運営管理 生産管理と生産方式 工場計画と開発設計 生産計画と生産統制 資材・在庫管理 IE(Industrial Engineering)

運営管理も馴染みが少なくて覚えることが盛り沢山です。

工場計画と工場レイアウト 【平成21年 第7問】

 工場計画に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 海外立地を検討する際の要因には、国内立地検討要因のほか、カントリーリスクなど、海外立地特有の要因が存在する。

イ 工場計画では、サプライチェーンマネジメントが優位性を発揮するための方策を考慮する必要がある。

ウ 工場計画は、敷地選定、建屋の設計、職場の設計、設備の設計、治工具の設計などが相互に関連して進められる。

エ 工場レイアウト設計におけるレイアウトのタイプは、製品の種類により、製品別、グループ別、工程別の3 つに分類される。

既存の工場から離れた地域に新工場の建設を計画する際に、資材や部品の調達ルートは確立できるか、製品を販売ルートにスムーズに供給できるかの両面から検討するのは当然のことです。このようにサプライチェーンマネジメントが優位性を発揮するための方策を考慮することは重要な活動です。

SLPを思い出せば分かりやすくなります。SLPでは、生産における物の流れやアクティビティの相互関連性を考慮して、必要スペースや利用可能スペースを踏まえた上で、工場面積やレイアウトを導き出します。

工場レイアウトの基本的な分類は、固定式レイアウト、製品別レイアウト、グループ別レイアウト、機能別(工程別)レイアウトに分けられます。このレイアウトの決定をシステマティックに行う手法がSLPになります。SLPの最初の手順としてP-Q分析があります。P-Q分析とは、どのような製品をどれだけ生産するのかを分析し、レイアウトの分類を決定することです。選択肢エでは、製品の種類だけでレイアウトを分類するという内容になっていますが、P-Q分析では製品の種類の他に、生産量も把握し判断します。

生産形態とレイアウト 【平成24年 第9問】

 生産される製品の種類と量により、基本的なレイアウトのタイプは、一般に、製品固定型、製品別、グループ別、工程別の4つに分類される。レイアウトのタイプと生産される製品の種類・量との組み合わせにおいて、最も関連性の強いものはどれか。

ア 製品固定型レイアウト-多品種少量生産

イ 製品別レイアウト-少品種多量生産

ウ グループ別レイアウト-少品種少量生産

エ 工程別レイアウト-中品種中量生産

製品固定型レイアウトは、製品を固定して、そこで作業を行う方式です。製品は動かずに、作業員や工具などが製品の周りを移動します。そのため、重量物などの製品を個別生産する場合に向いているレイアウトです。

 製品別レイアウトは、製品の加工の流れを重視したレイアウトです。製品別レイアウトでは、製品の加工の順番に沿って直線的に設備を配置します。そのため、少ない品種の製品を大量に生産する、少品種多量生産に向いているレイアウトです

 工程別レイアウトは、機能別レイアウトとも呼ばれ、機能が似ている設備をまとめて配置するレイアウトです。加工経路は、製品によって異なる形になります。工程別レイアウトは、製品ごとに専用のラインを設けなくても良いため、多品種少量生産に向いているレイアウトです。

 グループ別レイアウトは、製品別レイアウトと工程別レイアウトの中間に位置付けられるようなレイアウトです。グループ別レイアウトでは、類似した製品をグループ化して、そのグループごとに、共通のラインで生産するようにするレイアウトです。グループ別レイアウトは、多種少量生産に、量産効果を与えるためのレイアウトであり、中品種中量生産に向いています。

製品固定型レイアウトは、重量物などの製品を個別生産する場合に向いているレイアウトです。つまり、少品種少量生産に向いているレイアウトです。

製品別レイアウトは、少品種多量生産に向いているレイアウトでした。

グループ別レイアウトは、中品種中量生産に向いているレイアウトでした。

工程別レイアウトは、多品種少量生産に向いているレイアウトでした。

SLP 【平成19年 第2問】

 システマティック・レイアウト・プランニングに関する分析として、最も不適切なものはどれか。

ア P-Q分析

イ アクティビティ相互関係の分析

ウ 基準日程の分析

エ 物の流れの分析

SLP は、工場のレイアウトを計画するための手法です。

 SLP では、設備や機械、材料、倉庫などの構成要素、つまりアクティビティの配置を、決められた手順によって、合理的に計画することができます。

 SLP ではアクティビティの流れや、アクティビティ間の関連性を分析することで、最適なレイアウトを計画していきます。

 SLP の手順は、まずP-Q 分析をおこなうことから始まります。ここでは、どのような製品をどれだけ生産するのかを分析します。

 次に、物の流れ分析を行います。ここでは、どのような流れで製品を加工、移動するかを分析します。

 次に、アクティビティ相互関連分析を行います。ここでは、アクティビティ間の関連性を分析し、各アクティビティをどれぐらい近づけた方が良いかを検討します。

 そして、アクティビティ相互関連ダイアグラムを作成します。これは、物の流れ分析と、アクティビティ相互関連分析を基に、アクティビティの配置を地理的に表します。

 続いて、スペース相互関連ダイアグラムを作成します。これは、各アクティビティに必要な面積を見積もり、アクティビティ相互関連ダイアグラムに面積を組み込みます。

 最後に、レイアウト案を作成します。実際のレイアウト案を幾つか作成し、最終的に1 つのレイアウトに決定します。

 このように、SLP では、工場のサイズ等に関わらず、どのような場合でも同じ手順でレイアウトを計画できるのがポイントです。

SLP2 【平成25年 第3問】

 X社は、A、B、C の3種類の製品を、切断、穴あけ、プレス、旋盤、検査の5つの職場で加工している。工場レイアウトの検討を行うために、1日当たりの移動回数および移動距離を評価尺度として以下の条件①、②に基づいて分析を行った。

この分析・評価に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

【条 件】

① 製品A、B、C の加工順序と1日当たりの生産ロット数は、表1に与えられている。職場間の移動は、生産ロット単位で行われている。

② 各職場間の移動距離は、製品によらず表2に与えられている。

〔解答群〕

ア 職場間の移動回数が0となる職場同士の組は、3個ある。

イ 職場間の移動回数が最も多いのは、旋盤と検査の間である。

ウ 職場間の移動距離の合計値が最も大きいのは、切断と穴あけの間である。

エ 製品ごとの移動距離の合計値が最も大きいのは、製品Aである。

与えられた職場間の移動距離を基に、アクティビティ相互関係ダイアグラムを描き、職場の位置関係を整理
次に、それぞれの製品の加工順序をアクティビティ相互関係ダイアグラムの上に記入

すると、「切断-旋盤」、「切断―検査」、「穴あけ―検査」の移動がないことが分かります。したがって、職場間の移動回数が0となる職場同士の組は、3組となります。

「旋盤―検査」の経路では、製品Aが6回、製品Bが8回移動するので、移動回数の合計は14回となります。一方、「切断―穴あけ」の経路では、製品Bが8回、製品Cが7回移動するので、移動回数の合計は15回となります。移動回数が最も多いのは、「切断―穴あけ」の経路となります。

「切断―穴あけ」の経路における、移動距離は「15回 × 12m = 180m」となります。一方、「穴あけ―旋盤」の経路では、「8回 × 30m = 240m」となります。職場間の移動距離の合計値が最も大きいのは、「穴あけ―旋盤」の経路となります。

製品設計 【平成20年 第14問】

 製品設計に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 機能設計は、期待する製品の性能を発揮するのに必要な機能とそれらの関連を求め、各機能を実現させる構造を求める活動である。

イ コンカレントエンジニアリングは、製品設計と製造、販売などの統合化、同時進行化を行うための方法である。

ウ 生産設計は、製品設計で指定した製品品質、生産量、納期を考慮した工程表や工程図を作成し、作業方法および生産設備を選定する活動である。

エ 製品設計は、期待する製品の性能を発揮させるために、構成部品の機能・形状とそれらの関連を決める活動である。

「機能設計」とは、期待する性能を発揮するのに必要な機能と構造を決定する活動です。

「コンカレントエンジニアリング」とは、設計・生産などの製品開発作業を、同時並行的に行う方法です。広義の「コンカレントエンジニアリング」は、これに加えて製品の販売、サポートなどに関わる部門も参加して、製品ライフサイクル全般について同時並行的に決定を行っていきます。

「生産設計」とは、製品の生産のしやすさ、製品を組み立てる際の作業のしやすさ、すなわち組立容易性を考慮した設計を行う活動です。

ちなみに選択肢ウの内容は「工程設計」に関する内容です。

「製品設計」とは、期待する性能を発揮させるために、構成部品の機能や形状と、それらの関連を求める活動です。

VE 【平成22年 第5問】

 VE の「機能」に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 基本機能は、必須機能と貴重機能に分類される。

イ 使用機能は、基本機能と二次機能に分類される。

ウ 製品の形や色彩などのデザイン的特徴に関わる機能を、貴重機能という。

エ 製品やサービスの使用目的に関わる機能を、使用機能という。

VE とは、製品の「機能」と「コスト」をもとに「価値」を定義し、この価値を高めるための体系的な活動のことをいいます。

そして、製品の機能は大きく「使用機能」と「魅力機能」に分類されます。

「使用機能」とは、製品の本来の価値を果たす機能です。

「魅力機能」は「貴重機能」ともいい、色や形などにより顧客の欲求を喚起する機能です。

「使用機能」はさらに「基本機能」と「補助機能」に分類されます。

「基本機能」とは、これを取り除くと製品の存在意義が無くなるような基本的な機能で、「一次機能」ともいいます。

「補助機能」とは、「基本機能」を果たすために補助的に付加される機能で、「二次機能」ともいいます。

さらに「必要機能」と「不必要機能」という分類もあります。

これは製品やサービスの使用者が必要とする機能を「必要機能」、使用者が必要としない機能を「不必要機能」といいます。

「必須機能(必要機能)」は使用者にとっての必要性から機能を分類するものであり、その対となる機能は「不必要機能」となります。

使用機能は基本機能と二次機能に分類されるため、適切です。

製品の形や色彩などのデザイン的特徴に関わる機能は貴重機能のことであり、適切です。

使用機能とは製品やサービスを使用するために備えていなければならない機能であり、適切です。

ブレーンストーミング 【平成23年 第5問】

 VE などにおいて、アイデアを発想する手法の1つとして用いられるブレーン・ストーミングの4つのルールに関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 制約条件に合致したアイデアを考える。

イ できるだけ時間をかけてアイデアを考える。

ウ できるだけ質の高いアイデアを考える。

エ 人が出したアイデアをもとに、発展したアイデアを考える。

制約条件に合致したアイデアを考えることは、自由奔放なアイデア出しを制限することとなるので、不適切です。

選択肢エについて、人が出したアイデアを変えたり、アイデア同士を組み合わせたりして、新たな発展したアイデアを考えることはブレーン・ストーミングを行う際のルールです。

生産計画と生産統制

生産形態と生産計画 【平成21年 第3問】

 生産形態と生産計画の手法との組み合わせとして、最も関連性の強いものはどれか。

ア 個別単品生産 - ラインバランシング

イ 多品種少量生産 - PERT

ウ 多品種ロット生産- サイクリックスケジューリング

エ 単一品種多量生産- ジョブショップスケジューリング

ラインバランシングとは、ライン上の各工程の作業時間をなるべく均一にすることで、ライン生産方式を想定している手法です。したがって単一品種多量生産が該当します。

PERT はそもそもプロジェクト管理手法の1 つです。作業の順序関係を考慮したうえで、短期間でプロジェクトを実行するスケジュールを決定することができます。開発の手法として使われることが多く、生産で活用するときは複雑な組立工程を前提とした個別生産で使用する程度です。

サイクリックスケジューリングとは、一定の周期で繰り返し生産を行うスケジューリング手法のことです。多品種の混合組立ラインで利用されるスケジューリング手法で、多品種ロット生産ではいくつかの品種を順番に繰り返し生産する方法です。

ジョブショップスケジューリングとは、多種少量生産形態で、機能別レイアウトの場合に多く用いられるスケジューリング手法です。製品ごとに工程が異なるため、加工経路が複雑になり、スケジューリングも難しくなります。なお、単一品種多量生産に向いているのは、フローショップスケジューリングになります。

工数計画 【平成28年 第11問】

工数計画およびそれに対応した余力管理に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 各職場・各作業者について手持仕事量と現有生産能力とを調査し、これらを比較対照したうえで手順計画によって再スケジュールをする。

イ 工数計画において、仕事量や生産能力を算定するためには、一般的に作業時間や作業量が用いられる。

ウ 工数計画において求めた工程別の仕事量と日程計画で計画された納期までに完了する工程別の仕事量とを比較することを並行的に進めていき、生産能力の過不足の状況を把握する。

エ 余力がマイナスになった場合に、就業時間の延長、作業員の増員、外注の利用、機械・設備の増強などの対策をとる。

生産計画は、手順計画、工数計画、日程計画に分けられます。

 手順計画は、製品を生産するための作業や、工程の順序、作業条件などを決定する活動です。

 工数計画は、生産に必要な工数を計算し、工数を調整する活動です。

 日程計画は、生産のスケジュールを決定する活動です。

 余力管理は、工程や作業者について、現在の負荷状況と能力を把握し、余力や不足がある場合は、作業の再配分を行う活動です。

手持仕事量が現有生産能力を超えている場合は、超過分の仕事量を別の期間に振り分けるなど、「日程計画」によって再スケジュールをします。

一般的に、作業時間や作業量から仕事量や生産能力を算定します。よって、選択肢イは適切です。

「日程計画で計画された納期までに完了する工程別の仕事量」 (納期までに対応できる仕事の量) が生産能力であり、これと工数計画を比較することで生産能力の過不足の状況を把握できます。

選択肢エについて、余力がマイナスのため、工数計画で計画した工数より、実際に発生した工数のほうが大きい状態になっています。そのため、就業時間の延長、作業員の増員、外注の利用、機械・設備の増強といった、余力の確保が必要となります。よって、選択肢エは適切です。

PERT 【平成19年 第17問】

PERTでは、アクティビティ間に定められた遂行順序に従ってアクティビティを連結し、一つのアローダイアグラムを作成する。

 次の図の結合点9から結合点10へのアクティビティ(9,10)の最早開始時刻として、最も適切なものはどれか。なお、円内の数値は結合点の番号を、結合点i,j間の矢線上の数値はアクティビティ(i,j)の所要時間を表している。

ア 25

イ 26

ウ 27

エ 28

アクティビティ(9,10)に着手するには、すべてのパスのアクティビティが終了している必要があります。よって、アクティビティ(9,10)に着手する際に、最も早く始めることができる時刻は、パス3 のアクティビティが終了した時刻28 の後になり、正解はエになります。

PERT2 【平成30年 第6問】

 下表に示される作業A~Fで構成されるプロジェクトについて、PERTを用いて日程管理をすることに関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

作業作業日数先行作業
A3なし
B4なし
C3A
D2A
E3B,C,D
F3D

〔解答群〕

ア このプロジェクトのアローダイアグラムを作成するためには、ダミーが2本必要である。

イ このプロジェクトの所要日数は8日である。

ウ このプロジェクトの所要日数を1日縮めるためには、作業Fを1日短縮すればよい。

エ 作業Eを最も早く始められるのは6日後である。

ダミー(アロー)とは、ノード間に重複する作業がある場合に、複数の作業が並行すると考えず、ダミー作業を設けて分割するものです。つまり、同じ結合点からは複数のアローは入ってこられないため一本に限定するというルールです。複数の作業を並行して行う場合には架空の作業であるダミー(アロー)を点線で示します。

クリティカルパスとは、プロジェクトの始点と終点を結ぶ最も長いアクティビティの流れです。上図では最早着手日と最遅着手日が等しい工程であるA→C→E(3日+3日+3日=9日)となります。

ジョンソン法 【平成20年 第18問】

 2つの生産設備M1、M2 が直列に連結されたフローショップ工程で、5つのジョブの総処理時間を最小にする生産スケジュールについて考える。すなわち、各ジョブは、まず、生産設備M1 で処理され、次にM2 で処理される。ただし、各生産設備は、1度に1つのジョブしか処理できないものとする。

 各ジョブの各生産設備における処理時間が下表に示されるとき、最小の総処理時間(すべてのジョブの処理を完了するまでの時間)を下記の解答群から選べ。

表 処理時間データ

  M1  M2 
 ジョブ1 55
 ジョブ2 64
 ジョブ3 43
 ジョブ4 28
 ジョブ5 57
合計2227

〔解答群〕

ア 27

イ 29

ウ 31

エ 33

まず、すべての処理時間の中から最小のものを選びます。それはM1 のジョブ4 になります。
最小値は前工程であるM1 にあるので、これを先頭に配置します。
次の最小処理時間はM2 のジョブ3 になります。これは後工程であるM2 にあるので、これを最後尾に配置します。
その次の最小処理時間はM2 のジョブ2 になります。これは後工程のM2 にあるので、これをM2 の最後尾から2 番目に配置します。
次の最小処理時間は、M1 のジョブ1 かジョブ5、またはM2 のジョブ1 になります。基本的にはジョブ1 とジョブ5 のどちらを先に配置しても結果は同じになりますので、ここではジョブ1 を先頭から2 番目に配置します。
この結果、ジョブ4、ジョブ1、ジョブ5、ジョブ2、ジョブ3 という順番になります。
M1 のジョブ4 が終わり次第、M2 工程を始めることが可能になるので、図のようなスケジュールになります。図中のカッコの中の数値は、各ジョブの処理時間です。

需要予測 【平成20年 第29問】
 需要予測に関する次の記述について、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
a 移動平均法や指数平滑法は、データのノイズの除去には適さない。
b 需要量に影響を及ぼす諸要因の構造分析には、多変量解析が用いられることがある。
c 需要予測は、品目単位で詳細に行うほど当該カテゴリー全体の予測精度が向上する。
d 製品の普及率の推移は、ロジスティック曲線が当てはまることが多い。
〔解答群〕
ア aとb
イ aとc
ウ bとc
工 bとd
オ cとd
移動平均法は、過去の実績の平均をもとに需要を予測する方法です。移動平均法には、単純移動平均法と加重移動平均法があります。
指数平滑法は、古いデータほど重みを減少させ、直近のデータを重視する移動平均法です。
どちらも一時的な需要の増減というデータのノイズを除去する効果があります。特に、移動平均法の場合、期間を長く取れば取るほどノイズを除去することができます。
多変量解析とは、多くの変数からなるデータを解析する手法のことです。例えば、過去の推移や商圏や地域の特性、消費者の行動パターンなど様々な要因によって変化する需要の予測に適しています。
需要予測においては品目単位の細かいデータの積み上げが、必ずしもカテゴリー全体の精度向上につながるとは限りません。これは個々のデータの予測時に誤差が生じる場合があり、それらが蓄積されて全体として大きなズレが生じるためです。
ロジスティック曲線とは、生物の個体数の増加などを記述する微分方程式の解として得られる曲線のことです。S 字の曲線で描かれます。現在では、生態学のみならず、多くの分野で応用が行われていて、人口の増加や製品の普及率などにも使用されています。製品の普及率は、最初は緩やかに上昇していき、あるとき急激にその速度が速くなり、普及率が高まるとその勢いは緩やかになります。

指数平滑法 【平成27年 第9問】
 ある会社では、商品の需要予測に指数平滑法(平滑化定数α=0.4)を用いている。当期の需要予測値75に対し、需要実績値は55であった。次期の需要予測値として、最も適切なものはどれか。
ア 63
イ 65
ウ 67
エ 69 
指数平滑法では、需要予測にあたって、直近の値を重視します。予測値を求める式は次の通りです。
来期予測値 = 今期予測値 + 平滑化指数 X (今期実績値 - 今期予測値)

生産統制 【平成21年 第1問】
 工程管理における生産統制に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア 生産統制における管理の担当者は、主として現場の管理者や監督者である。
イ 生産統制には、一般に生産の実績の報告と、その評価が含まれる。
ウ 生産統制は、現品管理と余力管理の2 つの機能から構成される。
エ 生産統制は、工程管理機能の一環であり、生産計画に対応する活動である。
生産統制では、生産計画に沿って生産が行われているかを確認します。計画と実績に差異がある場合は、原因を明確にして対応策を立て、計画に近づけていきます。これによって、納期を守ること、適切な稼働率を維持することができます。
生産統制は大きく分けると、進捗管理、現品管理、余力管理の3 要素から構成されます。
進捗管理は、日程計画に対して、仕事の進捗状況を把握し、日々の仕事の進み具合を調整する活動です。現品管理は、特定の時点における物の所在位置と数量を確認し、生産数量や在庫調整を行う活動です。 余力管理は、工程や作業者について、現在の負荷状況と能力を把握し、余力や不足がある場合は、作業の再配分を行う活動です。
生産統制は生産現場の日常の生産活動に直結した管理活動です。したがって、経営者や経営管理者が担当するものではなく、主に現場の管理者や監督者が担当するものです。
生産統制は、生産計画に沿って生産が行われるように生産活動を管理・是正していくことです。そのために、生産計画に対して生産の進行状況を把握して、差異がある場合には即座に対応策を実施し差異を解消させていきます。差異の把握には実績の報告を受ける必要があり、差異の発生理由を解き明かすには評価を行うことが不可欠です。
進捗管理は日程計画に、現品管理は材料・部品計画に、余力管理は工数計画にそれぞれ対応しています。生産統制は生産計画に対応しているものなので、選択肢エは適切です。

管理方式 【平成22年 第9問】
 工程管理方式に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 追番管理方式では、製作番号が異なれば同じ部品であっても違った部品として管理される。
イ 常備品管理方式は、部品の調達リードタイムが長い場合に有効である。
ウ 生産座席予約システムでは、完成品や仕掛品の現品管理が容易である。
エ 製番管理方式は、受注見積りの時点で信頼できる納期を提示できる。

追番管理方式とは、繰り返し生産の場合に、製品・部品などの生産すべき数あるいは生産された数を累計で記録したものです。生産計画に対して計画追番を、実績に対して実績追番をつけ、計画追番と実績追番との差により進捗管理を行っているため、完成品や仕掛品の現品管理が容易になります。選択肢アの内容は、追番管理方式の説明ではなく、製番管理方式に関する記述であるため不適切です。
常備品管理方式とは、材料・部品・製品を常備品としてつねに一定量を在庫として保管しておく方式のことです。よって、部品の調達リードタイムが長い場合にも有効な管理方式であると判断できます。
生産座席予約システムとは、受注時に製造設備の使用日程や資材の使用予定などにオーダーを割り付け、顧客が要求する納期どおりに生産する方式のことです。この方式は、販売部門と生産部門の両者が共有できる情報を提供することで、販売部門は計画された生産座席をもとに、顧客が要求する納期近くの空いている座席にオーダーを割り当てます。一方の生産部門は、座席の予約状況を見ながら、納期遅れが生じないように生産準備や生産進捗を調整します。この方式のメリットとしては、販売部門が受注見積もりの時点で信頼できる納期を顧客に提示することができるという点、受注情報を早い段階で入手でき、資材調達などの生産準備を精度よく行うことができるという点、販売と生産部門が共通の情報で即時に需要と供給を調整できる点などが挙げられます。選択肢ウは、追番管理方式の記述であるため、選択肢ウは不適切です。
製番管理方式とは、製品を構成する部品や材料に対しても、その製品のひも付きとして同じ製番が付けられます。したがって、製作番号が異なる場合は同じ部品であっても異なる部品として管理されます。その結果として、製品単位に確実な手配や工程進捗度の情報把握ができるため、個々の顧客要求に対応しやすく、それらの変更が関係者にも分かりやすいといったメリットが挙げられます。

かんばん方式 【平成29年 第9問】
かんばん方式に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア かんばんは、あらかじめ定められた工程間、職場間で循環的に用いられる。
イ かんばん方式を導入することにより、平準化生産が達成される。
ウ 仕掛けかんばんには、品名、品番、工程名、生産指示量、完成品置場名などが記載される。
エ 引取かんばんのかんばん枚数によって、工程間における部材の総保有数を調整することができる。

かんばん方式は、在庫圧縮を目的とした生産管理方式であり、後工程から前工程に指示を出すことで、後工程が生産した分だけ前工程で生産して、これを繰り返すことで無駄を排除しようとする考えに基づいています。したがって、あらかじめ定められた工程間、職場間で循環的に用いられています。
かんばん方式では、無駄をできるだけ排除して、必要な数だけ生産しようとします。必要なものを、必要な時に、必要な数だけ生産する方式であり、異常が発生したときは機械を自動的に停止して不良品を作らないようにします。したがって、生産を平準化するためのものではないです。
仕掛けかんばんは、生産着手の指示に使うかんばんです。この仕掛けかんばんには、品名、品番、工程名、生産指示量、完成品置場名などが記載されます。
引取りかんばんは、運搬を表し、このかんばんによって、後工程から前工程に指示が出され、後工程が必要な分だけ前工程から部品を運搬します。これにより無駄を極力排除することができ、工程間における部材の総保有数を調整することができます。

資材・在庫管理
部品構成表 【平成23年 第9問】
最終製品XとYの部品構成表が下図に与えられている。( )内の数は親に対して必要な部品の個数を示している。製品Xを10 個、製品Yを5個生産するのに必要な部品eの数量に最も近いものを下記の解答群から選べ。

[解答群]

ア 50

イ 60

ウ 70

エ 80

部品構成表とは、製品を構成する部品の種類と数量をまとめたもので、ストラクチャ型部品表とサマリー型部品表があります。
ストラクチャ型部品表とは、製品を構成するすべての部品を階層型に表現したものです。そのメリットは、部品間の親子関係が明確になり、中間部品や共通部品が分かりやすいという点です。
一方のデメリットは、管理の手間がかかる点です。

サマリー型部品表は、製品を構成するすべての部品を階層で表現せずに横に一列に並べる形をとります。サマリー型部品表のメリットは、管理の手間がかからない点です。逆にデメリットは、中間部品の構成が分からないことです。


発注方式 【平成22年 第13問】

在庫管理に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 定期発注方式の発注間隔は、取引先との関係や生産計画サイクル、さらに経済性などを考慮して決められる。

イ 定期発注方式は、あらかじめ定められた発注間隔で、発注の都度、発注量を決めて発注する方式である。

ウ 定量発注方式の発注点は、調達期間中の推定需要量と安全在庫量の和として求められる。

エ 定量発注方式は、実在庫水準が発注点を下回った時点で一定量を発注する方式である。

定量発注方式とは、在庫量が一定の水準になったときに一定量を発注する方式です。発注する量は毎回同じで、その量のことを経済的発注量と呼びます。また、発注するときの在庫水準のことを発注点と呼びます。

定期発注方式とは、一定期間ごとにその都度発注量を決めて発注する方式です。定期発注方式では、発注のたびに、需要の予測や在庫量を考慮して発注量を決定します。

実在庫水準ではなく、有効在庫の水準が発注点を下回った時点で一定量を発注します。有効在庫は、手持ち在庫に加えて、発注残と引当済みの量を考慮した、実質的に利用可能な在庫量のことです。

定量発注方式 【平成19年 第16問】

日々変動する需要に対して定量発注方式を用いる在庫管理に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 一定の発注点と発注量に対し、需要量変動が増加すると、年間の品切れ量は、減少する。

イ 一定の発注点と発注量に対し、納入リードタイムが短くなると、年間の品切れ量は、増加する。

ウ 一定の発注点に対し、発注量を増加させると、年間の品切れ量は、減少する。

エ 一定の発注量に対し、発注点を高くすると、年間の品切れ量は、増加する。

発注点を高くした場合の米の例であれば、残り1kg で発注することから、残り2kg に増やすことです。この場合は、品切れリスクは低下します。

ABC分析 【平成21年 第14問】

在庫のABC 管理に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア B品目では、数量に応じて類似品をグループ化し、グループごとに予測・発注・納入を行うことに重点が置かれる。

イ 在庫金額の多いA品目では、在庫の削減よりも、むしろ、発注業務や伝票作成などの管理事務の手間を省くことに重点が置かれる。

ウ 在庫金額の少ないC品目では、現品管理を徹底し、納入時点をきめ細かく指示して余分な発注を慎むことに重点が置かれる。

エ 在庫のABC 管理では、横軸に品目を在庫金額の少ない順に、縦軸に在庫金額を示したABC 曲線が用いられる。

ABC 分析ではパレート図を作成します。パレート図では、横軸に品目を取り、在庫金額の大きい順に左から並べます。縦軸には累計在庫金額を取ります。

それぞれの管理方法としては、A グループは、重点管理をする品目です。金額が大きいため、在庫水準を抑えるようにきめ細かく管理していきます。B グループは、A グループよりも管理レベルを下げます。C グループは、管理の手間を削減するようにします。

B 品目は、A 品目より管理レベルを下げるので、基本的に定量発注方式で対応します。しかし、単価が高い品目は、定期発注方式でA 品目と同様に重点管理されます。このようにB 品目では発注方式が混在することで、管理が複雑になってしまうことが考えられますが、類似品をグループ化することでそれぞれの発注手順を標準化するなど効率化が期待できます。

管理事務の手間を省くことに重点が置かれるのはC 品目です。

重点管理を行い、余分な発注を慎む必要があるのはA 品目です。

購買管理 【平成19年 第13問】

購買管理に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 購買計画は、購買方針、生産計画に基づいて、購入する品目、数量、納期、予算などを決める活動である。

イ 購買は、生産または営業に必要な設備、原材料、部品、消耗品などを購入する活動である。

ウ 購買費用は、資材等の購入のために発生する費用をいい、人件費、運搬費、受け入れ検査費などが含まれる。

エ コック倉庫方式は、毎月継続するような標準品などを購買先の倉庫に預け、納入すると同時に買い付けをしたとする購買方式である。

購買管理とは、生産活動にあたって、外部から適正な品質の資材を必要なだけ、必要な時期までに経済的に調達するための手段と定義されています。

購買管理の5 つの原則は、適正な取引先の選定、適正な品質、数量、納期、そして適正な価格です。QCD+取引先と覚えていると思います。
購買計画とは、購買方針や生産計画にもとづいて、購入する品目、数量、納期、予算などを決める活動と定義されています。

購買は、生産または営業に必要な設備、原材料、部品、消耗品などを購入する活動と定義されています。
購買費用は、資材の購買のために発生する費用をいいます。その中には、人件費、減価償却費、消耗品費、通信費、旅費交通費、運搬費、受入検査費などが含まれます。

コック倉庫方式は、コックシステムともいいます。毎月継続するような標準品や自社の標準規格品を、購買先から自社の倉庫で預かり、使用すると同時に買い付けをしたとする購買方式です。

外注管理 【平成23年 第11問】

製造企業において外注を利用する意義に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 景気等による需要変動に対する安全弁として利用できる。

イ 社内製作に必要とされる生産設備や要員の固定費を削減できる。

ウ 垂直的分業によって、他社の生産技術や生産設備を利用できる。

エ 品質、コスト、納期、数量を容易に管理できる。


自社では工場を持たずに、製造を完全に外部に委託している製造業をファブレスと呼びます。

垂直的分業とは、最終製品の生産に関連する様々な部品を各工程に分割して、それぞれ独立した専門業者に任せることによって、全体の生産を効率化していく考え方です。
外注先に生産を委託するとQCD 管理は行いにくくなります。外注先企業の品質や購入価格等の評価は必要であり、時には外注先企業に対する指導や育成等を行う必要があります。

内外作区分 【平成28年 第12問】

内外作区分に関連する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 一過性の需要に対応するためには、生産設備を増強して、内作で対応することが好ましい。

イ 自社が特殊な技術を持っており、その優位性を維持するためには、該当する部品を継続的に内作することが好ましい。

ウ 特許技術のような特に優れた技術を他社が持っている場合には、外作することが好ましい。

エ 秘密性や重要性が低い部品で、自社において稼働率が低く、コストが引き合わないときには外作することが好ましい。

IE(Industrial Engineering)
工程分析 【平成22年 第15問】

 製品工程分析に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 工程図記号における滞留は、原料、材料、部品または製品を、計画により貯えている過程を表すものである。

イ 工程図記号には、複数の要素工程を同時に表示するために基本図記号を組み合わせて用いる、複合記号がある。

ウ 工程図記号は基本図記号と補助図記号に分類され、基本図記号には、加工、運搬、貯蔵、滞留、検査の5つがある。

エ 製品工程分析は、生産する作業者を中心に、原材料、部品などが製品化される過程を工程図記号で表して調査・分析する手法である。

工程分析は、製品を生産し、運搬する工程を分析する手法です。

工程分析には、大きく分けて、製品や作業者の工程分析と、運搬の分析があります。

工程分析では、作業や物の流れを表すために、工程図記号を使って工程図を作成します。

工程図記号は、基本図記号と補助図記号に分類され、基本図記号は「加工」「運搬」「停滞」「検査」の4 つに分類されます。さらに「停滞」は「貯蔵」と「滞留」に分類され、「検査」は「数量検査」と「品質検査」に分類されます。また、2 つの作業を1 つの工程で同時に行う場合には、複合記号で表すことができます。

工程図記号における「滞留」は、原料、材料、部品または製品が、計画に反して滞っている状態を表します。計画により蓄えられている状態を表すのは「貯蔵」になります。

2 つの作業を1 つの工程で同時に行う場合、基本図記号を組み合わせた複合記号を用います。

製品工程分析とは、生産対象の物を中心に、製品化される過程を工程図記号であらわして分析する手法になります。選択肢では、「生産する作業者を中心に」という記述になっているので不適切です。

工程分析・動作研究 【平成20年 第7問】

 ある社員食堂において、食事をする人の流れの問題点を見いだしたい。次の条件のもとで用いられる生産管理の分析手法として、最も不適切なものを下記の解答群から選べ。

【条件】

 食事をする人は、出入り口から入り、食券を購入し、トレーを取り、カウンターで食事を受け取り、はしやお茶のエリアで必要なものを取り、席で食事をし、食器の載ったトレーを棚に返却し、出入り口から出る。

〔解答群〕

ア 稼働分析

イ 作業者工程分析

ウ 流動数分析

エ レイアウト分析

稼働分析とは、作業の効率を分析します。作業の効率は、稼働率で求めることができます。稼働分析の目的は稼働率を把握することなので、人の流れの問題点を分析する手法ではありません。

作業者工程分析とは、作業者の作業を中心に分析するものです。作業者工程分析では、加工、移動、手待ち、検査の4 つで分析され、作業手順や作業の無駄の改善などに利用されます。この問題では、「作業者」を「食事をする人」と置き換えれば、「出入り口から入り」が移動に相当し、「食券を購入」が加工に該当するなど、食事をする人の動作の分析ができ、人の流れの問題点を分析することが可能です。

流動数分析とは、前工程からの仕掛品の受入数量と次工程への払出数量の差から、仕掛品の在庫量や停滞時間などを把握する分析手法です。ここでも「製品」を「食事をする人」と置き換え、食堂に入った人数・出た人数と時間の関係のグラフを描けば、食堂に滞在する人数と滞在時間の状態や変化が分かるため、人の流れの問題点を分析できます。

レイアウト分析という用語を一般用語として解釈すれば、食堂の出入り口、食券購入場所、トレーやカウンターなどの配置を分析することにより、レイアウトの不具合から人の流れの問題点を見いだせる可能性があります。

作業者工程分析 【平成26年 第17問】

 以下の①~④に示す事象に対して作業者工程分析を行った。「作業」に分類された事象の数として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

①対象物を左手から右手に持ち替える。

②機械設備での対象物の加工を作業者が監視する。

③対象物を加工するための前準備や加工後の後始末をする。

④出荷のために対象物の数量を確認する。

〔解答群〕

 ア 1個

 イ 2個

 ウ 3個

 エ 4個

作業者工程分析は、作業者の作業を中心に分析するものです。作業者工程分析では、図のように、加工(作業)、移動、手待ち、検査について、工程図記号で表します。

 選択肢①について、上図の作業者工程分析では、工程系列の加工(作業)〇に対しての作業者工程は、「材料を機械に取り付ける」が対象となっています。つまり、加工をしていなくても、「移動」「手待ち」「検査」以外は「加工(作業)」に分類されます。従って、「右から左に持ち替える」ことも加工(作業)に分類されます。よって選択肢①は適切です。
作業者工程分析は、作業者の作業を中心に分析するものです。「機械設備での対象物の加工を作業者が監視する」のは、作業者と機械という組み合わせによる作業であり、連合作業分析などにて分析されます。作業者工程分析では、対象物の加工そのものだけでなく、「加工するための前準備や加工後の後始末」も加工に含まれます。
「出荷のために対象物の数量を確認する」のは、作業者工程分析の検査にあたります。なお、作業工程分析では、数量検査と品質検査は分かれておらず、どちらも検査となります。 

物の流れの分析 【平成24年 第8問】
 物の流れの分析手法に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア P-Q チャートは、横軸に製品種類P をとり、縦軸に生産量Q をとって、生産量Qの大きい順に並べて作成される。
イ 運搬活性示数は、対象品の移動のしやすさを示す数で、バラ置きの対象品を移動する場合、①まとめる、②起こす、③移動する、という3つの手間が必要となる。
ウ 流れ線図(フローダイヤグラム)では、物や人の流れ、逆行した流れ、隘路、無用な移動、配置の不具合が視覚的に把握できる。
エ 流入流出図表(フロムツウチャート)は、多品種少量の品物を生産している職場の、機械設備および作業場所の配置計画をするときに用いられる。

P-Q チャートは、製品(Product)と生産量(Quantity)を分析する手法です。グラフの横軸には製品の種類(P)をとり、グラフの縦軸には生産量(Q)をとります。製品は生産量が多いものから少ないものに左から順番に並べます。

 運搬活性示数とは、運搬活性分析で使用される数値であり、運搬のしやすさを表します。運搬活性分析は、どれぐらい運搬がしやすい状態になっているかを明らかにするための分析です。運搬活性示数は、0 から4 の間の数値を取り、0 がバラ置きの状態、1 が箱入りの状態、2 が枕 (パレット)置きの状態、3 が車上置きの状態、4 が移動中の状態となります。

 流れ線図(フローダイヤグラム)は、工場などのレイアウト図の上に、工程図記号を記入することで、工程の流れを表すものです。物・人の動きや機械・設備の配置を視覚的に表すことができます。

 流入流出図表(フロムツーチャート)は、工程間の物の流れを分析する手法です。各工程の間でどれぐらいの物量が流れているかを分析することができます。

マテリアルハンドリング 【平成29年 第13問】
 工場内でのマテリアルハンドリングに関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア 運搬活性示数は、置かれている物品を運び出すために必要となる取り扱いの手間の数を示している。イ 運搬管理の改善には、レイアウトの改善、運搬方法の改善、運搬制度の改善がある。
ウ 運搬工程分析では、モノの運搬活動を「移動」と「取り扱い」の2つの観点から分析する。
エ 平均活性示数は、停滞工程の活性示数の合計を停滞工程数で除した値として求められる。

運搬活性示数は、物を移動するときに「すでに省かれている手間の数」を表し、0から4の間の数値を取ります。例えば、活性示数0は、床にバラ置きしてあるものを運搬する状態のことを指します。活性示数1は、箱に入っているものを運搬する状態のことで、まとめるという手順を省くことができます。このように、活性示数は大きいほうが効率的に運搬している状態となります。
運搬管理を改善するには、非効率な部分をなくすことが必要になります。具体的には、レイアウトの変更、運搬方法の改善、運搬制度の改善があります。これらの改善に取り組むことによって、運搬の効率化が図れるようになります。
運搬工程分析で用いられる運搬工程分析記号には、基本記号と台記号があり、このうち作業の種類を表すものは基本記号になります。基本記号には、移動、取り扱い、加工、停滞がありますが、加工と停滞は「モノの運搬活動」ではないため、モノの運搬活動を分析するときは、移動と取り扱いの2つの観点から行います。
平均活性示数は、停滞工程の活性示数の合計を停滞工程数で割った値として求めることができます。値が小さいほど物の置き方が非効率であり、移動のために多くの手間を要することになります。

動作研究 【平成21年 第18問】
 生産システム内での作業者の動きや作業方法の問題点を明らかにする分析手法として、最も不適切なものはどれか。
ア P-Q分析
イ サーブリッグ分析
ウ 両手動作分析
エ 連合作業分析

P-Q 分析とは、どのような製品をどれだけ生産するのかを分析し、レイアウトの分類を決定する手法です。SLP におけるレイアウト計画を決めるための分析手法になります。
サーブリッグ分析とは、ギルブレスが開発した微動作を分析するための手法です。作業者の動作を18 の基本動作に分解して分析します。18 の基本動作を大きく3 つに分類し、作業の基本となる動作である第1 類、作業を遅らせる動作である第2 類、作業に必要ない動作である第3 類のうち、第2 類、第3 類の動作をできるだけ排除し、第1 類の動作を改善していく手法です。
両手動作分析とは、作業者の両手の動作を分析するものです。両手動作分析では、動作プロセスごとの左手と右手の動きを、工程図記号を使って表していきます。両手動作分析の狙いは、左右のバランスを取ること、無駄な動きを排除することです。
連合作業分析とは、作業者と機械という組み合わせや、2 人以上の作業者の組み合わせによる連合作業を分析する手法です。

ワークサンプリング法 【平成28年 第16問】

 人の作業者が電気部品の組み立てを行っている工程でワークサンプリング法を実施した結果が下表に示されている。この実施結果から算出される「主体作業」と「職場余裕」の時間構成比率の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

〔解答群〕

ア 主体作業:58% 職場余裕:11%

イ 主体作業:58% 職場余裕:12%

ウ 主体作業:70% 職場余裕:11%

エ 主体作業:70% 職場余裕:12%

標準時間は、正味時間と余裕時間から構成されます。
正味時間は、主体作業と準備段取作業を遂行するのに必要な時間です。主体作業は、ロットの間の主体となる作業です。準備段取作業は、ロットごと、もしくは始業や終業時に発生する、準備や段取、後始末などの作業です。
余裕時間は、様々な理由で発生する遅れの時間です。余裕は、さらに管理余裕と、人的余裕に分類されます。管理余裕は更に、作業余裕と職場余裕に分類されます。
作業余裕は、機械の調整など、作業を行う中で不規則的、偶発的に発生する作業や状況です。
職場余裕は作業の管理のために不規則的、偶発的に発生する作業や状況で打合せをするなど、作業の管理に必要な余裕です。
人的余裕は、疲労余裕と用途余裕に分類されます。疲労余裕は休憩などで用途余裕は人間として普通に発生する生理的欲求でトイレに行くなどで必要な余裕です。

分類説明本問の作業項目
正味作業主体作業主作業材料を加工したり、部品を組み立てたりする、本来の作業ハンダ付け基盤への部品の取り付け基盤のネジ止め
付随作業主作業に付随して規則的に発生し、作業の目的に間接的に関与する作業組立作業完了後の製品検査(全数)
準備段取作業ロットごと、もしくは始業や終業時に発生する、準備や段取、後始末などロット単位での完成部品の運搬
余裕管理余裕作業余裕必要な作業であるが、不規則、偶発的に発生する作業不良品の手直しネジ・ハンダの補充(不定期)
職場余裕作業の管理に必要な余裕部品不足による手待ち打ち合わせ朝礼
人的余裕用途余裕休憩やトイレに行くなど人間的な要素で必要な余裕水飲み用便
疲労余裕正規の休憩や他の余裕で作業による疲労の回復を回復できない場合に考慮する余裕該当なし
非作業作業者の個人的理由や怠惰により発生するもの該当なし

 表より、主体作業には、主作業に分類される「ハンダ付け」「基盤への部品の取り付け」「基盤のネジ止め」と、付随作業に分類される「組立作業完了後の製品検査(全数)」が該当します。職場余裕には「部品不足による手待ち」「打ち合わせ」「朝礼」が該当します。
主体作業及び職場余裕の度数の合計は、それぞれ以下の通りとなります。

 主体作業 120 + 90 + 80 + 60 = 350

 職場余裕 24 + 19 + 12 = 55

 度数の合計が500であるため、主体作業及び職場余裕の度数の合計を500で割り、時間構成比率を計算します。

 主体作業 350 ÷ 500 × 100 = 70%

 職場余裕 55 ÷ 500 × 100 = 11%

(補足)

主作業と付随作業

 主体作業は、主作業と付随作業に分類されます。主作業は材料を加工したり、部品を組み立てたりする作業です。付随作業は主作業に付随して規則的に発生し、主作業に間接的に寄与する作業です。

 付随作業には、機械の電源オンオフや製品検査が該当します。

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