運営管理 IE(Industrial Engineering) 生産のオペレーション 店舗立地と店舗設計 マーチャンダイジング 物流と流通情報システム

一日のノルマが間に合わず翌日にずれ込む日々が続いていますが週末で帳尻合わせたいです。

IE(Industrial Engineering)

ワークサンプリング法(サンプル数の算出式) 【平成30年 第18問】

  •  ある作業の出現率をワークサンプリング法を使って推定したい。出現率を信頼度 95%、相対誤差aで推定するために必要なサンプル数nは次式で与えられる。ここで、pは予備調査により予想された作業の出現率である。

 このサンプル数nを絶対誤差eを用いて求める下記の計算式について、空欄に 入る最も適切なものを下記の解答群から選べ。

〔解答群〕

ア 

1- p

p

p(1-p)

 サンプル数の算定では、出現率p自体の不確実性を織り込んでサンプル数を算出するものになりますから、相対誤差は出現率pのブレの程度となります。従って、絶対誤差=相対誤差×出現率p。
本問では、この式はe=α×pとなります。従って、α=e/pですのでこの式を、

のαに代入します。

すると

となります。

の分子と分母のpを消去すると

となります。

 時間計測と分析 【平成28年 第15問】

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 作業改善を目的とした時間測定と分析に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 作業時間が管理状態にあるかどうかを確認するために、pn管理図を作成して分析した。

イ 作業時間の測定精度を高めるために、やり直しを行った作業等の異常値は記録から除外して測定を行った。

ウ 作業方法の変化を見つけ易くするために、作業の各サイクルに規則的に表れる要素作業と不規則に表れる要素作業は区別して時間測定を行った。

エ 測定対象となる作業者に心理的な負担を与えないために、測定の実施を事前に通告せずに作業者から見えない場所で測定を行った。

連続観測法は、観測対象に付きっ切りで観測する方法です。
連続観測法のメリットは、詳細に作業を分析できるため、問題点の細かい分析に適していることです。
連続観測法のデメリットは、作業者が観測されることを意識して、偏ったデータになる可能性があることです。
pn管理図は計数値に対する管理図であるため、計量値である作業時間を管理する用途には向いていません。この場合は、 Xbar-R管理図を用いて作業時間が管理状態にあるかどうかを確認します。

異常値を記録から除外すると、改善対象となる要素作業や異常の復旧に要する時間を記録できなくなります。そのため、その要素作業が改善対象とならずに、作業改善を実行できなくなります

規則的に表れる要素作業と不規則に表れる要素作業を区別して時間測定を行うと、規則的に表れる要素作業に要する時間の変化から、作業方法が変化したことを見つけやすくなります。

測定対象となる作業者には、心理的負荷を軽減するために、観測目的を理解してもらい協力を得るようにします。これを行わない場合、正しく時間を測定できない可能性があります。

標準時間 【平成23年 第15問】
 標準時間の算定法に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア PTS 法では、長時間の作業の標準時間を簡便に算定することができる。
イ 経験見積法では、余裕時間を必ず別途算定しなければならない。
ウ 実績資料法では、精度の高い標準時間を得ることができる。
エ ストップウォッチ法では、レイティングを行う必要がある。

PTS 法とは、動作を微動作のレベルに分解し、あらかじめ定められた微動作ごとの標準時間を合計する方法です。PTS 法は、標準時間法と似ていますが、さらに細かい微動作まで分解するのが特徴です。精度は高いが、分析に時間がかかるというデメリットもあります。
経験見積法とは、経験者の実績と経験によって標準時間を見積もる方法です。一般に主観的になりやすく、精度は悪い場合が多いという特徴があります。経験により見積もられた時間に余裕時間が含まれていない場合には、別途余裕時間を算定しなければなりません。しかし、実際には求めた作業時間に余裕時間も含まれている場合が多く、余裕時間を必ず別途算定しなければならないわけではありません。

実績資料法とは、過去の作業日報などから標準時間を見積もる方法です。実績資料法は新たに測定の必要がないため手間があまりかからないメリットはありますが、精度が低いというデメリットもあります。

ストップウォッチ法とは、作業の要素ごとにストップウォッチで時間を測定する手法です。この測定時間には作業者の個人差があるので、レイティング処理が必要になります。また、余裕率については、ワークサンプリング法などで求めます。

標準時間2 【平成29年 第10問】 
標準時間に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア PTS法ではレイティングを行う必要はない。
イ 内掛け法では、正味時間に対する余裕時間の割合で余裕率を考える。
ウ 主体作業時間は、正味時間と余裕時間を合わせたものである。
エ 人的余裕は、用達余裕と疲労余裕に分けられる。

PTS法では、観測者の技能による個人差が結果に影響されやすく、レイティングの設定も難しいため、レイティングを行う必要はありません。

内掛け法では、正味時間に余裕時間を加えた標準時間に対して、余裕時間がどれくらいの割合なのかで余裕率を求めます。正味時間に対する余裕時間の割合で余裕率を求めるのは、外掛け法です。

主体作業時間は、正味時間と余裕時間を合わせたものになります。なお、作業全体の標準時間は、この主体作業時間と準備段取り時間を合わせて求めます。

余裕は管理余裕と人的余裕に分けられます。管理余裕は作業余裕と職場余裕、人的余裕は用達余裕と疲労余裕にそれぞれ分けられます。用達余裕とは水飲みやトイレなどの生理的欲求で発生する時間、疲労余裕とは作業者が疲労回復のために休憩する時間や疲労によって仕事が遅くなるために余計に発生する時間のことを言います。

生産のオペレーション
QC手法 【平成23年 第12問】
 品質管理におけるQC 手法と分析内容の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
ア 管理図- 不良の発生が慢性的か、突発的かなどを吟味する。
イ 散布図- 問題となっている不良を現象や原因で分類し、整理する。
ウ パレート図- ある製品の品質特性値の分布を知るため、特性値を記録する。
エ ヒストグラム- 問題とする特性とそれに影響すると思われる要因との関係を整理する。

QC7 つ道具とは、品質の改善活動をするための手法を7 つ集めたもので、高度な知識がなくても使いやすいため、QC サークルなどでもよく使われています。
QC7 つ道具に含まれる手法は、管理図、パレート図、ヒストグラム、散布図、特性要因図、チェックシート、層別の7 つです。
管理図とは、測定した値を折れ線グラフにしたもので、測定値が異常かどうかを判断するために、上下に管理限界線が引かれています。管理図は、製品や工程が基準から外れていないかを継続的に管理するなどの目的で使用されます。実際に測定を進めていくと、一点のみが異常値となる突発的な不良発生が観測されることもあります。また、慢性的に中心線のどちらかに計測値が偏り続け、そこから不良が発生したりするなどの傾向の違いが観測できます。
散布図とは、2 つの特性を縦軸と横軸に取り、データを点でプロットしたものです。散布図は、2 つの特性の間の相関関係を把握するために使うことができます。点の散らばり具合で相関関係の有無やその強さを知ることができます。ちなみに、選択肢イの記述は特性要因図の説明です。
パレート図とは、項目別に不良数などの件数を数えて、多い順に並べたグラフです。パレート図は、取り組むべき重点課題を明確にするのに役立ちます。ちなみに、選択肢ウの記述はヒストグラムの説明です。
ヒストグラムとは、データ範囲ごとのデータの個数、つまり度数を表示したグラフです。通常は釣鐘型の形になりますが、測定値の分布が幅広い場合は裾野が広がったような形になります。ちなみに、選択肢エの記述は特性要因図の説明です。

設計・製造段階における品質 【平成25年 第5問】
 設計・製造段階における品質に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 製造品質は、製造段階で責任を持つべき品質であり、「ねらいの品質」と呼ばれている。
イ 設計品質は、品質特性に対する品質目標であり、「できばえの品質」と呼ばれている。
ウ 代用特性は、品質特性を直接測定することが困難な場合に、その代わりとして用いられる特性である。
エ 品質特性は、顧客の要求をそのまま表現した特性であり、製品価格もその1つである。

品質管理の種類には、「設計品質」と「製造品質」の2種類があります。
「設計品質」は「ねらいの品質」とも呼ばれ、顧客の要求を満たすために目標として設定した品質のことです。
「製造品質」は「結果の品質」と呼ばれ、製品の製造時に結果として生じた品質のことです。
品質特性とは、製造した部品や製品が本来持っている特性のことで、「実用特性」と「代用特性」とに大別されます。
「実用特性」(真の特性)とは、顧客が求める品質特性そのもののことで、具体的な測定方法と数値で表現できます。
「代用特性」とは、主観的な品質で数値化できない特性や、破壊を伴ったり、測定が困難な特性について、代用として用いたりする品質特性のことです。
「品質特性」とは、製品が本来備えている特性で、その値が許容値から外れた場合は不適合品と判断される特性のことです。例えば、ボールペンの品質特性は、線の太さ、色、耐久性などとなります。製品価格は、複数の要素から決定される対価であり、製品に本来備わっている性質とはいえません。

TQMの3つの原則 【平成25年 第13問】
 TQM(総合的品質管理)の原則は、以下の3つに大別される。
① 目的に関する原則
② 手段に関する原則
③ 目的の達成と手段の実践を支える組織の運営に関する原則
このうちの「②手段に関する原則」に当てはまるものの組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
ア 源流管理、再発防止、事実に基づく管理。
イ 潜在トラブルの顕在化、QCD結果に基づく管理、教育・訓練の重視。
ウ 品質第一、重点志向、標準化。
エ マーケットイン、プロセス重視、未然防止。

「目的に関する原則」は、顧客視点に立つことを重視した3つの考え方で構成されています。例えば、品質第一、後工程はお客様、マーケットイン、といったものがあります。
 「手段に関する原則」は、実際に活動を進めるための具体的な手法や注意点、管理方法に関する10の考え方で構成されています。例えば、プロセス重視、事実に基づく管理、再発防止、といったものがあります。
「組織の運営に関する原則」は、人に関する内容で、各人の役割や心構え、人材の開発・育成に関する4つの考え方で構成されています。例えば、リーダーシップ、人間性尊重、教育・訓練の重視、といったものがあります。

 選択肢アについて、記述してある考え方は全て、活動を進める手法や注意点、管理方法に関する考え方で、「手段に関する原則」に含まれる内容です。
 「教育・訓練の重視」は人に関する考え方で、「目的の達成と手段の実践を支える組織の運営に関する原則」に含まれる内容です。
「品質第一」は、顧客視点に立つことを重視する考え方で「目的に関する原則」に含まれる内容です。なお、記述にある「標準化」の考え方は、「手段に関する原則」に含まれる内容です。
「マーケットイン」は、顧客視点に立つことを重視する考え方で「目的に関する原則」に含まれる内容です。なお、記述にあるその他の考え方は、「手段に関する原則」に含まれる内容です。

帰無仮説とカイ2乗検定 【平成30年 第16問】(設問1)
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
ある工場では、自動設備を利用して飲料の瓶詰を行っているが、瓶に詰られた内容量のバラツキを抑制する目的で新設備を試作した。この工場では、仮説検定を行うことで、試作機の性能向上を確かめたいと考えている。
(設問1)
現有設備を使用したときの内容量の標準偏差σ0 が1.1mlであることから、新設備を使ったときの内容量の標準偏差をσとしたもとで、以下のように帰無仮説H0 を設定した。対立仮説H1 として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

H0:σ2 =1.12

〔解答群〕

ア H1:σ2 <1.12   

イ H1:σ2 >1.12

ウ H1:σ2 =1.12

エ H1:σ2 ≠1.12

帰無仮説とは、検定の対象となる仮説でH0という記号で表されます。一方で、帰無仮説H0が成り立たないときに受け入れられる仮説は対立仮説と呼ばれ、H1で表します。
帰無仮説では、H0が成り立たないことを検証することで、H1であることを検証する間接的な方法をとります。本問では帰無仮説として

 H0:σ2 =1.12

が与えられています。知りたいのは内容量のバラツキが1.12より少ないことを知りたいわけです。なぜなら、設問中で「内容量のバラツキを抑制する目的で新設備を試作した」とされているからです。バラツキが標準偏差で1.1未満であれば新設備による性能向上を確かめることができます。

帰無仮説とカイ2乗検定 【平成30年 第16問】(設問2)
 次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
ある工場では、自動設備を利用して飲料の瓶詰を行っているが、瓶に詰られた内容量のバラツキを抑制する目的で新設備を試作した。この工場では、仮説検定を行うことで、試作機の性能向上を確かめたいと考えている。
(設問2)
仮説検定を行うために、新設備で瓶詰をした瓶の中からn =8本のサンプルを取り出して内容量を計測したところ、以下のデータが得られた。

54.0 53.8 54.5 54.2 53.8 53.6 54.6 55.0 (ml)

 分散の検定は、サンプルから計算される統計量が自由度n -1のχ2分布に従うことを利用して行われる。この統計量として、最も適切なものはどれか。

〔解答群〕

χ2(カイ2乗と読みます)分布は、分散に関する統計分布です。標本の平均と分散から母集団の分散を推定するときなどに用いられます。分散が利用される理由は「ばらつき」をできる限り少なくすることが重要になるためです。
χ2分布は、分散σ2の正規分布になっている母集団から取り出したn個の標本の分散をS2とすると、

は、自由度n-1のχ2分布に従う、というものです。

HACCPに関する12手順 【平成30年 第38問】
食品衛生管理方法であるHACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point)に関する12手順が以下に示されている。空欄A〜Cと記述群①〜③の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
<HACCPの12手順>
手順1 HACCPのチーム編成
手順2 製品説明書の作成
手順3 意図する用途及び対象となる消費者の確認
手順4 製造工程一覧図の作成
手順5 製造工程一覧図の現場確認
手順6 危害要因分析の実施
手順7  [ A ] 
手順8  [ B ]
手順9 モニタリング方法の設定
手順10 改善措置の設定
手順11  [ C ]
手順12 記録と保存方法の設定

<空欄に入る記述群>
① 重要管理点(CCP)の決定
② 管理基準(CL)の設定
③ 検証方法の設定

〔解答群〕

ア A:①  B:②  C:③

イ A:①  B:③  C:②

ウ A:②  B:①  C:③

エ A:②  B:③  C:①

オ A:③  B:①  C:②

HACCPとは、Hazard Analysis and Critical Control Pointの略であり、日本語読みでは「ハサップ」などと読まれます。HACCPは、食品の安全を確保するための衛生管理上の手法です。
食品を製造・加工する工程で発生するおそれのある危害を分析(Hazard Analysis)し、危害を防ぐための重要管理点(Critical Control Point)を定めてそのポイントを継続的に監視することにより、食品の安全を確保します。
HACCPの取組は12手順によって実施されます。手順の内、手順6~12までを7原則といいます。手順1~5を7原則のための準備の手順となりますが、HACCPを実効性の高い取組みにするためには重要な手順となります。

手順1 HACCPのチーム編成手順2 製品説明書の作成手順3 意図する用途及び対象となる消費者の確認手順4 製造工程一覧図の作成手順5 製造工程一覧図の現場確認手順6 危害要因分析の実施手順7 重要管理点(CCP)の決定手順8 管理基準(CL)の設定手順9 モニタリング方法の設定手順10 改善措置の設定手順11 検証方法の設定手順12 記録と保存方法の設定


設備総合効率 【平成21年 第19問】
次の設備総合効率を求める計算式中の空欄A~Cに入る、最も適切な用語の組み合わせを下記の解答群から選べ。

設備総合効率=時間稼働率×性能稼働率× [ A ]

 ただし、

   時間稼働率=(負荷時間- [ B ] )÷ 負荷時間

   性能稼働率=( [ C ] ×加工数)÷ 稼働時間

[解答群]

ア A:不良率 B:設備稼働時間 C:製造リードタイム

イ A:不良率 B:設備停止時間 C:製造リードタイム

ウ A:良品率 B:設備稼働時間 C:基準サイクルタイム

エ A:良品率 B:設備停止時間 C:基準サイクルタイム

設備総合効率とは、設備の使用効率を表す指標です。設備の効率を表す指標は3 つあり、時間稼働率と性能稼働率と良品率です。

 時間稼働率は、設備の停止ロスを測定するための指標です。停止ロスは、設備が故障したり、段取時間などで停止した時間を表します。時間稼働率は、全体の時間である負荷時間のうち、設備停止時間を除いた稼働時間の割合を表します。

 性能稼働率は、設備の性能ロスを測定するための指標です。性能ロスは、設備がチョコ停と呼ばれる一時的な停止をしたり、空転や速度が低下することで無駄になった時間を表します。性能稼働率は、稼働時間のうち、性能ロスを除いた正味稼働時間の割合を表します。

 良品率は、不良ロスを測定するための指標です。不良ロスは、不良品や手直しによる無駄を表します。良品率は、正味稼働時間のうち、不良ロスを除いた価値稼働時間の割合を表します。

 この3 つの指標を掛け合わせることで、設備全体の効率である設備総合効率を求めることができます。


保全活動 【平成27年 第18問】

 保全活動に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 改良保全は、設備故障の発生から修復までの時間を短縮する活動である。

イ 保全活動は、予防保全、改良保全、保全予防の3つに分けられる。

ウ 保全予防は、設備の計画・設計段階から、過去の保全実績等の情報を用いて不良や故障に関する事項を予測し、これらを排除するための対策を織り込む活動である。

エ 予防保全は、定期保全と集中保全の2つに分けられる。

改良保全は、設備そのものが故障しにくくなるように改良することです。設備故障の発生から修復までの時間を短縮する活動ではありません。

保全活動は大きく分けると、設備を維持する活動と、改善する活動になります。さらに、設備を維持する活動には、予防保全と事後保全があります。設備を改善する活動には、改良保全と保全予防があります。

保全予防は、設備の計画、設計段階から故障や性能の劣化を防ぐための活動です。保全予防では、過去の保全実績を記録しておき、それを基に新しい設備を計画・設計します。

予防保全は、故障を未然に防ぐための活動です。予防保全はさらに定期保全と予知保全に分けられます。定期保全は、その名の通り定期的に実施する保全活動です。予知保全は、設備の劣化傾向を設備診断技術などによって管理し、故障に至る前の最適な時期に最善の対策を行う保全の方法です。

自主保全のステップ 【平成25年 第19問】

 TPM(Total Productive Maintenance)における自主保全の7つのステップを示す以下の図の空欄A〜Cに入る語句として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。

 1. ( A )

 2.発生源・困難個所対策

 3. ( B )

 4.総点検

 5.自主点検

 6. ( C )

 7.自主管理の徹底

[解答群]

ア A:故障原因の究明 B:故障の再発防止策の策定 C:標準化

イ A:故障原因の究明 B:自主保全仮基準の作成 C:保全組織の決定

ウ A:初期清掃(清掃・点検) B:故障の再発防止策の策定 C:保全組織の決定

エ A:初期清掃(清掃・点検) B:自主保全仮基準の作成 C:標準化


TPMとは、生産部門をはじめ、開発・営業・管理などのあらゆる部門にわたってトップから第一線従業員にいたるまで全員が参加し、ロス・ゼロを達成する保全活動です。その活動の基本構成は3つの段階に分けられ、さらに7つのステップで実施されます。

 ・段階1:劣化を防ぐ活動

 設備の清掃・点検を中心に、設備の基本条件を徹底的に整備し、維持体制をつくる段階です。第1~第3までの「初期清掃(清掃・点検)」、「発生源・困難箇所対策」、「自主保全の仮基準の作成」の3つのステップが含まれます。

 ・段階2:劣化を測る活動

 設備総点検の教育と実施により、劣化を防ぐ活動から劣化を測る活動へと発展させます。五感から理屈に裏付けられた日常点検ができる「設備に強いオペレーター」を目指す段階です。第4~第5までの「総点検」、「自主点検」の2つのステップが含まれます。

 ・段階3:標準化と自主管理の活動

 標準化と自主管理の仕上げの段階です。オペレーター自身が必要な保全技能の完成を図ることで、オペレーターと現場が大きく変わり、自主管理の職場となります。第6~第7ステップの「標準化」、「自主管理の徹底」の2つのステップが含まれます。

段階1の最後の活動で、短時間で清掃・給油・増締め・点検を確実に維持できるような行動基準となる、「自主保全仮基準の作成」をすることで、劣化を防ぎます。

段階3の仕上げの活動の一つで「標準化」となります。

「初期清掃」ではじまり、「標準化」と「自主管理」をもって仕上げる点を、合わせて押さえておきましょう。

 自主保全の7つのステップ

 1. 初期清掃(清掃・点検)

 2. 発生源・困難箇所対策

 3. 自主保全の仮基準の作成

 4. 総点検

 5. 自主点検

 6. 標準化

 7. 自主管理の徹底

生産情報システム 【平成23年 第4問】

 生産システムへのIT の利用に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 資材の計画、要員や設備などの資源の管理のために、MRPⅡを導入する。

イ 生産情報をリアルタイムに処理し、現場管理者に提供するために、MRP を導入する。

ウ 製品のモデルを用いて製品設計を仮想的に評価するために、ERP を導入する。

エ 物、人、金を対象に、生産を総合的に管理するために、CAE を導入する。

MRP とは、資材所要量計画のことです。MRPⅡは、資材だけではなく、生産要員や生産設備といった資源も管理対象としています。従来のMRP と区別するためにMRPⅡと呼ばれることがあります。

MRP は資材の調達活動の計画、実施と統制を行うために導入されるシステムです。選択肢イはPOP、すなわち生産時点情報管理のことを説明した記述です
ERP とは、企業内のあらゆる経営資源を企業全体で統合的に管理し、最適に配置・配分することで、経営の効率化を図るための手法・概念のことをいいます。選択肢ウは、CAE のことを説明した記述となっているため、不適切です。

CAE とは、選択肢ウの記述のとおりで、モデルの情報をもとに、製品のシミュレーションを行うシステムです。選択肢エは、ERP のことを説明した記述となっているため、不適切です。

生産情報システム 【平成24年 第5問】

 生産活動におけるコンピュータ支援技術に関する記述として、最も適切なものはどれか。

 ア コンピュータの内部に表現されたモデルに基づいて、生産に必要な各種情報を作成すること、およびそれに基づいて進める生産の形式は、CAD と呼ばれる。

 イ 生産活動に関連する設備、システムの運用、管理などについて、コンピュータの支援のもとで教育または学習を行う方法は、CAI と呼ばれる。

 ウ 製品の形状その他の属性データからなるモデルをコンピュータ内部に作成し、解析・処理することによって進める設計は、CAE と呼ばれる。

 エ 製品を製造するために必要な情報をコンピュータを用いて統合的に処理し、製品、品質、製造工程などを解析評価することは、CAM と呼ばれる


CAD は、製品の設計をコンピュータを利用して行うシステムです。選択肢アの記述は、CAM のことを説明した内容になっています。

CAI は、Computer-Aided Instruction の略で、コンピュータを活用して教育プログラムを提供するシステムです。生産活動やシステムの運用、管理に限らず、子どもの教育や学生の勉強、大人の資格や趣味の学習など、活用範囲は多岐に渡ります。
CAE は、製品のシミュレーションを行うシステムです。CAE を用いることで、製品を実際に作る前に、強度や安定性、性能などをシミュレーションで評価することができます。選択肢ウは、CAD すなわちコンピュータ支援設計のことを説明した記述です。

CAM は、コンピュータ内部で表現されたモデルに基づいて生産に必要な情報を生成するシステムです。CAM では、CAD などで設計したモデルを基に、NC 工作機械などで生産できるようなプログラムを生成します。選択肢エは、CAE のことを説明した記述です。


サプライチェーンマネジメント 【平成22年 第34問】

 サプライチェーンマネジメントにおけるブルウィップ効果の抑制策として、最も不適切なものはどれか。

ア 小売業の各店舗への納品を複数のサプライヤーによる共同配送に切り替えた。

イ サプライチェーンの各段階の事業者が顧客に納品する頻度を週に1回から週に2回に増やした。
ウ チェーン小売業の専用物流センターの在庫をサプライヤーが管理して必要量を補充する方式に切り替えた。
エ メーカーが小売店舗における販売実績データを入手し、自社の生産計画に活用するようにした。


サプライチェーンマネジメントとは、材料から生産、販売を経て、製品が顧客にわたるまでの一連のサプライチェーンの全体を最適化するための手法です。

そして、ブルウィップ効果とは、消費者のわずかな需要変動の情報が、増幅して卸業者、メーカーに伝わり、結果的には在庫量が増加する現象をいいます。

各店舗への納品を複数のサプライヤーによる共同配送に切り替えることで、今までより納品に時間がかかるようになります。そうすると、卸業者は余裕をもたせた注文を行うようになり、各工場でも欠品を恐れて余裕をもたせた生産を行うようになります。この結果、需要予測のブレが拡大し、各段階で過剰在庫を生むことになります。この現象はブルウィップ現象そのものです。ちなみに、ブルウィップ現象を抑制するのであれば、複数のサプライヤーの商品を少数のトラックに混載し、多頻度小口配送を実施する策が考えられます。

納品頻度を増やすことによって、多頻度小口配送が実現し、需要予測とのブレが小さくなるので、品切れ防止や過剰在庫の防止ができるようになります。

物流センターの在庫をサプライヤーが管理して、必要量を補充することで、サプライチェーン全体の情報共有化を図ることができます。そうすると、需要予測とのブレが小さくなり、各段階での適正在庫が維持できるようになります。
川上のメーカーが川下の小売店舗の販売実績データを生産計画に活用することで、需要予測に実際の販売量が正確に反映できるようになります。そうすると生産と販売量のブレが小さくなるため適切です。

店舗立地と店舗設計
商圏 【平成21年 第23問】

 商圏に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア ある地域の消費者が、ある商業集積へ買い物に行く確率を求める公式として「ハフモデル」がある。

イ 一般的に、買回品を扱う小売業の商圏より、最寄品を扱う小売業の商圏の方が狭い。

ウ 商圏を把握するために類似商圏をいくつか選ぶ公式として、「ライリー・コンバースの法則」がある。

エ 商店街の診断などで行われる商圏調査では、商圏は1次商圏、2次商圏、3次商圏・影響圏などに分けられる。

オ 通信販売やインターネットを通じた電子商取引は、従来の商圏という概念に制約されない。

ハフモデルとは、消費者がある特定の商業集積を選択して、買い物をする確率を求める計算モデルです。考え方としては、商業集積の売り場面積の規模に比例し、そこに到達する時間距離に反比例するというものです。なお、このハフモデルを日本向けにアレンジしたものが修正ハフモデルです。
「ライリー・コンバースの法則」は、2 つの都市の商圏分岐点を算出する法則です。
商圏は、その店舗を利用する来店客数の多さによって1 次商圏、2 次商圏、3 次商圏に分けることができます。また、1 次商圏から3 次商圏の外にあっても、影響を受ける地域のことを「影響圏」といいます。
通信販売は、郵便や電話が整備されている地域はすべて商圏となります。国内すべてのニーズに対応できます。またインターネットを通じた電子商取引は、インターネット回線の利用できる地域であれば世界中のニーズに対応できます。従来の商圏という概念に制約されることはありません。

小売業の業態 【平成18年 第23問】

 小売業の業態についての説明として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。

<業態名>

1 ハイパーマーケット

2 ファクトリー・アウトレット

3 ホールセール・クラブ

4 パワー・センター

<業態についての説明>

a 商品のアイテム数を絞って徹底した品揃えを行い、低価格で販売する専門店のことである。

b メーカーが工場の近くで過剰生産品を直売したことから始まり、販売店が単に売れ残りを販売することもある。

c 会員制を採用して、倉庫形式で店舗は低コストでつくり、商品はケース単位で販売するのが一般的である。

d 大型のスーパーマーケットで顕著な安売りをするのが特徴。倉庫式の店舗で徹底したセルフ方式を採用している。

[解答群]

ア 1とa

イ 2とd

ウ 3とc

エ 4とb

「1 ハイパーマーケット」の具体例は、ウォルマートやカルフールなどです。ウォルマートはアメリカ、カルフールはフランスで代表的なハイパーマーケットです。ハイパーマーケットは、スーパーマーケットをさらに大型にした小売店舗です。ハイパーマーケットの特徴は広大な売場面積と、豊富な品揃え、低価格です。これにより、まとめ買いをする顧客をターゲットとしています。

 「2 ファクトリー・アウトレット」は一般には、アウトレットモールと呼ばれています。ファクトリー・アウトレットは、元々は衣料メーカーが、工場にある過剰な在庫や欠陥品を処分するためのものでした。現在のアウトレットモールでは、メーカーだけでなく、小売店舗などの在庫処分も含まれています。小売店舗の在庫処分店はリテール・アウトレットと呼ばれることもあります。

 「3 ホールセール・クラブ」は、会員制の倉庫型の店舗です。ホールセールは卸売ということですが、会費を払って会員になれば、小売店などの中小法人だけでなく、個人でも購入することができます。陳列や包装に手間をかけず、ケース単位で陳列・販売することで、コストを抑えて、卸売り価格に近い低価格で販売します。最近は、日本でも米国の最大手のコストコなどが進出しています。

 「4 パワー・センター」は、日本よりも米国で多い業態です。パワーセンターは、カテゴリーキラーと呼ばれる大型専門店を複数集めたショッピングセンターです。カテゴリーキラーは、特定の商品分野の品揃えが豊富で、かつ低価格で販売する大型店です。例えば、玩具分野のトイザらスや、衣料のユニクロのように、ある商品分野に特化して強力な販売力を持っています。


店舗レイアウト 【平成19年 第22問】

 小売業の店舗レイアウトの考え方に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 一般的に、売場の括り(くくり)は、以前は「売る立場」から考えられたものが、近年では「買う立場」からも考えられるように変化してきている。

イ 一般的に、すべての階の実際の通行量をそのまま比較することによって、どの階のレイアウトがよいかを判断できる。

ウ 客に通路上をできる限り長い距離を歩いてもらえるように、通路は売場内の隅から隅へと、最初に大回りしてもらえるように設定することが一般的である。

エ 客にとって商品が見やすく、さわりやすいように、通路が適切に設計されていることが大切である。

百貨店を例として考えると、各階によって役割は異なっており、単純に通行量をそのまま店舗レイアウトの良し悪しの判断材料とするのは明らかに不適切です。

店舗レイアウトを考えるうえでは、顧客の回遊性を高め、客動線を長くすることが重要です。たとえば、スーパーマーケットでは、壁面側に配置された青果、精肉、鮮魚の前を主通路として、店内を大回りしてもらえるように設定されています。これにより来店顧客を店奥まで誘導し、多くの陳列商品に触れてもらうことで、買上点数を増やすことを狙っています。
客が商品を見やすく、さわりやすいように通路を設定することは、店舗レイアウトを考えるうえでは、最も基本原則となりうるものです。

色彩 【平成25年 第26問】

 売場や商品を演出する色彩に関する説明として、最も不適切なものはどれか。

ア オクラを緑色のネットに入れることで、対比現象により商品の色を鮮やかに見せることができる。
イ 色相が連続する虹色の順に商品を陳列すると、売場に連続性が形成される。
ウ フェイスアウトの陳列をする場合、明度のグラデーションで高明度の色を手前に、暗い色を奥に置くのが一般的である。
エ ベビー用品は、優しい印象を与えるために、明度が高く、やわらかく見える色が多く使われている。

色彩は、色相・明度・彩度という3つの要素で表され、これらを色の3属性と言います。この3属性の特徴を利用することで、売場に様々な演出効果をもたらすことができます。

色相は、赤・青・黄といった「色みの違い」を表し、「色あい」と呼ぶこともあります。赤・青・黄などを有彩色、黒・白・灰を色みのない無彩色と呼びます。色相は、虹色の順に「赤、橙、黄、緑、青、藍、紫」のように整理することができ、この色相を円環上に並べたものを「色相環」といいます。「色相環」で隣り合った色を「類似色」、向かい合う色を「補色」といいます。

明度は、色の「明るさ」の度合いを表します。一番明度が高いのが白で、一番明度が低いのが黒となります。

彩度は、色みの「鮮やかさ」を表します。彩度が高いと鮮やかな色になり、彩度が低いとくすんだ色になります。

対比現象とは、ある色が他の色の影響を受けて、本来とは異なる色に見える現象です。一方、ある色が他の色に線状あるいは網状に囲まれているとき、囲まれた色が囲んだ色(周囲の色)に似て見える現象を同化現象と言います。この現象は、囲まれた色の面積が小さく、囲んだ色の色相・明度・彩度が近似しているほど大きく現れます。選択肢では、オクラを類似色のネットに入れることでより鮮やかに見せることを意図しているので、対比現象ではなく、同化現象となります。
色相が連続するように商品を陳列することで、売場に連続性が形成されるため、顧客の足が止まらずに、売場内の回遊性を高める効果が期待できます。
フェイスアウトとは商品を正面向きに陳列している状態です。この陳列を行う際は、高明度の色の商品を手前に、暗い色の商品を奥に置くのが一般的です。こうすること事で手前の商品が際立ち、顧客の目に留りやすくなる効果が期待できます。
色彩が人間心理に与える影響は意外と大きいと言われており、一般的には次のような特性があります。明度(高):柔らかいイメージ / 明度(低):硬いイメージ。彩度(高):エネルギッシュで強いイメージ / 彩度(低):自然で落ち着いたイメージ。これらの点を踏まえてベビー用品を思い浮かべてみると、水彩絵の具のような明るく柔らかい色を使うことで、優しい印象を与えているものが多いことに気付きます。

照明 【平成27年 第25問】

 店舗施設の売場を演出する照明の説明に関して、次の文中の空欄A〜Cに入る語句として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。

照明光の性質を知る代表的なものとして、光源に照らされた明るさを表すA、光源の色みを表すBがある。また、光で照明された物体の色の見え方をCという。

[解答群]

 ア  A:演色   B:光色   C:照度

 イ  A:光色   B:演色   C:照度

 ウ  A:光色   B:照度   C:演色

 エ  A:照度   B:演色   C:光色

 オ  A:照度   B:光色   C:演色

光によって照らされている面の明るさを表すには、「照度」という単位を使用します。照度は、ルクス(lx)で表されます。光源から離れるほど照度は小さくなっていきます。
光源の光には青みがかったものや赤みがかったものなどありますが、このような色みは「光色」といいます。光源の光色は色温度で表すことができます。色温度が高いと青白い光になり、色温度が低いと赤い光となります。色温度は、ケルビン(K)で表します。
光で照明された物体の色の見え方は「演色」と言われます。照明される光源の違いによって色の見え方は変わってきます。演色を客観的に評価できるよう数値化された基準に演色評価数があります。

都市計画法 【平成22年 第21問】

 都市計画法に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 市街化区域とは、すでに市街地を形成している区域及びおおむね10 年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域をいう。

イ 市街化調整区域とは、おおむね10 年後から段階的かつ計画的に市街化を図るべき区域をいう。

ウ 都市計画区域は、一体の都市として総合的に整備し、開発し、及び保全する必要がある区域として、原則として都道府県が指定する。

エ 都市計画法は、国土の均衡ある発展と公共の福祉の増進に寄与することを目的としている。

市街化区域とは、すでに市街地になっている区域、または住宅、公共施設、商業施設、都市施設などの整備を行うことにより、積極的に市街化を促進する区域です。なお、この市街化区域には、良好な都市環境による市街地を形成することを目的に用途地域が定められ、各用途に応じた土地利用の規制が図られています。

 市街化調整区域とは、都市計画区域のうち市街化を抑制する目的で、原則として開発や建築等が禁止されている区域です。市街化調整区域内では、農林水産業用の建物や、一定の計画的開発などを除いて開発行為は許可されず、原則として用途地域も定めないとされています。

都市計画法第5 条には、都市計画区域の定義として、都道府県は一体の都市として総合的に整備し、開発し、及び保全する必要がある区域を都市計画区域として指定する、とあります。

 用途地域は全部で12 種類あります。住居系として、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域の7 種類。商業系として、近隣商業地域、商業地域の2 種類。工業系として、準工業地域、工業地域、工業専用地域の3 種類です。

大規模小売店舗立地法 【平成21年 第21問改題】

 大規模小売店舗立地法に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 同法では小売業が対象業種であるが、飲食店業は含まれていない。

イ 同法では店舗周辺の地域の住民の利便を求めている。

ウ 同法の適用対象となる店舗面積は500 平方メートルを超えるものである。

エ 同法の店舗面積に含まれる売場とは直接物品販売の用に供する部分をいう。

大店立地法の目的は、周辺地域の生活環境の保持にあり、対象店舗は店舗面積1,000 平方メートル超の小売業を行う店舗です。調整項目としては、交通渋滞、駐車・駐輪、騒音、廃棄物など地域の生活環境に関する項目が含まれています。この法律の運用主体は都道府県、政令指定都市となっていて、大規模小売店設置希望者による届け出制になっています。

大店立地法でいう小売業の定義は、飲食店業を除き、物品加工修理業を含むとされています。
大規模小売店舗立地法施行令には、都道府県知事が報告を求めることができる項目として、駐車需要の充足その他による大規模小売店舗の周辺住民の利便のために講じている措置に関する事項とあります。
大規模小売店舗立地法が対象とする大型店の店舗面積は1,000 平方メートル超です。廃止された大規模小売店舗法では500 平方メートル超という定義でした。
店舗面積に含まれる売場は、小売業を行うための店舗の用に供される部分になります。

中心市街地活性化法 【平成24年 第23問】

 中心市街地活性化法が定めた中心市街地の要件として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a 相当数の小売商業者が集積し、都市機能が相当程度集積している市街地であり、その存在している市町村の中心としての役割を果たしていること。
b 土地利用及び商業活動の状況等からみて、機能的な都市活動の確保又は経済活力の維持に支障を生じ、又は生ずるおそれがあると認められる市街地であること。
c 都市機能の増進及び経済活力の向上を総合的かつ一体的に推進することが、市街地の存在する市町村及びその周辺の地域の発展にとって有効かつ適切であると認められること。

[解答群]

ア a、b、cいずれか1つの要件を満たしていること。

イ a、b、cすべての要件を満たしていること。

ウ aおよびbの要件を満たしていること。

エ aおよびcの要件を満たしていること。

オ bおよびcの要件を満たしていること。


中心市街地活性化法は、名前の通り中心市街地を活性化するための法律です。基本的な仕組みとしては、国が中心市街地活性化の基本方針を作成します。それを基に、各市町村が中心市街地を定めて、その基本計画を作成します。そして、その基本計画に基づいて市町村や民間業者が、市街地の整備や商業の活性化などの事業を推進していきます。また、国による各種の支援措置が受けられます。

中心市街地の要件については、中心市街地活性化法の第二条に次のように定められています。

第二条この法律による措置は、都市の中心の市街地であって、次に掲げる要件に該当するもの(以下「中心市街地」という。)について講じられるものとする。

一当該市街地に、相当数の小売商業者が集積し、及び都市機能が相当程度集積しており、その存在している市町村の中心としての役割を果たしている市街地であること。

二当該市街地の土地利用及び商業活動の状況等からみて、機能的な都市活動の確保又は経済活力の維持に支障を生じ、又は生ずるおそれがあると認められる市街地であること。

三当該市街地における都市機能の増進及び経済活力の向上を総合的かつ一体的に推進することが、当該市街地の存在する市町村及びその周辺の地域の発展にとって有効かつ適切であると認められること。


都市計画法、建築基準法による用途地域 【平成27年 第23問】

 都市計画法および建築基準法による用途地域に関する説明として、最も適切なものはどれか。

 ア 床面積が1,000m2の店舗の場合、第一種低層住居専用地域に出店することができる。

 イ 床面積が2,000m2の店舗の場合、第二種中高層住居専用地域に出店することができる。

 ウ 床面積が5,000m2の店舗の場合、第一種住居地域に出店することができる。

 エ 床面積が12,000m2の店舗の場合、準住居地域に出店することができる。

 オ 床面積が15,000m2の店舗の場合、近隣商業地域に出店することができる。

第二種中高層住居専用地域は、中高層住宅の良好な住環境を守るための地域で、1,500m2までの一定条件の店舗・事務所などを建てられます。床面積が2,000m2 の店舗は出店できません。

第一種住居地域は、住居の環境を保護するための地域で、3000m2までの一定条件の店舗・事務所などを建てられます。床面積が5,000m2 の店舗は出店できません。

準住居地域は、幹線道路の沿線などで自動車関連施設と住居が調和した環境を保護するための地域です。10,000m2までの店舗、一定条件の工場、倉庫などを建てられます。床面積が12,000m2 の店舗は出店できません。

近隣商業地域は、近隣住民が日用品の買物をする店舗などのために定められる地域で、ほとんどの店舗・事務所や、住宅、ホテル、小規模の工場なども建てられます。店舗・事務所には延べ床面積の規制はありませんので、床面積が15,000m2 の店舗は出店できます。

地域商店街活性化法 【平成30年 第25問

地域商店街活性化法および同法に基づく商店街活性化事業に関する記述として、 最も不適切なものはどれか。

〔解答群〕

ア 商店街活性化事業の成果として、商店街への来訪者の増加に着目している。
イ 商店街活性化事業は、第1に地域住民の需要に応じて行う事業であること、第2に商店街活性化の効果が見込まれること、 第3に他の商店街にとって参考となり得る事業であること、以上の3点を満たす必要がある。
ウ 商店街活性化事業は、ハード事業のみによる振興を基本的な目的にしている。
エ 商店街は、地域コミュニティの担い手としての役割を発揮することを期待されている。

地域商店街活性化法は、商店街が「地域コミュニティの担い手」として行う地域住民の生活の利便を高める試みを支援することにより、地域と一体となったコミュニティづくりを促進し、商店街の活性化を図ることを目的として、平成21年8月に施行されました。
 商店街が実施しようとする商店街活性化事業計画が、地域住民のニーズに応じて行うソフト事業を含めた事業です。商店街活性化の効果が見込まれ、他の商店街の参考となりうるものについては、本法に基づき経済産業大臣の認定を受けることができ、法律の認定に基づき各種支援が行われます。事業は原則としてハード事業(例:アーケードの取替等)のみで地域商店街活性化法の認定を受けることはできません。
 商店街活性化事業は、地域住民の需要に応じた商店街活性化のための事業で、次のいずれにも該当するものです。
① 住民の需要地域住民を対象にしたアンケート調査や地域住民等からの要望書等により把握した地域住民の商店街に対するニーズを十分に踏まえた事業であることが求められます。
② 商店街の活性化の効果として、商店街への来訪者の増加、空き店舗数の減少等、商店街活性化の効果が具体的な指標により定量的に見込まれることが求められます。
③ 参考となり得る事業、つまり、事業内容の新規性や、実施体制や実施方法に創意工夫が認められることなど、他の商店街が商店街活性化事業に取り組むに当たって参考となり得る事業であることが求められます。

マーチャンダイジング

商品間の売上金額の相関係数 【平成30年 第36問】

商品A〜Dの1年間における日別の売上金額について、2商品間の売上金額の相関係数を計算したところ、下表のようになった。これらの結果の解釈および相関係数の一般的な知識に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

組み合わせ相関係数
商品Aの売上金額 と 商品Bの売上金額0.5
商品Bの売上金額 と 商品Cの売上金額0.1
商品Aの売上金額 と 商品Dの売上金額-0.7

*ここで相関係数とはピアソンの積率相関係数である。

〔解答群〕

ア 売上金額の相関関係の強さを見ると、商品Aと商品Bの関係より、商品Aと商品Dの関係のほうが強い。

イ 商品Aと商品Bの相関係数が0.5で、商品Bと商品Cの相関係数が0.1であるため、表には計算されていないが、商品Aと商品Cの相関係数は0.4であると言える。

ウ 商品Aと商品Bの相関係数が0.5であるため、商品Bの平均売上金額は、商品Aの平均売上金額の半分であると言える。

エ 相関係数は、-100から100までの範囲の値として計算される。

オ 理論的に相関係数は0にはならない。

相関関係の強さは、相関係数の絶対値の大きさで表されます。商品Aと商品Bの相関関係は相関係数が0.5、商品Aと商品Dの相関関係は相関係数が-0.7です。絶対値は0.5<0.7ですので、商品Aと商品Dの相関関係の方が強いことがわかります。
相関係数は以下の式で表されます。
相関係数=(XとYの共分散)/{(Xの標準偏差)×(Yの標準偏差)}
なお、共分散=E[(X-E[X])(Y-E[Y])]
※E[ ]は期待値
 相関係数の式から、分母が商品Aと商品Bは、(商品Aの標準偏差×商品Bの標準偏差)となり、商品Bと商品Cは、(商品Bの標準偏差×商品Cの標準偏差)ですから、分母が異なるため、単純に足し算、引き算しても商品Aと商品Cの相関係数が求められるわけではありません。
商品Aと商品Bの相関係数が0.5であるとは商品Bの売上金額の変動が商品Aの売上高の変動の1/2であり、平均売上高が1/2ではありません。 
相関係数の範囲ですが-1~1であって、-100~100ではありません。
相関係数が0とはならないとされていますが、商品の一方が、まったく変動しない場合には、相関係数は0になります。実際には相関係数が0というケースはまれですが、理論的にはあります。

商品仕入 【平成28年 第27問】

 小売店の商品仕入に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 委託仕入では、一定期間店頭で販売し、売れ残った商品だけ小売店が買い取る。

イ 委託仕入では、商品の販売価格は原則として小売店が自由に設定する。

ウ 委託仕入において、店頭在庫の所有権は小売店にある。

エ 消化仕入では、商品の販売時に小売店に所有権が移転する。

オ 消化仕入をすると、小売店の廃棄ロスが発生しやすい。

委託仕入は、メーカーなどの売り手が在庫の所有権を持ったまま小売店が販売を行う方法です。委託仕入は、商品が売れ残った場合には、メーカーなどに返品ができます。ただし、在庫の所有権はメーカーなどにありますので、小売店は販売価格を決められず販売した商品に関して販売手数料を受け取ります。

消化仕入(売上仕入ともいいます)は、店頭に商品を置き、売れた分を同時に仕入として計上する方法です。消化仕入では売れない限り、仕入をする必要がないため、小売店は売れ残りのリスクを負いません。

もう一つ代表的な仕入れ方法に買取仕入が有ります。小売店が商品を買い取る方法で、在庫の所有権は小売店が持ち、販売価格も自由に決められます。しかし、商品が売れ残るリスクは小売店が持つ形になります。量販店ではこの形態を多くとっています。

値入 【平成22年 第28問】

 商品A、商品B、商品Cの現在の販売価格と値入高は次の通りである。商品Aと商品Bと商品Cをセットで販売する場合、売価値入率を20%にするためには、このセットをいくらで販売したらよいか。

 最も適切なものを下記の解答群から選べ。ただし、消費税は考慮しないものとする。

  商品A  商品B  商品C 
 販売価格 1,200 円1,000 円800 円
 値入高 500 円400 円300 円

[解答群]

ア 1,560 円

イ 1,750 円

ウ 2,160 円

エ 2,250 円

オ 2,460 円

商品A は販売価格が1200 円で、値入高が500 円なので、原価は700 円になります。同様に、商品B は販売価格が1000 円で、値入高が400 円なので、原価は600 円になります。商品Cは販売価格が800 円で、値入高が300 円なので、原価は500 円になります。商品ABC の原価の合計は700+600+500 で1800 円になります。

次に、セットの原価1800 円に対する売価値入率が20%となるようなセット販売価格を求めます。

 セット販売価格の20%が値入高になるということは、セット販売価格の80%が原価になるということと同じ意味です。よって、セット原価の1800 円を80%で割るとセット販売価格が求められます。そこで、1800÷0.8=2250 となり、正解は選択肢エとなります。

3-8 マーチャンダイジング

問題 4 価格設定と価格政策 【平成25年 第30問】

 小売業の価格設定と価格政策に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 慣習価格政策は、すでに一般的に浸透している価格を設定する手法である。

イ コストプラス方式の価格設定は、価格が市場の実情に合わない場合がある。

ウ マーケットプライス法は、全国共通の価格を設定する手法である。

エ 名声価格政策は、意識的に高価格を設定することによって、高品質であることを連想させる手法である。

マーケットプライス法は、市場の状況、例えば、顧客の動向や、競合店の価格等を考慮して価格を設定する手法です。全国共通の価格を設定する手法ではありません。


陳列 【平成20年 第23問】

 陳列に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア エンド陳列とは、ゴンドラエンドで行う大量陳列のことをいい、コストをあまりかけない陳列方法である。
イ ゴールデンゾーンとは、商品を最も取りやすい高さの範囲のことで、一般的に男性は床より80~140cm、女性は70~130cm程度の範囲をいう。

ウ ジャンブル陳列とは、ゴンドラエンドで行うような小品目大量陳列を、ゴンドラのライン内で行う陳列方法である。

エ 集視陳列とは、陳列の方法を変えることで注目度を高めようとする陳列方法である。

ジャンブル陳列は、投げ込み陳列とも呼ばれ、カゴの中に商品を大量に投げ込んでおく陳列方法です。これは、よく小物や特売製品など販売で使われています。
集視陳列は、特定の商品などに注目してもらうための陳列方法です。量感陳列をしている中で、一部分だけを展示陳列にするなど、陳列の変化をつけて目立たせます。

陳列2【平成24年 第29問】

 商品陳列方法とそのメリットに関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア カットケース陳列には、高級感を出しやすいというメリットがある。

イ ゴンドラ陳列には、フェイスをそろえやすいというメリットがある。

ウ ジャンブル陳列には、ディスプレイに手間がかからないというメリットがある。

エ ショーケース陳列には、商品が汚れにくいというメリットがある。

オ フック陳列には、陳列されている商品の在庫量が分かりやすいというメリットがある。

ゴンドラ陳列は、フェイスがそろえやすいメリットがある、としています。


陳列の方法 【平成21年 第28問】

 店舗での商品陳列に関する説明として、最も適切なものはどれか。

ア 入口周辺に比較的高価格な商品を陳列し、店奥には比較的低価格な商品を陳列することに留意すると、心理的抵抗を和らげることができる。

イ 計画的に購買される傾向のある商品群は入口周辺に陳列し、計画的に購買される傾向が弱い商品群は店奥に陳列する。

ウ 購買頻度や使用頻度の高い商品群を店奥に陳列し、購買頻度や使用頻度の低い商品群は入口付近に陳列する。

エ 商品ごとの売上に応じてスペース配分を決め、陳列方法やゴールデン・ゾーンなどを考慮する。

スペースマネジメントに原則的な考え方は、ROI つまり投下資本利益率を最大化するように、売場の再配分や再配置を行うということです。これは、より多くの消費者に受け入れられている商品、売上や利益の大きな商品を、より見られやすい位置に、見られやすいスペースで陳列するということになります。

フェイシング管理 【平成22年 第25問】

 商品のフェイシングと陳列に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア ある商品のフェイス数が増加すればするほど、その商品の売上高はフェイス数の増加に比例して増加する。

イ 商品の販売量に比例させて陳列量を決定すると、発注や陳列などの作業や管理が効率的になる。
ウ 水平陳列(ホリゾンタル陳列)は、機能や品質に差がある商品グループの陳列に効果的である。

エ 的確なフェイシングを実現するためには、仮説と検証を繰り返しながらフェイス数を調整することが重要である。

一般的にフェイスの数が増加すれば、その商品の視認率が高まり、売上は増加します。しかし、その効果は正比例ではありません。ある程度のフェイス数までは急増しますが、それ以上は微増もしくは横ばいになります。いわゆる限界効用逓減の原則が働きます。

 陳列効果を高めるフェイス数というのは、一般的に、300 坪の店舗では3 フェイスから5 フェイス、600 坪の店舗では5 フェイスから7 フェイスと言われています。
回転率の高い商品の陳列を多くとることで、売場での品薄や欠品による補充・発注の回数を減らすことができます。また、回転率の低い商品の陳列が少ない場合、商品入替え作業が効率的に行えます。このように、商品販売量に比例した陳列量の決定は、発注や陳列等の作業管理が効率的に行えるメリットがあります。
水平陳列は横割り陳列と同じ意味です。この配列の効果としては、サイズ別陳列や、関連商品との組み合わせ陳列が容易になります。買い物中の顧客の視線は、横方向に流れていくことが多いので、商品グループの中で機能や品質に差がある場合は、水平陳列をすることで視認性を高めることができます。ただし、その反面、他の商品探索がしづらく、顧客の立ち止まる回数に比較して買い上げ率が低く、買い物動線の無駄が生じやすい特徴もあります。

フェイス数は増加・減少によるそれぞれの効果があります。フェイス数を増加させると、その商品の売上が増加する、機会ロスを防ぐことができる、管理コストを削減できるといった効果があります。一方、フェイス数を減少させると、品揃えの充実が図れる、商品入替え等の柔軟性が上がるといった効果があります。これらの効果を最大限に高めて、効率性の高い売場を実現するために、仮説検証を繰り返しながらフェイス調整を行う必要があります。

インストア・マーチャンダイジング 【平成21年 第26問】

 インストア・マーチャンダイジング(以下、「ISM」という。)に関する説明として、最も適切なものはどれか。

ア ISM は、買い上げ点数の増加に加え、来店回数の増加、人件費の削減、在庫の削減などを期待することができる。

イ ISM は、価格を主要な操作手段としている。

ウ ISM は、消費者の計画購買を促進することを主たる目的としている。

エ ISM は、来店客数の増加を目指して様々な方策を展開することである。

インストア・マーチャンダイジングとは、小売店内で、顧客への販売を促進するための科学的手法のことです。「客単価の向上」が中心テーマであり、買上商品のグレードアップや買上点数の増加を目的としています。方法としては、店舗レイアウト、陳列棚の管理、陳列法やフェイシングの管理、POPなどの設置、デモISMは大きく分けてインストア・プロモーションとスペースマネジメントから構成されています。
インストア・プロモーションとは、小売店内で行う積極的な販売促進活動です。価格主導型と非価格主導型に分けられ、価格主導型は例えば、特売や値引き、ポイントカードなどがあります。非価格主導型は例えば、デモ販売やサンプリング、クロスマーチャンダイジングなどがあります。
もう一方のスペースマネジメントとは、売り場のスペース単位に売上・利益を最大化していく方法です。スペースマネジメントは、売場の配置計画であるスペースアロケーションと、棚割り計画であるプラノグラムから構成されています。陳列位置やフェイス数を決定する際には、アイテムごとの粗利や商品回転率などの販売データを分析し、売場や棚の生産性が最も高くなるように計画します。
以上の点から、ISMによって、買い上げ点数の増加、来店回数の増加が期待でき、売場の生産性向上や作業効率の改善により、人件費の削減、在庫の削減なども期待できます。
ISMのインストア・プロモーションには非価格主導型の手段があります。また、スペースマネジメントという手法もあります。価格を主要な手段とすると、商品単価の減少により、ISMの中心テーマである客単価の向上が実現しないことになります。したがって、非価格主導型の方が望ましいと考えられています。
ISMは計画購買を促進するのではなく、非計画購買者により多くの購買を促すための売場生産性向上策です。これは、最初から買う物を決めて来店する人が約1割なのに対し、非計画購買が約9割であるためです。ISMは投入資源の少ない店内活動によって客単価の増加、特に買上点数の増加を目指すものです。来店客数の増加には広告などの店外活動が必要なため、多額の資源投入が必要になります。

インストア・プロモーション 【平成24年 第28問】

 インストア・プロモーション(ISP)には価格主導型ISP と非価格主導型ISP がある。価格主導型ISP として最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。

a クロスマーチャンダイジング

b サンプリング

c 増量パック

d バンドル販売

[解答群]

ア aとc

イ aとd
ウ bとc

エ bとd

オ cとd

インストア・プロモーションは、小売店内で行う積極的な販売促進活動です。インストア・プロモーションには、価格主導型と、非価格主導型の活動があります。価格主導型の活動には、特売や値引き、ポイントカードやクーポンなどがあります。非価格主導型の活動には、デモ販売やPOPなどがあります。本問では、価格主導型のインストア・プロモーションについて問われています。

クロスマーチャンダイジングは、関連商品をまとめて陳列・演出することで、買上個数を増やす活動です。関連購買を促進することで、1 人あたりの買上個数を増やすことを目的としています。このように、クロスマーチャンダイジングは非価格主導型のインストア・プロモーションです。
サンプリングは、商品の見本を無料で消費者に提供することです。消費者はサンプリングの提供を受けることで、商品の存在を知ったり、商品の購入をすることがあります。このように、サンプリングは非価格主導型のインストア・プロモーションです。
増量パックは、価格はそのままで商品の容量を増やすことです。通常は期間限定で行われます。消費者に割安感を訴求して、購入を促します。このように、増量パックは価格主導型のインストア・プロモーションです。
バンドル販売は、商品をまとめて販売し、その場合に商品単価を引き下げることです。たとえば、1個300 円の商品を、4個セットで1000 円で販売する方法です。これによって割安感を演出し、消費者に購入を促します。このように、バンドル販売は価格主導型のインストア・プロモーションです。

棚割(プラノグラム) 【平成24年 第31問】

 棚割(プラノグラム)の目的に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 棚内のゾーニングの工夫によって客動線を長くすることができる。

イ バーティカル陳列によって同じグループ内の商品比較がしやすい売場をつくることができる。

ウ フェイシングの工夫によって売上高や商品回転率を上げることができる。

エ ホリゾンタル陳列によって商品グループ間の比較がしやすい売場をつくることができる。

客動線とは、買い物客が店内をどのように見て回るかということです。客動線が長くなるほど、たくさんの商品を見てもらうことができます。ゾーニングとは、売場で商品群ごとの配置領域を区画することです。商品群をどの位置に、どのくらいのスペースをとり、どのように配置するかということです。一般的に、ゾーニングを工夫することで、客動線を長くすることができます。ただし、選択肢アでは、「棚内のゾーニング」としています。どの棚にどの商品群を置くかということによって客動線を長くすることはできますが、1つ棚の中で商品群の配置を変えても客動線は長くなるとは考えられません。
バーティカル陳列とは、縦割り陳列とも呼ばれ、同じグループの商品を縦に並べる方法です。顧客が、買い物をするときは、横方向に売場を歩いていきます。ここで、欲しい種類の商品があると立ち止まり、サイズや色などの細かいアイテムを探します。このとき、縦割り陳列になっていると、顧客は立ち止まったまま縦にアイテムを探すことができるため便利です。ただし、同じグループの商品を比較する場合は、上下を見て比べたり、下の方の商品はしゃがんで見る必要もあります。この場合は、横割り陳列(ホリゾンタル陳列)の方が便利です。
フェイシングとは、売場に陳列する商品と、その商品のフェイス数を決定することをいいます。フェイスとは、商品の顔のことであり、フェイス数は、顧客の目に触れる商品の数のことです。ある商品のフェイス数が多いほど、顧客の目に触れる機会が増えるため、売上は増加します。一方、裏の方に隠れている商品は、顧客の目に触れることがないため、陳列量が多くても売れません。このように、フェイシングによって、売上や商品回転率は変わります。
ホリゾンタル陳列とは、横割り陳列とも呼ばれ、同じグループの商品を横に並べる方法です。そのため、同じグループの商品を比較しやすい売り場となります。一方で、商品グループ間の比較をしようとすると、上下を見て比べたり、下の方の商品はしゃがんで見たりする必要があります。この場合は、縦割り陳列の方が便利です。

販売促進 【平成28年 第32問】

 小売業の販売促進の方法と主な目的に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 売り場におけるクロスマーチャンダイジングは、関連する商品同士を並べて陳列することで、計画購買を促進する狙いがある。

イ エンドなどにおける大量陳列は、商品の露出を高めて買い忘れを防止するなど、計画購買を促進する狙いがある。

ウ 会計時に発行するレシートクーポンは、次回来店時の計画購買を促進する狙いがある。

エ 試食販売などのデモンストレーション販売は、リピート購買を促進する狙いがある。

オ 新聞折り込みチラシは、お買い得商品の情報を伝えて、想起購買を促進する狙いがある。

インストアマーチャンダイジング(ISM)による方法としては、インストア・プロモーション(ISP)とスペースマネジメントがあります。インストア・プロモーションには、価格主導型と、非価格主導型の活動があります。価格主導型の活動には、特売や値引き、ポイントカードやクーポンなどがあります。非価格主導型の活動には、デモ販売やサンプリング、クロスマーチャンダイジングなどがあります。

 陳列は、量感陳列と展示陳列に大別できます。量感陳列は、商品の豊富さにより最寄品の購買意欲を高める陳列方法です。展示陳列は、店舗の重要商品や買回品のテーマを設定してコーディネートなどを提案する陳列方法です。

レシートクーポンは次回の来店時にクーポンの商品を買うという計画購買を促進できます。

デモンストレーション販売は主に新商品販売に際して使われる手法であり、リピート販売の促進には向きません。

新聞折り込みチラシは来店者にお買い得商品を記憶してもらうことにより計画購買を促進します。店頭で商品の必要性を思い出す想起購買を促すものではありませんので不適切です。

商品予算計画 【平成23年 第32問】

 商品予算計画に関する算出数値として、最も不適切なものはどれか。

ア 1,800 円で仕入れた商品を売価値入率25%で販売する場合、販売価格は2,400 円である。

イ ある小売店の1年間の粗利益高が1,300 万円、年間平均在庫高(原価)が500 万円である場合、GMROI は260%である。

ウ ある商品の売上高粗利益率が30%であり、商品回転率が6回転である場合に、交差主義比率は5%である。

エ 期首商品棚卸高600 万円、期末商品棚卸高400 万円、年間売上高3,000 万円の場合に、商品回転率を求めると、6回転である。

GMROI を求める公式は、粗利益÷平均在庫高(原価)になります。ここでは、1,300 万円÷500 万円となり、GMROI は260%になります。
交差比率を求める公式は、粗利益÷平均在庫高(売価)になります。この公式は分母と分子それぞれに売上高を掛けることによって、売上総利益率×商品回転率に変換することができます。この問題では、売上総利益率つまり売上高粗利益率が30%で、商品回転率が6 回転なので、掛け合わせた180%が交差比率になります。
商品回転率を求める公式は、売上高÷平均商品棚卸高になります。そこで平均商品棚卸高を計算すると、期首が600 万円で期末が400 万円なので、平均商品棚卸高は500 万円になります。そして年間売上高3,000 万円を平均商品棚卸高500 万円で割ると、商品回転率は6 回転ということになります。

GMROI 【平成24年 第26問】
 ある小売店では、年間売上高2,900 万円、期首在庫高(原価)800 万円、期中仕入高1,600万円、期末在庫高(原価)700 万円であった。この店のGMROI として最も適切なものはどれか。

ア 120%

イ 130%

ウ 160%

エ 180%

オ 200%

GMROI は、商品投下資本粗利益率のことであり、投下した商品に対する粗利益の割合を表します。GMROI を求める式は、次のとおりです。

GMROI =粗利益/平均在庫高(原価)

粗利益は売上総利益と同じです。平均在庫高(原価)は、期首の商品の在庫高と期末の商品の在庫高を平均したものになります。

 平均在庫高(原価)=(期首在庫高(原価)+期末在庫高(原価))÷2=(800+700)÷2=750(百万円)

次に、粗利益を求めます。売上高は与えられていますので、売上原価を求める必要があります。

 売上原価=期首在庫高(原価)+期中仕入高-期末在庫高(原価)

 粗利益=売上高-売上原価

 GMROI=粗利益÷平均在庫高(原価)

在庫高予算 【平成23年 第29問】

 ある小売店では、当月売上高予算250 万円、年間売上高予算2,400 万円、年間予定商品回転率が6回転である。この場合に、基準在庫法によって月初適正在庫高を算出するといくらになるか。最も適切なものを選べ。

ア 400 万円

イ 450 万円

ウ 500 万円

エ 600 万円

オ 650 万円

在庫高予算は売上高予算が決定した後に編成するもので、月初の適正在庫高を見積もります。その方法は、基準在庫法と百分率変異法です。

基準在庫法とは、商品回転率が6 回以下の商品に向いているとされています。基準在庫法による月初在庫高予算は、当月売上高予算に安全在庫を加えることで計算します。

一方の百分率変異法とは、商品回転率が6 回以上の商品に向いているとされています。百分率変異法による月初在庫高予算は、年間平均在庫高をもとに、各月の売上高予算のズレを掛けて計算します。

この問題では基準在庫法によって月初適正在庫高を算出します。基準在庫法では、月初在庫高予算は、当月売上高予算に安全在庫を加えた値になります。

 したがって、安全在庫を算出します。安全在庫は、年間平均在庫高から月平均売上高を差し引くことによって算出できます。年間平均在庫高は、年間売上予算を年間予定商品回転率で割ることにより計算できるので、ここでは2400 万円÷6 で400 万円になります。

次に月平均売上高は、2400 万円÷12 で200 万円になります。

そこで安全在庫は、年間平均在庫高400 万円から月平均売上高200 万円を差し引いた200 万円ということになります。

そして当月売上高予算の250 万円に、安全在庫の200 万円を足すことにより、月初適正在庫高450 万円が計算されます。

相乗積 【平成25年 第31問】

 小売業では、部門別などのグループごとに売上や粗利益などを管理する。そのひとつの指標として相乗積(利益相乗積係数)がある。小売店舗における相乗積に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア ある部門の相乗積は、店舗全体の粗利益高に占める当該部門の粗利益高の割合を示す。
イ ある部門の相乗積は、当該部門の売上高構成比と粗利益率の積である。
ウ すべての部門の相乗積の和は、店舗全体の粗利益率に等しくなる。
エ 部門ごとの相乗積を比較すると、最も利益を生み出している部門が分かる。

相乗積とは、複数の部門を有する小売店において、各部門の収益貢献度を示す指標で、次のような計算式で表されます。
相乗積 = 各部門の売上高構成比 × 各部門の粗利益率
また、相乗積には、次のような性質があります。
・各部門の相乗積の合計は、店舗全体の粗利益率と等しくなる。
・各部門の相乗積は、店舗全体の売上高に対する、当該部門の粗利益高の割合を示す。
相乗積は、「店舗全体の粗利益高」ではなく、「店舗全体の売上高」に占める、当該部門の粗利益高の割合を示します。なお、相乗積を求める式を分解すると以下のようになり、計算式からも相乗積が店舗全体の売上高に占める当該部門の粗利高の割合を示していることを導くことができます。


ある部門の相乗積は、当該部門の売上高構成比と粗利益率を掛けたものとなります。
すべての部門の相乗積の合計は、全部門の粗利益高の合計を店舗全体の売上高で割ったものとなりますので、店舗全体の粗利益率に等しくなります。
部門ごとの相乗積は、店舗全体の売上高に占める、当該部門の粗利益高の割合を示します。つまり相乗積が一番大きな部門が、一番利益を生み出している部門です。したがって、相乗積を比較することで、店舗の中で最も利益を生み出している部門が分かります。

物流と流通情報システム
問題 1 倉庫管理とピッキング 【平成20年 第27問】
 倉庫管理とピッキングに関する記述について、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。a 一般に、出荷量が多く高回転の商品群は、入荷即出荷ができる倉庫の出入り口の近くに置くのがよい。
b フリーロケーションでは、1アイテムが複数のロケーションに登録される場合がある。
c 出荷先が多く多品種で、1品目あたりの出荷数量が少ない場合には、トータルピッキングが適している。
d 平場による保管方法は、作業性と保管効率の両面で劣っている。
[解答群]
ア aとb
イ aとc
ウ bとc
エ bとd
オ cとd

商品の保管場所を管理することをロケーション管理といいます。ロケーション管理の方法には、固定ロケーションとフリーロケーションがあります。
固定ロケーションとは、商品によって場所を固定的に決めておく方法です。一方のフリーロケーションとは、商品による場所を固定的に決めずに、その都度柔軟に場所を決める方法です。フリーロケーションのメリットは、スペース効率を高めることができるということです。ただし、その都度最適な場所を決めて、その場所を管理する必要があるため、通常は自動倉庫システムの導入が前提になります。入庫時に最適と判断する場所をシステムが決めてそこに格納するため、同一アイテムであっても複数の異なる棚に格納される場合があります。
トータルピッキングとは、一度商品別にピッキングを行い、そのあとに顧客別に仕分けをする方法です。種まき方式とも言われます。トータルピッキングのメリットとして、作業導線が短縮できるため効率がよいという点があります。デメリットとしては、仕分けのスペースが必要であるということ、緊急対応や追加対応が難しいという点があります。トータルピッキングは、顧客の数が少なく、商品が少品種多量の場合に適しています。ちなみに、出荷先となる顧客別にピッキングする方法をシングルピッキングとか、オーダーピッキングといいます。摘み取り方式と言われる方法です。メリット、デメリットはトータルピッキングの逆になり、出荷先が多く、多品種少量の場合に適した方法で、ピッキングの移動距離が長くなるという短所を持っています。

物流センター 【平成24年 第32問】
 日本の物流センターに関する記述として最も適切なものはどれか。
ア 小売業の専用センターで共同配送を行うと、店舗への配送頻度を高めてサービスレベルを高めることができるが、物流コストは増加する。
イ 小売業の専用センターは、卸売業者により運営されていることが多い。
ウ 小売業の専用センターは、クロスドッキングの機能を持つ通過型センターである。
エ センターフィーは、小売業者の得る利益等を勘案して合理的であると認められる範囲であることが「大規模小売業告示」で求められている。

小売業の専用センターで共同配送を行うということですから、複数の事業者が共同で物流を行います。例えば、同じトラックに、複数の事業者の商品を混載して配送します。これによって、店舗から見ると、一度に多種類の商品を納入することができるため、結果的に配送頻度が高まり、サービスレベルが向上します。ここまでは適切ですが、共同配送ではトラックの積載効率が上がるため、物流コストは下がります。

日本での小売業の専用センターは、卸売業者によって、設置・運営されることが一般的です。よって、選択肢イは適切です。なお、近年では複数の卸売業者の商品を取り扱う共同物流の動きが見られます。

通過型センターとは、在庫を持たないセンターのことです。クロスドッキングとは、商品を在庫せずに出荷する仕組みやシステムのことであり、通過型センターはクロスドッキングの機能を持っています。ただし、専用センターには、通過型センターだけではなく、在庫型センターもあります。在庫型センターは、その名の通り、在庫を持つセンターです。在庫型センターでは、各メーカーから卸売業者が運んできた商品は、一旦センターの中に在庫として保持されます。そして、小売店舗ごとにピッキングや仕分けを行って、配送・納品します。

センターフィーとは、納入業者が物流センターに商品を納入する際、そのセンターの使用料として支払う料金のことです。大規模小売業告示とは、大規模小売業者による納入業者に対する優先的地位の濫用を規制するために、公正取引委員会によって定められたものです。大規模小売業告示では、納入業者が得る利益等を勘案して合理的であると認められる範囲を超えるセンターフィーの要請を禁止行為としています。それに対して、選択肢エでは、「小売業者の得る利益等を勘案して」としています。

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