連休で忙しい中でも細切れ時間を積み上げて勉強時間を確保出来たので自分の中で少し誇らしいです。
生産計画は、納期や生産量の保証、適切な稼働率の維持、資材の調達、機械設備や人員の手配などを計画し、生産を効率的に行うことを目的としています。
負荷計画(工数計画)において生産能力と比較し調整するのは、生産に必要な工数です。
手順計画を別名で工程設計と呼びます。業務の分類は手順計画(工程設計)、負荷計画、日程計画の3種類となります。
手順計画では、設計情報を基に、加工手順、使用設備、標準作業時間などを検討し、製品の効率的な生産方法を決定します。
生産形態と生産計画 【平成21年 第3問】
生産形態と生産計画の手法との組み合わせとして、最も関連性の強いものはどれか。
ア 個別単品生産 - ラインバランシング
イ 多品種少量生産 - PERT
ウ 多品種ロット生産- サイクリックスケジューリング
エ 単一品種多量生産- ジョブショップスケジューリング
ラインバランシングとは、ライン上の各工程の作業時間をなるべく均一にすることで、ライン生産方式を想定している手法です。
PERT はそもそもプロジェクト管理手法の1 つです。
サイクリックスケジューリングとは、一定の周期で繰り返し生産を行うスケジューリング手法のことです。
ジョブショップスケジューリングとは、多種少量生産形態で、機能別レイアウトの場合に多く用いられるスケジューリング手法です。
PERT2 【平成30年 第6問】
下表に示される作業A~Fで構成されるプロジェクトについて、PERTを用いて日程管理をすることに関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
作業 | 作業日数 | 先行作業 |
A | 3 | なし |
B | 4 | なし |
C | 3 | A |
D | 2 | A |
E | 3 | B,C,D |
F | 3 | D |
〔解答群〕
ア このプロジェクトのアローダイアグラムを作成するためには、ダミーが2本必要である。
イ このプロジェクトの所要日数は8日である。
ウ このプロジェクトの所要日数を1日縮めるためには、作業Fを1日短縮すればよい。
エ 作業Eを最も早く始められるのは6日後である。
ダミー(アロー)とは、ノード間に重複する作業がある場合に、複数の作業が並行すると考えず、ダミー作業を設けて分割するものです。
ジョンソン法 【平成20年 第18問】
2つの生産設備M1、M2 が直列に連結されたフローショップ工程で、5つのジョブの総処理時間を最小にする生産スケジュールについて考える。すなわち、各ジョブは、まず、生産設備M1 で処理され、次にM2 で処理される。ただし、各生産設備は、1度に1つのジョブしか処理できないものとする。
各ジョブの各生産設備における処理時間が下表に示されるとき、最小の総処理時間(すべてのジョブの処理を完了するまでの時間)を下記の解答群から選べ。表 処理時間データ
M1 | M2 | |
ジョブ1 | 5 | 5 |
ジョブ2 | 6 | 4 |
ジョブ3 | 4 | 3 |
ジョブ4 | 2 | 8 |
ジョブ5 | 5 | 7 |
合計 | 22 | 27 |
〔解答群〕
ア 27
イ 29
ウ 31
エ 33
M1=(j4)2+(j3)4+(j1)5+(j5)5+(j2)6=22
M2= +(j4)8+(j3)3+(j1)5+(j5)7+(j2)4 =29
需要予測 【平成20年 第29問】
需要予測に関する次の記述について、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
a 移動平均法や指数平滑法は、データのノイズの除去には適さない。
b 需要量に影響を及ぼす諸要因の構造分析には、多変量解析が用いられることがある。
c 需要予測は、品目単位で詳細に行うほど当該カテゴリー全体の予測精度が向上する。
d 製品の普及率の推移は、ロジスティック曲線が当てはまることが多い。
〔解答群〕
ア aとb
イ aとc
ウ bとc
工 bとd
オ cとd
多変量解析とは、多くの変数からなるデータを解析する手法のことです。
ロジスティック曲線とは、生物の個体数の増加などを記述する微分方程式の解として得られる曲線のことです。
需要予測2 【平成29年 第34問】
需要予測に関する次の記述にとして、最も適切なものはどれか。
ア 移動平均法は、過去の一定期間の実績値の平均に過去の変動要因を加えて予測する方法である。
イ 季節変動とは、3か月を周期とする変動である。
ウ 指数平滑法は、当期の実績値と当期の予測値を加重平均して次期の予測値を算出する方法である。
エ 重回帰分析では、説明変数間の相関が高いほど良い数式(モデル)であると評価できる。
移動平均法は、過去の実績値のみを予測に利用するものです。
季節変動は3か月ではなく、1年を周期とする変動です。
指数平滑法 次期の予測値=当期の予測値+α(当期の実績値-当期の予測値)
重回帰分析では重回帰モデルを利用して、説明したい変数を説明変数によりモデル化します。
指数平滑法 【平成27年 第9問】
ある会社では、商品の需要予測に指数平滑法(平滑化定数α=0.4)を用いている。当期の需要予測値75に対し、需要実績値は55であった。次期の需要予測値として、最も適切なものはどれか。
ア 63 イ 65 ウ 67 エ 69
=需要実績値55+0.4(当期の需要予測値75-需要実績値55)=55+0.4(20)=55+8=63
来期予測値 = 今期予測値 + 平滑化指数 X (今期実績値 - 今期予測値)
当期の需要予測値75+0.4(-需要実績値55-当期の需要予測値75)=75+0.4(-20)=75-8=67
生産統制 【平成21年 第1問】
工程管理における生産統制に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア 生産統制における管理の担当者は、主として現場の管理者や監督者である。
イ 生産統制には、一般に生産の実績の報告と、その評価が含まれる。
ウ 生産統制は、現品管理と余力管理の2 つの機能から構成される。
エ 生産統制は、工程管理機能の一環であり、生産計画に対応する活動である。
生産統制は生産現場の日常の生産活動に直結した管理活動です。
生産統制は、大きく分けて進捗管理、現品管理、余力管理の3 要素から構成されています。
進捗管理は日程計画に、現品管理は材料・部品計画に、余力管理は工数計画にそれぞれ対応しています。
管理方式 【平成22年 第9問】
工程管理方式に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 追番管理方式では、製作番号が異なれば同じ部品であっても違った部品として管理される。
イ 常備品管理方式は、部品の調達リードタイムが長い場合に有効である。
ウ 生産座席予約システムでは、完成品や仕掛品の現品管理が容易である。
エ 製番管理方式は、受注見積りの時点で信頼できる納期を提示できる。
追番管理方式とは、繰り返し生産の場合に、製品・部品などの生産すべき数あるいは生産された数を累計で記録したものです。
生産座席予約システムとは、受注時に製造設備の使用日程や資材の使用予定などにオーダーを割り付け、顧客が要求する納期どおりに生産する方式のことです。
かんばん方式 【平成29年 第9問】
かんばん方式に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア かんばんは、あらかじめ定められた工程間、職場間で循環的に用いられる。
イ かんばん方式を導入することにより、平準化生産が達成される。
ウ 仕掛けかんばんには、品名、品番、工程名、生産指示量、完成品置場名などが記載される。
エ 引取かんばんのかんばん枚数によって、工程間における部材の総保有数を調整することができる。
かんばん方式では、無駄をできるだけ排除して、必要な数だけ生産しようとします。
仕掛けかんばんは、生産着手の指示に使うかんばんです。
製造現場の改善方法 【平成29年 第20問】
生産現場で行われる改善施策に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア 機械設備の稼働状況を可視化するために、「あんどん」を設置した。
イ 「シングル段取」の実現を目指して、内段取の一部を外段取に変更した。
ウ 品種変更に伴う段取り替えの回数を抑制するために、製品の流れを「1個流し」に変更した。
エ 部品の組み付け忘れを防止するために、部品の供給棚に「ポカヨケ」の改善を施した。
あんどんとは、各工程の状況をランプで示し、工程内外に一目で見てわかるように工夫した工程管理方式の1つです。
1個流しは、部品の生産から組み立てまで顧客が必要とする単位である「1個ずつ」流す方法です。
「ポカヨケ」とは、生産ラインに設置される作業ミスを防止する仕組み、装置のことです。
現品管理【平成30年 第14問】
JIS で定義される現品管理の活動として、最も不適切なものはどれか。
- 受け入れ外注品の品質と数量の把握
- 仕掛品の適正な保管位置や保管方法の設定
- 製品の適正な運搬荷姿や運搬方法の検討
- 利用資材の発注方式の見直し
JISには以下のように定義されています。
「資材、仕掛品、製品などの物について、運搬・移動や停滞・保管の状況を管理する活動。現品の経済的処理と数量、所在の確実な把握を目的とする。現物管理ともいう。」(JISZ8142-4102)
トヨタ生産方式 【平成30年 第11問】
トヨタ生産方式の特徴を表す用語として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
a MRP
b かんばん方式
c セル生産方式
d 製番管理方式
e あんどん方式
〔解答群〕
- aとc
- aとd
- bとc
- bとe
- dとe
自働化は、異常が発生したときに、機械を自動的に停止し、不良品を作らないための仕組みです。
MRP(Material Requirement Planning:資材所要量計画)とは、製品の生産計画を基に、資材の所要量と時期を計画するための仕組みです。
セル生産方式は、加工機械のグループを作り、そのグループ単位で工程を編成する方式です。
グループテクノロジーとは、多種類の部品をなんらかの類似性に基づいて分類することで、多種少量生産に大量生産的効果を与える管理手法です。
あんどん方式の「あんどん」は、前述の通りトヨタ生産方式の自働化において、異常発生時にどこで停止しているかを可視化するランプのことです。