経済学・経済政策(消費者行動と需要曲線  企業行動と供給曲線 市場均衡)

需要の価格弾力性と価格戦略 【平成29年 第13問】

 需要の価格弾力性は、価格の変化によって売上額に影響を及ぼす。需要の価格弾力性と価格戦略に関する記述として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。

a 需要の価格弾力性が1より小さい場合、企業が価格を引き下げる戦略をとると、売上額は増加する。〇×

売上高=需要量(1+0.05)×価格(1-0.1)=1.05×0.9=0.945<1となり、売上高は減少します。

b 需要の価格弾力性が1より小さい場合、企業が価格を引き上げる戦略をとると、需要が減少して、売上額も減少する。×

売上高=需要量(1-0.05)×(1+0.1)=0.95×1.1=1.045>1となり、売上高は増加します。

c 需要の価格弾力性が1に等しい場合、企業が価格を変化させる戦略をとっても、売上額は変化しない。〇

売上高=需要量(1+0.05)×価格(1-0.05)=1.05×0.95=0.9975≒1 となります。

d 需要の価格弾力性が1より大きい場合、企業が価格を引き下げる戦略をとると、売上額は増加する。〇

[解答群]

  1. aとb
  2. aとc
  3. bとd
  4. cとd〇

需要の価格弾力性と為替レート 【平成20年 第12問】(設問1)

 原油価格の高騰が起きれば、ガソリンスタンドはガソリン価格の引き上げを余儀なくされる。一方で、ガソリン価格の高騰は買い控えなどによる顧客離れを引き起こしかねない。そこで、ガソリンスタンドでは価格をどのような水準に設定するかが重要となる。この点を踏まえて、下記の設問に答えよ。

(設問1)

 ドル建ての原油価格が上昇しても、ガソリンの円建ての小売価格への影響を小さくする要因の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a 円高〇ドル建ての原油価格が上昇した場合でも、円高になればガソリンの円建ての小売価格への影響は小さくなると言えます。

b 円安

c 低い需要の価格弾力性〇×格弾力性が低い場合、小売価格を上げても、需要量はあまり変わりません。

d 高い需要の価格弾力性〇この場合は、小売価格を上げると需要が大きく減ります。

[解答群]

ア aとc〇×

イ aとd〇

ウ bとc

エ bとd

代替効果と所得効果 【平成28年 第16問】

 いま、ある合理的個人が、限られた所得の下で2つの財(X,Y)を需要する状況を考える。2つの財の需要量は、それぞれDXおよびDYと表記し、財Xの価格をPXと表記する。  下図は、予算制約線1と無差別曲線1が点Aで接する状況から、他の条件を一定としてPXのみが下落し、予算制約線2と無差別曲線2が点Bで接する状況へと変化した様子を描いたものである。この図に関する記述として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。

a 財Yの価格を一定としてPXが下落したとき、代替効果でDXが増加した。同時に、PXの下落は、所得効果によってDXを減少させた。上図では、代替効果よりも所得効果が大きいため、財Xはギッフェン財の性質を示している。×〇ギッフェン財(ギッフェンざい、英: Giffen goods)とは、収入の少ない家計がより多く必要とする劣等財であるために、価格の上昇に対して需要量が増加する財、または価格の下落に対して需要量が減少する財のこと。

b 財Yの価格を一定としてPXが下落したとき、代替効果でDXが増加した。同時に、PXの下落は、所得効果によってもDXを増加させた。上図では、代替効果と所得効果がともにDXを増加させていることから、財Xはギッフェン財の性質を示している。×所得効果によってDXは減少していますので、記述bの「所得効果によってもDXを増加させた」という箇所は誤りです。

c 財Yの価格を一定としてPXが下落したとき、DYが増加した。これは、財Yが財Xの粗代替財であることを示している。〇×

ある財(X財)の価格が下落したとき別の財(Y財)の需要量が増加する財、ある財(X財)の価格が上昇したとき別の財(Y財)の需要量が減少する財を、粗補完財といいます。

d 財Yの価格を一定としてPXが下落したとき、DYが増加した。これは、財Yが財Xの粗補完財であることを示している。×〇

[解答群]

ア aとc〇×

イ aとd〇

ウ bとc

エ bとd

所得効果と代替効果(消費と余暇) 【平成20年 第18問】(設問1)

 次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

 消費と余暇に関する、ある労働者の当初の予算制約式が次のように与えられているとする。

 C=w×(24-L)

 ここで、Cは消費、wは時間当たりの賃金、Lは余暇時間とする。労働者は、余暇時間以外の時間に働くとする。下図のように、人々は消費と余暇に関する無差別曲線と予算制約式により、最適な労働時間と消費水準を決定する。ここで、この労働者の初期の最適点はE点で与えられている。

(設問1)

 賃金が低下し、予算制約式が変化して、下図のように点線で与えられたものとする。このとき、新たな最適点はE′点となった。余暇の時間に対する所得効果と代替効果に関して、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

[解答群]

ア 所得効果の影響より、代替効果の影響の方が大きい。〇

代替効果は、点E から点A への変化で表すことができます。

イ 代替効果の影響より、所得効果の影響の方が大きい。〇×

ウ 所得効果の影響と代替効果の影響は同じである。

エ 所得効果と代替効果、双方とも存在しない。

[解答群]

ア ① C/w ② C/r ③ r/w

イ ① L/w ② K/r ③ K/L

ウ ① L/K〇× ② K/L〇× ③ w/r

エ ① C/r〇 ② C/w〇 ③ w/r〇

限界費用・平均可変費用の計算 【平成25年 第16問】

いま、競争的市場である製品を生産する企業を考える。総費用TCが当該製品の生産量xの関数として以下のように与えられている。ただし、x>0とする。

TC = 224 + 6x - 2x2 + x3

この費用関数に基づいて計算された限界費用と平均可変費用の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a 6 -4x + 3x2 限界費用MCは、総費用TCを生産量xで微分したもの

b 6 -2x + x2 平均可変費用AVCは可変費用VCを生産量xで割ったもの

c 224/x+ 6 -2x +x2 

d -4x + 3x2

[解答群]

ア aとb〇

イ aとc〇×

ウ bとc

エ bとd

  可変費用VC = 6x - 2x2 + x3

  固定費用FC = 224

  MC = 6 - 4x + 3x2

AVC =  = (6x - 2x2 + x3) ÷ x = 6 -2x + x2

よって、平均可変費用はbとなります。

総費用曲線2 【平成29年 第14問】

 下図には、総費用曲線が描かれている。生産が行われないときの費用は点Aで示されている。この図に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

[解答群]

ア AFを1とすると、BFが平均可変費用を表している。〇産出量をQ1としたとき、「総費用CQ1-固定費用HI=可変費用CH」となりますので平均可変費用(可変費用÷産出量)は、「CH/AH」となります。

イ 原点と点Cを結ぶ直線の傾きが限界費用を表している。×平均費用 OCの傾きは、「CI/OI=産出量Q1のときの費用/産出量Q1」となり、産出量Q1のときの平均費用となり、限界費用でありません。

ウ 産出量Q0における可変費用はFGに等しい。×固定費用はFCですので、FG=0A=HIが固定費用

エ 産出量Q1における固定費用は、Q0における固定費用にHIを加えたものである。×固定費は、産出量の変化があっても一定で、Q1のときの固定費はHIです

オ 点Cにおける総費用曲線の接線の傾きが平均費用を表している。×限界費用 点Cにおける総費用曲線の接線の傾きは限界費用を表しているので記述は不適切です。

生産関数 【平成26年 第13問】(設問1)

下図の形状をした生産関数について下記の設問に答えよ。ただし、ここでの生産に投入

される要素は労働のみであり、その投入量はゼロより大きいものとする。

(設問1)

 この図に関する説明として最も適切なものはどれか。

ア この生産関数では、限界生産物は労働の投入量が増加するほど大きくなる。×投入量が増加するほど限界生産物は小さくなります。

イ この生産関数では、ある労働の投入量のもとで平均生産物は限界生産物よりも大きい。〇平均生産物は、投入量1単位あたりの生産物であり、生産量÷投入量で求められます。

ウ この生産関数では、平均生産物は労働の投入量が増加するほど大きくなる。×B点の方がA点よりも平均生産物(原点とB点もしくはA点を結ぶ青い線の傾き)は小さくなっています。

エ この生産関数は、収穫一定であることを示している。×この生産関数では労働量の増加に伴って平均生産物は逓減しています。

生産関数 【平成26年 第13問】(設問2)

下図の形状をした生産関数について下記の設問に答えよ。ただし、ここでの生産に投入

される要素は労働のみであり、その投入量はゼロより大きいものとする。

(設問2)

 この図に描かれた生産関数を用いて、縦軸に実質賃金を、横軸に労働量を取り、労働

需要曲線を導出する。このとき、労働需要に関する説明として最も適切なものはどれか。

ア 企業の利潤最大化行動を前提として導出される労働需要曲線は、右下がりとなる。×〇労働量に対して実質賃金は逓減するため、労働需要曲線が右下がりとなることが分かります。

イ 利潤最大化を目指す企業は、生産関数の接線の傾きが生産物価格と一致するように、労働量を決定する。〇×生産関数の接線の傾きは限界生産物を表します。

ウ 利潤最大化を目指す企業は、労働の限界生産物がゼロとなるところに労働量を決定するため、労働需要曲線は水平になる。×利益最大化を目指す企業は、限界生産物が実質賃金と等しくなるように労働量を決定します。

エ 労働需要が実質賃金の増加関数であることは、古典派の第二公準として知られている。×労働需要は実質賃金の減少関数です。

等費用線 【平成29年 第15問】

 下図には、等費用線が描かれている。この等費用線に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

[解答群]

ア 資本のレンタル価格が上昇する場合、横軸上の切片Bは不変のままで、縦軸上の切片Aが上方に移動する。〇×資本の費用であるrが上昇すると、横軸の切片はc/wなので変化はありませんが、縦軸の切片C/rは分母が上昇するので下方に移動します。

イ 縦軸上の切片Aは、資本の最大投入可能量を示している。〇資本の最大投入可能量ということは、労働量がゼロであることを意味しています。

ウ 賃金率が上昇する場合、横軸上の切片Bは不変のままで、縦軸上の切片Aが下方に移動する。×賃金率wが上昇した場合には、横軸上の切片であるB=C/wの分母wが上昇するのでBは左方に移動します。

エ 費用が減少すると、等費用線は右方にシフトする。× 選択肢エでは、費用Cが減少すると、縦軸上の切片A=C/rは下方にシフトし、横軸上の切片B=C/wは左方に移動します。

 等費用線【令和元年 第15問(設問1)】

 下図は、産出と費用の関係を描いたものである。労働と資本の両方を可変的インプットとして、生産要素の投入と生産物の産出との関係を描いたものが等産出量曲線である。また、等費用線は、一定の費用のもとで労働と資本をどのくらい投入することが可能かを表している。

 この図に基づいて、下記の設問に答えよ。

(設問1)

 等費用線のシフトに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 資本のレンタル価格が上昇した場合、横軸の切片は不変のままで、縦軸の切片が下方に移動する。〇×〇資本のレンタル価格が上昇した場合にはw/rの分母rが上昇します。
  2. 賃金率が下落した場合、縦軸の切片は不変のままで、横軸の切片が左方に移動する。×縦軸不変・横軸右方 賃金率が下落した場合、c/wは上昇します。
  3. 賃金率の上昇と同じ割合で資本のレンタル価格が下落すれば、等費用線の傾きは変わらない。×横軸左方・縦軸上昇 賃金率の上昇と同じ割合で資本のレンタル価格が下落した場合、w↑/r↓となることから、傾きの絶対値は上昇します。
  4. 費用が増加すると、等費用線が左方に平行移動する。×縦軸下方・横軸左方 〇×費用が増加すると、グラフの点BがC↑/wとなり、右方に移動します。

過去問セレクト演習-5-1 消費者行動と需要曲線 42日ぶり 正答率20.00%! 9点(12月)→11点(2月)→11点(4月)→12点(今回)未定着ぶりに自己卑下してしまいますが、自分には復習間隔回数とも足りてないんだと叱咤激励。

スマート問題集:5-2 企業行動と供給曲線 62日ぶり 正答率69.23% 11点(12月)→8点(2月)→10点(4月)→11点(今回)間違いまくりですが牛歩前進。等費用線 wL+rK=C ⇒ rK=-wL+C ⇒ K=-(w/r)L+(C/r)

過去問セレクト演習-5-2 企業行動と供給曲線 36日ぶり 正答率50.00% 8点(12月)→7点(2月)→9点(4月)→9点(今回)(3/6問)定着半々状態、補強あるのみ。労働需要曲線は、実質賃金の減少関数であり右下がり、古典派の第一公準。費用の増加に応じて等費用線は右にシフト。賃金率が上昇した場合、縦軸の切片は変わらず横軸上の切片が左へ移動。資本のレンタル価格が上昇した場合、横軸上の切片は変わらず、縦軸上の切片が下へ移動。需要と供給の法則により、D=Sとなるので、数量Q=D=S 必需品に課税する方が、奢侈品に課税するよりも、社会的総余剰の減少は小さくなる。

スマート問題集:5-3 市場均衡 56日ぶり 正答率62.50% 11点(12月)→10点(2月)→15点(4月)→13点(今回)域内の関税および数量制限など他の貿易制限を撤廃するが、域外に対しては、加盟国それぞれが独自の貿易政策をもって対応するのは、自由貿易協定。

要復習チェック残1次試験全体(合格模試及び平成30年度令和元・2年度1次試験過去問題除く)1645問中345問→328問。

(企業経営理論447問中残85問 財務・会計342問中残81問 運営管理434問中残49問 経営情報システム335問中残6問 経済学・経済政策331問中残73問 経営法務321問中残24問 中小企業経営・政策379問中残34問)

経済学・経済政策の要復習チェック残90問→73問へ17問減らせました!

2021年06月04日 (金) の学習履歴
5時間30分
スマート問題集-1次試験全科目セット [2021年度試験対応]1時間44分(4レッスン終了)
科目4 経営情報システム11分35秒
スマート問題集:4-1 コンピュータの基礎05分40秒 16/17点
スマート問題集:4-7 プログラム言語とWebアプリケーション05分55秒 12/12点
科目5 経済学・経済政策1時間33分
スマート問題集:5-2 企業行動と供給曲線1時間 11/15点
スマート問題集:5-3 市場均衡33分00秒 13/16点
過去問セレクト講座-1次試験全科目セット[2021年度試験対応]1時間42分(2レッスン終了)
科目4 経営情報システム03分50秒
過去問セレクト演習-4-1 コンピュータの基礎01分35秒
過去問セレクト演習-4-6 情報システムの開発02分10秒
過去問セレクト演習-4-7 プログラム言語とWeb アプリケーション05秒
科目5 経済学・経済政策1時間38分
過去問セレクト演習-5-1 消費者行動と需要曲線50分50秒 12/16点
過去問セレクト演習-5-2 企業行動と供給曲線47分20秒 9/12点
その他の学習履歴2時間04分
問題集1時間49分
その他15分00秒
中小企業診断士
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