という点でPOS システムが効率化に役立つとは言えません。

伝票処理業務の合理化について、POS システムでは売上の集計等が自動でできるため、別途紙で集計したり、手で入力し直したりという手間が省けるというのは、直接的な狙いとして適切です。

PI値を用いた需要予測 【平成26年 第27問】

分割表示解除

 PI(Purchase Incidence)値を用いた需要予測に関する次の文中の空欄AとBに入る数字の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

ある小売店舗で、ある日3,000人がレジを通過した。この日に商品Xが60個売れたとき、この商品のPI値はAである。この店舗で翌週の同曜日に見込まれるレジ通過人数が4,000 人のとき、商品Xの販売数量はB個と予測できる。

[解答群]

 ア  A:20   B:65   

 イ  A:20   B:80   

 ウ  A:50   B:65   

 エ  A:50   B:80  

PI値は「購買指数」と呼ばれる指標です。PI値は、客数1000人当たりの売上実績を表します。つまり、レジを通過した1000人の顧客が、どれぐらい商品を購入したかを表すものです。

 PI値には、数量ベースのものと金額ベースのものがあります。数量ベースのPI値は、1000人当たりの売上点数を表します。金額ベースのPI値は、1000人当たりの売上金額を表します。

  設問では、「ある小売店舗で、ある日3,000人がレジを通過した。この日に商品Xが60個売れた」とあるので、数量ベースのPI値を求めます。PI値は1000人当たりの売上点数ですので、60÷3000×1000=20となります。

 また、ある商品のPI値と客数が予想できれば、次の式で販売予測をすることができます。

  販売予測 = PI値 × 客数 ÷ 1000

個人情報保護法 【平成26年 第41問】

 小売店頭では、販売促進などのために消費者の個人情報を把握しようとする場合が少なくない。そこで、個人情報の有用性に配慮しながら、個人の権利利益を保護することを目的として、いわゆる「個人情報保護法」が制定された。この法律における「個人情報」に関する記述の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

 a 生存者か死者かは問わない。

 b 公開情報か非公開情報かは問わない。

 c プライバシー性やセンシティブ性の有無は問わない。

 d 他の情報との照合可能性は問わない。

[解答群]

 ア aとc

 イ aとd

 ウ bとc

 エ bとd

 オ cとd

個人情報保護法で定められている個人情報とは、生存する個人に関する情報であり、特定の個人を識別できるものを言います。たとえば、氏名のほか、個人を識別できる住所、電話番号、電子メール、業績等の評価情報などが該当します。特定の個人を識別できない統計情報や、法人の情報は個人情報には該当しません。

個人情報保護法における個人情報とは、生存する個人に関する情報です。

経済産業省から出された「個人情報の保護に関する法律についての経済産業分野を対象とするガイドライン」には、個人情報保護法における個人情報について次のように示されています。

「個人に関する情報」は、氏名、性別、生年月日等個人を識別する情報に限られず、個人の身体、財産、職種、肩書等の属性に関して、事実、判断、評価を表すすべての情報であり、評価情報、公刊物等によって公にされている情報や、映像、音声による情報も含まれ、暗号化等によって秘匿化されているかどうかを問わない。

個人情報は、公にされている情報かどうかを問わないことが記載されています。

個人情報保護法における個人情報とは、特定の個人を識別できるものを言います。これは幅広い概念であり、特定の個人を識別できるものであれば、プライバシーに関する情報かどうかを問いません。また、個人の思想、医療に関する事項、社会的差別の原因となる事項などはセンシティブな情報と呼ばれますが、個人情報保護法における個人情報はセンシティブな情報かどうかも問いません。ただし、このようなセンシティブな情報は、特に慎重な取り扱いが求められます。

個人情報保護法における個人情報について、「他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む」とあります。そのため、それ自体は特定の個人を識別できる情報が記述されていなくても、特別な費用や手間をかけることなく他の情報を補って特定の個人を識別できる情報は、個人情報に該当します。

販売データの分析 【平成24年 第40問】

 商品の販売データの分析に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア いったん「売れ筋」商品と位置づけられた商品であっても、条件が変われば「死に筋」商品になる可能性がある。

イ いわゆる「ロングテール現象」とは、インターネット通信販売などにおいて、「死に筋」商品の売上をすべて合計すると大きな売上が得られるという現象を指す。

ウ 小売店舗の売場面積は限られているために、交差比率の低い「死に筋」商品を排除することが重要である。

エ 販売数量を期待できないが、他の商品の販売促進効果が期待できる商品群を「見せ筋」ということがある。

インターネット通信販売では、店舗や陳列に物理的な制約がないため、大量の品種を低コストで扱うことができます。そうすると、個別には少量しか売れていない商品でも、品種が大量にあるため、積み上げれば大きな売上になります。これをロングテール現象と言います。これによって、死に筋商品でも数多く集めることで、少数の売れ筋商品に依存することなく収益を上げるビジネスモデルの構築が可能となりました。

交差比率とは、商品がどれくらい効率よく利益を生み出しているかを測る指標です。交差比率は次の式で表されます

 交差比率=粗利益率×商品回転率

 交差比率が高い商品ほど、効率よく利益を生み出しており、利益貢献度が高いということです。

 そのため、一般的には、小売店舗では交差比率の高い売れ筋商品を並べて、交差比率の低い死に筋商品を排除することを検討します。ただし、交差比率だけで判断して直ちに商品を排除することには疑問が生じます。その商品だけで見ると死に筋商品ではあるが、他の商品と一緒に購入されている可能性があり「見せ筋」商品になっている可能性もあります。

「見せ筋」とは、その商品自体を販売することが目的ではなく、客寄せや他の商品の販売を促進することが目的である商品を指します。例えば、派手で見栄えがする商品やグレードの高い商品は、それ自体はあまり売れませんが、集客効果があり、より手頃な売れ筋商品の販売を促進できます。

バーコード 【平成20年 第37問】

 食品の商品識別用コードに関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア GDS(Global Data Synchronization)とは、商品を識別するために国際的に統一された14 桁の共通商品コードである。

イ GLN(Global Location Number)とは、13 桁の国際標準規格の企業・事業所コードのことである。

ウ GTIN(Global Trade Item Number)とは、単品コードや集合包装品コードを包含するあらゆる荷姿の商品を識別するためのコードである。

エ ITF(Inter-leaved Two of Five)とは、物流梱包などの外装などに表示されるバーコードのことである。

オ JAN(Japanese Article Number)とは、消費者購入単位の商品であれば、集合包装の形状であっても付番される共通商品コードである。

GDS とは、メーカー、卸、小売といった商品物流の流れにおいて、商品情報を共有するシステムのことです。共通商品コードではありません。商品マスターを川上から川下まで共有化できると、各社でそれぞれ入力しなければならない商品マスターのメンテナンスの負荷を軽減できたり、情報の即時性が高まったり、メーカーと小売業者の情報連動による連携強化が図れたり、といった効果が期待されます。ちなみに選択肢アの内容はGTIN の説明です。

GLN とは、EDI などに利用できる国際標準の事業所コードのことです。GLN は、国内および国際間の企業間取引で、相互に企業や事業所などを唯一識別できるコードとして位置づけられています。全体を13 桁で表示することになっていますが、GLN 企業コードとロケーションコードの桁数は、各国のコード管理機関に委ねられています。

GTIN とは、国際標準の商品識別コードです。現在使われているJAN コードの13 桁や8 桁、UPC コードの12 桁、集合包装用商品コードの14 桁など、各種の商品識別コードの総称です。

ITF とは、日本において標準物流コードとして使用されているコードのことです。主に段ボールに印刷されています。5 本のバーとスペースのうち2 本が太いという構成になっています。

JAN コードとは、日本のJIS によって規格化されている商品共通コードのことです。市販されている多くの商品に印刷されています。JAN コードは、集合包装であっても、消費者が購入する単位である場合は、単品の扱いとなるため付番されます。

EDI 【平成23年 第40問】

 EDI に関する説明として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。

a 伝票をOCR 処理して電子化する場合は、EDI の一形式と考えられる。

b XML 形式でデータ交換を行う場合、ブラウザ操作などの人手を介する必要がある。

c 企業固有の独自仕様でなく標準的なデータ形式を用いる場合を、オープンEDI という。

d 電子メールにファイルを添付しデータ交換を行う場合を、e-mail EDI という。

[解答群]

ア aとb

イ aとd

ウ bとc

エ bとd

オ cとd

OCR 処理とは、光学文字認識のことです。つまり、活字の文書の画像をコンピュータが編集できる形式に変換することです。EDI はデータを電子化することなので、OCR 処理はその一形式であると言えます。

XML 形式でのデータ交換というのは、システム同士でデータをやり取りする場合のもので、基本的に人が直接操作するものではありません。同じマークアップ言語でも、HTML はブラウザ操作などで人手を介するものになります。

オープンEDI とは、インターネットを介してオープンな取引に適用されるEDIのことです。インターネットEDI とも呼ばれます。従来のEDI は専用線や専用ソフトを用いて、特定の企業同士でデータを交換していた点が異なります。

e-mail EDI とは、まさに電子メールにファイルを添付しデータ交換を行うことです。

Web-EDI 【平成21年 第36問】

 EDI に関する記述として最も適切なものはどれか。

ア Web-EDI では、Web サーバーを構築すればよいので、ASP は利用されない。

イ Web-EDI では、XML という言語を用いたメッセージを送受信するため、メッセージの設定において自由度が限定される。

ウ Web-EDI では、社内システムと連携する際に手作業が発生する場合が多く、全体としての効率化に必ずしも結び付かないことがある。

エ Web-EDI は、画像データを取り扱うことができない。

XML では、データ構造をユーザーが自由に定義できます。そのうえ、すべてのデータに属性を持たせ、Web ブラウザなどで表示するための定義を分離したことで、コンピュータでの自動処理などに適用できます。このようにXML は自由度が高いので、選択肢イは不適切です。

Web-EDI のデメリットとして、取引先ごとに操作画面やフォーマットが異なる現象が生じやすいことや、社内システムと連携する際に手作業が発生する場合も多いということが挙げられます。全体としての効率化には結びついていない事例が多いとも言われています。

旧来のEDI では、漢字や画像が使えない、通信速度が遅いといった問題点がありました。そこで旧来のEDI の問題を解決しようと、画像データを取り扱うことができるWeb-EDI の導入、活用、普及が推進されることになりました。

商品在庫管理 【平成30年 第31問】

 小売店舗における在庫管理に関する記述として、最も適切なものはどれか。

〔解答群〕

ア 安全在庫を算出するときに用いる安全係数は、あらかじめ決められた一定の値であり、意図的に決める値ではない。

イ 欠品を少なくする方法は、フェイス数の増加や安全在庫の引き下げである。

ウ サイクル在庫は、発注1回当たりの発注量を多くし発注頻度を引き下げると増加する。

エ 定量発注方式を採用しているときに過剰在庫を抑制する方法は、納品リードタイムをできるだけ長くすることである。

オ 適正な在庫量を表す理論在庫は、平均在庫と安全在庫の合計で算出する。

安全在庫を算出するときに用いる安全係数は、次の納入までの不確実性によって調整されるべき係数です。仮に統計的な手法を用いたとしても、不確実性の予測に応じて裁量的に決められます

フェイス数の増加は、売上増加につながり、在庫減少要因です。また安全在庫の引き下げも在庫減少要因となりますので、欠品のリスクが高くなります。

小売業では、在庫は、次の納入までの平均的需要に対応する在庫であるサイクル在庫と、次の納入までに生じる不確実性に対応するための安全在庫に分けられます。サイクル在庫は発注1回当たりの発注量を多くし発注頻度を引き下げると、増加します

 選択肢エは定量発注方式では、安全在庫は以下の式で計算されます。


調達リードタイムを納品リードタイムと読み替えると、期間が長くなるとその平方(√)分、安全在庫が増加することが分かります。

適正な在庫量を表す理論在庫は、売上報告書、仕入れ伝票、営業報告書等を元に記録された入出庫情報による帳簿上の理論的な在庫であり帳簿在庫とも呼ばれます。選択肢オの平均在庫は、実際の在庫の平均と思われますので不適切な記述となります。

マーケットバスケット分析 【平成30年 第39問】(設問1)
 マーケットバスケット分析は、頻繁に購入される商品の組み合わせ(相関ルール) を見つけ、併買を促すためのヒントを見つけ出すのに活用される方法の1つである。この相関ルールの評価に関する下記の設問に答えよ。
(設問1)
 相関ルールを多角的な観点から評価するためには、複数の指標が用いられる。 このうち、リフト値は重要な評価指標の1つであるが、他に2つの評価指標を挙げる場合、以下の①〜④のうち、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
① コンバージョン率
② 支持度(サポート)
③ 信頼度(コンフィデンス)
④ 正答率
〔解答群〕
ア ①と③
イ ①と④
ウ ②と③
エ ②と④
オ ③と④

コンバージョン率は、インターネット広告やECサイトで、効率を計るために用いられる比率です。たとえばECサイトで、ある商品を実際に購入したユーザーの数をその商品の紹介ページを見たユーザーの数で割れば、紹介ページのコンバージョン率となります。
支持率(サポート率)は、顧客が商品の中で、特定の商品(X)と特定の商品(Y)の組み合わせを買う割合です。同時購入顧客数÷全体顧客数で算出されます。
信頼度(コンフィデンス)は、特定の商品(X)を買った人が特定の商品(Y)も買う確率で、関連の強さを表します。同時購買顧客数÷商品(X)の顧客数で算出します。
なお、リフト値=信頼度÷期待信頼度です。
期待信頼度は、特定の商品(Y)を単独で買う確率でその商品の人気を判断する割合です。特定の商品(Y)の顧客数÷全体顧客数で算出されます。
リフト値は信頼度と期待信頼度の比率です。特定の商品(Y)単体の人気度と商品(X)と商品(Y)の因果関係のどちらが強いかを判断します。なお、④の正答率は、マーケットバスケット分析とは関係がありませんので外れます。
相関ルールですので2商品間の相関ルールではない①のコンバージョン率は外れます。

マーケットバスケット分析 【平成30年 第39問】(設問2)
マーケットバスケット分析は、頻繁に購入される商品の組み合わせ(相関ルール) を見つけ、併買を促すためのヒントを見つけ出すのに活用される方法の1つである。この相関ルールの評価に関する下記の設問に答えよ。
(設問2)
商品Xと商品Yの相関ルールを評価するとき、商品Xの購買が、どの程度、商品Yの購買を増大させているかを示すリフト値を計算する式を次に示す。

以下の①〜④のうち、式の空欄AとBに入る語句として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。

① 全顧客数

② 商品Xを購入した顧客数

③ 商品Yを購入した顧客数

④ 商品XとYを購入した顧客数

〔解答群〕

ア A:①  B:②

イ A:①  B:④

ウ A:②  B:②

エ A:②  B:③

オ A:③  B:④

リフト値の意味を「特定の商品Y単体の人気度と商品Xと商品Yの因果関係のどちらが強いかを判断する」ためと理解していれば、正解できたのではないでしょうか。なお、当設問では、商品Xの購買単体の購買と、商品Yと組み合わせた購買を比較することで商品Xの商品Yの購買に対する貢献度を見ようというのものです。従って、 B は商品Yを購入した顧客数になる点に注意してください。従って、リフト値=信頼度÷期待信頼度ですので、

 となり、 A は②商品Xの顧客数、 B は③商品Yを購入した顧客数となります。

コンピュータの基礎
問題 1 CPU 【平成22年 第2問】
 PC の処理能力は様々である。その中から業務に適した能力のPC を選択しなければならない。PC の処理能力に関する次の文中の空欄A~Eに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

 PC の処理能力はCPU の演算速度によって変化する。CPU の動作クロック周波数が( A )のものに比べ ( B ) で動作するものは演算速度が速い。PC に使用していたCPU を、動作クロック周波数が ( C ) ものに取り替えると処理能力は高くなる。
 CPU とメモリや周辺機器の間ではデータのやり取りが ( D ) を通じて行われる。 ( D ) によるデータ伝送の幅は ( E ) で表現され、数値が大きいほどPC の処理能力は向上する。
[解答群]
ア A:2GHz B:800MHz C:低い D:キャッシュ E:bps
イ A:2μs B:800ms C:低い D:キャッシュ E:ビット数
ウ A:800MHz B:2GHz C:高い D:バス E:ビット数
エ A:800ms B:2μs C:高い D:バス E:bps

 CPU は、一定のリズムで演算を処理しています。このリズムのことを、クロック周波数と呼びます。クロック周波数が大きいほど、CPU は高速に動作します。そのため、クロック周波数は、CPU の性能の基準として使われています。クロック周波数の単位はヘルツ(Hz)で表されます。ヘルツは1 秒間に実行される演算の数を表しています。 800MHz のM(メガ)は、10 の6 乗、つまり100 万を表します。1000MHz が1GHz になります。2GHz のG(ギガ)は、10 の9 乗、つまり10 億を表します。800MHz よりも2GHz のほうが大きいため、クロック周波数が2GHz のCPUのほうが、処理速度が速いということになります。

バスとは、コンピュータ内部でCPU やメモリ、周辺機器がデータを転送するための伝送路です。一度のデータ転送において送れるデータの量を、データ伝送の幅と言います。データ伝送の幅はビット数で表現されます。
 なお、キャッシュとは、データ転送の処理を高速化するための機能です。キャッシュの代表的な例として、キャッシュメモリがあります。CPU が主記憶装置にアクセスする際には、同じアドレスのデータをくり返し読み込み、書き込みすることが多くなります。良く使うデータを、高速なキャッシュメモリに一時的に置いておくことで、CPU とキャッシュメモリの間で高速にやり取りができるようになります。
ms やμs は時間を表す単位です。ms(ミリ秒)は10 の-3 乗、つまり1000 分の1秒を表します。μs(マイクロ秒)は10 の-6 乗、つまり100 万分の1 秒を表します。

クロック・バス・インタフェース 【平成29年 第1問】
 パーソナルコンピュータ(PC)内部には、バスやインタフェースと呼ばれる伝送経路がある。その機能改善によりスループットの向上が期待できるので、PCの導入に当たっては、伝送経路の機能にも配慮すべきである。
この伝送経路の仕組みに関する以下の文章の空欄A〜Dに当てはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

データやプログラムは、PC内部のマザーボードで発生する( A )と同期を取りながら、バス上で伝送される。CPUと主記憶装置の間でそれらを伝送するシステムバスは、 ( B ) 、データバス、コントロールバスから構成されている。
PCの入出力バスと ( C ) やDVD装置を接続し、それらをオペレーティングシステムの起動ディスクとして利用する場合に使用できる代表的なインタフェースはSATAである。
PCのシステムバスに接続された ( D ) インタフェースは、これまで主にグラフィックスボードなどを装着するために利用されてきたが、このインタフェースに装着できるSSDを使用すると、データなどの読み書き速度やPCの起動速度が向上する。
[解答群]
ア A:クロック  B:アドレスバス  C:HDD  D:PCI Express   
イ A:クロック  B:パラレルバス  C:SSD  D:mSATA
ウ A:パルス   B:シリアルバス  C:ブルーレイ  D:NVMe
エ A:パルス   B:パラレルバス  C:microSD  D:IEEE 1394

バスとは、コンピュータ内部の伝送路のことであり、各回路や機器が共有して利用するものです。一般的なパソコンでは、「内部バス」「外部バス(システムバス)」「拡張バス(入出力バス)」の3種類のバスがあります。
内部バスとは、CPUの内部で、各回路を接続する伝送路のことです。外部バス(システムバス)は、CPUとメモリや補助記憶装置などの伝送路として使われます。また、拡張バス(入出力バス)は、拡張カードや周辺機器との接続に使われます。
一般的に、1つのバスは、アドレスバス、データバス、制御(コントロール)バスの3つの信号線を組み合わせて構成されています。
データやプログラムは、PC内部のマザーボードで発生するクロック周波数と同期を取りながら伝送されます。
システムバスは3つの信号線を組み合わせて構成されています。したがって、アドレスバスが入ります。SATAインタフェースを使い、PCの起動ディスクとして利用できる装置としては、設問文に書かれたDVD装置以外に、HDD、SSD、ブルーレイなどが挙げられます。
グラフィックスボードやSSDに対応し、システムバスに接続する高速インタフェースはPCI Expressです。

記憶装置の種類 【平成22年 第1問】
 パーソナルコンピュータ(PC)には様々な半導体を利用した記憶装置が使用されているが、業務に適したものを選択しなければならない。したがって、その特性を理解しておく必要がある。
次のa~dの記述と半導体を利用した記憶装置の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a 主記憶装置に利用され、高速に読み書きができるが、記憶保持のためにはリフレッシュ操作が必要で、電源を切ると内容は消去される。
b BIOS などのデータを工場出荷時に書き込み、PC では読み込み専用で使用するもので、電源を切っても内容は保持される。
c 書き換えが可能で、デジタルカメラからPC へのデータ移動にも使用される。他の半導体記憶装置と比べると書き換えできる回数が少ないが、電源を切っても内容は保持される。
d 画面に描画するRGB の輝度データを記憶させるもので、電源を切ると内容は消去される。
[解答群]

a:SDRAM
b:マスクROM
c:フラッシュメモリ
d:VRAM


a:VRAM
b:フラッシュメモリ
c:SDRAM
d:マスクROM


a:フラッシュメモリ
b:VRAM
c:マスクROM
d:SDRAM


a:マスクROM
b:SDRAM
c:VRAM
d:フラッシュメモリ

aは、DRAM に関する記述です。RAM にはDRAM とSRAM の2 種類があり、DRAM は主記憶装置として使われます。SDRAM(Synchronous DRAM)は、DRAM の発展系であり、やはりメモリ製品規格の一つです。外部バスインターフェースをCPU の一定周期のクロック信号に同期させ、より高速な動作を実現したDRAM です。

bは、マスクROM に関する記述です。マスクROM は、工場出荷時にデータを書き込み、パソコンでは読み込み専用で使用する記憶装置です。マスクROM に書き込まれた内容は、パソコンの電源を切っても保持されます。

cは、フラッシュメモリに関する記述です。フラッシュメモリは、最近普及してきたROMの一種で、書き換えが可能なROM です。また、電源を落としてもデータは消えません。フラッシュメモリは、現在では、デジタルカメラに差し込んで使うメモリカードや、パソコンのデータを手軽に交換できるUSB メモリなど、幅広く使われています。

dは、VRAM(Video Random Access Memory)に関する記述です。VRAM は、ディスプレイに表示される内容を保持しているメモリです。VRAM は、昔はメインメモリの一部が割り当てられましたが、最近はビデオカードに高速化された専用のRAM が搭載されることが多くなっています。画面の最大解像度や最大同時発色数はVRAM の容量に左右されます。また、電源を切るとデータは失われます。

その他のメモリとして、SRAM、PROM、EPROM があります。
SRAM はRAM の一種で、キャッシュメモリとして使われます。
PROM (Programmable ROM)は、ユーザが特殊な装置を用いて一度だけ情報を書き込めるようにした読み出し専用メモリ(ROM)です。ROM は通常、製造時に情報を記録しますが、PROM は製造時には情報は書き込まれず、ユーザがROMライタという装置を使って記録を行います。
EPROM (Erasable Programmable Read Only Memory)は、内容の消去と書き込みを繰り返し行えるようにしたもので、これをPROM に含める場合もあります。

記憶装置の種類 【平成24年 第1問】
コンピュータには様々な記憶装置が使用されている。そのうち、半導体を利用した記憶装置は処理速度や信頼性に影響を与えるなど、重要な役割を担っている。用途に適した半導体の記憶装置が装備されたコンピュータを選択できるように、その特性を把握しておくことが必要である。
半導体を利用した記憶装置の特性に関する記述として最も適切なものはどれか。

ア RISC 型プロセッサの主記憶装置はSRAM を使用し、CISC 型プロセッサではDDR-SDRAM を使用しているので、RAM を増設する場合はメモリの種類を確認する必要がある。
イ 主記憶装置として利用するRAM にはメモリインタリーブに対応したものと対応していないものがあるので、RAM を増設する場合はこの点を確認する必要がある。
ウ 信頼性が高いコンピュータが必要な場合は、ECC による誤り訂正機能がついたRAM が装備されたコンピュータを使用することが望ましい。
エ マスクROM は電源を切っても記憶内容が保持され、また、内容の消去や書き込みが可能なので、バージョンアップが必要なBIOS の記憶に向いている。

RISC とCISC はコンピュータの設計思想(アーキテクチャ)を表します。RISC(Reduced Instruction Set Computer)とは、単純な最小限の命令を処理する機能のみを有し、その単純な命令を組み合わせて複雑な処理を実現することで、処理速度の向上を目指した設計思想です。
CISC(Complex Instruction Set Computer)とは、複雑な命令を処理する機能を有し、多種多様な処理を一度に実行できることを目指した設計思想です。
RISC とCISC のどちらの設計思想においても、主記憶装置にはDRAM が使用されます。

メモリインタリーブとは、メモリのデータ転送を高速化する方法の一つです。メモリインタリーブでは、メモリを複数の「バンク」と呼ばれる単位に分割します。そして、複数のバンクに対して並列にアクセスすることでデータ転送を高速化します。このメモリインタリーブは専用の制御機構によって実現されるもので、RAM 自体に対応する、しないといった区別があるわけではありません。

ECC(Error Check and Correct)とは、メモリに誤った値が記録されていることを検出し、正しい値に訂正することができる機能を表します。ECC 機能が付いたメモリを一般にECC メモリと呼びます。ECC による誤り訂正機能がついたRAM を装備することで、コンピュータの信頼性が高くなります。

マスクROM は、ROM(Read Only Memory)の一種で、製造時にデータが書き込まれ、パソコンでは読み込み専用で使用する記憶装置を表します。マスクROM に書き込まれた内容は、パソコンの電源を切っても保持されます。しかし、マスクROM に書きこまれた内容の消去や書き込みはできません。
◆補足 マスクROM
もともとはROM といえば書き込みができないマスクROM を表していました。しかし、最近では後から情報を書き込めるPROM や、書き換え可能なEPROM などが増えているため、それらと明示的に区別する必要がある場合に「マスクROM」という用語が使われます。


仮想記憶装置 【平成23年 第2問】
 業務に使用しているパーソナルコンピュータ(PC)の応答速度が遅くなってきた。その際の状況と対策を記述した次の文中の空欄A~Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ
業務に使用しているPC には仮想記憶を利用するオペレーティングシステム(OS)がインストールされている。最近、PC を使用した作業中に( A )にアクセスしている頻度が高くなり、速度低下は仮想記憶に関連する部分で発生していることが疑われた。そこで、( B )の利用状況を調査したところ( C )が頻繁に発生していることが判明した。そこで、( D )、改善を図った。
[解答群]

A:DVD 装置
B:DVD メディア
C:断片化
D:DVD メディアの不要なディレクトリ(フォルダ)やファイルを消去し


A:LAN
B:LAN のパケット
C:分断化
D:使用していないLAN 接続の周辺機器の電源を切断し


A:ハードディスク
B:主記憶装置
C:スワッピング
D:主記憶装置の増設を行い


A:ハードディスク
B:主記憶装置のキャッシュ
C:キャッシュミス
D:性能の高いCPU に取り替え

仮想記憶装置とは、補助記憶装置であるハードディスクを使って、仮想的にメモリを拡張する方法です。物理的なメモリに乗らないデータは、必要に応じてハードディスクに書き込むことで、大きなプログラムを動作させます。仮想記憶領域を大きく取った場合には、頻繁にハードディスクの上にあるデータを読み込むスワッピングが発生します。その結果、処理速度が大幅に低下する場合があります。このような場合は、物理的にメモリを追加することで、スワッピングを減らし、処理を高速化することができます

スワッピングの対策としては、物理メモリの追加が挙げられます。

◆補足 分断化、断片化
分断化(断片化)とは、フラグメンテーション(ファイルの断片化)に関する用語です。フラグメンテーションとは、ハードディスクへのファイルの書き込み・削除を繰り返すことにより、連続した大きな空き領域が次第に少なくなり、新たなファイルが小さな断片に分割されて記録されることを言います。
フラグメンテーションは、デフラグメンテーションによって解消できます。

入出力装置とインタフェース 【平成20年 第1問】
 業務に応じて、パーソナルコンピュータ(パソコン)の周辺機器である外部記憶装置やプリンタなどを適切に選択したり、増設を検討する必要がある。パソコンの周辺機器接続に関する以下の記述について、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
a 電源が入れられた使用中のパソコンにおいて、ハードディスクやDVD装置などの周辺機器を新たに接続した場合、それらの機器を認識させて使用可能な状態とするには、ルーティング機能の備わったハードウェアが必要である。
b プリンタは、USB、セントロニクス、LANなどのインタフェースによって接続して利用できる。c 1台のプリンタを複数のパソコンで共有利用するためには、最低1台のパソコンをプリントサーバとして使用する必要がある。
d 光磁気ディスク装置を装備したパソコンがLANに接続されていれば、当該パソコンで共有利用を許可する設定を行うことによって、他のパソコンでもその光磁気ディスクを共有利用することができる。〔解答群〕
ア aとb
イ aとc
ウ bとd
エ cとd

ホットプラグ機能とは、PC を再起動しなくても、機器の抜き差しができるようになる機能です。プラグアンドプレイとは、周辺機器を接続した際に、OS がデバイスを自動的に検知して最適な設定を行う機能のことです。
プリンタを接続できるインタフェースとして、USB、セントロニクス、LAN などがあげられます。
1台のプリンタを、複数のパソコンで共有利用するには、いくつかの方法があります。1台のパソコンをプリントサーバとして使用するのも、ひとつの方法です。ほかにも、LAN を使用してプリンタをネットワークに接続し、各パソコンから直接プリンタを利用する方法もあります。必ずしも最低1台のパソコンをプリントサーバとして使用する必要はないです。
光磁気ディスク装置は、共有利用を許可する設定を行うことで、ネットワークを介して共有利用することができます。

◆補足 ルーティング機能
インターネットの回線では、様々なデータがパケットという小さい単位で流れています。ルータは、パケットに含まれる宛先のアドレスを参照して、適切な経路にデータを転送します。このような機能をルーティング(経路選択)と呼びます。


インタフェースの規格 【平成26年 第2問】
 コンピュータには様々な装置を取り付けるための入出力インタフェースが用意されており、業務に応じて入出力装置や外部記憶装置などを接続するのに利用される。このような入出力インタフェースに関する以下の文章の空欄A〜Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

コンピュータの入出力インタフェースには、データを1ビットずつ転送する( A )インタフェースと、複数ビットを同時に転送する( B )インタフェースがある。
これらのインタフェースを実装する規格のうち( C )は( A )インタフェース、( D )は( B )インタフェースである。
転送速度が速いのは( A )インタフェースで、最近の多くの入出力装置や外部記憶装置で採用されている。
[解答群]
ア A:シリアル B:パラレル C:PCI、MIDI D:セントロニクス、IEEE1394
イ A:シリアル B:パラレル C:USB、SATA D:IDE、SCSI
ウ A:パラレル B:シリアル C:eSATA、IEEE1394 D:IDE、セントロニクス
エ A:パラレル B:シリアル C:USB、MIDI D:PCI、SCSI

入出力インタフェースを大きく分けると、シリアル伝送とパラレル伝送に分類されます。シリアル伝送は、1本の信号線でつなぐもので、データを順次転送する形になります。パラレル伝送は複数の信号線でつなぐもので、データを並列に転送します。 

PCIは、コンピュータ内部で主記憶装置やグラフィックスカードなどを接続するためのインタフェースです。従来はパラレルインタフェースでしたが、PCI Expressといったシリアルインタフェースも出てきています。
MIDIは、シンセサイザーなどの電子楽器をつなぐためのインタフェースであり、シリアルインタフェースです。
セントロニクスは、Centronics Data Computer社が開発した、コンピュータとプリンタを接続するためのインタフェースであり、パラレルポートの仕様となっています。
IEEE1394は、マルチメディア機器などを接続するためのシリアルインタフェースであり、デジタルビデオカメラを接続する際の標準的な規格となっています。
USBは、マウスやキーボード、プリンタ、ハードディスク、USBメモリなど様々な機器との接続で使われており、シリアルインタフェースです。
SATA(Serial ATA)は、コンピュータにハードディスクや光学ドライブを接続する為のインタフェース規格であり、シリアルATAという名称の通りシリアルインタフェースです。また、eSATA(external Serial ATA)は、SATAを外付け機器向けに拡張した規格であり、これもシリアルインタフェースです。IDE(Integrated Drive Electronics)は内蔵ハードディスク接続専用のインタフェースであり、こちらはパラレルインタフェースです。
SCSIは、外付けのハードディスクとの接続などに用いられるインタフェースであり、パラレルインタフェースです。

まとめると、シリアルインタフェースは、MIDI、IEEE1394、USB、SATA、eSATAです。

パラレルインタフェースは、セントロニクス、IDE、SCSI、PCI(従来のPCI)です。


様々なインタフェース 【平成30年 第1問】
 パーソナルコンピュータ(PC)の利用においては、業務内容に応じてハードディスクドライブ(HDD)などのさまざまな種類の周辺機器を PC 本体に接続することがある。周辺機器を接続するインタフェースに関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア e-SATA は、PC 本体の電源を切らずに外付け HDD の接続が可能なシリアルインタフェースである。
イ SCSI は、外付け HDD、モデムやマウスの接続が可能なシリアルインタフェースである。
ウ USB は、PC 本体の電源を切らずに外付け HDD の接続が可能なパラレルインタフェースである。
エ シリアル ATA は、外付け HDD、モデムやマウスの接続が可能なインタフェースである。

シリアル伝送のインタフェースには、USBや、IEEE1394、IrDA、Bluetoothなどがあります。一方、パラレル伝送のインタフェースには、SCSIがあります。また、PC本体と内蔵ハードディスクを接続するインタフェースのATAには、シリアルとパラレルの2種類があります。現在では、シリアルATAが多くなっています。

eSATA(external Serial ATA)は、SATAを外付け機器向けに拡張した規格であり、名称にもあるとおり、シリアルインタフェースです。SATA(Serial ATA)は、PCにハードディスクや光学ドライブを接続するためのインタフェース規格です。また、eSATAはPC本体の電源を切らずに外付けHDDの接続が可能です。
SCSIは、外付けのHDDの接続などに用いられるインタフェースであり、パラレルインタフェースです。また、一般的にモデムやマウスの接続には利用されません。

USBは、マウスやキーボード、プリンタ、ハードディスク、USBメモリなど様々な機器との接続で使われているインタフェースです。また、PC本体の電源を切らずに外付けHDDの接続が可能です。ただし、USBはシリアルインタフェースです。

シリアルATAはPCに内蔵するハードディスクや光学ドライブを接続するためのインタフェース規格です。モデムやマウスを接続することはできません。


入出力装置 【平成19年 第2問】
コンピュータによってプレゼンテーション資料を作成する場合、画像を利用する機会が増えている。
コンピュータで画像を取り扱う入出力装置などを使用する場合、扱える画像の大きさや精度に関する特性を考慮し、機器の選択や目的に応じた利用を行わなければならない。
入出力装置に関する記述として最も適切なものはどれか。

ア イメージスキャナの読み取り精度はdpi で表され、この数値が大きいほど解像度が高くなる。
イ コンピュータディスプレイ装置の表示の大きさを表す単位はdpi であり、この数値が大きいほど表示面積が大きくなり同時に解像度も高くなる。
ウ 出力装置であるレーザプリンタの印字精度は印字ヘッドのドット数で表され、この数値が大きいほど解像度が高くなる。
エ デジタルカメラで撮影しJPEG形式で保存された静止画データのファイル容量はCCDイメージセンサの性能によって決まるので、保存された複数の静止画データのデータ量はどれも同じである。

イメージスキャナとは、画像や文書などを、デジタル画像としてデータ化するための機器です。イメージスキャナの読み取り精度はdpi で表され、この数値が大きいほど解像度が高くなります。

 コンピュータディスプレイ装置の表示の大きさは、インチで表されます。インチが大きくなると、表示面積が大きくなりますが、解像度が高くなることはありません。

レーザプリンタは、印字ヘッドではなくレーザー光を使って印刷を行うプリンタです。また、レーザプリンタの印字精度はdpi で表され、この数値が大きいほど解像度が高くなります。

デジタルカメラとは、レンズを通した光を電荷に変換し、デジタルデータとして保存する機器です。デジタルカメラで撮影されたデータのファイル容量は、CCD イメージセンサの性能ではなく、画素数やピクセル数によって決まります。

OS 【平成22年 第3問】
 コンピュータにはオペレーティングシステム(OS)が組み込まれ、その上で各種のアプリケーションソフトウェア等が稼働している。このOS の機能に関する記述として最も適切なものはどれか。

ア キーボードからの入力、プリンタへの印字出力、外部記憶装置に対する読み書きなど、入出力デバイスの管理を行う。
イ プログラム実行中にキャッシュメモリの記憶容量を越える状態が発生しても、プログラムの実行が中断しないように、仮想記憶の仕組みを提供する。
ウ 文字コードにはJIS、シフトJIS、EUC など、体系の異なるものが存在するが、OS はこれらを自動判別し、常に正しい画面表示を行う機能を有する。
エ 利用資格を持った特定のユーザがWeb サイトを閲覧できるように、ユーザIDとパスワードによる管理を提供する。

OS は、デバイスドライバを使用し、キーボードやプリンタといった周辺装置との情報のやりとりを行います。デバイスドライバとは、入出力を制御するためのソフトウェアです。 

仮想記憶装置とは、補助記憶装置を使って、仮想的にメモリを拡張する方法です。また、キャッシュメモリとは、CPU と主記憶装置の間に位置し、この2 つの速度の差を埋めるための記憶装置です。仮想記憶の仕組みには、キャッシュメモリは関係ないため、イの記述は不適切です。 

文字コードには、体系の異なった様々な種類があります。代表的な例として、設問文に挙げられている、JIS、シフトJIS、EUC などがあります。OS には、これらの文字コードを自動判別し、常に正しい画面表示を行う機能は備わっていません。このことは、メールソフトでメールを開いたときや、インターネットでWeb ページにアクセスした際に、文字化けしている場合があることからも判断できると思います。

OS には、ユーザID とパスワードを管理する機能が備わっていますが、これはパソコンへのログインを制御するためのものです。Web サイトへのアクセス権限を管理するためには、Web サイトのサーバで、ユーザID とパスワードを管理する必要があります。


ソフトウェアの種類 【平成18年 第3問】 
次のソフトウェアに関する記述について、空欄A~Dに入る最も適切な用語の組み合わせを下記の解答群から選べ。
コンピュータ上ではさまざまなソフトウェアが稼働しているが、( A )の管理やその有効利用を図るためのものが( B )である。この( B )の上でさまざまな用途向けの機能を提供するものが応用ソフトウェアであるが、( C )など多目的に利用されるソフトウェアを共通応用ソフト、( D )のような特定の用途で利用されるソフトウェアを個別応用ソフトなどと呼ぶ。
[解答群]

A:GUI
B:基本ソフトウェア
C:販売管理や財務管理
D:ワープロや表計算


A:入出力
B:ミドルウェア
C:DBMSや通信管理ソフト
D:販売管理や財務管理


A:ネットワーク
B:ミドルウェア
C:DBMSや通信管理ソフト
D:プログラム言語


A:ハードウェア
B:基本ソフトウェア
C:ワープロや表計算
D:販売管理や財務管理

ミドルウェアは、OS とアプリケーションソフトウェアの間に位置するソフトウェアです。ミドルウェアは、様々なアプリケーションソフトウェアで必要になる、共通的なサービスを提供します。ミドルウェアの例には、データベース管理システムなどがあります。

アプリケーションソフトウェアは、ユーザが直接利用するソフトウェアで、応用ソフトウェアとも言います。アプリケーションソフトウェアは、共通応用ソフトウェアと、個別応用ソフトウェアに分類できます。

共通応用ソフトウェアとは、業種や担当業務に関係なく、誰でも共通的に利用することのできるソフトウェアです。例として、ワープロや表計算、インターネットブラウザが挙げられます。
個別応用ソフトウェアとは、特定の用途のために利用されることが多いソフトウェアです。例として、販売管理や財務管理、在庫管理のソフトウェアが挙げられます。 

基本ソフトウェアの機能として、ハードウェア制御があります。
共通応用ソフトの例である「ワープロや表計算」が入ることがわかります。また、( D )には、個別応用ソフトの例である「販売管理や財務管理」が入ります。

各種ソフトウェア 【平成28年 第4問】
 PC には多様なソフトウェアが使われている。ソフトウェアに関する記述として最も適切なものはどれか。
ア デバイスドライバとは、PC に接続される周辺機器を制御するためのソフトウェアである。
イ ファームウェアとは、OS の一部分を指し、接続される周辺機器と通信するためのソフトウェアである。
ウ ミドルウェアとは、OS の中核となって機能するソフトウェアである。
エ ユーティリティプログラムとは、アプリケーションプログラムの総称である。

デバイスドライバは、周辺機器を制御するためのソフトウェアです。デバイスドライバは、キーボードやプリンタなどの周辺装置とOS の間で情報をやり取りします。

ファームウェアは、ハードウェアを制御するためのソフトウェアで、コンピュータなどハードウェアに組み込まれています。接続される周辺機器と通信するためのソフトウェアは、デバイスドライバです。

ミドルウェアは、OSとアプリケーションソフトウェアの間に位置するソフトウェアであり、OSの上で動作します。OS の中核となって機能するソフトウェアは、カーネルです。

ユーティリティプログラムとは、システムを効率的に運用するための補完的なソフトウェアです。

各種ソフトウェア2 【平成30年 第2問】
 PC ではさまざまな種類のソフトウェアが利用されている。PC のソフトウェアに関する以下の①~④の記述と、それらに対応する用語の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

① PC の電源投入時に最初に実行され、PC と周辺機器との間の入出力を制御するソフトウェア。
② 出荷済みのソフトウェアの不具合を修正・更新するために該当部分だけを書き換えるソフトウェア
③ 著作権は放棄されていないが、誰もが無償で入手・利用でき、ライセンスの範囲であれば、再配布や内容の改良をすることが許可されているソフトウェア。
④ 単独では機能せず、Web ブラウザなどのアプリケーションに組み込むことで、そのアプリケーションの特定の機能を拡張するソフトウェア
〔解答群〕
ア ①:BIOS ②:カーネル ③:ファームウェア ④:ミドルウェア
イ ①:BIOS ②:パッチ ③:フリーウェア ④:プラグインソフト
ウ ①:OS ②:シェル ③:ファームウェア ④:プラグインソフト
エ ①:OS ②:パッチ ③:フリーウェア ④:ミドルウェア

①は、PCの電源投入時に最初に実行されるソフトウェアで、PCと周辺機器との間の入出力を制御する役割を持つものが問われています。このようなソフトウェアはBIOS(Basic Input/Output Sytem)になります。BIOSは、その名のとおり、基本的な入出力を司るソフトウェアです。PC起動時には、最初にBIOSが起動することにより、PCに接続されたハードディスクやキーボードなどの周辺機器が使えるようになります。その後、OSが起動することになります。

②は、ソフトウェアの出荷後に、そのソフトウェアの不具合を修正・更新するため、該当部分だけを書き換えるソフトウェアについて問われています。このようなソフトウェアのことをパッチといいます。「修正プログラム」や「アップデート(プログラム)」などと呼ばれることもあります。また、パッチをファイルとしてまとめたものを、「パッチファイル」といいます。古いソフトウェアにパッチファイルを加えて変更を行うことを、「パッチを当てる」、「パッチを適用する」などといいます。

③は、著作権は放棄されていないものの、誰もが無償で入手・利用でき、ライセンスの範囲であれば、再配布や内容の改良をすることが許可されているソフトウェアについて問われています。このようなソフトウェアのことをフリーウェアといいます。フリーウェアは自由に使用できますが、フリーウェアの種類によって、著作者の権利の範囲が異なる場合があります。よって、著作者の権利を侵害しないように注意する必要があります。 

④は、Web ブラウザなどのアプリケーションに組み込むことで、そのアプリケーションの特定の機能を拡張するソフトウェアについて問われています。このように、アプリケーションの機能を拡張する補助ソフトウェアのことをプラグインといいます。プラグインは単体では動作せず、あくまで本体となるアプリケーションに追加する形態のソフトウェアです。

デバイスドライバ 【平成19年 第3問】
 コンピュータの内部ではさまざまな種類のソフトウェアが利用されているが、それぞれが担う機能には役割分担がある。これらのソフトウェアの中でデバイスドライバに関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア オペレーティングシステムとアプリケーションソフトウェアの間で機能し、共通したインタフェース利用方法や統一的なコンピュータ機能の利用をアプリケーションソフトウェアの要求に従って提供する。イ コンピュータの周辺機器を制御するためのソフトウェアで、利用する周辺機器ごとに必要なものをオペレーティングシステムに組み込んで使用する。
ウ 対話型処理システムにおいては、ユーザが端末から入力したユーザインタフェースに関する指示を解釈し、相当するプログラムの起動や制御を行う。
エ プログラムのソースコードまたは中間コードを一命令ずつ解釈し、機械語に翻訳しながら実行する。

デバイスドライバとは、入出力を制御するためのソフトウェアです。デバイスドライバは、プリンタなどの周辺機器を購入すると、CD-ROM などの形で付属されています。このデバイスドライバをインストールすることで、周辺機器が使えるようになります。

ミドルウェアは、OS とアプリケーションソフトウェアの間に位置するソフトウェアです。ミドルウェアの例には、データベース管理システムなどがあります。

シェルは、ユーザがキーボードやマウス等から入力した命令を解釈し、OS に伝える役割を果たします。

インタプリタとは、プログラムを一行ずつ機械語に翻訳しながら実行する言語プロセッサです。

ファイルとデータベース
問題 1 ファイルの管理 【平成23年 第10問】
 PC を用いた業務においては様々なソフトウェアを利用し、多くのファイルを作成・保存する。ファイルの管理では、保守する記憶装置の容量を考慮したり、必要なファイルの保存場所が後で簡単に分かるようにしたりしなければならない。

ファイルの管理方法に関する次の文中の空欄A~Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
各種のソフトウェアで作成したファイルはユーザ自身が後々探しやすい場所に保存できるように、( A )の( B )を工夫しながら保存する。
ファイルを保存する際は記憶装置の容量を確認し、容量が少なくなった場合はソフトウェアを利用して複数のファイルをまとめて( C )したり、ファイルを含む( A )ごと( C )して記憶装置の空き容量を増やすこともできる。
作成したファイルを検索する機能があり、ファイル名のある一部分はどのような文字列でもよいファイルを検索したい場合、( D )を使用した検索ができる。
[解答群]

A:ディレクトリ(フォルダ)
B:階層構造
C:圧縮
D:ワイルドカード

A:フィールド
B:レコード
C:結合
D:ハッシュ関数

A:ページ
B:パス
C:デフラグメンテーション
D:ブラウザ

A:レコード
B:スタック
C:キャッシュ
D:ハイパーメディア

 ワイルドカードとは、ファイル名やディレクトリ名を指定するときに使う特殊文字です。ファイルを検索するとき、ワイルドカードを使用することで、ファイル名全てを指定しなくても検索が可能になります。
 ハッシュ関数とは、データの暗号化に使われるアルゴリズムの1つです。
 キャッシュとは、データ転送の処理を高速化するための機能です。
  Windows で使用できるワイルドカードとして、「*」「?」があります。「*」が任意の長さの任意の文字を、「?」が任意の1文字を意味します。例えば、ファイル名に日付を使ったテキストファイルが、2012 年1 月1 日から1月31 日までの分あったとします。(20120101.txt~20120131.txt)これらのファイルに対して、検索条件に「201201*」と指定して検索した場合、20120101.txt~20120131.txt のファイルが結果として返されます。一方、検索条件に「2012010?」と指定して検索した場合、20120101.txt ~20120109.txt のファイルが結果として返されます。

ファイルの種類 【平成20年 第7問】
 コンピュータのアプリケーションソフトやプログラム言語におけるデータファイルの取り扱いに関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア CSVファイルはデータとデータ間をカンマで区切った固定長ファイルである。
イ 固定長ファイルにはデータとデータの区切り記号は必要ない。
ウ ハードディスクに記録した可変長ファイルでは、インデックス(索引)ファイルを用いてもデータの検索を高速化することはできない。
エ ランダムアクセスファイルをハードディスクに記録した場合、常にデータの先頭から順番に読み込む必要がある。

CSV とは「Comma Separated Value」、つまり「カンマ区切りの値」を略したものです。CSV ファイルでは、行のデータは、顧客番号, 顧客名, 住所, ・・・というように、カンマで区切られて格納されます。顧客名や住所の長さは、顧客によって変わりますので、1 行の長さは行ごとに異なります。よって、CSV ファイルは「可変長」のファイルです。
 固定長ファイルでは、データの区切りは、長さによって指定されます。そのため、CSVのような区切り記号は必要ありません。固定長ファイルの場合は、データの長さが足りない場合は空白で埋められますので、1 行のデータ長は同じになります。
インデックス(索引)ファイルとは、データベースのインデックス情報が格納されているファイルです。データを検索する際、このインデックスファイルにアクセスすることで、目的のデータに早く到達できる仕組みです。インデックスファイルの仕組みにおいて、ファイル形式が固定長ファイルか可変長ファイルかは関係ありません。
ランダムアクセスとは、記憶装置にアクセスする手法の一つです。データの場所を、インデックスなどの位置情報をもとに割り出し、直接その場所にアクセスする方法です。ランダムアクセスの場合、データの先頭から順番に読み込む必要はありません。

文字コード 【平成30年 第3問】
 文字情報を電子化する際の文字コードには、いくつかの種類がある。文字コードの特徴に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア ASCII コードは、アルファベット、数字、特殊文字、制御文字および漢字から構成される文字コードである。
イ EUC は、UNIX OS のために開発されたが、その後拡張されて日本語などにも対応できるようになった文字コードである。
ウ Shift-JIS コードは、EUC を拡張して日本語にも利用できるようにした文字コードである。
エ UTF-8 は、 2 バイトの文字コードで、英数字と日本語だけではなく、世界の主要な言語で使われるほとんどの文字も表現できる。

ASCIIコードは、英数字などを扱う最も基本的な文字コードであり、日本語を扱うことはできません。日本語を扱うことができる文字コードには、JIS、シフトJIS、EUC、Unicodeなどがあります。このうち、EUCは、UNIXなどで使用されている文字コードです。また、Unicodeは世界で共通の統一コード体系と位置付けられています。そのUnicodeをパソコンで扱うための方式の1つに、UTF-8があります。

EUCは、UNIXで使用される文字コードであり、日本語も扱えるものです。

Shift-JISコードは、日本工業規格(JIS)で定められたJISコードを拡張したものであり、EUCを拡張したものではありません。

UTF-8は、世界中の文字の集合体であるUnicodeをパソコンで扱うための数値変換の方式の1つです。一文字を1~6バイトの可変長で表現でき、日本語は3バイトで表現します。すべての文字を2バイトで表すものではありません。

マルチメディアファイル 【平成21年 第9問】
 コンピュータの利用によって、画像、音楽、動画などを利用したプレゼンテーション用資料の作成が行われるようになっている。このようなマルチメディアデータを扱うために複数のデータ形式が存在する。それらの特色に関する記述として最も適切なものはどれか。

ア GIF,PNG は静止画像を扱うデータ形式で、データの圧縮を行って保存する。これらのデータ形式は、元のデータが完全に再現できる可逆圧縮方式を採用しているので、圧縮したデータを元に戻したい場合、画像の劣化が起こらない。
イ JPEG,TIFF,MIDI は静止画像を扱うデータ形式で、ワープロソフト上でこれらのデータを取り込んで表現力の高いプレゼンテーション用資料を作成することができる。
ウ MPEG1,MPEG4,MP3 は動画を扱うデータ形式で、Web ブラウザによってダウンロードする際は、ストリーミング方式によりデータをダウンロードしながら視聴することができる。
エ WAVE,WMA,BMP は音声や音楽などを扱うデータ形式で、データの圧縮を行って保存する。インターネット上での音楽配信によく利用される。

GIF とPNG は元のデータが完全に再現できる可逆圧縮方式を採用しています。

WAVE やWMA は音声や音楽などを扱うデータ形式ですが、BMP は静止画像を扱うデータ形式です。


データベースの管理上の特性 【平成27年 第6問】
 業務処理用システムの入出力画面の設計を行う場合に、作業者の利用しやすさやリレーショナルデータベース(RDB)の管理上の特性を考慮する必要がある。
以下の文章の空欄A〜Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

商品の受注業務を行う端末画面において、新規顧客からの受注データを入力する際に、A 、顧客住所(都道府県)などをキーボードから直接入力するのではなく、あらかじめ用意したデータ一覧から選択し入力する方法を採用するのはRDB 内のデータのBするためである。
 この一覧から選択して入力する作業のための画面設計において、項目が比較的少数の場合はCを、項目数が多く画面に収まらない場合などはスクロールバー付のDを用いる。
[解答群]
ア A:顧客年齢    B:保守性を確保   C:テキストボックス D:プルダウンメニュー
イ A:顧客名     B:可用性を確保   C:プルダウンメニュー D:テキストボックス
ウ A:商品コード   B:可用性を確保   C:テキストボックス D:チェックボックス
エ A:商品名     B:冗長性を排除   C:ラジオボタン D:リストボックス

「プルダウンメニュー」は項目が比較的多数の場合に用いられるものです。
「ラジオボタン」は、は複数候補からひとつだけ回答を選択する際に用います。
「リストボックス」は、複数の選択肢が一つの短冊状の四角の中に一覧表示されていて、一覧の中から選択することができます。項目数が多く画面に収まらない場合などはスクロールバーが付いています。
「商品名」については、商品の受注業務を行う端末画面において、新規顧客からの受注データを入力する際に、キーボードから直接入力するのではなく、あらかじめ用意したデータ一覧から選択し入力することができます。空欄Aの他の候補である「顧客名」はあらかじめ用意することはできません。この世の中に存在するすべての名前を用意することはできないからです。また、「顧客年齢」「商品コード」は、キーボードから直接入力することがさほど困難なものではありません。

冗長性とは、余分なものがあるということです。キーボードから直接入力すると、例えば、商品名でいえば、同じ商品を示す似たような商品呼称のものが入力され、RDB 内のデータは冗長性のあるものとなってしまいます。そのため、RDB 内のデータの冗長性を排除するため、商品名などは、あらかじめ用意したデータ一覧から選択し入力する方法を採用します。

データベースと制御 【平成24年 第9問】
 業務におけるデータベースの処理ではネットワークにつながる複数の端末から、あるデータに対して同時に複数の処理要求が発生し、本来の処理が正しく行われない場合がある。これを防ぐために排他制御あるいは同時実行制御と呼ばれる方法が利用される。
 これに関する以下の文中の空欄A〜Dに入る語句の組み合わせとして最も適切なものを下記の解答群から選べ。
① データファイル内の処理対象とするデータに( A )をかけ、それが解除されるまで他の処理が行われないようにする方法がある。この方法では、( B )が発生する可能性があり、これを低減させる対応が必要である。
② データファイル内のデータを読み書きする( C )を記録し、別の処理でデータを読み書きする際、( C )を随時監視しあいながら処理を行う方法がある。この方法では、処理の競合が多い場合、処理の取り消しが多くなり実用性が低下する。
③ データファイルから処理したいデータを( D )に読み込み、そこで処理を実行する方法がある。この方法では、処理した結果を書き戻す際に、当該データが他の処理で書き換えられていないかを時刻でチェックする。
[解答群]
ア A:デッドロック B:セマフォ C:順番 D:テーブル
イ A:ロック B:セマフォ C:時刻 D:テーブル
ウ A:ロック B:セマフォ C:順番 D:キャッシュ領域
エ A:ロック B:デッドロック C:時刻 D:キャッシュ領域

データベースにおいて、複数のユーザが同じデータを更新しようとした場合は、先に更新の命令を出した人が更新を完了するまでは、他の人が同じ行を更新できないように排他制御をします。この排他制御のことを「ロック」と呼びます。
ロック対象のデータが複数存在する場合に、各プロセスが相互にデータをロックし合い、お互いにロックが解除されるのを待ってしまうことで、いつまでも処理が進まない状態になることがあります。この状態を「デッドロック」と呼びます。

時刻による排他制御では、処理開始時点で対象データの時刻を取得してから処理を進め、対象データを更新する直前に再度時刻を取得し、開始時に取得した時刻と比較します。
開始時に取得した時刻と、更新する直前に取得した時刻が一致した場合は、そのまま更新処理を進めます。時刻が異なっていた場合は、途中で他のユーザに更新されているということになるため、処理を中止します。この方法は、ロックを利用しないためデッドロックは発生しませんが、処理の競合が多い場合、処理の取り消しが多くなり実用性が低下するという欠点があります。

 キャッシュ領域を用いた排他制御では、処理したいデータを一時的にキャッシュ領域に読み込み、キャッシュ領域で処理を実行しその結果をデータベースに反映させます。 データベースに反映させる際に、該当データの時刻を確認し、キャッシュ領域に読み込んだ時刻と一致した場合はデータベースに反映させます。時刻が異なっていた場合は、途中で他のユーザに更新されているということになるため、処理を中止します。

◆補足 セマフォ
OS で用いられる排他制御の方式で、並行して動作しているプロセス間で、同期を取ったり割り込み処理の制御を行ったりする機構です。


データベースの設計と管理 【平成23年 第9問】
 データベースは近年の情報システムの要ともなっている。その開発の成否が情報システムのパフォーマンスに多大な影響を及ぼす。データベースに関する記述として最も適切なものはどれか。

ア システム開発におけるリポジトリとは、データだけではなくソフトウェア開発および保守における情報、例えば、プログラム間の関連、各種図表なども一元的に管理するためのものである。
イ スキーマとは、データベース上のデータ内容、データ構造などを記述したものを指すが、このうち概念スキーマとは、利用者やアプリケーションプログラムから見たデータの定義を意味する。
ウ データベースの設計は、データ分析、概念設計、論理設計、物理設計の順になされるが、ER 図は物理設計の際に用いられる有用なツールである。
エ ネットワークデータベースは、ひとつのテーブルに記録するデータのレコード間に親子関係のような1対多の関係性を持たせたデータベースである。

リポジトリとは、ソフトウェア開発の各行程の情報を一元管理するデータベースです。リポジトリには、例としてシステムの設計情報やプログラムデータ、データの更新情報などが格納されます。

 スキーマとは、データの構造や格納方式などを記述した枠組みのことです。スキーマは、外部スキーマ、概念スキーマ、内部スキーマの3 層に分けて管理する「3 層スキーマアーキテクチャ」が標準となっています。
外部スキーマとは、データベース利用者や、アプリケーションプログラムから見たデータの定義を表現するものです。概念スキーマとは、現実世界のデータとその関係の構造をモデル化したものです。内部スキーマとは、データの物理的な格納方法を定義するものです。

 ER 図とは、データ構造を、データの集合であるエンティティ(Entity:実体)と、エンティティ間のつながりであるリレーション(Relationship:関連)で表すものです。ER 図は、データベースの論理設計に用いられる手法です。

データのモデル化には、主に階層モデル、ネットワークモデル、リレーショナルモデルがあります。
階層モデルのデータベースとは、データのレコード間に1対多の関係を持たせ、データを階層的に格納するモデルです。ネットワークモデルのデータベースとは、データのレコード間に多対多の関係を持たせ、データを網のような構造で格納するモデルです。リレーショナルモデルのデータベースとは、データを正規化することで、データを複数の表と、表の間の関係(リレーション)で表すモデルです。


各種データベース技術 【平成28年 第9問】
 多様な入力機器の発達、コンピュータ処理の多方面への進展により、ビッグデータと呼ばれる多様で大量のデータを扱うことが多くなった。そのような時代の要請に対応するデータベース技術に関する記述として最も適切なものはどれか。
ア  RDBでは、ひとつのデータベースを複数のコンピュータで分散して管理する機能はないので、ビッグデータのような多様で大量のデータは扱えない。
イ XML データベースとは、XMLの階層構造をRDBの階層構造にマッピングして利用するデータベースである。
ウ キーバリューデータベースは、データの構造や属性を決めるスキーマ設計をしなくても使える。
エ ビッグデータに適したNoSQLデータベースと呼ばれるものは、RDB と区別するためにその呼び名を用いているが、データ検索にはRDBと同じようにSQLを使う。

現在、一般的に使われているデータベースの種類はリレーショナルデータベース(RDB)です。RDBは、データを関係(リレーション)の形で表します。RDBは、事前にデータベースの構造についてスキーマとして定義しておくことが必要です。RDBのデータの参照・操作はSQLといわれるデータベース言語を使って行います。
最近では、ビッグデータといわれる多様で大量なデータを集積・分析することが求められています。このことを背景に、RDBとは異なった特色を持つNoSQL(Not Only SQL)データベースが採用される例も多くなりました。NoSQLの特色として、分散化を前提とする、柔軟なデータ構造を持つ、構造がシンプルで大量のデータを高速処理できる、などが挙げられます。

RDBであっても、必ずしも分散管理やビッグデータの処理が不可能なわけではありません。分散RDB管理システムや、RDBをビッグデータの集積・解析に活用している例もあります。

XMLデータベースは、XMLデータを扱えるデータベースのことです。XMLデータをそのまま格納できるネイティブ型、RDB上でXMLデータを扱えるようにしたハイブリッド型があります。「XML の階層構造を RDB の階層構造にマッピングして利用するデータベース」は、ベースはRDBそのものでありXMLデータベースとは異なります。

キーバリューデータベースは、キーとバリュー(値)をセットにしてデータを格納するデータベースです。事前のスキーマ定義が不要で、柔軟なデータ構造を扱えるのが特長です。

NoSQLデータベースは、RDB以外のデータベースを指します。NoSQLには、大量のデータを取り扱えることができる、ビッグデータに適したものがあります。しかし、SQL以外の言語でデータの検索を行うものもあります。


SQL言語 【平成26年 第9問】
 様々な業務において利用されるリレーショナルデータベースでは、各種の処理要求がSQL言語によって指示される。SQL言語の要素は以下の①~④のように区分できる。これら区分とSQL言語の要素の組み合わせとして最も適切なものを下記の解答群から選べ。

① データ定義言語
② データ操作言語
③ 演算子
④ 関数
[解答群]
ア  ①:CREATE  ②:INSERT ③:UPDATE  ④:UNION
イ  ①:CREATE  ②:SELECT ③:LIKE  ④:COUNT
ウ  ①:DELETE  ②:CREATE ③:BETWEEN  ④:AVG
エ  ①:SELECT  ②:DROP ③:INSERT  ④:ALL

SQL言語とは、データベースにアクセスするための言語であり、大きく分けて、データベースや表の作成などを行う、管理用のデータ定義言語(DDL:Data Definition Language)と、データの参照や更新などを行う、操作用のデータ操作言語(DML:Data Manipulation Language)があります。

データ定義言語には、CREATE(表などの作成)、DROP(表などの削除)といったものがあります。通常は、データベース管理者や設計者が使用します。

データ操作言語には、SELECT(検索)、INSERT(挿入)、UPDATE(更新)、DELETE(削除)などがあります。これらは、データベースの表を検索したり、更新するときに使うものです。

また、データ操作言語のSELECT文にて集計関数を使うと、複数の行を集計した結果を求めることができます。集計関数には、合計値を求めるSUMや、平均値(AVG)、最大値(MAX)、最小値(MIN)、データの個数(COUNT)などがあります。

なおUNION、LIKE、BETWEENはSQL言語で用いられる演算子です。
UNIONは集合演算子の1つであり、複数のSELECT文の結果を1つに組み合わせます。LIKEは文字列比較演算子の1つであり、文字データのあいまい検索に使用できます。BETWEENは範囲を指定して、その範囲内に該当する値を検索したい場合などに使用します。


データベースの正規化とSQL 【平成19年 第6問】(設問1)
次の表は、ある家電量販店の「売上伝票テーブル」を示している。下記の設問に答えよ。

(設問1)

 この「売上伝票テーブル」は、正規化を進めることができ、結果として「売上テーブル」と「商品テーブル」の2つに分割することができる。「商品テーブル」に入る項目として、最も適切なものの組み合わせはどれか。

ア 粗利益、メーカー、製品名、売上ID

イ 製品ID、販売単価、販売数量、製品名

ウ メーカー、販売数量、仕入単価、販売単価

エ メーカー、販売単価、製品ID、仕入単価

正規化とは、リレーショナルデータベースの設計において、表を細かく分割していく手順のことです。正規化をすることで、データの重複をなくし、データを一元管理することができます。

 正規化されていない表のことを、「非正規形」と呼びます。正規化では、非正規形の表を、3 段階の手順で分割していきます。このそれぞれの段階のことを「第1 正規形」「第2 正規形」「第3 正規形」と呼びます。

 第1 正規化は、繰返し項目を分割する手順です。第2 正規化は、主キーに部分的に従属している項目を分離する手順です。第3 正規化は、主キーとは独立している項目を分離する手順です。

 本設問の売上伝票テーブルは、繰返し項目が無いので第1 正規形です。では、この売上伝票テーブルを、第2 正規化により商品テーブルと分割してみましょう。

 売上伝票テーブルのデータを見てみると、売上ID と製品ID で1 件のデータが特定できることがわかります。従って、主キーは売上ID と製品ID です。

 主キーである売上ID と製品ID の一部に従属している項目は、製品ID に従属するメーカー、製品名、仕入単価、販売単価です。よって、これらの項目を商品テーブルに分割します。これで、テーブルは第2 正規形になりました。

売上伝票テーブル

商品テーブル

 第3 正規化は、元の表の主キーとは関係の無い項目を分離する手順です。ただし、主キー以外の従属している項目がないため、ここでは計算で求めることができる項目を削除します。

売上伝票テーブル

商品テーブル

 第3 正規化の結果、商品テーブルに入る項目は、「製品ID」「メーカー」「製品名」「仕入単価」「販売単価」となります。

データベースの正規化とSQL 【平成19年 第6問】(設問2)

 次の表は、ある家電量販店の「売上伝票テーブル」を示している。下記の設問に答えよ。

(設問2)

 以下のSQL文を実行した場合に得られる値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

SELECT AVG 販売単価FROM 売上伝票テーブルWHERE メーカー= ”A電気”

[解答群]

ア 85,500

イ 108,000

ウ 153,000

エ 324,000


SELECT 文は、データベースから欲しいデータを取り出す言語です。SELECT 文でデータベースを検索することにより、データを表の形で取り出すことができます。

 SELECT 文の基本的な構文は、次のようになります。

 SELECT 【列名】FROM 【表名】WHERE 【条件】

 ここで、SELECT 句の後の列名には、検索したい表の列名を記入します。列名はカンマで区切ることにより、複数指定することもできます。FROM 句の後の表名には、検索したい表名を記入します。WHERE 句の後の条件には、データを検索する条件を記入します。

 WHERE 句を指定した場合、条件に該当する行だけが検索されます。

 また、SELECT 文では、複数の行を集計する事が可能です。

 集計を行う場合は、「GROUP BY」句と集計関数を使用します。集計関数には、合計値(SUM)だけでなく、平均値(AVG)、最大値(MAX)、最小値(MIN)、データの個数(COUNT)などがあります。

 ここまでを押さえた上で、設問のSQL 文を見てみましょう。

 設問の列名には「AVG 販売単価」が指定されています。これは、「販売単価の平均値」を表します。条件には「メーカー= “A電気”」が指定されています。

 つまり、このSQL 文は「売上伝票テーブルから、メーカーが“A電気”であるデータの“販売単価”の平均値を取り出せ」という命令です。

 売上伝票テーブルで、メーカーが“A電気”となっているデータの販売単価は「153,000」「153,000」「18,000」です。これらの平均値を算出すると、

(153,000+153,000+18,000)÷3=108,000 となります。

 SQL(SECECT文のWHERE句) 【平成25年 第9問】

 リレーショナルデータベースに蓄えられた以下のような商品表がある。この商品表から、商品区分が筆記具あるいはノートで、販売数量が20以上のデータを抽出するSQL文のWHERE 部の記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

[解答群]

ア 販売数量 >20 OR (商品区分 =’筆記具’ OR 商品区分=’ノート’)

イ 販売数量 >=20 AND 商品区分 =’筆記具’ OR 商品区分=’ノート’

ウ 販売数量 >=20 AND (商品区分 =’筆記具’ AND 商品区分=’ノート’)

エ 販売数量 >=20 AND (商品区分 =’筆記具’ OR 商品区分=’ノート’)

商品表から、商品区分が「筆記具」あるいは「ノート」で、販売数量が20以上のデータを抽出する場合の、SELECT文のWHERE句の記述が問われています。まずは、SELECT文全体の構造を考えてみましょう。SELECT文は次のようになります。

SELECT 商品名, 商品区分, 単価, 販売数量

FROM 商品表

WHERE <条件>

 このWHERE句の<条件>に入る部分が問われています。WHERE句では、データを検索する条件を記入します。この場合、条件に該当する行だけが検索されます。また、WHERE句では、ANDやORといった論理演算子を用いることで、複数の条件を指定することができます。また、WHERE句で3つ以上の条件を指定する場合には、カッコで囲むことで、演算子の組み合わせの優先順位を決めることができます。

 では、問題文の条件を見ながら、WHERE句の指定方法を考えていきましょう。

 まず、商品区分が「筆記具」あるいは「ノート」という条件の部分は、WHERE句では次のように指定します。

「商品区分=’筆記具’ OR 商品区分=’ノート’」

 次に、設問にて、販売数量が20以上のデータを抽出するという指定がなされていますので、WHERE句では、次のように指定します。

「販売数量 >= 20」

 さらに、商品区分が「筆記具」あるいは「ノート」で、販売数量が20以上のデータを抽出するという指定ですから、「商品区分=’筆記具’ OR 商品区分=’ノート’」と「販売数量 >= 20」をANDで結びます。その際、

「販売数量 >= 20 AND 商品区分=’筆記具’ OR 商品区分=’ノート’ 」

とすると、販売数量が20以上で商品区分が「筆記具」のデータと商品区分が「ノート」のデータが抽出されてしまいます。したがって、「商品区分=’筆記具’ OR 商品区分=’ノート’」の条件をカッコで囲む必要があるため、次のように指定します。

「販売数量 >= 20 AND (商品区分=’筆記具’ OR 商品区分=’ノート’)」


SQL(SECECT文のHAVING句) 【平成23年 第8問】

 下表は2011 年1月30 日から同年2月20 日までの販売履歴表である。この表に対して次のSQL 文を実行した場合、下記の解答群の中のどの結果を得るか。最も適切なものを選べ。

SELECT 担当者コード,製品名,SUM(個数)

FROM 販売履歴表

GROUP BY 担当者コード,製品名

HAVING SUM(個数) >= 3

販売履歴表

販売コード製品名個数販売日担当者コード
101テレビ12011/1/30E103
102エアコン 22011/2/5E102 
103テレビ12011/2/7E103 
104電池102011/2/7P101 
105エアコン12011/2/10E102
106テレビ22011/2/15P101 
107電池32011/2/16E102
108テレビ22011/2/20P102

[解答群]

担当者コード 製品名 SUM(個数)
E102エアコン3
E102電池3
P101電池10 

担当者コード製品名 SUM(個数)
E102エアコン2
E102エアコン1
E102電池3
P101電池10

製品名 SUM(個数)
エアコン3
電池3
電池13

製品名 SUM(個数)
テレビ5
エアコン3
電池13

設問のSQL では、列名に「担当者コード、製品名、SUM(個数)」が指定されています。「SUM(個数)」は、「個数の合計値」を表します。

 条件にはGROUP BY 句とHAVING 句が指定されています。

 GROUP BY 句は、複数の行を集計するための集計関数です。ここでは、「担当者コード、製品名」による集計結果を求めています。

 販売履歴表を見てみると、担当者コードがE103 のテレビ(1 行目と3 行目)、および担当者コードがE102 のエアコン(2 行目と5 行目)において集計できることがわかります。

GROUP BY による集計後

担当者コード製品名個数
E103テレビ2
E102エアコン3
P101電池10
P101テレビ2
E102電池3
P102テレビ2

 HAVING 句は、集計結果に対して指定する条件です。ここでは、「SUM(個数) >= 3」、つまり、「集計結果が3 個以上のデータ」が指定されています。

 集計後の結果を見てみると、担当者コードがE102 のエアコン、担当者コードがP101 の電池、担当者コードがE102 の電池が、3 個以上となっています。

データベーススキーマ 【平成25年 第8問】

 業務の中で発生するデータは多くの場合、データベースによって管理する。データベース全体の構造や仕様を定義するものに、データベーススキーマがある。データベーススキーマの構成の仕方のひとつに、以下の3つの構成要素を用いるものがある。

a 外部スキーマ

b 概念スキーマ

c 内部スキーマ

上記の構成要素の説明を以下に示す。

① 磁気ディスク装置などへデータを記録する際、どの位置に、どのような物理レコードサイズで記録するかを定義する。

② アプリケーションから利用することを想定したデータベースの仕様で、アプリケーションからのデータ入力や出力の方法を定義する。

③ データの論理構造をデータモデルに従って定義したもので、リレーショナルデータベースでいえば、関係表の定義を指す。

データベーススキーマの構成要素a~cと、その説明①~③の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

[解答群]

ア a:① b:② c:③

イ a:② b:③ c:①

ウ a:③ b:① c:②

エ a:③ b:② c:①

 外部スキーマは、利用者(アプリケーション)から見たときのデータベースの構造で、リレーショナルデータベースでいえば、ビューなどに相当します。

 概念スキーマは、データの論理構造を定義するもので、リレーショナルデータベースでいえば、テーブルなどに相当します。

 内部スキーマは、記憶装置上でのデータの配置や格納方法などについて定義するもので、データの物理的な構造を表します。データを格納するハードディスク上の領域や、検索を早くするためのインデックスの定義などが内部スキーマに相当します。

 ここまでを押さえた上で、設問の構成要素の説明文を見てみましょう。

 ①は、物理的な位置やサイズなどの定義ですので、内部スキーマに該当します。

 ②は、アプリケーションから利用することを想定した定義ですので、外部スキーマに該当します。

 ③は論理構造の定義ですので、概念スキーマに該当します。



表計算ソフトウェア 【平成28年 第5問】

 商品売上高を示したデータが下記のように、表計算ソフトウェアのシート中のA〜C列に入力されている。

 D列に示したような、売上高が多い順の順位を求めたい。同じ値が複数ある場合は同じ順位を与え、次の大きさの値には重複した分を飛ばした順位を与える。

 このために、条件に一致した値の個数を数えるのにCOUNTIF文を利用して順位を求める式を考え、その式をD2のセルに入力する。D2の式を下の行に複写して、D列のような順位を求めたい。

 COUNTIF文を用いたD2のセルに入る式として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

 ただし、COUNTIF文、&の使用方法は以下のとおりである。

・COUNTIF(対象範囲,条件式):対象範囲のうち、条件式に記述した内容を満たすセルの個数を返す関数

・&:文字列の連結

[解答群]

ア = COUNTIF(C$2:C$7,”<”&C2)+1

イ = COUNTIF(C$2:C$7,”>=”&C2)

ウ = COUNTIF(C$2:C$7,”<=”&C2)

エ = COUNTIF(C$2:C$7,”>”&C2)+1


売上高が多い順の順位は、

1.対象範囲の中から、順位を求めたい売上高より大きい値の個数を求める

2.1.の値に、1を加える

という手順で求めることができます。

 解答群の中のすべての選択肢で、対象範囲が「C$2:C$7」と記載されています。これは、売上高が記入されているC2からC7を対象範囲とするという意味になります。$マークがついているのは、絶対参照を示しています。絶対参照とすることで、D2のセルに入力した式をD3のセル以下に複写しても行番号が固定されたままになります。

 選択肢アのCOUNTIF文の条件式には、「”<”&C2」と記載されています。問題文には、&は文字列の連結との記述がありますから、この条件文は「<C2」つまりC2の値より小さい値を求める式になります。

 C2の値である500より小さいという条件を満たすのは、C3、C5、C6、C7の4つのセルですからCOUNTIF文の返す値は4になります。さらに、この値に1を加えて、選択肢アの数式の値は5になります。よって、選択肢アの記述は不適切です。

 なお、選択肢アの数式は、売上高の低い順を表す数式となります。

 選択肢イのCOUNTIF文の条件式は、「”>=”&C2」と記載されていますので、「>=C2」つまりC2以上の値を求める式になります。C2の値である500以上という条件を満たすのは、C2とC4の2つのセルですから、選択肢イの数式の値は2になります。よって、選択肢イの記述は不適切です。

 選択肢ウのCOUNTIF文の条件式は、「”<=”&C2」と記載されていますので、「<=C2」つまりC2以下の値を求める式になります。C2の値である500以下という条件を満たすのは、C2からC7のすべてのセルですから、選択肢ウの数式の値は6になります。よって、選択肢ウの記述は不適切です。

 選択肢エのCOUNTIF文の条件式は、「”>”&C2」と記載されていますので、「>C2」つまりC2より大きな値を求める式になります。C2の値である500より大きな値はC2からC7までのセルに存在しないため、COUNTIF文は0を返します。これに1を加えて、選択肢エの数式の値は1になります。問題文に記載されている表の順位と一致するため、選択肢エの記述は適切であり、これが正解となります。


データベースの運用・障害対策 【平成29年 第9問】
業務処理のためには、多くの場合、データベース(DB)が利用される。DBをネットワーク環境下で利用する場合、さまざまな端末からトランザクション処理要求を受け付けるため、多くの負荷が集中することもある。このような状態の中でのDBの効率的な運用や障害対策などのための仕組みが用意されている。そのような仕組みに関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア DB運用中に表のデータ項目の追加・削除や新たな表追加が必要となり、DBの論理構造の再構築を行う場合は、SQL文のREBUILD命令において必要なパラメータを指示して実行する。

イ DBの更新処理を行う場合は、ロックと呼ばれる排他制御が行われる。このロックをかける範囲をロック粒度と呼び、ロック粒度が大きいと排他制御のための処理のオーバヘッドが大きくなる。

ウ DBの障害回復には、バックアップファイルを利用するロールフォワードとデータ更新状況を記録したものを利用するロールバックの仕組みがある

エ クライアント端末からWebサーバを経由してDBサーバに対して更新作業を行う際、まずDBサーバに対して更新作業が可能かどうかを問い合わせることを2相のコミットメントと呼ぶ。
 DBに障害が発生した場合、復旧させる方法には、ロールフォワードとロールバックの2種類があります。ロールフォワードは、DBのハードウェアが破損したときに使われる方法です。最新のバックアップが入った新しいDBを用意し、そのDBに対して、バックアップ時点以降の更新後ログファイルを加え、DB破損直前の状態に戻します。

 ロールバックは、DBの更新において異常終了など、ソフトウェア障害が発生したときに使われる方法です。DB自体は使用可能ですので、障害発生時の更新前ログファイルを使って、障害が発生する前の状態にDBを戻します。  DBの運用中に、表のデータ項目の追加・削除や新たな表を追加など、DBの論理構造の再構築を行う場合には、SQLのデータ定義言語であるALTER句を実行します。

 ロック粒度とは、選択肢に書かれてあるとおり、ロックをかける範囲のことです。ロック粒度が大きい場合、一度に多くの範囲をロックするため、ロックによる排他制御の回数は少なくなります。そのため、処理のオーバヘッドは小さくなります。

ロールフォワードは最新のバックアップを利用し、ロールバックは障害発生時の更新前ログファイルを利用します。

 2相コミットメントとは、複数のDBを同時に更新する際、すべてのDBの整合性を取りながら更新を完了させるための方法です。2相コミットメントでは、処理を行う全てのDBに対し、更新作業が可能かどうか問い合わせをし、すべてのDBから可能な旨、応答があった場合、更新実行の命令を出します。

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