財務・会計 投資評価

財務・会計 投資評価で1巡目では難しかった現在価値PVが2巡目で少し解けるようになってきて嬉しいです。

現在価値

 次の資料は、投資プロジェクトAに関するものである。この資料に基づいた場合、投資プロジェクトAの現在価値の値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

【資 料】

1.現在、投資プロジェクトAを実行することによって、2年後にキャッシュ・フローが得られる。

2.キャッシュ・フローが得られるのは、2年後だけである。

3.2年後に得られるキャッシュ・フローは、121万円である。

4.割引率は10%である。


【解答群】

ア 80万円 イ 90万円 ウ 96万円 エ 100万円 オ 110万円


将来の資金をC、割引率をr、年数をnとすると、現在価値PVは、次のように計算されます。

 これに、C = 121万円、r = 0.1を代入すると、次のようになります。

 

 複利現価係数と年金現価係数

 次の資料は、投資プロジェクトBに関するものである。この資料に基づいた場合、投資プロジェクトBの現在価値の値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

【資 料】

1.現在、投資プロジェクトBを実行することによって、4年間にわたりキャッシュ・フローが得られる。

2.得られるキャッシュ・フローは、1年後ごとである。

3.毎年得られるキャッシュ・フローは、300万円である。

4.割引率は10%である。

5.現価係数は、次のとおりである。


【解答群】

ア 522万円 イ 747万円 ウ 951万円 エ 1,137万円 オ 1,200万円

〈数 式〉割引率をr、年数をnとすると、複利現価係数は、次のように表されます。
  
年金現価係数
 毎年一定額の資金を得る場合の、n年間の資金を現在の時点の価値に換算する際に用いる数値
〈数 式〉割引率をr、年数をnとすると、複利現価係数は、次のように表されます。 現価係数と年金現価係数との関係を把握しておきましょう。年金現価係数は現価係数の累計ですので、現価係数と年金現価係数との関係は、次のようになります。 n年の複利現価係数 = n年の年金現価係数 - (n - 1)年の年金現価係数


正解:ウ 951万円

1 年度から 4 年度の各年のキャッシュ・フローは同額の 300 万円ですから、割引率 10 %・4 年の年金現価係数である 3.17 を掛ければ現在価値に換算することができます。

 したがって、投資プロジェクトBの現在価値PVは、次のようになります。

 PV = 300 × 3.17

= 951万円

 したがって、投資プロジェクトBの現在価値は、951万円となります。よって、ウが適切です。

 1 年度から4 年度までのキャッシュ・フローの現在価値PVは、次のように複利現価係数を用いて各年の 300 万円を現在価値に換算し、それを合計するという手順を踏んでも 951 万円と求めることができます。

 PV = (300 × 0.91) + (300 × 0.83) + (300 × 0.75) + (300 × 0.68)

= 300 × (0.91 + 0.83 + 0.75 + 0.68)

= 300 × 3.17

= 951万円

 このように、各年のキャッシュ・フローが一定であるなら、上記のような方法で算出しなくても、300 万円に「複利現価係数を合計した数値」=「年金現価係数」= 3.17 を掛ければ、すぐに現在価値 951万円を求めることができます。

フリーキャッシュフロー

次の資料は、当期の営業利益等に関するものである。この資料に基づいた当期のフリーキャッシュフローの値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。


【資 料】

1.当期の営業利益は、2,000万円である。

2.実効税率は40%である。

3.当期の減価償却費は、400万円である。

4.当期において、運転資本の増減はない。

5.当期の投資額は、1,000万円である。



【解答群】

ア 200万円 イ 300万円 ウ 400万円 エ 500万円 オ 600万円

フリーキャッシュフローの具体的な計算方法には、次の2つがあります。
営業利益を基にした計算 
FCF = 営業利益 × (1 - 実効税率) + 減価償却費 - 運転資本増加額 - 投資額 運転資本 = 売上債権 + 棚卸資産 - 買入債務
キャッシュ・フロー計算書を基にした計算 
FCF = 営業活動によるキャッシュ・フロー + 投資活動によるキャッシュ・フロー 
フリーキャッシュフローは、事業活動によって得た資金から、投資した資金を引いたものになります。つまり、投資分を除いた純粋な収入を表します。キャッシュ・フロー計算書を基にした計算では、投資活動によるキャッシュ・フローは、投資をした場合に符号がマイナスになりますので、注意しましょう。


正解:オ 600万円

営業利益が与えられているので、営業利益を基にした計算を行うと、フリーキャッシュフローFCFは、次のようになります。

FCF = 営業利益 × (1 - 実効税率) + 減価償却費 - 運転資本増加額 - 投資額

= 2,000 × (1 - 0.4) + 400 - 0 - 1,000

= 2,000 × 0.6 + 400 - 1,000

= 1,200 + 400 - 1,000

= 600万円

 したがって、当期のフリーキャッシュフローは、600万円となります。よって、オが適切です。

 投資の評価方法

 投資の評価方法に関する説明として、最も不適切なものはどれか。


ア 正味現在価値法は、貨幣の時間的価値を考慮する方法であり、正味現在価値がプラスであり、かつ大きいほど、投資案の投資効率がよいと判断される。

イ 内部収益率法は、貨幣の時間的価値を考慮する方法であり、割引率が高いほど、投資案の投資効率がよいと判断される。

ウ 回収期間法は、貨幣の時間的価値を考慮しない方法であり、回収期間の短い案ほど、投資案の安全性が高いと判断される。

エ 会計的投資利益率法は、貨幣の時間的価値を考慮しない方法であり、会計的投資利益率が低いほど、投資案の収益性が高いと判断される。

正味現在価値法NPV法:Net Present Value Method) 
投資によって将来得られるキャッシュ・フローを現在価値に割引き、そこから投資額を控除した正味現在価値を求めて投資案を評価する方法
内部収益率法IRR法:Internal Rate of Return Method、内部利益率法) 
投資額と投資によって将来得られるキャッシュ・フローの現在価値が一致する割引率を求めて投資案を評価する方法 
貨幣の時間的価値を考慮しない方法 これには、次のものがあります。
回収期間法 投資額の回収にどれくらいの期間がかかるかを求めて投資案を評価する方法
会計的投資利益率法
投資額に対する会計的な利益の割合を求めて投資案を評価する方法 
正味現在価値法、
内部収益率法、
回収期間法、
会計的投資利益率法
が、貨幣の時間的価値を考慮する方法であるのか、貨幣の時間的価値を考慮しない方法であるのかについてしっかり区別をした上で、各方法のメリットとデメリットを整理しましょう。

正味現在価値法

 次の資料は投資プロジェクトCに関するものである。この資料に基づいた場合、正味現在価値法により投資プロジェクトCの正味現在価値を求める場合の計算式として、最も不適切なものを下記の解答群から選べ。

【資 料】

1.現在、投資プロジェクトCを実行することによって、初期投資額が5,500万円かかる。

2.現在、投資プロジェクトCを実行することによって、5年間にわたりキャッシュインフローが得られることが予測されている。

3.5年間に得られるキャッシュ・フローは、次のとおりである。

4.割引率は10%である。

5.現価係数は、次のとおりである。



【解答群】

ア 1,000 × 3.169 + 3,000 × 0.621 - 5,500

イ 1,000 × 3.169 + 3,000 × 0.621

ウ 1,000 × 3.790 + (3,000 - 1,000) × 0.621 - 5,500

エ 1,000 × 0.909 + 1,000 × 0.826 + 1,000 × 0.751 + 1,000 × 0.683 + 3,000 × 0.621 - 5,500

新設備購入における営業活動によるキャッシュ・フローの計算

 次の資料は、新規設備に対する投資に関して、ある企業のある年度の損益等を示したものである。この年度の営業活動によるキャッシュ・フローの値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、期首や期末に棚卸資産はないものとする。

【資 料】

1.損益は、次のとおりである(損益に関して、以下のもの以外は考慮不要)。

2.新設備を導入する時点は、年度の初めである。

3.減価償却費は、各年度末に計上される。

4.実効税率は、40%である。

5.新設備の価額等については、次のとおりである。

【解答群】

ア 18万円  イ 22万円  ウ 28万円  エ 32万円  オ 42万円

営業活動によるキャッシュ・フロー=営業利益-減価償却*0.4+減価償却費=100-40-20-減価償却費10*0.4+10=30-30*0.4+10=28
減価償却費=50/5=10

営業活動によるキャッシュ・フロー = 税引後利益 + 減価償却費
減価償却費は現金支出を伴わない費用であることに注意しましょう。

正解:ウ  28万円

(4)税引後利益

税引後利益は、次のように計算されます。

 税引後利益 = 税引前利益 - 税金 = 30万円 - 12万円 = 18万円

(5)営業活動によるキャッシュ・フロー

減価償却費は非現金支出費用なので、営業活動によるキャッシュ・フローは、次のように計算されます。

 営業活動によるキャッシュ・フロー = 税引後利益 + 減価償却費

 = 18万円 + 10万円

 = 28万円

取替投資

次の資料は、現行設備(旧設備)を新設備に取り替えるかどうかに関するものである。この資料に基づいた場合、新設備に取り替える時点における投資額(税引き後差額キャッシュフロー)の値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、この企業は、この新設備の取り換えの有無に関わらず、当期純利益は発生しているものとする。

【資 料】

1.新設備に取り替える時点は、年度の初めである。

2.取替時に、キャッシュとして売却収入がある。

3.減価償却費は、各年度末に計上される。

4.実効税率は、40%である。

5.現行設備(旧設備)と新設備の価額等については、次のとおりである。

【解答群】

ア -80万円 イ -72万円 ウ -68万円 エ 68万円 オ 72万円

現行設備 減価償却100/5
新設備 営業キャッシュフロー=-120+40=-80
旧設備売却損益計上にともなう法人税等の減少額 = 20 × 0.4 = 8万円
新設備に取り替える時点における投資額(税引き後差額キャッシュ・フロー)=-80-8=-72

取替投資において、投資を実行したときのキャッシュ・フロー(予測)と現行のキャッシュ・フローの差額を、差額キャッシュ・フローといいます。  
本問は、新設備に取り替える時点における、投資額(税引き後差額キャッシュ・フロー)の計算問題です。実際に正味現在価値法により投資を判断する際には、1年目以降の減価償却費の増加によるタックスシールドなどを計算し、求めた額キャッシュ・フローを現在価値に割り引いて判断する必要があります。さらに、これに加えて、新設備導入によるコストの削減や、収入の増加という効果があれば、これらの効果も含めて差額キャッシュ・フローの現在価値を求め、投資の意思決定を行うことに注意しましょう。

(3)旧設備売却損益計上にともなう法人税等の減少額タックスシールド

 設備取替時までの経過年数は2年ですので、設備取替時における帳簿価額は、次のようになります。

 旧設備の設備取替時における帳簿価額 = 100 - 20 × 2 = 60万円

 旧設備売却損益は、次のようになります。

 旧設備売却損益 = 40 - 60 = -20万円(売却損失20万円)

 実効税率は40%ですので、旧設備売却損益計上にともなう法人税等の減少額(タックスシールド)は、次のようになります。

 旧設備売却損益計上にともなう法人税等の減少額 = 20 × 0.4 = 8万円

(4)新設備に取り替える時点における投資額税引後差額キャッシュ・フロー

 新設備に取り替えるときの投資額(税引き後差額キャッシュ・フロー)

 = - 120 + 40 + 8 = -72万円

 したがって、新設備に取り替える時点における投資額(税引き後差額キャッシュ・フロー)は、 - 72万円となります。よって、イが適切です。

 新設備の取得によるキャッシュアウトフローと旧設備の売却によるキャッシュインフローだけでなく、旧設備売却損益の計上にともなう法人税等の減少額(タックスシールド)を考慮する点がポイントです。

これらの計算を表にすると次の通りです。

内部収益率法

 次の資料は投資プロジェクトDに関するものである。この資料に基づいた内部収益率法に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

【資 料】

1.現在、投資プロジェクトDを実行するによって、初期投資額が100万円かかる。

2.投資プロジェクトDを実行するによって、1年後にだけキャッシュインフローが得
られることが予測されている。

3.1年後に得られることが予測されているキャッシュインフローは、110万円である。

4.資本コストは8%である。

5.税金はないものとする。


【解答群】

ア 内部収益率は10%であるので、内部収益率法によると、投資プロジェクトDは実行すべきと判断される。

イ 内部収益率は10%であるので、内部収益率法によると、投資プロジェクトDは実行すべきでないと判断される。

ウ 内部収益率は11%であるので、内部収益率法によると、投資プロジェクトDは実行すべきと判断される。

エ 内部収益率は11%であるので、内部収益率法によると、投資プロジェクトDは実行すべきでないと判断される。

内部収益率=

内部収益率法IRR法:Internal Rate of Return Method、内部利益率法とも言う) 投資額と投資によって将来得られるキャッシュ・フローの現在価値が一致する割引率を求めて投資案を評価する方法 ⇒ 割引率が高いほど、投資案の投資効率がよいと判断される(ただし、内部収益率が資本の調達コストを上回っていること) 
数 式〉投資によって将来得られるキャッシュ・フローの現在価値をPV、投資額をIとすると、内部収益率は次の式を満たすようものとして求められます。 PV = I 内部収益率は、投資案の正味現在価値をゼロとする割引率であることをしっかり理解しておくことがポイントです。


正解:ア

(1) 
内部収益率

 1年後のキャッシュインフローをC、割引率をrとすると、現在価値PVは、次のように計算されます。

 現在価値をPV、投資額をIとすると、正味現在価値NPVは、次のように計算されます。

 内部収益率は、投資案の正味現在価値をゼロとする割引率ですので、「NPV = 0、C = 110、I = 100」を代入すると、内部収益率rは、次のようになります。

(2) 資本コストとの比較

 最後に、目標とする収益率(資本コスト)と内部収益率を比較することで投資を判断します。内部収益率法では、資本の調達コストである資本コストと内部収益率を比較し、内部収益率が資本コストを上回れば投資を行うことになります。

 資本コストは8%ですので、内部収益率10%は資本コスト8%を上回っています。したがって、内部収益率法によると、投資プロジェクトDは実行すべきと判断されます。よって、記述アが適切です。

内部収益率法の特徴

 内部収益率法の特徴に関する説明として、最も適切なものはどれか。


ア 内部収益率法は、計算が簡単であるという長所を持っている。

イ 内部収益率法では、将来予測されるキャッシュ・フローの符号が2回以上変わったとしても、内部収益率は一つだけに定まるという長所を持っている。

ウ 内部収益率法は、投資の規模を考慮するという長所を持っている。

エ 相互排他的投資案を評価する際には、内部収益率法では、収益率は高いが正味現在価値の低い投資案を採択する可能性がある。

回収期間法

 次の資料は、投資プロジェクトEに関するものである。この資料に基づき、回収期間法についての記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

【資 料】

1.現在、投資プロジェクトEを実行することによって、初期投資額が2,000万円かかる。

2.現在、投資プロジェクトEを実行することによって、4年間にわたりキャッシュインフローが得られることが予測されている。

3.4年間に得られるキャッシュ・フローは、次のとおりである。

4.目標回収期間は3年間である。



【解答群】

ア 回収期間は3.2年であるので、回収期間法によると、投資プロジェクトEは実行すべきであると判断される。

イ 回収期間は3.2年であるので、回収期間法によると、投資プロジェクトEは実行すべきでないと判断される。

ウ 回収期間は4.0年であるので、回収期間法によると、投資プロジェクトEは実行すべきであると判断される。

エ 回収期間は4.0年であるので、回収期間法によると、投資プロジェクトEは実行すべきでないと判断される。

1年目回収期間=-2000+400=残-1600
2年目回収期間=-1600+600=残-1000
3年目回収期間=-1000+800=残-200
4年目CF1000/200=5 1/5=0.2
3+0.2=3.2

(2)回収期間の端数処理

 回収期間に端数がある場合は、3年後の時点で回収できていない残りの金額200万円と、4年後のキャッシュ・フローの1,000万円の比率を取って端数を計算します。回収期間を求める計算式は、次のようになります。

 このように、回収期間は3.2年であることが求められます。

(3) 目標とする回収期間との比較

 最後に、目標とする回収期間と比較することで投資を判断します。回収期間法では、目標とする回収期間と回収期間を比較し、回収期間が目標とする回収期間を下回れば投資を行うことになります。

 目標回収期間が3年間であるのに対して、回収期間は3.2年であり、目標回収期間を超えています。したがって、回収期間法によると、投資プロジェクトEは実行すべきでないと判断されます。よって、記述イが適切です。

会計的投資利益率法

 次の資料は、投資設備Fに関するものである。この資料に基づき、会計的投資利益率法についての説明として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

【資 料】

1.現在、設備Fに投資することによって、初期投資額が1,200万円かかる。

2.設備Fに投資することによって、3年間にわたり利益が得られることが予測されている。

3.3年間に得られる利益は、次のとおりである。

4.減価償却は3年間の定額法で、残存価額は0とする。

5.会計的投資利益率は、平均投資額に対する平均利益の占める割合で計算されるもの とする。

6.目標投資利益率は4%である。



【解答群】

ア 会計的投資利益率は2.5%であるので、会計的投資利益率法によると、投資プロジェクトFは実行すべきであると判断される。

イ 会計的投資利益率は2.5%であるので、会計的投資利益率法によると、投資プロジェクトFは実行すべきでないと判断される。

ウ 会計的投資利益率は5%であるので、会計的投資利益率法によると、投資プロジェクトFは実行すべきであると判断される。

エ 会計的投資利益率は5%であるので、会計的投資利益率法によると、投資プロジェクトFは実行すべきでないと判断される。

平均投資額=(1200+0)/2=600
平均利益=(20+30+40)/3=30
会計的投資利益率=30/600*100=5%

平均投資額

 平均投資額は、購入したときの簿価と残存価額の平均となりますので、計算式は、次のようになります。

平均投資額 = (1,200 + 0) ÷ 2 = 600万円

(3) 会計的投資利益率

 会計的投資利益率は、次のようになります。

(4) 目標とする投資利益率との比較

 最後に、目標とする投資利益率と比較することで投資を判断します。会計的投資利益率法では、目標とする投資利益率と会計的投資利益率を比較し会計的投資利益率が目標とする投資利益率を上回れば投資を行うことになります。

 目標投資利益率4%に対して、会計的投資利益率5%は目標投資利益率を超えています。したがって、会計的投資利益率法によると、投資プロジェクトFは実行すべきであると判断されます。よって、記述ウが適切です。

現在価値

 次の資料は、投資プロジェクトAに関するものである。この資料に基づいた場合、投資プロジェクトAの現在価値の値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

【資 料】

1.現在、投資プロジェクトAを実行することによって、2年後にキャッシュ・フローが得られる。

2.キャッシュ・フローが得られるのは、2年後だけである。

3.2年後に得られるキャッシュ・フローは、121万円である。

4.割引率は10%である。


【解答群】

ア 80万円 イ 90万円 ウ 96万円 エ 100万円 オ 110万円


将来の資金をC、割引率をr、年数をnとすると、現在価値PVは、次のように計算されます。

 PV=121*(1/(1+0.1)*2)=121*(1/1.1)*2=121/1.21=100

これに、C = 121万円、r = 0.1を代入すると、次のようになります。

 したがって、投資プロジェクトAの現在価値は、100万円となります。よって、エが適切です。

複利現価係数と年金現価係数

 次の資料は、投資プロジェクトBに関するものである。この資料に基づいた場合、投資プロジェクトBの現在価値の値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

【資 料】

1.現在、投資プロジェクトBを実行することによって、4年間にわたりキャッシュ・フローが得られる。

2.得られるキャッシュ・フローは、1年後ごとである。

3.毎年得られるキャッシュ・フローは、300万円である。

4.割引率は10%である。

5.現価係数は、次のとおりである。


【解答群】

ア 522万円 イ 747万円 ウ 951万円 エ 1,137万円 オ 1,200万円

現在価値=300*3.17=951

フリーキャッシュフロー

次の資料は、当期の営業利益等に関するものである。この資料に基づいた当期のフリーキャッシュフローの値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。


【資 料】

1.当期の営業利益は、2,000万円である。

2.実効税率は40%である。

3.当期の減価償却費は、400万円である。

4.当期において、運転資本の増減はない。

5.当期の投資額は、1,000万円である。



【解答群】

ア 200万円 イ 300万円 ウ 400万円 エ 500万円 オ 600万円

FCF=2000-2000*0.4+400+0-1000=1200+400-1000=600

新設備購入における営業活動によるキャッシュ・フローの計算

 次の資料は、新規設備に対する投資に関して、ある企業のある年度の損益等を示したものである。この年度の営業活動によるキャッシュ・フローの値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、期首や期末に棚卸資産はないものとする。

【資 料】

1.損益は、次のとおりである(損益に関して、以下のもの以外は考慮不要)。

2.新設備を導入する時点は、年度の初めである。

3.減価償却費は、各年度末に計上される。

4.実効税率は、40%である。

5.新設備の価額等については、次のとおりである。

【解答群】

ア 18万円  イ 22万円  ウ 28万円  エ 32万円  オ 42万円

営業利益=100-40-20-10=30
減価償却費=50/5=10
税額=30*0.4=12
税引後営業利益=30-12=18
営業CF=18+10=28

取替投資

次の資料は、現行設備(旧設備)を新設備に取り替えるかどうかに関するものである。この資料に基づいた場合、新設備に取り替える時点における投資額(税引き後差額キャッシュフロー)の値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、この企業は、この新設備の取り換えの有無に関わらず、当期純利益は発生しているものとする。

【資 料】

1.新設備に取り替える時点は、年度の初めである。

2.取替時に、キャッシュとして売却収入がある。

3.減価償却費は、各年度末に計上される。

4.実効税率は、40%である。

5.現行設備(旧設備)と新設備の価額等については、次のとおりである。

【解答群】

ア -80万円 イ -72万円 ウ -68万円 エ 68万円 オ 72万円

取替投資において、投資を実行したときのキャッシュ・フロー(予測)と現行のキャッシュ・フローの差額を、差額キャッシュ・フローといいます。
実際に正味現在価値法により投資を判断する際には、1年目以降の減価償却費の増加によるタックスシールドなどを計算し、求めた額キャッシュ・フローを現在価値に割り引いて判断する必要があります。さらに、これに加えて、新設備導入によるコストの削減や、収入の増加という効果があれば、これらの効果も含めて差額キャッシュ・フローの現在価値を求め、投資の意思決定を行うことに注意しましょう。

旧設備売却損益計上にともなう法人税等の減少額 = 20 × 0.4 = 8万円

(4)新設備に取り替える時点における投資額税引後差額キャッシュ・フロー

 新設備に取り替えるときの投資額(税引き後差額キャッシュ・フロー)

 = - 120 + 40 + 8 = -72万円

 したがって、新設備に取り替える時点における投資額(税引き後差額キャッシュ・フロー)は、 - 72万円となります。よって、イが適切です。

 新設備の取得によるキャッシュアウトフローと旧設備の売却によるキャッシュインフローだけでなく、旧設備売却損益の計上にともなう法人税等の減少額(タックスシールド)を考慮する点がポイントです。

これらの計算を表にすると次の通りです。

 内部収益率法

 次の資料は投資プロジェクトDに関するものである。この資料に基づいた内部収益率法に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

【資 料】

1.現在、投資プロジェクトDを実行するによって、初期投資額が100万円かかる。

2.投資プロジェクトDを実行するによって、1年後にだけキャッシュインフローが得
られることが予測されている。

3.1年後に得られることが予測されているキャッシュインフローは、110万円である。

4.資本コストは8%である。

5.税金はないものとする。


【解答群】

ア 内部収益率は10%であるので、内部収益率法によると、投資プロジェクトDは実行すべきと判断される。

イ 内部収益率は10%であるので、内部収益率法によると、投資プロジェクトDは実行すべきでないと判断される。

ウ 内部収益率は11%であるので、内部収益率法によると、投資プロジェクトDは実行すべきと判断される。

エ 内部収益率は11%であるので、内部収益率法によると、投資プロジェクトDは実行すべきでないと判断される。




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