運営管理(生産管理と生産方式  工場計画と開発設計  生産計画と生産統制 資材・在庫管理  IE(Industrial Engineering)

スマート問題集:3-1 生産管理と生産方式 34日ぶり 正答率(1/2問) 50.00% 10点(11月)→6点(1月)→8点(3月)→9点(5月)→10点(今回)ラインバランシング、5回連続未定着。。ライン編成効率=作業時間合計/(サイクルタイム*作業ステーション数)

過去問セレクト演習-3-1 生産管理と生産方式 28日ぶり 正答率(2/4問) 50.00% 7点(11月)→10点(1月)→10点(3月)→8点(5月)→10点(今回)サイクルタイムと最小作業工程数【令和元年 第5問】も5回連続未定着。。混合品種組立ラインの場合には、製品1個あたりの作業時間の平均値を求める必要。


過去問セレクト演習-3-2 工場計画と開発設計 28日ぶり 正答率(3/5問) 60.00% 5点(11月)→5点(1月)→4点(4月)→6点(5月)→7点(今回)P-Q分析では製品の種類の他に、生産量も把握し判断。フロムツウチャート、逆流も運搬回数に含む。「生産設計」とは、組立容易性を考慮した設計を行う活動。

スマート問題集:3-3 生産計画と生産統制 28日ぶり 正答率(2/3問) 66.67% 6点(11月)→8点(1月)→8点(4月)→6点(5月)→8点(今回)生産計画は、製品品質の保証は含まれない。負荷計画において生産能力と比較し調整するのは、生産に必要な工数で手持ち材料ではない。生産計画を業務で分類すると、手順計画(工程設計)、負荷計画、日程計画の3種類。PERT 複数の経路がある場合は、最も合計時間が長いものが、最早着手日。

過去問セレクト演習-3-3 生産計画と生産統制 21日ぶり 正答率(2/5問) 40.00% 7点(11月)→9点(1月)→11点(4月)→9点(5月)→11点(今回)PERTでクリティカル・パスではない部分は必要短縮期間に含めない。製品の普及率の推移は、ロジスティック曲線が当てはまることが多い。JIS で定義される現品管理に発注方式の見直しは含まれない。

スマート問題集:3-4 資材・在庫管理 20日ぶり 正答率(0/2問) 0.00%! 9点(11月)→12点(1月)→12点(4月)→12点(5月)→12点(今回)空振り!MRP部品表の種類は、ストラクチャ型部品表と、サマリー型部品表の2種類。ブリーフじゃない!。定量発注方式における経済的発注量、覚えるの大変! 1個あたりの年間在庫維持費用は在庫の単価:2,500円×在庫の保管費用率:10%。経済的発注量√((2*1回あたりの発注費用*年間需要量)/(在庫の単価*在庫の保管費用率))。

過去問セレクト演習-3-4 資材・在庫管理 20日ぶり 正答率(0/1問) 0.00%! 5点(11月)→3点(1月)→4点(4月)→6点(5月)→6点(今回)坊主!定量発注方式は、実在庫水準ではなく、有効在庫の水準が発注点を下回った時点で一定量を発注。

スマート問題集:3-5 IE(Industrial Engineering) 14日ぶり! 正答率(2/3問) 66.67% 9点(11月)→9点(1月)→11点(4月)→11点(5月)→13点(今回)工程分析、接着が乾くまで待つは「D」滞留。標準時間は、「その仕事に習熟した作業者が」、「適切な所定の作業条件のもとで」、「必要な余裕を持ち」、「正常な無理のない作業ペースで作業する」を加えた、4つの条件が必要。

要復習チェック残1次試験全体(合格模試及び平成30年度令和元・2年度1次試験過去問題除く)1645問中235問→224問。

(企業経営理論447問中残44問 財務・会計342問中残46問 運営管理434問中残38問 経営情報システム335問中残6問 経済学・経済政策331問中残90問 経営法務321問中残15問 中小企業経営・政策379問中残2問)

運営管理の要復習チェック残49問→38問へ11問減らせました!

ライン生産方式

 ライン生産方式に関する記述として、最も適切なものはどれか。


ア モデルチェンジによって製品1個あたりの作業時間の総和が増えた。サイクルタイム数を変えたくない場合、作業工程の数を増やすしかない。〇×設問のケースやサイクル数を減らしたい場合は、まず最初に各作業工程の作業負荷を均一にすることを検討します。すでに、均一化が十分図られているのであれば、次いで作業工程の数を増やす検討をします。選択肢の記述は、作業工程の数に限定しているので、記述は不適切です。

イ ライン生産のメリットとして、多能工化が促進され、作業者のモチベーションが上がることが挙げられる。×ライン生産方式では、各作業者は特定の作業工程を担当するため、作業が単調になる傾向があります。この結果、モチベーションが低下するなど労務管理上の問題が生じやすくなります。

ウ 混合ライン方式では、生産する品種を切換える度に段取りが発生する。〇× 混合ライン方式とは、作業手順や加工方法がほぼ同じ複数の品種を一緒に生産する方式です。例えば、オレンジジュースとグレープジュースを一緒にライン上に流すようなイメージです。時間によって生産するものを切り替える、ライン切り替え方式とは異なり、基本的に段取り替えは発生しません。

エ ライン生産では、作業者が複数の作業工程に対応できるようにしておくことが望ましい。〇ライン生産方式では、各作業者は特定の作業工程を受け持ちます。しかし、生産量の変動や、作業者が病気で休むなどの場合にも柔軟に対応できるように、他の工程もできるようにしておくことが、望ましいと言えます

ライン生産方式とは、流れ作業による生産です。ベルトコンベアの上に製品が乗って、移動しながら加工されるような生産方式で、連続生産に用いられます。

ライン生産の生産サイクル

 ライン全体で1つの製品を生産する速度をサイクルタイム、もしくはピッチタイムと呼びます。サイクルタイムは、最も作業時間が長い作業工程の作業時間と同じになります。

ラインバランシング

 次の表に示されるラインがある。このラインの記述に関して、最も適切なものはどれか。

ア このラインのライン編成効率は、80%である。×
ライン編成効率=作業時間合計/(サイクルタイム*作業ステーション数)
=(5+4+8+6+7=30)/(8*5)=30/40=75%

イ 作業工程Bの手前では手待ちが発生し、作業工程Eの手前では仕掛品の数が最も多くなる。×

ウ 全ての工程の作業負荷を均一にしたところ、生産性が25%向上した。〇各工程の作業負荷が全て均一の時に、最も生産性が高くなります。これは、言い換えれば全くムダがなく、バランスロス率が0%の状態です。このラインの現状のバランスロス率は25%ですから、作業負荷が均一になればこのロス分は生産性が向上します。
100-75=25%

エ 作業工程を一つ追加して、ラインバランスを見直すことで、サイクルタイム数を最大で4分まで短縮できる。×現状の全作業の合計時間は30分です。作業工程を1つ追加して6つにした場合でも、サイクルタイムは最大で5分までしか短縮できません。

ライン編成効率(ラインバランス効率)

 工程間の作業時間のバランスの程度を示す値で、次の式で求めます。

 図の例では、作業時間の合計が12分、サイクルタイムが5分、作業工程数が3つなのでライン編成効率は、12÷15 で80%となります。

 尚、最も効率的なラインは、ライン編成効率が100%になります。

●バランスロス率

 工程間で発生するムダの程度を示す値で、次の式で求めます。

 バランスロス率=100%-ライン編成効率

 図の例では、バランスロス率は100-80 で20%となります。

●バランスロスの影響

 バランスロスは「手待ち」や「仕掛品」のムダが発生します。ある工程と1つ手前の工程の作業時間を比べた時に、手前の工程の作業時間が長い場合は「手待ち」が発生し、逆に短い場合は「仕掛品」が発生します。また、工程間の時間差が最も大きい箇所でそのムダも最大となります。

 図の例では、作業Bの手前で「仕掛品」が発生し、作業Cの手前では「手待ち」が発生します。

多品種少量生産【平成30年 第2問】

 加工方法が多様で、需要が安定していない寿命の短い製品の多品種少量生産に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 加工品の流れが一定ではないので、機能別レイアウトを導入した。×〇加工方法が多様なために加工品の流れが一定ではないことから、製品別レイアウトのような製品加工の「流れ」を重視し、それを固定するようなレイアウトを採用することは難しいです。それよりも、このケースでは設備の「機能」を重視した機能別レイアウト(ジョブショップ型レイアウト)が適しています。機能別レイアウトは、製品や生産計画の変更に柔軟に対応しやすいことが特長です。例えば、製品の仕様が変わっても、設備のレイアウトは変更せずに、加工経路を変えるだけで対応できます。そのため、加工品の流れが一定でないことや、需要が安定していない寿命の短い製品にも適合するレイアウトと言えます。
  2. 需要の動向にあわせて頻繁に生産計画を変更することが必要なので、MRPを導入した。×MRPとは、Material Requirement Planningの略で、資材所要量計画のことです。ある製品の生産に必要な資材が、いつ、どれだけ必要かを決定することであり、製品の生産計画を基に、資材の所要量と時期を計画するための仕組みです。この仕組は、1つの製品を長期間にわたり生産するケースに有効であり、本問のような需要が安定していない寿命の短い製品では、生産計画が変わりやすく資材所要量計画も煩雑になってしまうため適していません。
  3. 需要変動に対応するためには、生産量の変動で対応するより完成品在庫で対応することが効果的である。×
  4. スループットタイムを短くし、コストダウンを図るために専用ラインを導入することが効果的である。×

サイクルタイムと最小作業工程数【令和元年 第5問】

 要素作業a~gの先行関係が下図に示される製品を、単一ラインで生産する。生産計画量が380個、稼働予定時間が40時間のとき、実行可能なサイクルタイムと最小作業工程数の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

〔解答群〕

  1. サイクルタイム:6分  最小作業工程数:3
  2. サイクルタイム:6分  最小作業工程数:4
  3. サイクルタイム:9分〇  最小作業工程数:2
  4. サイクルタイム:9分  最小作業工程数:3

サイクルタイム=1日の予定稼働時間(正味稼働時間)/一日の生産計画量(生産量)=2,400分(40時間×60分)/380個=6.315・・・≒6分です。

また、最小工程数は以下のようになります。

最小工程数=作業時間の合計÷サイクルタイム=(4+2+3+1+3+2+2)÷6=2.83・・≒3

ラインバランシング 【平成22年 第8問】

 サイクル時間50 において組立ラインのラインバランシングを行ったところ、ワークステーション数が5となり、次表に示される各ワークステーションの作業時間が得られた。この工程編成における編成効率の値に最も近いものを下記の解答群から選べ。

ワークステーション12345
作業時間4650474646

[解答群]

ア 0.90

イ 0.92

ウ 0.94

エ 0.96

ライン編成効率=作業時間/(サイクルタイム*サイクルステーション数)
=(46+50+47+46+46)/(50*5)
=235/250=94%

ラインバランシング2 【平成25年 第9問】

 混合品種組立ラインの編成を検討した結果、サイクルタイムを150 秒、ステーション数を10とする案が提示された。生産される3種類の製品A、B、Cの総作業時間と1か月当たりの計画生産量は、以下の表に与えられている。この案の編成効率に最も近い値を、下記の解答群から選べ。

[解答群]

ア 0.94

イ 0.95

ウ 0.96

エ 0.97

混合品種組立ラインの場合には、複数品種の製品があるため、ライン編成効率を求める式の分子の「作業時間の合計」を求める際には、製品1個あたりの作業時間の平均値を求める必要があります。ここで、製品1個あたりの作業時間の平均は、次の式で求めることができます。

 この式に、与えられた数値を代入すると、次のようになります。

 あとは、この「製品1個あたりの作業時間の平均」の値を、ライン編成効率を求める式に代入すれば、混合品種組立ラインのライン編成効率を求めることができます。

となります。

工場計画と工場レイアウト 【平成21年 第7問】

 工場計画に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 海外立地を検討する際の要因には、国内立地検討要因のほか、カントリーリスクなど、海外立地特有の要因が存在する。〇

イ 工場計画では、サプライチェーンマネジメントが優位性を発揮するための方策を考慮する必要がある。〇

ウ 工場計画は、敷地選定、建屋の設計、職場の設計、設備の設計、治工具の設計などが相互に関連して進められる。〇SLPを思い出せば分かりやすくなります。SLPでは、生産における物の流れやアクティビティの相互関連性を考慮して、必要スペースや利用可能スペースを踏まえた上で、工場面積やレイアウトを導き出します。

エ 工場レイアウト設計におけるレイアウトのタイプは、製品の種類により、製品別、グループ別、工程別の3 つに分類される。×SLPが論点になっています。工場レイアウトの基本的な分類は、固定式レイアウト、製品別レイアウト、グループ別レイアウト、機能別(工程別)レイアウトに分けられます。このレイアウトの決定をシステマティックに行う手法がSLPになります。SLPの最初の手順としてP-Q分析があります。P-Q分析とは、どのような製品をどれだけ生産するのかを分析し、レイアウトの分類を決定することです。選択肢エでは、製品の種類だけでレイアウトを分類するという内容になっていますが、P-Q分析では製品の種類の他に、生産量も把握し判断します。

フロムツウチャート【令和元年 第3問】

 ある工場でA~Eの5台の機械間における運搬回数を分析した結果、次のフロムツウチャートが得られた。この表から読み取れる内容に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

〔解答群〕

  1. 機械Aから他の全ての機械に品物が移動している。×
  2. 逆流が一カ所発生している。×
  3. 他の機械からの機械Bへの運搬回数は12である。×〇×他の機械から機械Bへの運搬回数は、機械A・B間の12回に加え、機械E・B間の27回があるため、運搬回数は39回となります。
  4. 最も運搬頻度が高いのは機械A・D間である。×EB〇機械A・D間では機械Aから機械Dへの運搬は25回、機械Dから機械Aへの運搬は11回の合計36回となっています。他の機械間運搬頻度では機械B・E間が多いですが、運搬回数は機械Bから機械Eへの運搬は4回、機械Eから機械Bへの運搬は27回で合計31回となり、機械A・D間の方が多くなっています。

製品設計 【平成20年 第14問】

 製品設計に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 機能設計は、期待する製品の性能を発揮するのに必要な機能とそれらの関連を求め、各機能を実現させる構造を求める活動である。〇「機能設計」とは、期待する性能を発揮するのに必要な機能と構造を決定する活動です。

イ コンカレントエンジニアリングは、製品設計と製造、販売などの統合化、同時進行化を行うための方法である。〇×〇「コンカレントエンジニアリング」とは、設計・生産などの製品開発作業を、同時並行的に行う方法です。広義の「コンカレントエンジニアリング」は、これに加えて製品の販売、サポートなどに関わる部門も参加して、製品ライフサイクル全般について同時並行的に決定を行っていきます。

ウ 生産設計は、製品設計で指定した製品品質、生産量、納期を考慮した工程表や工程図を作成し、作業方法および生産設備を選定する活動である。〇×「生産設計」とは、製品の生産のしやすさ、製品を組み立てる際の作業のしやすさ、すなわち組立容易性を考慮した設計を行う活動です。よって選択肢ウは不適切で、正解です。ちなみに選択肢ウの内容は「工程設計」に関する内容です。

エ 製品設計は、期待する製品の性能を発揮させるために、構成部品の機能・形状とそれらの関連を決める活動である。〇「製品設計」とは、期待する性能を発揮させるために、構成部品の機能や形状と、それらの関連を求める活動です。

製品設計2 【平成29年 第3問】

製品開発・製品設計に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

  1. 下流工程での問題を可能な限り上流で防止し、短い設計納期を実現するために、バリューエンジニアリングを取り入れることが有効である。〇×

バリューエンジニアリングとは、製品やサービスの「価値」を、それが果たすべき「機能」とそのためにかける「コスト」との関係で把握し、システム化された手順によって「価値」の向上を図る手法と定義されます。直接、短い設計納期の実現と関係するものではありません。

本選択肢はフロントローディングの説明です。フロントローディングとは、問題解決のタイミングを前半に出すことによって、全体の開発期間を短縮させることです。選択肢のとおり、上流で下流において生じえる問題の防止を行い、短い設計納期を実現しようというものです。

  1. 試作品製作は製品開発プロセスの中でも重要な位置を占めており、試作時の製作方法や加工条件から、量産時の工程編成における重要な情報を得ることが可能である。〇
  2. 新製品の設計段階でデザインレビューを採用する際には、設計構造の矛盾や誤りを排除することに重点がおかれるため、設計の熟練者がレビューアとなることが有効である。〇
  3. モジュール設計の考え方を取り入れると、生産工程の合理化・簡素化が期待できるが、設計に問題が発生した場合にその影響が大きいというデメリットもある。〇モジュールの1つの設計に問題があった場合、その影響が全体に及ぶリスクがあります。

VE 【平成22年 第5問】

 VE の「機能」に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 基本機能は、必須機能と貴重機能に分類される。×「必須機能(必要機能)」は使用者にとっての必要性から機能を分類するものであり、その対となる機能は「不必要機能」となります。

イ 使用機能は、基本機能と二次機能に分類される。〇使用機能は基本機能と二次機能に分類される

ウ 製品の形や色彩などのデザイン的特徴に関わる機能を、貴重機能という。〇製品の形や色彩などのデザイン的特徴に関わる機能は貴重機能のことであり、適切です。

エ 製品やサービスの使用目的に関わる機能を、使用機能という。〇使用機能とは製品やサービスを使用するために備えていなければならない機能であり、適切です。

製品の機能は大きく「使用機能」と「魅力機能」に分類されます。

 「使用機能」とは、製品の本来の価値を果たす機能です。

 「魅力機能」は「貴重機能」ともいい、色や形などにより顧客の欲求を喚起する機能です。

 「使用機能」はさらに「基本機能」と「補助機能」に分類されます。

 「基本機能」とは、これを取り除くと製品の存在意義が無くなるような基本的な機能で、「一次機能」ともいいます。

 「補助機能」とは、「基本機能」を果たすために補助的に付加される機能で、「二次機能」ともいいます。

 さらに「必要機能」と「不必要機能」という分類もあります。

 これは製品やサービスの使用者が必要とする機能を「必要機能」、使用者が必要としない機能を「不必要機能」といいます。

生産計画

 生産計画に関する記述として、最も適切なものはどれか。


ア 生産計画の役割として、納期や生産量の保証、製品品質の保証、設備稼働率の維持などがある。〇×生産計画は、納期や生産量の保証、適切な稼働率の維持、資材の調達、機械設備や人員の手配などを計画し、生産を効率的に行うことを目的としています。このため製品品質の保証は含まれません。

イ 負荷計画では、生産能力と手持ち材料を比較し、過不足がある場合に調整を図る。〇×負荷計画(工数計画)において生産能力と比較し調整するのは、生産に必要な工数です。手持ち材料ではありません。

ウ 生産計画を業務で分類すると、手順計画、工程設計、負荷計画、日程計画に分類できる。〇×手順計画を別名で工程設計と呼びます。このため、業務の分類は手順計画(工程設計)、負荷計画、日程計画の3種類となります。

エ 手順計画では、設計情報を基に、加工手順、使用設備、標準作業時間などを検討する。〇×〇手順計画では、設計情報を基に、加工手順、使用設備、標準作業時間などを検討し、製品の効率的な生産方法を決定します。

業務別の分類と手順

 生産計画の業務は、次の3つに分類できます。また計画は①→②→③の順番で進めていきます。

①手順計画(工程設計)

 製品の作り方を決めます。具体的には、加工手順・必要設備・工具・標準工数(標準作業時間)などを検討し、製品の効率的な生産方法を決定します。

②工数計画(負荷計画)

 必要な人員数と設備使用時間を算定します。具体的には、製品の納期や数量を決定した後に、生産に必要な工数を計算し、生産能力と比較します。工数が生産能力を超える場合は、超過分の工数を残業でカバーしたり、別の期間に振り分るなどの調整を行います。

③日程計画

 各作業の開始と完了日を計画します。

期間別の分類

 生産計画の期間は、次の3つに分類できます。

①大日程計画

 ・期間:年単位の長期計画。

 ・内容:設備や人員、リードタイムの長い部品や材料の調達など、調達に時間がかかるリソースの必要量を計画。

②中日程計画

 ・対象期間:月次の計画。

 ・内容:生産する製品、時期、数量をほぼ確定します。部品や材料の入手時期を決定し、設備・人材・工具の手配などを計画。

③小日程計画

 ・対象期間:週や日単位の計画。

 ・内容:確定した納期や生産量に対して、具体的な作業の手順や時期などを細かく決め、人や機械に対して作業の割り当てを計画。

PERT1

 来月から開始するプロジェクトのスケジューリングをPERTで行ったところ、次のようになった。丸は、各作業の開始と終了を示すノードで、矢印を各作業にかかる日数とした場合、最も適切な記述はどれか。

ア ノード7の最早着手日は、16日である。×複数の経路がある場合は、最も合計時間が長いものが、最早着手日となります。ノード7までの、先行作業の経路で合計時間が最も長くなる経路は、赤で示した作業A→D→Hです。この作業時間の合計が最早着手日となるので、26日となります。
adh=26
BEH24
BFI=16
BFGJ=23
CJ=8

イ クリティカルパスは、作業B→F→G→Jの経路である。×adh

ウ ノード6の最遅着手日は、20日である。×23ノード6は、ノード7の最遅着手日から作業Jの3日を引いた23日となります。

エ ノード3の最早着手日は4日、最遅着手日6日である。〇ノード3の、最早着手日は作業Bと同じ4日となります。一方、最遅着手日は、クリティカルパス上にあるノード4から、作業Eの8日を引いた、6日となります。

トヨタ生産方式

 トヨタ生産方式に関する記述として、最も不適切なものはどれか。


ア かんばんの枚数及びそこに指示される量は、生産量と同時に工程間の仕掛品の数も指示することになる。×〇かんばんは、生産量と在庫量をコントロールする道具です。かんばんは、全ての生産工程(最初の工程から最終工程まで)の中を、循環しながら用いられます。このため、その枚数とそこに指示される量の総和は、ライン上の生産量と仕掛品の量を意味します。

イ かんばんは、作業の指示をする生産指示かんばんと、運搬を表す運搬かんばんの2種類がある。×引取かんばん かんばんの種類は、作業を指示する「生産指示かんばん」と、運搬を表す「引取りかんばん」の2種類です。

ウ プルシステムを導入して、効率的な生産を行うためには、最終組み立てラインの生産量の平準化が重要となる。〇プルシステムとは、後工程引取り方式の別名です。後工程が使った量だけ前工程から引き取りますから、仮に最終組み立てラインの生産量のバラツキが大きいと、前工程は全てその影響を受けます。このため、全ての生産工程を効率的に稼働するためには、最終組み立てラインの平準化が不可欠です。

エ JITは、必要なものを、必要な時に、必要な数だけ生産する方式で、これを実現するため、後工程引取り方式を採用している。〇JITでは、後工程引取方式を採用しています。かんばんを情報伝達手段として、後工程から、必要なものを、必要な時に、必要な数だけ、生産するよう前工程に指示します。

PERT 【平成28年 第10問】

 下表は、あるプロジェクト業務を行う際の各作業の要件を示している。CPM(Critical Path Method)を適用して、最短プロジェクト遂行期間となる条件を達成したときの最小費用を、下記の解答群から選べ(単位:万円)。

[解答群]

ア 650

イ 730

ウ 790

エ 840

PERTのCPM(クリティカル・パス・メソッド)に関する問題です。

最短所要期間を利用してアローダイヤグラムを作成すると以下のようになります。

 上図のとおり、クリティカル・パスはA→B→Dとなることがわかります。作業Cはクリティカル・パスではないので、ノード4に1日の余裕(最早開始時刻が7、最遅開始時刻が8)があります。そのため、最短所要期間の2日ではなく3日まで作業を短縮すればよいことがわかります。

したがって、必要短縮期間は、

作業Aは5-5=0

作業Bは4-3=1 短縮費用=1×90=90万円

作業Cは5-3=2 短縮費用=2×50=100万円

作業Dは8-3=5 短縮費用=5×120=600万円

となり、合計は90万円+100万円+600万円=790万円となります。

PERT2 【平成30年 第6問】

 下表に示される作業A~Fで構成されるプロジェクトについて、PERTを用いて日程管理をすることに関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

作業作業日数先行作業
A3なし
B4なし
C3A
D2A
E3B,C,D
F3D

〔解答群〕

ア このプロジェクトのアローダイアグラムを作成するためには、ダミーが2本必要である。×

イ このプロジェクトの所要日数は8日である。×9

ウ このプロジェクトの所要日数を1日縮めるためには、作業Fを1日短縮すればよい。〇×E

エ 作業Eを最も早く始められるのは6日後である。×〇

ジョンソン法 【平成20年 第18問】

 2つの生産設備M1、M2 が直列に連結されたフローショップ工程で、5つのジョブの総処理時間を最小にする生産スケジュールについて考える。すなわち、各ジョブは、まず、生産設備M1 で処理され、次にM2 で処理される。ただし、各生産設備は、1度に1つのジョブしか処理できないものとする。

 各ジョブの各生産設備における処理時間が下表に示されるとき、最小の総処理時間(すべてのジョブの処理を完了するまでの時間)を下記の解答群から選べ。表 処理時間データ

 M1  M2 
 ジョブ1 55
 ジョブ2 64
 ジョブ3 43
 ジョブ4 28
 ジョブ5 57
合計2227

〔解答群〕

ア 27

イ 29〇

ウ 31

エ 33

M1=J4-2+J1-5+j5-5 j2-6+J3-4
M2= +J4-8+j1-5 +j5-7 J2- 4 +J3-3

ジョンソン法の手順。

 最初に、作業時間が最短の作業を選びます。

 その作業が前の工程であれば、その作業を先頭に配置し、それが後の工程であれば、その作業を最後に配置します。既に作業が配置されている場合はその作業の次に配置します。

 そして、その作業を対象から外し、最初から順に繰り返していきます。

 図のように、処理時間数は29 になります

需要予測 【平成20年 第29問】

 需要予測に関する次の記述について、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。

a 移動平均法や指数平滑法は、データのノイズの除去には適さない。×

移動平均法は、過去の実績の平均をもとに需要を予測する方法です。移動平均法には、単純移動平均法と加重移動平均法があります。

 指数平滑法は、古いデータほど重みを減少させ、直近のデータを重視する移動平均法です。

 どちらも一時的な需要の増減というデータのノイズを除去する効果があります。特に、移動平均法の場合、期間を長く取れば取るほどノイズを除去することができます。

b 需要量に影響を及ぼす諸要因の構造分析には、多変量解析が用いられることがある。〇多変量解析とは、多くの変数からなるデータを解析する手法のことです。例えば、過去の推移や商圏や地域の特性、消費者の行動パターンなど様々な要因によって変化する需要の予測に適しています。

c 需要予測は、品目単位で詳細に行うほど当該カテゴリー全体の予測精度が向上する。×需要予測においては品目単位の細かいデータの積み上げが、必ずしもカテゴリー全体の精度向上につながるとは限りません。これは個々のデータの予測時に誤差が生じる場合があり、それらが蓄積されて全体として大きなズレが生じるためです。

d 製品の普及率の推移は、ロジスティック曲線が当てはまることが多い。〇ロジスティック曲線とは、生物の個体数の増加などを記述する微分方程式の解として得られる曲線のことです。S 字の曲線で描かれます。現在では、生態学のみならず、多くの分野で応用が行われていて、人口の増加や製品の普及率などにも使用されています。製品の普及率は、最初は緩やかに上昇していき、あるとき急激にその速度が速くなり、普及率が高まるとその勢いは緩やかになります。

〔解答群〕

ア aとb

イ aとc

ウ bとc

工 bとd〇

オ cとd

現品管理【平成30年 第14問】

 JIS で定義される現品管理の活動として、最も不適切なものはどれか。

  1. 受け入れ外注品の品質と数量の把握〇「受け入れ外注品の品質と数量」を把握することは定義と照らし、現品管理と言えます。
  2. 仕掛品の適正な保管位置や保管方法の設定〇×〇「仕掛品の適正な保管位置や保管方法」を設定することは定義と照らし、現品管理と言えます。
  3. 製品の適正な運搬荷姿や運搬方法の検討〇「製品の適正な運搬荷姿や運搬方法」を検討することは、定義と照らし、現品管理と言えます。
  4. 利用資材の発注方式の見直し〇×「利用資材の発注方式」を見直すことは、定義と照らし、現品管理とは合致しません。これは、改善活動と言えます。

資材、仕掛品、製品などの物について、運搬・移動や停滞・保管の状況を管理する活動。現品の経済的処理と数量、所在の確実な把握を目的とする。現物管理ともいう。」(JISZ8142-4102)

MRP

 MRPに関する記述として、最も不適切なものはどれか。


ア MRPは基準生産計画から、資材の所要量を計画するシステムである。〇基準生産計画とは製品の生産計画のことで、MPS(Master Production Schedule)と呼ばれます。MRPは、製品の生産計画を基に、資材の所要量と時期を計画するための仕組みです。

イ 従属需要品目の所要量は、独立需要品目の受注や需要予測に基づいて計算される。〇従属需要品目とは、製品を構成する部品のことです。これらの所要量は、独立需要品目(すなわち最終製品や個別に提供されるサービスパーツ)の受注量や、需要予測に基づき計算されます。

ウ 部品の正味所要量は、手持ちの在庫量と発注残を加味して計算される。×〇正味所要量計算では、総所要量から手持ちの在庫と発注残を引いて、足りない分を所要量として計算します。

エ 部品構成表には、ストラクチャ型と、ブリーフ型の2つの種類がある。×部品表の種類は、ストラクチャ型部品表と、サマリー型部品表の2種類です。ストラクチャ型部品表は、製品を構成する全ての部品を階層型に表現したものです。サマリー型部品表は、製品を構成する全ての部品をリストで表したものです。

MRPは、製品の基準生産計画、部品表、在庫・発注残情報などをもとに、資材の所要量と時期を計画するための仕組みです。この中で特に重要となるのは、基準生産計画と、部品表で、具体的な内容は次の通りです。

基準生産計画(MPS)

 製品の生産計画のことで、基準生産計画はMPS(Master Production Schedule)と呼ばれます。MRPは、独立需要品目の生産計画を基準生産計画として与え、従属需要品目の所要量と時期を計算するための仕組みです。

①独立需要品目

 ・概要:最終製品や個別に提供されるサービスパーツなどのこと。(例:自転車本体)

 ・所要量情報:受注または需要予測に基づいて時期や量が決定される。

②従属需要品目

 ・概要:製品を構成する部品のこと。(例:自転車のタイヤ、チェーンなど)

 ・所要量情報:独立需要品目や上位の品目の需要から、時期や量が決定される。

部品表(BOM)

 製品を構成する部品の種類と数量をまとめたもので、部品構成表や、BOM(Bill Of Materials)と呼ばれることもあります。部品表には、ストラクチャ型部品表と、サマリー型部品表の2種類があります。

①ストラクチャ型部品表:製品を構成する全ての部品を階層型に表現したもの。

②サマリー型部品表:製品を構成する全ての部品をリストで表現したもの。

MRPの手順

 MRPのイメージと具体的手順は次の通りです。

①総所要量計算:基準生産計画と部品表を基に所要量を計算する。

②正味所要量計算:総所要量から手持ちの在庫と発注残を引いて、足りない分の所要量を計算する。

③ロットまとめ:発注コストを抑えるため、一定の規模の所要量をロットとしてまとめる。

④先行計算:部品のリードタイム情報を基に、購買と生産の計画オーダーを作成する。

定量発注方式2

 1回あたりの発注費用が5,000円、年間需要数が100,000個、在庫単価が2,500円、在庫保管費用率が10%の資材の発注に、定量発注方式を用いる場合の記述として、最も適切なものはどれか。

ア 1回の発注量を5,000個にした場合の、年間の発注費用は250,000円である。×100,000円
年間の発注費用=年間需要数が100,000個/1回の発注量を5,000個=20回
20回*1回あたりの発注費用が5,000円=100,000円

イ 1回の発注量を10,000個にした場合の、年間の在庫費用は500,000円である。×
 1個あたりの年間在庫維持費用は250円(在庫の単価:2,500円×在庫の保管費用率:10%)となりますから、式に当てはめて計算すると在庫維持費用は1,250,000円となります。

ウ 在庫保管費用が半分になれば、経済的発注量は2倍となる。×
経済的発注量は式①もしくは式④で求められます。平方根の式となっているので、仮に在庫保管費用が半分になっても、経済的発注量は2倍にはなりません。

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エ 発注費用と在庫維持費用を合計した総費用が最も少なくなるのは、2,000個である。〇
注費用と在庫維持費用を合計した総費用が最も少なくなるところを、経済的発注量と呼び、式④で求められます。与えられた条件を入れて計算すると、2,000個となります。

経済的発注量√((2*1回あたりの発注費用*年間需要量)/(在庫の単価*在庫の保管費用率))

定量発注方式における経済的発注量について問われています。

 経済的発注量は、発注処理にかかる費用と、在庫の保管費用を合計した総費用が最も少なくなる発注量の事で、次の式で求められます。

 この式から、1回あたりの発注費用や需要量が多い場合は、その分たくさん発注した方が良い。一方、年間の在庫維持費用が多い場合は、こまめに発注して在庫を少なくする方が良いことが分かります。

 また、発注費用、在庫保管費用、在庫総費用の間は、次の図のような関係になります。


ここで年間の発注費用は次のように求められます。

 また、年間の在庫維持費用は次の式で求められます。

 なお、式の中では平均在庫量とするため、1回の発注量を半分にしています。例えば、一回の発注量が100個の場合は、平均在庫量は半分の50個になるということです。

 ここで、総費用は、発注費用と在庫維持費用を足したものなので、発注費用と在庫維持費用が等しいことが、経済的発注量の条件となります。ここから、経済的発注量を導出した式が最初に示した式①になります。なお、1個あたりの年間在庫維持費用は、(1個あたりの年間在庫維持費用 = 在庫の単価 X 在庫の保管費用率)に分解できるので、式①を次のように表すこともできます。

 発注費用と在庫維持費用が等しくなる点が経済的発注量になること。在庫維持費用は平均在庫となるため、1回の発注量を半分にして求めること。

発注方式 【平成22年 第13問】

在庫管理に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 定期発注方式の発注間隔は、取引先との関係や生産計画サイクル、さらに経済性などを考慮して決められる。〇定期発注方式の発注間隔は、品物の使用頻度や使用量の大きさやそのばらつきといった使用特性、物品の大きさ、単価、保管形態といった在庫特性、さらには品質特性や費用特性によって決められます。さらに、発注先との関係、生産システムとの整合性や市場動向、計画のサイクルなども考慮されます。

イ 定期発注方式は、あらかじめ定められた発注間隔で、発注の都度、発注量を決めて発注する方式である。〇定期発注方式は、あらかじめ定められた発注間隔で、発注量を発注ごとに決めて発注する在庫管理方式と定義されています。

ウ 定量発注方式の発注点は、調達期間中の推定需要量と安全在庫量の和として求められる。×発注残×〇定量発注方式における発注点の計算では、調達リードタイムと需要量、安全在庫を考慮します。計算式は発注点=調達リードタイム×1 日平均需要量+安全在庫となります。

エ 定量発注方式は、実在庫水準が発注点を下回った時点で一定量を発注する方式である。〇×実在庫水準ではなく、有効在庫の水準が発注点を下回った時点で一定量を発注します。有効在庫は、手持ち在庫に加えて、発注残と引当済みの量を考慮した、実質的に利用可能な在庫量のことです。

工程分析1

 次に示す作業者の動きを、作業者工程分析により、分析記号「○」、「◇」、「D」、「⇒」を用いて分析した。「○」記号の数として、最も適切なものはどれか。

①部品倉庫に生産に必要な部品を取りに行く。「⇒」運搬

②部品棚に保管してある部品梱包箱から、使用する部品を取り出す。〇

③部品を持って現場に戻る。「⇒」運搬

④部品Aと部品Bを接着材で固定する。〇

⑤接着が乾くまで待つ。「D」滞留

⑥部品Cの数か所にドリルで穴を開ける。〇

⑦部品Aを部品Cにネジで固定する。〇

⑧トルク試験機でネジの締付けトルクを確認する。「D」検査

⑨出荷が出来るように製品梱包箱に入れる。〇

⑩発送場まで梱包箱を移動する。「⇒」運搬


ア 6個〇×

イ 5個〇

ウ 4個

エ 2個

「○」加工
「◇」検査
「D」滞留
「⇒」運搬

工程分析2

 工程分析に関する記述として、最も適切なものはどれか。


ア 製品工程分析では、工場などのレイアウト図の上に、工程図記号を記入することで、工程の流れを表す。〇×流れ線図 流れ線図に関するものです。製品工程分析とは、製品が加工される流れを、運搬、検査、停滞を含めて表し、問題点を明らかにする分析手法です。

イ 流れ線図は、製品が加工される流れを、運搬、検査、停滞を含めて表し、問題点を明らかにする。×製品工程分析 製品工程分析に関するものです。流れ線図は、工場などのレイアウト図の上に、工程図記号を記入したものです。機械・設備の配置と物の動きを具体的に表すことができるため、レイアウトの設計や工程の流れの改善などによく使われます。

ウ フロムツーチャートは、工程間の物の流れを分析する手法で、各工程間でどれぐらいの物が滞留しているかを分析する。× フロムツーチャートでは、各工程間でどれぐらいの物量が流れているかを分析します。滞留の分析ではありません。

エ 作業者工程分析は、作業者の作業を中心に分析するもので、作業手順や作業の無駄を改善する際に利用される。〇作業者工程分析では、作業者の作業を中心とした工程を全てリストアップし、それぞれの作業を、「加工」「移動」「手待ち」「検査」に分類して分析することで、作業手順や作業の無駄の改善を行います。

単純工程分析(オペレーション・プロセス・チャート)

・概要:原材料や部品が投入され、加工される過程を、工程図記号を用いて明らかにして分析する手法。

・手法:運搬や貯蔵、滞留は記入せず、加工と検査のみを表す。そのため、加工の流れが単純に表現でき、原材料からの加工プロセスの全体の流れをつかみやすい。

・適用場面:工場のレイアウト設計や、詳細な工程分析を行う前の基礎資料として利用。

製品工程分析(フロー・プロセス・チャート)

・概要:製品が加工される流れを、運搬、検査、停滞を含めて明らかにして分析する手法。

・手法:工程ごとに、作業の種類を表す工程図記号を線で結び、線の場所によって、どこに問題があるかを明確にする。

・適用場面:製品の工程改善など。特に滞留工程(時間)の削減に活用。

流れ線図(フロー・ダイアグラム)

・概要:工場などのレイアウト図の上に、工程図記号を記入し、工程の流れを表したもの。

・手法:機械・設備などの配置を記載したレイアウト図に、工程図記号を記入して、物の動きを具体的に表し、工程の流れを分析する。

・適用場面:レイアウト設計や工程の流れの改善などに利用。

作業者工程分析

・概要:作業者の作業を中心に、加工・移動・手待ち・検査を含めて、工程図記号で明らかにして分析する手法。

・適用場面:作業手順や作業の無駄の改善などに利用。

フロムツーチャート(流入流出図表)

・概要:各工程の間でどれぐらいの物量が流れているかを分析する手法。

・手法:工程の一覧を縦と横に記載した表を作成し、ある工程(From)から別の工程(To)に流れた運搬重量、もしくは移動距離を表の中に記入する。これにより、工程上を正流方向(前から順)に流れている物量と、逆流している物量を明らかする。

・適用場面:多品種の製品で、それぞれの加工経路が異なる場合でも表現できるため、多種少量生産の工程の分析や、工場レイアウトの設計に利用。

時間研究

 標準時間に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 余裕時間のうち、機械を調整し、打合せをするなどの余裕は、人的余裕に含まれる。×人的余裕に含まれるのは、休憩やトイレに行くなど人間的な要素で必要な余裕です。選択肢の記述にあるような、作業の管理に必要な余裕は、管理余裕になります。

イ 標準時間は、正味時間と余裕時間の和で求められ、外掛け法で算出された余裕率を使う場合は、「標準時間 = 正味時間 X (1+余裕率)」によって計算される。〇外掛け法による余裕率は、正味時間に対する余裕時間の割合です。このため、「余裕時間 = 正味時間 × 余裕率」 となります。また、「標準時間 = 正味時間 +余裕時間」となりますから、この式に最初の式を代入すると、「標準時間 = 正味時間 X(1+余裕率)」となります。

ウ 標準時間は、「その仕事に習熟した作業者が」、「適切な所定の作業条件のもとで」、「必要な余裕を持ち」、作業するのに必要となる時間である。×標準時間を設定する際は、選択肢の記述に対して「正常な無理のない作業ペースで作業する」を加えた、4つの条件が必要になります。これら4つの条件を全て満たした上で作業にかかる時間が、標準時間となります。

エ 作業時間を観測した作業者のペースが、基準より早い場合は、レイティング係数の値は100%よりも小さくなる。×レイティング係数は、基準とする作業ペースを100%とした場合の、作業者の作業ペースです。基準値より作業者のペースが早い場合は、レイティングは100%より大きくなります。



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