財務・会計 原価計算 資本市場と資本コスト 現代のファイナンス 経営分析

リスクの種類

 ポートフォリオ理論におけるリスクに関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

ア 流動性リスクとは、取引相手の財務状況の悪化や倒産により貸付金の受取利息や元本の回収が滞ってしまうリスクのことである。×信用リスク

イ カントリー・リスクとは、外貨建て金融商品における国の国との為替変動により資産価値が変動するリスクのことである。〇?為替リスク

ウ 価格変動リスクとは、市場で取引量が少ないために資産を換金しようとしたときにすぐに売ることができない、あるいは希望する価格で売ることができなくなるリスクのことである。×流動性リスク

エ 信用リスクとは、その国の政治や経済などによって資産価値が変動するリスクのことである。×カントリー・リスク

オ システマティック・リスクとは、市場全体との相関によるリスクであり、分散化によって消去することができないリスクのことである。〇?市場リスク、あるいはマーケット・リスクとも呼ばれます。

リスクに対する投資家の選好

 次の図は、投資家の無差別曲線を描いたものである。この投資家の選好を表す組み合わせとして、最も適切なものはどれか。ただし、図において、満足度のレベルは、U1<U2<U3である。

ア A:リスク回避者〇    B:リスク中立者〇    C:リスク愛好者〇

イ A:リスク回避者〇    B:リスク愛好者    C:リスク中立者

ウ A:リスク愛好者    B:リスク中立者    C:リスク回避者

エ A:リスク愛好者    B:リスク回避者    C:リスク中立者

ポートフォリオのリスク低減効果

 ポートフォリオのリスク低減効果に関する次の文中の空欄A~Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。


 ( A )とは、複数の資産を組み合わせてつくられた資産全体のことをいう。マコービッツは個々の証券の( B )とその組み合わせである( A )の( B )を区別して調べることにより、( A )を組むことによって( B )の( C )が可能になることを提唱した。個別の証券に集中して投資する( B )よりも、資産が( C )化された( A )のほうが( B )は小さくなることを、( A )の( D )という。

ア A:ポートフォリオ〇 B:リスク〇 C:分散〇 D:リスク低減効果〇

イ A:ポートフォリオ B:リターン C:集中 D:ポートフォリオ効果

ウ A:投資家の選好 B:リターン C:分散 D:リスク低減効果

エ A:投資家の選好 B:リスク C:集中 D:ポートフォリオ効果

ポートフォリオのリターンとリスク

 次の図は、2つの株式XとYについて、ポートフォリオの組み入れ比率を変化させて、縦軸に期待収益率を横軸に標準偏差をとったポートフォリオのリターンとリスクを示したものである。この図に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。


【解答群】

ア 株式Xにだけ単独に投資するというのは、ローリスク・ローリターンの投資家行動といえる。×

イ 株式Yにだけ単独に投資するというのは、ハイリスク・ハイリターンの投資家行動といえる。×

ウ リスクが最も小さくなるのは、組み入れ比率が株式X37%・株式Y63%であるときである。〇

エ 組み入れ比率が株式X37%・株式Y63%であるとき以外の組み入れ比率の場合、個別の証券に集中して投資する場合に比べて、リスクは高い。×

リスクを表す標準偏差

相関係数とリスク

 次の図は、相関係数が-1、0、1の場合における、2つの株式XとYについて、ポートフォリオの組み入れ比率を変化させて、縦軸に期待収益率を横軸に標準偏差をとったポートフォリオのリターンとリスクを示したものである。この図に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

【解答群】

ア 相関係数が-1のとき、ポートフォリオのリスク低減効果は最も小さくなる。×リスク低減効果は最も大

イ 相関係数が1のとき、ポートフォリオのリスク低減効果は最も大きくなる。×リスク低減効果はゼロ

ウ 相関係数が0のとき、ポートフォリオのリスクを低減することができない。〇×2つの証券の動きには何の関係もなく、リスクの低減をすることができる

エ 相関係数が1以外のとき、ポートフォリオのリスク低減効果がある。×〇相関係数が1というのは、景気の動向に対して全く同じ方向に動くということです。よって、似たような動きをする株でポートフォリオを組むよりも、逆の動きをするような株でポートフォリオを組んだ方が、ポートフォリオのリスク低減効果が高い

システマティックリスクと非システマティックリスク

 次の文章は、ポートフォリオのリスクとリターン、分散効果について述べたものである。空欄A~Cに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。


ポートフォリオの総リスクは、( A )と( B )から構成される。

( A )は、ポートフォリオを構成する銘柄数が多くなると減少するが( B )は、減少することはない。これは( B )が株式市場のリスクを表すためである。( C )は、横軸にベータ、縦軸に期待リターンをとったときに、CAPMにおけるベータと期待リターンの関係を表した直線です。( C )は、ベータの一次関数で表され、切片は安全利子率であり、傾きは市場ポートフォリオのリスクプレミアムである。

ア A:システマティック・リスク   B:アンシステマティック・リスク  C:資本市場線

イ A:システマティック・リスク   B:アンシステマティック・リスク  C:証券市場線

ウ A:アンシステマティック・リスク〇   B:システマティック・リスク〇  C:証券市場線〇

エ A:アンシステマティック・リスク   B:システマティック・リスク  C:資本市場線

証券市場線は、ベータの一次関数で表され、切片は安全利子率であり、傾きは市場ポートフォリオのリスクプレミアム

効率的フロンティア

 次の図は、資本市場にたくさん存在する株式を自由に組み合わせたポートフォリオを作成し、リターンとリスクの分布を示したものである。この図に関する記述として、最も不適切なものを下記の解答群から選べ。


【解答群】

ア 効率的フロンティアとは、特定のリスクの大きさに対して、最低のリターンをあげることが期待されるポートフォリオのことをいう。×

イ ポートフォリオAとポートフォリオBを比較してみると、合理的な投資家は必ず効率的フロンティアの上にあるAを選ぶ。〇

ウ ローリスク・ローリターンを好む投資家は、効率的フロンティアの左側の線上のポートフォリオを選ぶ。〇

エ ハイリスク・ハイリターンを好む投資家は、効率的フロンティアの右側の線上のポートフォリオを選ぶ。〇

リスクフリー資産

 次の図は、株式Xと国債をポートフォリオに組み込んだ場合におけるリターンとリスクの分布を示したものである。この図に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

【解答群】
ア 国債の期待収益率は、10%である。×

イ 国債は、リスクフリー資産である。〇

ウ 国債を購入する比率が低くなるほど、リスクは小さくなる。×

エ 国債をポートフォリオに入れると、株式だけのポートフォリオよりも、リスクを嫌う投資家は、よりリスクの低いポートフォリオを選択できなくなる。×?株式だけのポートフォリオよりも、よりリスクの低いポートフォリオを選択できるようになります。

市場ポートフォリオ

 次の図は、リスクフリー資産である国債と、全ての株式を自由に組み合わせた場合におけるリターンとリスクの分布を示したものである。この図に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。


【解答群】

ア 資本市場線とは、資本市場において、リスクフリー資産だけを購入した場合を示すものである。×リスクフリー資産である国債と、任意の株式を自由に組み合わせた場合におけるリターンとリスクの分布を示した場合の直線のうち、最大限に上に位置するもの

イ A点とB点を比較すると、B点の方が同じリスクで高いリターンを実現できる。×

ウ 合理的な投資家は、必ず資本市場線の上のポートフォリオを選択する。〇

エ 市場ポートフォリオは、資本市場線と効率的フロンティアの交点で表される。×

効率的フロンティア

 特定のリスクの大きさに対して、最高のリターンをあげることが期待されるポートフォリオ、または、期待される利益の一定の大きさに対して最もリスクの低いポートフォリオ

CAPM

 次の資料は、G証券に関するものである。この資料に基づいた場合、CAPMによりG証券の期待収益率を計算する数式として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

【資 料】



【解答群】

ア 8% + 1.2 × (8% - 2%)

イ 8% - 1.2 × (8% + 2%)

ウ 2% + 1.2 × (8% + 2%)

エ 2% - 1.2 × (8% - 2%)

オ 2% + 1.2 × (8% - 2%)〇?

資本資産評価モデルCAPM:Capital Asset Pricing Model)
個別株式の期待収益率 = リスクフリーレート + β × 市場リスクプレミアム

 ※ 市場リスクプレミアム = 市場ポートフォリオの期待収益率 - リスクフリーレート

 ※ β:市場ポートフォリオと比べたときの、個別株式のリスクの大きさ

加重平均資本コスト

 次の資料は、H社の資金調達に関するものである。この資料に基づいた場合、H社の加重平均資本コストを計算する数式として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

【資 料】

1.H社は現在、普通株式と社債によって資金調達を行っている。

2.資金調達の状況は、次のとおりである。

3.投資家が要求している収益率は、次のとおりである。

4.実効税率は40%とする。

5.普通株式の収益率はCAPMにより算出されたものである。



【解答群】

ア 0.5 × (1 - 0.4) × 3% + 0.5 × 13%

イ 0.5 × 0.4 × 3% + 0.5 × 13%

ウ 0.4  × 3% + 0.6 × 13%

エ 0.4 × (1 - 0.4) × 3% + 0.6 × 13%

オ 0.4 × 0.4 × 3% + 0.6 × 13%

普通株式の収益率はCAPM=3+13*(13-3)=3+130=

WACC:Weighted Average Cost of Capital)とは、負債から生じるコストと資本から生じるコストを加重平均したもののこと

WACC=(負債/(負債+資本))*(1-実効税率)*負債利子率+(資本/(負債+資本))*資本コスト

WACC=(400/(400+600))*(1-0.4)*0.03+(600/(400+600))*0.13
=0.4*0.6*0.03+0.6*0.13=0.0072+0.078=0.0852*100=8.52%

資金調達方法

 資金調達方法に関する説明として、最も適切なものはどれか。


ア 内部留保と減価償却費は、内部金融に該当する。×〇内部金融とは、自己金融ともいわれ、企業の内部で資金の調達を行うこと

イ 内部金融とは、企業外部から資金調達を行うことである。×企業間信用、借入金融、証券金融が外部金融に該当

ウ 直接金融とは、金融仲介機関から直接的に資金を融通することである。×〇?×証券金融(社債発行、株式発行)が直接金融に該当

エ 間接金融とは、金融仲介機関を経由せずに、間接的に資金を融通することである。×金融市場を経由せずに、貸し手と借り手の間を金融仲介機関(銀行、信用金庫、保険会社など)が仲介し、金融仲介機関を経由して、間接的に資金を融通すること

ファイナンス・リース取引

 ファイナンス・リース取引に関する説明として、最も適切なものはどれか。

ア ファイナンス・リース取引とは、リース契約に基づくリース期間の中途において当該契約を解除することができないリース取引またはこれに準ずるリース取引で、借手が、当該契約に基づき使用する物件からもたらされる経済的利益を実質的に享受することができ、かつ、当該リース物件の使用に伴って生じるコストを実質的に負担することとなるリース取引をいう。〇

イ ファイナンス・リース取引とは、リース契約に基づくリース期間の中途において当該契約を解除することができるリース取引またはこれに準ずるリース取引で、借手が、当該契約に基づき使用する物件からもたらされる経済的利益を実質的に享受することができ、かつ、当該リース物件の使用に伴って生じるコストを実質的に負担しなくてもよいリース取引をいう。×

ウ ファイナンス・リース取引については、通常の賃貸借取引に係る方法に準じて会計処理を行う。×

エ ファイナンス・リース取引については、通常の資本取引に係る方法に準じて会計処理を行う。×?通常の売買取引に係る方法に準じて会計処理

効率的市場仮説

 次の文章は、効率的市場仮説について述べたものである。空欄A~Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

 ( A )では、チャート分析などテクニカル分析の有効性が否定されている。 ( B )では、株価が上昇するか下落するかは五分五分の可能性なので、株価の将来の値動きを予測することは不可能とされる。インサイダー情報を利用しても将来の株価を予測することはできないとする説は( C )である。一方、( D )ではファンダメンタル分析の有効性が否定されている。

ア 
A:ストロング・フォームの効率的市場仮説  B:ウィーク・フォームの効率的市場仮説  C:ランダムウォーク理論  D:セミストロング・フォームの効率的市場仮

イ 
A:ウィーク・フォームの効率的市場仮説  B:ランダムウォーク理論〇?  C:ストロング・フォームの効率的市場仮説〇?  D:セミストロング・フォームの効率的市場仮説〇?

ウ 
A:ランダムウォーク理論  B:セミストロング・フォームの効率的市場仮説 C:ストロング・フォームの効率的市場仮説  D:ウィーク・フォームの効率的市場仮説

エ 
A:ランダムウォーク理論  B:ウィーク・フォームの効率的市場仮説  C:ストロング・フォームの効率的市場仮説  D:セミストロング・フォームの効率的市場仮説

ウィーク→セミストロング→ストロング

投資のリスクとリターン

 次の資料は、ある株式の投資収益率について予想される分布を示したものである。株式の投資のリスクの尺度として標準偏差が用いられるが、この資料に基づいた場合、この株式の標準偏差として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。


【資 料】

1.この株式の投資収益率について予想される分布は、次のとおりである。

2.標準偏差の計算にあたっては、次に示されたいずれかの計算式によって計算された値を用いる。

【解答群】

ア -1 イ 0 ウ 1 エ 1.41 オ 1.4

(1)期待値 = Σ(投資収益率 × 確率)

= 4% × 0.2 + 6% × 0.5 + 8% × 0.3 = 0.8% + 3.0% + 2.4%

 = 6.2%

(2) 分散

=Σ(偏差^2*確率)
偏差=値ー期待値
=(4-6.2)^2*0.2+(6-6.2)^2*0.5+(8-6.2)^2*0.3=1.96
標準偏差=√分散
=√1.96
=1.4

ゼロ成長モデル

 次の資料は、I社に関するものである。この資料に基づいた場合、I社の企業価値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

【資 料】

1.I社が毎年得られるフリーキャッシュフローは、1,000万円と予測されている。

2.資本コストは、10%である。

3.企業価値は、DCF法により計算する。


【解答群】

ア 1,100万円 イ 1億円 ウ 1億1,000万円 エ 2億円 オ 3億円

DCF法(Discount Cash Flow Method)

 企業が将来生み出すキャッシュフローを、現在価値に割引いて、企業価値を計算

ゼロ成長モデル(将来のフリーキャッシュフローが毎年同じ場合のモデル)

企業価値=FCF/r
r:資本コスト

=1000/0.1=10000万円

定率成長モデル

 次の資料は、J社に関するものである。この資料に基づいた場合、J社の企業価値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

【資 料】

1.J社が1年後に得られるフリーキャッシュフローは、1,000万円と予測されている。

2.J社がその後1年ごとに得られるフリーキャッシュフローの成長率は5%と予測されている。

3.資本コストは、10%である。

4.企業価値は、DCF法により計算する。


【解答群】

ア 1,100万円 イ 1億円 ウ 1億1,000万円 エ 2億円 オ 3億円

定率成長モデル(将来のフリーキャッシュフローが一定率で成長する場合のモデル)

企業価値=FCF/(r-g) (r>g)
FCF:第1期のフリーキャッシュフロー
r:資本コスト
g:フリーキャッシュフローの成長率

FCF=1000/(0.1-0.05)=1000/0.05=20000万


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